第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、経営の基本方針を「基本理念」として掲げ、これを全員参加で誠実に実践することが企業価値の向上につながるものと考えております。その内容は次のとおりであります。

 

内外の法およびその精神を遵守し、公正で透明な企業活動を実践する

各国、各地域の文化や慣習を尊重し、経済・社会の発展に貢献する

企業活動を通じて住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組むとともに、クリーンで安全な

 

優れた品質の商品を提供する

時流に先んずる研究と新たな価値の創造に努め、お客様に満足していただける

 

商品・サービスを提供する

労使相互信頼・自己責任を基本に、一人ひとりの個性と能力を伸ばし、全体の総合力が

 

発揮できる活力ある企業風土をつくる

 

 

今後の経済の見通しにつきましては、引き続き世界経済の持続的な成長が期待されますものの、米国の保護主義的な政策による貿易摩擦の影響や各国の金融政策の先行きおよび地政学的リスクなどには注意を要すると思われ、企業を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況にあると思われます。

このような環境のなかで、当社グループは、より強固な経営基盤を築き、企業価値の一層の向上に向け、グループの総力をあげて以下の課題に取り組んでまいります。

まず、急激な事業環境の変化にも対応できるよう、企業体質の強化に努めてまいります。具体的には、品質第一を基本に、グローバルで生産性の向上に取り組み、強固な生産基盤を構築してまいります。また、ムダの徹底的な排除、サプライチェーン全体での品質・原価・製品リードタイムのつくりこみ、および間接部門の生産性向上に取り組み、リーンな会社の構えを築いてまいります。同時に、世界情勢の変化に対し迅速かつ的確に対応するため、リスク管理を強化してまいります。

上記に加えて、世界中のお客様が求める魅力ある商品をタイムリーに市場に投入するとともに、バリューチェーンの拡大やソリューション提案力の強化による収益力の向上、およびIoTやAIをはじめ最先端の技術の積極的な活用などを通じて、事業の競争力を向上させてまいります。さらに、オープンイノベーションも取り入れながら戦略的な技術・商品開発を進めることにより、次の成長の柱の育成に努めてまいります。こうした事業展開を支えるため、多様な人材が能力を最大限に発揮できる組織・職場づくりを進めるとともに、グローバルに活躍する人材を育成してまいります。

並行して、安全をすべてに優先させた職場づくり、法令の遵守をはじめとしたコンプライアンスの徹底はもとより、社会貢献活動へも積極的に参画するなど、広く社会の信頼にこたえ、社会との調和ある成長をめざしてまいります。地球環境保全に対しては、2050年のCO2ゼロ社会を見据えた取り組みをグループ全体で進めてまいります。

これらの取り組みを通じて、今後も各事業を持続的に成長させ、2020年ビジョンに示しました「世界の産業・社会基盤を支え、豊かな生活と温かい社会づくりへの貢献」に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績および株価などに影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 主要な販売先

当社グループは、車両およびエンジンなどの商品を主にトヨタ自動車株式会社に販売しており、当連結会計年度の販売額は当社グループの総売上高の9.3%となっております。そのため、同社の自動車販売動向によっては経営成績に影響を受ける可能性があります。なお、同社は、当連結会計年度末現在、当社の議決権の24.7%を所有しております。

 

(2) 商品開発

当社グループは、「魅力ある新商品の開発」という考えのもとに、年々高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、お客様の満足が得られるよう、先進技術を導入した積極的な新商品開発を進めております。その主な活動は、現在の事業分野および周辺事業分野での開発・改良であります。この分野での収益が、引き続き、当社グループの収益の大部分を占めると考えており、将来の成長は主にこの分野での新商品の開発と販売に依存すると予想しております。当社グループは、継続して魅力ある新商品を開発できると考えておりますが、「新商品への投資に必要な資金を今後十分充当できる保証はないこと」「市場に支持される新商品を正確に予想できるとは限らず、商品の販売が成功する保証はないこと」「開発した新商品や技術が、知的財産権として必ず保護される保証はないこと」などのリスクをはじめとして、当社グループが市場のニーズを予測できず、魅力ある新商品のタイムリーな開発と市場投入ができない場合には、将来の成長を低下させる可能性があります。

 

(3) 知的財産権

当社グループは、事業活動を展開する上で、製品、製品のデザイン、製造方法などに関連する特許などの知的財産権を、海外を含め多数取得しておりますが、出願したものすべてが権利として登録されるわけではなく、特許庁で拒絶されたり、第三者からのクレームにより無効となる可能性があります。第三者が当社グループの特許を回避して競合製品を市場に投入する可能性もあります。また、当社グループの製品は広範囲にわたる技術を利用しているため、第三者の知的財産権に関する訴訟の当事者となる可能性があります。

 

(4) 商品の欠陥

当社グループは、「クリーンで安全な優れた品質の商品を提供すること」を経営の基本理念のひとつとし、総力をあげて品質向上に取り組んでおります。しかし、すべての商品に欠陥がなく、将来にリコールや製造物責任賠償が発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上げの減少、収益の悪化、株価の低下などをまねく可能性があります。

 

(5) 価格競争

当社グループの収益基盤である自動車事業、産業車両事業をはじめ、各業界における競争は厳しいものとなっております。当社グループの商品は、技術的・品質的・コスト的に他社の追随を許さない高付加価値な商品であると考えておりますが、激化する価格競争の環境下で、市場シェアを維持もしくは拡大することによって収益性を保つことができなくなる可能性があります。このような場合は、当社グループの財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 原材料、部品供給元への依存

当社グループの生産は、原材料・部品を複数の供給元に依存しております。当社グループは供給元と基本取引契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としておりますが、供給逼迫による世界的品不足や供給元の不慮の事故などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はありません。その場合、生産の遅れをまねき、また、原価を上昇させる可能性があります。

 

(7) 環境規制

当社グループでは、企業の社会的責任の観点から、環境への負荷の低減および適用される法規制遵守に取り組んでおります。具体的には環境規制に適合した商品開発および環境負荷物質の発生を低減する生産工程設計に努めております。しかし、環境に関するさまざまな規制は、今後も改正・強化される傾向にあり、その対応に失敗した場合には、商品の売上げ減少、生産量の限定など、当社グループの財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 他社との提携

当社グループは、事業の拡大などを目的として、提携や合弁などの形で他社との共同による事業活動も行っております。しかし、業界の属するマーケットの変動が激しい場合、あるいは経営、財務およびその他の理由により両者の間で不一致が生じた場合は、効果を享受できない場合があります。

 

(9) 為替レートの変動

当社グループの事業には、全世界における商品の生産と販売、サービスの提供が含まれております。一般に、他の通貨に対する円高(特に当社グループの売上げの重要部分を占める米ドルおよびユーロに対する円高)は当社グループの事業に悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。当社グループが日本で生産し、輸出する事業においては、他の通貨に対する円高は、製品のグローバルベースでの相対的な価格競争力を低下させ、財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 株価の変動

当社グループは、有価証券を保有しており、その多くが上場株式であるため、株価変動のリスクを負っております。各期末日の市場価額に基づき、当社グループは評価差益を認識しておりますが、有価証券に係る評価差益は将来の株価の変動によって減少する可能性があります。また、株価の下落は年金資産を減少させ、年金の積立不足を増加させる可能性があります。

 

(11) 災害や停電などによる影響

当社グループは、製造ラインの中断によるマイナス影響を最小化するため、生産設備の定期的な検査、点検を行っております。しかし、当社グループならびに仕入先企業の生産施設で発生する人的・自然的災害、停電などの中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。特に、当社グループの国内工場や、仕入先などの取引先の多くは、中部地区に所在しており、この地域で大規模な災害が発生した場合、生産・納入活動が遅延・停止する可能性があります。遅延・停止が長期間にわたる場合、当社グループの財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 国際的な活動に潜在するリスク

当社グループは、さまざまな国で商品の生産と販売、サービスの提供を行っております。その国々における予期しない政治的要因、テロ、戦争などの社会的混乱、経済状況の変化などにより、当社グループの財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 退職後給付

当社グループの確定給付制度に係る費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件に基づいて算出されております。したがって、割引率の低下や制度資産の減少など実際の結果が前提条件と異なった場合、または前提条件が変更された場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。なお、以下の経営成績等は、IFRSに準拠した連結財務諸表に基づいて記載しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当期の経済情勢を概観しますと、世界経済は、中国の経済成長の鈍化や地政学的リスクによる先行き不透明感はあるものの、欧米の個人消費、輸出の拡大を背景に、総じて堅調に推移しました。また、日本経済は、輸出の増加、個人消費や設備投資など国内需要の持ち直しにより、好循環に進展しました。このような情勢のなかで、当社グループは、品質第一に徹してお客様の信頼におこたえしますとともに、各市場の動きに的確に対応して、販売の拡大に努めてまいりました。
 その結果、当連結会計年度の売上高につきましては、前連結会計年度を3,288億円(20%)上回る2兆39億円となりました。
 利益につきましては、原材料の値上がりや人件費の増加などがありましたものの、営業面の努力、グループあげての原価改善活動の推進、為替変動および退職給付制度変更の影響により、営業利益は前連結会計年度を201億円(16%)上回る1,474億円、税引前利益は前連結会計年度を279億円(15%)上回る2,098億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、前連結会計年度を368億円(28%)上回る1,681億円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(自動車)

自動車におきましては、市場は、欧州・中国を中心に堅調に推移し、世界全体では拡大しました。こうしたなかで、当セグメントの売上高は前連結会計年度を324億円(6%)上回る5,950億円となりました。営業利益は前連結会計年度を47億円(19%)上回る296億円となりました。
このうち車両につきましては、ヴィッツが減少したことにより、売上高は前連結会計年度を10億円(1%)下回る721億円となりました。
エンジンにつきましては、AR型ガソリンエンジンやGD型ディーゼルエンジンが増加したことにより、売上高は前連結会計年度を87億円(10%)上回る987億円となりました。
カーエアコン用コンプレッサーにつきましては、国内・北米・中国などで増加したことにより、売上高は前連結会計年度を167億円(5%)上回る3,514億円となりました。
電子機器・鋳造品ほかにつきましては、電子機器、鋳造品ともに増加したことにより、売上高は前連結会計年度を80億円(12%)上回る727億円となりました。

 

(産業車両)

産業車両におきましては、市場は、中国を含む新興国や欧米が牽引し、世界全体で拡大しました。そのなかで当社は、各市場の状況に応じて、生産・販売活動を強化するとともに、新製品を投入してまいりました。昨年12月には、新型リーチタイプ電動フォークリフト「Rinova(リノバ)」を日本で発売しました。こうした取り組みの結果、主力のフォークリフトトラックの販売台数が各地域で増加したことに加え、昨年4月に米国のバスティアン ソリューションズ有限責任会社を、さらに5月にはオランダのファンダランデ インダストリーズ株式会社を子会社化したことにより、売上高は前連結会計年度を2,949億円(30%)上回る1兆2,830億円となりました。営業利益は前連結会計年度を155億円(17%)上回る1,049億円となりました。

 

(繊維機械)

繊維機械におきましては、市場は主力の中国・アジア新興国を中心に、低調に推移しました。そのなかで、繊維品質検査機器が増加したものの、織機、紡機が減少したことにより、売上高は前連結会計年度を7億円(1%)下回る655億円となりました。営業利益は前連結会計年度を7億円(10%)下回る61億円となりました。

 

 

資産につきましては、主に投資有価証券の評価額が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ7,003億円増加し、5兆2,585億円となりました。負債につきましては、主に社債及び借入金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ3,829億円増加し、2兆6,246億円となりました。資本につきましては、前連結会計年度末に比べ3,174億円増加し、2兆6,338億円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前利益を2,098億円計上したことなどにより、2,685億円の資金の増加となりました。その結果、前連結会計年度の2,390億円の増加に比べ、295億円の増加となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得により2,001億円を支出したことで、3,403億円の資金が減少し、前連結会計年度の869億円の減少に比べ、2,534億円の支出の増加となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入が2,945億円あったことなどにより、1,533億円の資金の増加となりました。その結果、前連結会計年度の7億円の増加に比べ、1,526億円の増加となりました。これらの増減に加え、換算差額、期首残高を合わせますと、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,238億円となり、前連結会計年度末に比べ802億円(33%)の増加となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

ⅰ) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

自動車

596,826

5.9

産業車両

1,293,264

31.1

繊維機械

65,949

△0.1

その他

60,526

4.3

合計

2,016,567

20.4

 

(注)  金額は販売価格によっており、セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。

 

ⅱ) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

産業車両

1,580,753

59.2

458,195

185.5

繊維機械

75,847

16.0

28,692

56.2

その他

60,085

1.9

2,408

△10.7

合計

1,716,685

53.6

489,296

169.5

 

(注)  「自動車」につきましては、トヨタ自動車株式会社および株式会社デンソーから生産計画の提示を受け、
生産能力を勘案し、見込生産を行っているため、記載を省略しております。

 

ⅲ) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

自動車

595,019

5.7

産業車両

1,283,063

29.8

繊維機械

65,517

△1.2

その他

60,372

4.0

合計

2,003,973

19.6

 

(注) 1 セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

194,440

11.6

187,239

9.3

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針および見積り

当社グループにおける重要な会計方針および見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表に対する注記 2.作成の基礎 (4) 見積りおよび判断の利用」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表に対する注記 3.重要な会計方針」を参照ください。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の売上高につきましては、前連結会計年度を3,288億円(20%)上回る2兆39億円となりました。利益につきましては、営業利益は前連結会計年度を201億円(16%)上回る1,474億円、税引前利益は前連結会計年度を279億円(15%)上回る2,098億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、前連結会計年度を368億円(28%)上回る1,681億円となりました。

 

(売上高)

売上高の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(営業利益)

営業利益は前連結会計年度を201億円(16%)上回る1,474億円となりました。これは、原材料の値上がりや人件費の増加などがありましたものの、営業面の努力、グループあげての原価改善活動の推進、為替変動および退職給付制度変更の影響によります。

 

(税引前利益)

税引前利益は、前連結会計年度を279億円(15%)上回る2,098億円となりました。これは、主に受取配当金が前連結会計年度を35億円(6%)上回る653億円となったことによります。

 

(親会社の所有者に帰属する当期利益)

親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度を368億円(28%)上回る1,681億円となりました。基本的1株当たり当期利益は、前連結会計年度の420円78銭に対し、541円67銭となりました。

 

 

 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、次のとおりであります。

 

(資金需要)

当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、投融資などの長期資金需要と当社商品製造のための材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費などの運転資金需要であります。

 

(財務政策)

当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持および健全な財政状態の維持を財務方針としております。

当社グループの財務状況は引き続き健全性を保っており、現金及び現金同等物、有価証券などの流動性資産に加え、営業活動によるキャッシュ・フロー、社債の発行と金融機関からの借入れによる調達などを通じて、現行事業の拡大と新規事業の開拓に必要な資金を十分に提供できるものと考えております。

当社グループの資金マネジメントについては、日本国内におきましては、当社が国内子会社を対象に資金集中管理を実施しており、北米におきましては、トヨタ インダストリーズ ノース アメリカ株式会社(以下、「TINA」という。)が北米の子会社の資金集中管理を実施しております。また、欧州におきましては、トヨタ インダストリーズ ファイナンス インターナショナル株式会社(以下、「TIFI」という。)が、欧州の子会社の資金集中管理を実施しております。

当社とTINA、TIFIが緊密な連携をとることにより、資金効率の向上をはかっております。

 

(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

IFRSにより作成した連結財務諸表と日本基準により作成した連結財務諸表の経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異は次のとおりであります。

当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)

(有償支給取引)

有償支給取引について、日本基準では有償支給元への売り戻し時に売上高と売上原価を計上しておりましたが、IFRSでは加工代相当額のみを純額で収益として認識しております。この結果、売上高が570,974百万円減少し、売上原価が570,974百万円減少しております。

 

(のれん)

日本基準では、のれんは原則として20年以内の期間で均等償却しておりましたが、IFRSでは移行日以後償却を行わず、毎年減損テストを実施しております。この結果、販売費及び一般管理費が10,290百万円減少しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、提出会社を中心に「魅力ある新商品の開発」という考えに基づき、年々高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、お客様の満足度向上に向けて先進技術を導入した積極的な新商品開発を進めております。その主な活動は、既存事業および周辺事業の分野での開発・改良であります。
 具体的な取り組みとしましては、省エネルギーや電動化、軽量化などに貢献する要素技術に磨きをかけ、それらを主力事業である自動車および産業車両の新商品に展開しております。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費は77,647百万円(資産計上分含む)であります。なお、この中には受託研究等の費用11,763百万円が含まれております。セグメントごとの主な内訳は次のとおりであります。

自動車セグメントにおきましては、ディーゼルエンジンや、ハイブリッド車・電気自動車・燃料電池自動車など電動車向けの電動コンプレッサー、エンジン車向けコンプレッサーの次世代モデル、電動車向けの電源機器などの開発に取り組みました。

産業車両セグメントにおきましては、エネルギー効率を高めた電動フォークリフトトラックやフォークリフトトラックの次世代モデル、物流ソリューションに対応するシステム機器などの開発に取り組みました。

これらセグメント別の研究開発費は、自動車セグメントが39,414百万円、産業車両セグメントが26,429百万円、繊維機械セグメントが4,046百万円、その他セグメントが7,755百万円であります。