文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、顧客、株主、取引先、従業員の信頼と期待に応えるため、収益力の向上を図ることにより企業価値を高めることを経営の基本としており、株主への利益還元と顧客に満足される製品を提供することを重要な経営目標と位置付けております。
これらの目的のために、ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指すことを行動規範として掲げ、多方面にわたる技術力を活かした事業展開を行うことにより、当社グループが安定的に発展するよう、堅実な経営活動を行っております。
(2)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、2019年5月に、2020年3月期から2022年3月期までの3ヶ年中期経営計画を策定しております。当該中期経営計画につきましては、「ものづくりを通じた企業価値の向上と持続的な成長を目指し、構造改革を通じて『企業競争力の強化』と『収益力の抜本的な改善』に取り組む」ことを基本方針とし、以下の施策を掲げております。
①企業競争力の強化
・コストダウン、高付加価値化によるコスト競争力の強化
・高品質製品・サービスの提供による顧客満足度の最大化、ブランド力の確立
・事業環境の変化に適応した新事業、新製品の創出
②収益力の抜本的な改善
・不採算事業、不採算子会社の縮小・撤退、成長分野への経営資源シフトによる事業ポートフォリオの再構築
・基幹システムの刷新による業務プロセスの効率化
・本社部門、事業部間接部門のスリム化による人員構成の適正化
当社は、中期経営計画において「すべての業務プロセスにおける生産性の向上」を基本方針として掲げており、生産部門においては生産ラインの工程集約・物流改善による原価低減、間接部門においては業務改善による経費削減に取り組んでおります。
また当社は、おおむね8%程度と想定される資本コスト(WACC:加重平均資本コスト Weighted Average Cost of Capital)に対し、圧倒的に収益力が不足していることから、事業ポートフォリオの再構築により成長分野に経営資源をシフトし、収益力を向上させることを事業上及び財務上の優先課題と認識しております。
更に、2020年度以降顕在化した新型コロナウイルス感染症の拡大による社会構造の変化、脱炭素の潮流の中で自動車関連業界においてEV化の動きが加速している現況などを踏まえ、各事業セグメント別に以下の取組みを進めております。
①工作機械関連
クルマの電動化進展の影響を最も直接的に受ける工作機械関連においては、ダウンサイジング・構成ユニットのモジュール化によりフレキシビリティの高いマシンを開発・投入するなどし、EV・HV関連の売上を工作機械全体の50%まで引き上げることを目指します。また、加工設備のみならず、検査設備・組付設備等も合わせ、自動化・IoT化を進めることで、トータルエンジニアリング力の強化を図ります。更に、コロナ禍からの立ち直りで先行する中国市場、ポテンシャルの高いインド市場向けを強化することにより、海外売上比率50%以上を目指します。
旋盤メーカー向けチャック販売を主力とする空油圧機器部門、積層セラミック製品製造に係る仮積層機の販売を主力とする電子機械部門については、市場拡大の余地があると見込んでおり、これらの事業への経営資源投入を強化、事業部門として独立させることも視野に製品開発・販路拡大に注力します。
②火器
防衛省向け・海外スポーツライフル市場向けの二軸による事業強化を図ります。防衛省向けにつきましては、2019年12月に当社が開発した小銃が次世代新小銃として選定され、「20式5.56㎜小銃」として2022年3月期から納入開始となるため、これを機に更なる防衛省向け取組みの強化を目指します。また、海外向けスポーツライフルにつきましても、HOWAブランドの強みを生かし、海外市場のトレンドを踏まえた新機種を順次投入していくことにより、販売シェアの拡大を目指します。
③特装車両
主力の路面清掃車につきましては、社会資本の整備や災害対応強化を志向するわが国の基本政策を踏まえ、生産体制の強化、販売台数の増強を図ります。また、IoTの先駆けとして「サラウンドビューシステム」のオプション採用等により、路面清掃車の高付加価値化、市場競争力の強化を目指します。
④建材
製品競争力が高く、当面、防衛省防音対策工事予算の高止まりが見込める防音サッシの販売シェア拡大に注力するとともに、異常気象によるBCP対策への関心の高まりにより、今後成長が見込める防水関連製品市場への対応を強化、防水自動ドア・防水パネル等の商品群から構成される「ミズガード」シリーズの製品ラインアップ充実を図り、新たな事業の柱とすることを目指します。
⑤その他
本社工場遊休地及び周辺所有不動産の有効活用により、不動産事業を強化します。2021年3月期には、旧社員寮跡地及び旧豊和病院跡地に賃貸マンション3棟・介護施設2棟の建設・稼働を開始しており、これらによる賃料収入の増加を見込んでおります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画の目標指標として、2022年3月期の連結売上高を235億円、連結営業利益を16億円、連結売上高営業利益率を6.5%と設定しておりましたが、現時点での2022年3月期の連結業績予想は以下の通りで、未達となる公算が大きくなっております。
|
|
連結売上高 (億円) |
連結営業利益 |
連結営業利益率 (%) |
|
①中期経営計画目標 |
235.0 |
16.0 |
6.5% |
|
②2022年3月期連結業績予想 |
186.0 |
4.3 |
2.3% |
|
未達額(②-①) |
△49.0 |
△11.7 |
△4.2% |
未達の要因は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、工作機械関連の受注が伸びなかったことが直接の要因とはなるものの、取組み課題の積み残しも多く存在するため、今後中期経営計画の最終年度である2022年3月期と、次期中期経営計画を通じて、更に取組みを加速していくことが必要と認識しております。なお、中期経営計画における現時点での成果と、積み残し課題は以下のとおりであります。
①中期経営計画における現時点での成果
・生産性の改善・コストの削減による企業体質の改善(赤字になりにくい体質への転換)
・部門間人材移動、マルチタスク化の推進による人的資源配分の最適化・余剰化の回避
・海外不採算子会社の閉鎖・縮小(シンガポール子会社は現在清算手続き中、中国子会社は移転により販売拠点に特化)
・遊休資産の活用による不動産収益の増強(2021年3月期に賃貸マンション3棟・介護施設2棟の建設・稼働を開始)
②中期経営計画における積み残し課題
・事業ポートフォリオの抜本的見直しによる経営資源の再配分
・コロナ禍で加速した市場構造の変化に対応できる柔軟な組織体制への転換
・資本市場の変化の中での有効な事業価値向上策の打ち出し
当社グループといたしましては、コロナ禍で加速した経営環境の変化の中で事業価値向上を実現するためには、よりスピード感と戦略性をもって対応していくことが重要であり、次期中期経営計画に向け、各事業における現在の市場環境・自社の立ち位置を再検証し、今後注力すべき分野と経営資源の投入方針の見直しを図ってまいります。
また、特に収益力の低い工作機械関連においては、今次中期経営計画の最終年度に当たる2022年3月期において、優先的に資源配分の見直しに着手することとします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1) 各事業領域におけるリスク
① 工作機械関連について
(ア)工作機械:主な需要先は自動車及び自動車部品業界であり、当社グループの主力製品は、自動車部品の専用加工ラインであるため、自動車のモデルチェンジ等に伴うラインの更新時期に需要が集中し、売上高は年度によりかなりの幅で変動します。このため、需要の少ない時期には当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)の進展による自動車業界の構造変化が当社の想定を超えて急速に進んだ場合、更新需要の縮小等により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(イ)海外向け:アジアを中心とする海外向けにつきましては、各々の地域における政治的・経済的要因、戦争・暴動・テロ・伝染病・ストライキその他の社会的混乱により現地における事業活動が影響を受けた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 火器について
(ア)防衛省向け小火器:防衛省の装備品調達予算に全面的に依存しており、同予算が削減される場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(イ)民間向け猟銃:米国市場への依存度が高いため、同市場の需要が停滞する場合には、売上高が減少するおそれがあります。また、米ドル建の取引であるため、円高/ドル安に向かえば、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、同製品の事故による製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、賠償額を保険により十分にカバーできる保証はなく、重大な事故が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 特装車両について
路面清掃車については、自動車の国際基準調和と認証の相互承認推進のため保安基準が変更され、その影響を受けるため、遵法性の確保のための様々な研究開発・投資コストを負担しております。今後規制の強化により想定を上回る負担が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 建材について
防衛省向け防音サッシへの依存度が高いため、防衛省の予算が削減される場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの各事業部門におけるリスクへの対応のため、当社では中期経営計画に基づき「企業競争力の強化」と「収益力の抜本的な改善」を推進し、外部環境の変化に強い経営基盤を構築することが最重要であると認識しております。特に「事業ポートフォリオの再構築」として掲げる各経営課題への取組みについては、収益体質を強化し、リスク耐久力を高めていく上で最も重視すべき施策であると認識しております。
(2)その他経営全般に係るリスク
① 固定資産・リース投資資産の減損について
当社グループにおいては、中期経営計画に基づき「企業競争力の強化」「収益力の抜本的な改善」に取り組んでおりますが、現段階では収益性の低い事業・子会社を抱えており、取り組みによる強化・改善が想定通りに進捗しない場合、各資産グループにおいて収益性の低下等を要因とする固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2021年3月期に旧社員寮跡地及び旧豊和病院跡地に建設・稼働を開始した賃貸マンション3棟・介護施設2棟については、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」により、貸手の所有権移転外ファイナンスリースに該当するため、リース投資資産に計上しておりますが、将来予定賃料収入の減少等により収益性が低下する場合、同様に減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② たな卸資産の評価について
当社グループは、事業セグメントごとに様々な製品群を有しており、それぞれのセグメントで製品別に将来の受注予測を立てた上で最適な生産体制を構築し、製造コストの低減を図っておりますが、需給バランスの急激な悪化等の外部環境の変化に対し対応の遅れが生じた場合、適正水準以上の在庫が積み上がることによってたな卸資産の評価損が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 原材料等の価格上昇について
原材料等の価格上昇によるコストアップを製品価格に十分に転嫁できない場合、もしくは社内でのコストダウンでカバーできない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 退職給付費用及び退職給付債務について
当社グループの年金資産の時価が下落した場合、当社グループの年金資産の運用利回りが予定を下回った場合、又は退職給付債務を計算する前提となる割引率等に変更があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、年金制度の変更があった場合には、未認識の過去勤務費用が一時に発生する可能性があります。
⑤ 繰延税金資産について
繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 有価証券について
当社グループは、金融資産として時価のある株式を多く保有しております。このため、株価の下落は保有有価証券の資産価値を減少させ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 基幹システムの全面刷新について
当社グループでは、2022年3月期中に豊和工業の基幹システムの全面刷新を行う予定としております。移行前後において確実に同等の財務データが取得できるよう、前広に事前準備を進めておりますが、現時点において、社内的に大きな負荷のかかる新旧システムの並行稼働期間は設けず、垂直的に立ち上げを行う予定としているため、作業者のオペレーションの理解不足等により、移行後直ちに正確なデータが取得できず、基幹システム刷新後の財務諸表の適切な開示に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 自然災害・感染症による影響について
当社グループの製造は、ほとんどが愛知県の本社工場に集中しているため、同地域に大規模な地震・水害等の自然災害が発生した場合、新型コロナウイルス等の感染症の影響が拡大した場合には、復旧・沈静化するまでは操業停止状態となり、生産能力が著しく低下し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 新型コロナウイルス等、感染症の世界的拡大の影響について
新型コロナウイルス等、感染症の世界的拡大により、国内外における経済活動が抑制された場合、受注・生産活動が著しく低下し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 土壌汚染による影響について
当社グループが保有する土地につき、環境基準を超える有害物質による土壌汚染がある場合には、汚染拡散防止等に要する環境安全対策費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの経営全般に係るリスクへの対応のため、当社では取締役から構成される常務会がリスク管理委員会を兼ねる体制とし、当会議体において月次でこれらのリスクを検証し、リスク対応方針を決定する仕組みを構築しております。また決定事項については、代表取締役から執行役員会・内部監査委員会等を通じて業務執行方針・内部統制方針を浸透させ、迅速かつ適切にリスクに対処できる体制としております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、極めて厳しい状況で推移いたしました。緊急事態宣言などの感染拡大防止策が講じられる一方、政府による社会経済活動への支援策や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きがみられるようになりましたが、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社グループでは、「企業競争力の強化」と「収益力の抜本的な改善」に取り組む基本方針と、コロナ禍の影響による工作機械関連の落ち込みを、需要拡大が見込める特装車両、建材および不動産賃貸でカバーする戦略に基づき、積極的な受注活動の展開、収益力の向上を目指した改善活動、効率的な生産体制の構築に加えて、繁閑に応じた人員シフトや一時的雇用調整を実施し、収益の確保に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,347百万円増加し、26,461百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,224百万円増加し、10,346百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,123百万円増加し、16,114百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高18,765百万円(前期比7.7%減)、営業利益554百万円(前期比28.6%減)となりましたが、営業外収益に助成金収入、受取配当金などを計上した結果、経常利益は918百万円(前期比12.0%増)となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益、特別損失に新型コロナウイルス感染症関連損失などを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は968百万円(前期比63.9%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「その他」に含まれていた「国内運送子会社」について量的な重要性が増したため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の計上方法により作成したものを開示しており、変更後の数値で前年同期比較を行っております。(③生産、受注及び販売の実績においても同じ。)
(売上高)
工作機械関連
・工作機械:世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、特に年度前半において主要顧客である自動車関連業界の事業活動が停滞したことから、国内および中国、インドを中心とした海外からの受注が減少したため、前連結会計年度に比較し、21.4%減の4,431百万円となりました。
・空油圧機器:シリンダの需要が年度後半にかけ回復傾向となったものの、チャックは母機となる旋盤の需要が大幅に減少したため、前連結会計年度に比較し、32.5%減の1,383百万円となりました。
・電子機械:セラミック電子部品製造用の仮積層機の売上が増加したため、前連結会計年度に比較し、287.3%増の872百万円となりました。
以上の結果、工作機械関連全体では前連結会計年度に比較し、15.5%減の6,687百万円となりました。
火器:国内向けは増加したものの、海外向けが減少したため、前連結会計年度に比較し、3.5%減の2,907百万円となりました。
特装車両:災害復旧支援用の路面清掃車の受注が増加したため、前連結会計年度に比較し、19.7%増の2,865百万円となりました。
建材:新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け建設業界の事業活動が停滞し、一般サッシが減少したため、前連結会計年度に比較し、7.5%減の3,022百万円となりました。
不動産賃貸:遊休地有効活用の一環で新たに賃貸マンション3棟、介護施設2棟を建設、稼働を開始したことが寄与、前連結会計年度に比較し、9.8%増の465百万円となりました。
国内販売子会社:新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、空油圧機器などの販売が減少したため、前連結会計年度に比較し、14.4%減の1,930百万円となりました。
国内運送子会社:新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、運送収入が減少したことなどから、前連結会計年度に比較し、18.0%減の688百万円となりました。
その他:国内連結子会社の売上高が減少したことなどにより、前連結会計年度に比較し、8.4%減の197百万円となりました。
(営業利益)
工作機械関連:電子機械は増収となったものの、工作機械、空油圧機器の減収により、営業利益は、前期の29百万円の営業利益に対し、223百万円の営業損失となりました。
火器:減収などにより、営業損失は、前期の64百万円から75百万円に拡大しました。
特装車両:路面清掃車の受注増などにより、営業利益は、前期の92百万円に比べ169.7%増の248百万円となりました。
建材:一般サッシが減少したため、営業利益は、前期の192百万円に比べて50.4%減の95百万円となりました。
不動産賃貸:増収により、営業利益は、前期の324百万円に比べ12.7%増の365百万円となりました。
国内販売子会社:減収などにより、営業利益は、前期の106百万円に比べ31.3%減の73百万円となりました。
国内運送子会社:減収などにより、営業利益は、前期の19百万円の営業利益に対し、8百万円の営業損失となりました。
その他:減収となりましたが、営業利益は、ほぼ横這いの77百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度に比べ18百万円(0.5%)減少し、3,427百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の減少は、1,270百万円となりました。これは、主として売上債権の増加額1,221百万円、仕入債務の減少額498百万円、リース投資資産の増加額509百万円による資金の減少要因と、税金等調整前当期純利益946百万円による資金の増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、635百万円となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出580百万円による資金の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は、1,881百万円となりました。これは、主として長期借入れによる収入1,799百万円、短期借入金の純増加額1,000百万円による資金の増加要因と、長期借入金の返済による支出676百万円、配当金の支払額247百万円による資金の減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
工作機械関連(百万円) |
7,088 |
81.3 |
|
火器(百万円) |
2,911 |
96.5 |
|
特装車両(百万円) |
3,025 |
127.7 |
|
建材(百万円) |
2,983 |
91.4 |
|
不動産賃貸(百万円) |
- |
- |
|
国内販売子会社(百万円) |
- |
- |
|
国内運送子会社(百万円) |
- |
- |
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
16,008 |
92.2 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械関連 |
6,889 |
97.4 |
3,703 |
105.8 |
|
火器 |
4,150 |
164.8 |
2,213 |
227.9 |
|
特装車両 |
2,745 |
107.3 |
686 |
85.1 |
|
建材 |
3,023 |
92.6 |
497 |
100.2 |
|
不動産賃貸 |
- |
- |
- |
- |
|
国内販売子会社 |
1,907 |
87.5 |
350 |
93.9 |
|
国内運送子会社 |
688 |
82.0 |
- |
- |
|
その他 |
142 |
89.0 |
- |
- |
|
合計 |
19,548 |
105.1 |
7,452 |
121.2 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.火器の受注高及び受注残高が著しく増加している理由は、防衛省向けの次世代新小銃「20式5.56mm小銃」の契約が成立したためです。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
工作機械関連(百万円) |
6,687 |
84.5 |
|
火器(百万円) |
2,907 |
96.5 |
|
特装車両(百万円) |
2,865 |
119.7 |
|
建材(百万円) |
3,022 |
92.5 |
|
不動産賃貸(百万円) |
465 |
109.8 |
|
国内販売子会社(百万円) |
1,930 |
85.6 |
|
国内運送子会社(百万円) |
688 |
82.0 |
|
その他(百万円) |
197 |
91.6 |
|
合計(百万円) |
18,765 |
92.3 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月 1日 至 2021年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
英和株式会社 |
1,597 |
7.9 |
2,301 |
12.3 |
|
三立興産株式会社 |
911 |
4.5 |
1,980 |
10.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は、26,461百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,347百万円増加しました。これは、主として電子記録債権の増加1,818百万円、リース投資資産の増加1,159百万円、投資有価証券の増加605百万円と受取手形及び売掛金の減少595百万円、仕掛品の減少544百万円によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、10,346百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,224百万円増加しました。これは、主として長期借入金の増加1,072百万円、短期借入金の増加1,050百万円と買掛金の減少345百万円、未払消費税等の減少211百万円、固定負債のその他減少167百万円によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、16,114百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,123百万円増加しました。これは、主として利益剰余金の増加719百万円、その他有価証券評価差額金の増加420百万円によるものであります。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、工作機械の減少の影響が大きく、前期に比較し7.7%減の18,765百万円となりました。国内売上高は、前期に比べ0.3%増の15,218百万円となり、海外売上高は、前期に比べ31.1%減の3,547百万円となりました。
(営業利益)
工作機械関連の減収による減益などにより、営業利益は、前期の776百万円に比べて28.6%減の554百万円となりました。
(営業外収益(費用))
営業外収益(費用)は、助成金収入が296百万円増加したことなどにより、前期の43百万円の利益(純額)から364百万円の利益(純額)となり、320百万円損益が改善しました。
(経常利益)
経常利益は、前期の820百万円に比べて12.0%増の、918百万円となりました。
(特別損益)
特別利益は、前期の環境安全対策引当金戻入益等による54百万円から投資有価証券売却益等による143百万円となり、88百万円増加しました。特別損失は、前期の減損損失等による175百万円から新型コロナウイルス感染症関連損失等による115百万円となり、59百万円減少しました。これらの結果、特別損益純額では、前期の120百万円の損失から27百万円の利益となり、148百万円損益が改善しました。
なお、当期の特別損失の内、新型コロナウイルス感染症関連損失110百万円は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により工作機械関連セグメントにおいて工場の操業度が急激に低下、一斉休業を含む休業体制の強化により対応したことを受け、当該セグメントの操業度低下に対応する人件費・減価償却費等の固定費を特別損失に計上したものであります。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前期の699百万円に比べ35.3%増の946百万円となりました。
(法人税等・非支配株主に帰属する当期純利益)
法人税等は、豊和工業について、2022年3月期の予想利益をもとに、一時差異等加減算前課税所得に基づき繰延税金資産の回収可能性の見直しを実施、繰延税金資産205百万円を計上した結果、前期に比べ135百万円減の△22百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純損失は、0百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の591百万円に比べ63.9%増の968百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前期の47.75円に対し78.18円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要には、運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要の主なものは、製品を製造するための材料費、外注費、人件費等、受注獲得のための販売費、新製品開発のための研究開発費であります。設備資金需要の主なものは、機械設備の更新や合理化投資、賃貸不動産建設等であります。
当社グループは、運転資金、設備資金につきましては、自己資金でまかなうこととしておりますが、不足が生じる場合は、短期または長期借入により資金を調達しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、過去の実績や合理的と判断される前提等を勘案し見積りを実施しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(工事進行基準)
当社グループは、進捗部分について成果の確実性が認められる契約については、売上高及び売上原価について工事進行基準を採用し、工事の進捗率の見積りは原価比例法を採用しております。適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末日における工事進捗率を合理的に見積る必要がありますが、当初想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合及び当初の見積りに反して信頼性のある見積りができなくなった結果、成果の確実性が失われたと判断した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づき、回収可能性を十分に検証し、将来の税金負担額を軽減させる効果があるものについて繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については毎期検証を行っておりますが、当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動などにより見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(たな卸資産)
たな卸資産の評価を行うに当たっては、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、取得原価と正味売却価額のいずれか低い価額で測定する等の方法により、収益性の低下を検討しております。また、必要に応じ、過剰と認識される場合や一定期間を超えて滞留する場合、簿価を切り下げております。したがって、市況の変動や需要動向に変化が生じた場合には、追加の評価減が必要となる可能性があります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、企業価値向上のため「連結売上高営業利益率」を重視した事業活動を行っております。
2019年5月には、2020年度3月期から2022年3月期までの3ヶ年中期経営計画を策定し、2022年3月期の業績数値目標として、連結売上高235億円、連結営業利益16億円、連結売上高営業利益率6.5%を掲げました。
当連結会計年度につきましては、コロナ禍の影響による工作機械関連の落ち込みを、需要拡大が見込める特装車両、建材及び不動産賃貸でカバーする戦略に基づき、積極的な受注活動の展開、収益力の改善を目指した改善活動、効率的な生産体制の構築に加えて繁閑に応じた人員シフトや一時的雇用調整を実施し、収益の確保に努めてまいりましたが、連結売上高18,765百万円、連結営業利益554百万円、連結営業利益率3.0%(前期比0.8ポイントの悪化)にとどまり、十分な成果を上げるには至りませんでした。
また、中期経営計画の最終年度となる2022年3月期につきましても、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、現時点では2022年3月期の連結業績予想は連結売上高186億円、連結営業利益4.3億円、連結営業利益率2.3%で、中期経営計画最終年度の2022年3月期の業績数値目標は未達の公算が大きくなっております。
当社グループといたしましては、コロナ禍で加速した経営環境の変化の中で事業価値向上を実現するためには、よりスピード感と戦略性をもって対応していくことが重要であり、次期中期経営計画に向け、各事業における現在の市場環境・自社の立ち位置を再検証し、今後注力すべき分野と経営資源の投入方針の見直しを図ってまいります。また、特に収益力の低い工作機械関連においては、今次中期経営計画の最終年度に当たる2022年3月期において、優先的に資源配分の見直しに着手することとします。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、「独自技術で差別化したブランド力のある製品」、「顧客の期待を上回る魅力ある製品」、「顧客の抱える課題を解決し、顧客の事業活動をより付加価値の高いものにする製品」を目指した製品開発を行いました。当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は
セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
工作機械関連
・工作機械関係
当社の要素技術研究・ノウハウを駆使し「止まらない機械」をコンセプトにした「#40横形マシニングセンタ」のラインナップの拡充を進めています。また、#30立形マシニングセンタを「設計・調達・生産の一気通貫」で研究し、モジュール化を採用し低価格での提供を追求した開発を進めています。
ラインメーカとしてのノウハウを基にした当社独自のIoTシステムとして「HOMS-i(ホムズアイ)」を開発し、システムのバージョンアップを図るための研究を進めています。
要求される加工能力・精度を満足するマシニングセンタを開発する為の要素技術研究を進めています。
・電子機械関係
コンデンサ製造に関連する装置技術の研究を進めています。
仮積層機は、高精度化・高生産性化などシリーズの拡充を進めています。
・空油圧機器関係
チャック関連製品では、AJC(オートマチック・ジョー・チェンジャー)用チャックを搭載する複合旋盤に対応する「ジョー交換システム」の開発を進めています。また、小型の高速チャック2機種と同チャック用の高速回転シリンダを開発しました。現行のラインアップにおいても高精度化・高速化対応などシリーズの拡充を進めています。
以上の研究開発費の金額は、
火器
防衛省関連製品では、市場要望に対応すべく量産機種の改良研究を進めています。
民用銃関連製品では、市場要求に対応すべくSuper Light銃の開発をしました。また、銃身のコア技術である、銃身の軽量化及び命中精度向上に向けた研究を進めています。
研究開発費の金額は、
特装車両
路面清掃車では、継続的にIoT技術により安全性と作業性を向上させる研究を進めています。
パワースイーパーでは、環境に配慮した市街地向けの電動式小型スイーパー「タウンスイーパー」及び「タウンスイーパー」をベースにした自律走行車両の開発を進めています。
研究開発費の金額は、
建材
ビル用サッシ関連製品では、遮音性の高い高断熱化製品に関する研究を進めています。
防水関連製品では、防水機能を有する自動ドア「アルティマ」の電動スマート機能の研究を進めています。
研究開発費の金額は、