第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営理念とパーパス(存在意義)

当社グループは、「ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指します」という経営理念のもと、「より良い商品とサービスを提供し、顧客の期待と信頼に応える」「コンプライアンスを重視し、社会から信頼される会社であり続ける」「議論・対話を尽くし、活力ある企業風土を醸成する」を重要な行動規範と位置付けております。

 また、この経営理念をもとに、将来にわたって当社グループが存在し続ける意義を、以下の通り「まもる」をキーワードとする「パーパス」として明確にいたしました。

 

   まもる:人々の幸せな社会生活をまもり、ものづくりと共に成長し続ける会社

 

   ・技術の発展を支え、世界のものづくりを「まもる」

      ・社会インフラ整備に貢献し、社会の発展を「まもる」

      ・国防に貢献し、国の安全と平和を「まもる」

      ・災害から人々を防ぎ、安心な生活を「まもる」

 

当社グループといたしましては、この経営理念とパーパスに基づき、人々が幸せな社会生活を送るうえで、大切なものを「まもる」ために貢献することを常に意識しながら、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2)サステナビリティの基本方針と今後の取組み

当社グループは、ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指すことを経営理念として掲げ、100年を超える歴史の中で蓄積された技術とノウハウを結集し、幅広い分野で革新的な製品を産み出し、ものづくりの発展に携わってきました。

これからも、当社のパーパスである「人々の幸せな社会生活をまもり、ものづくりと共に成長し続ける」に基づき、透明性の高い企業統治の下、環境課題の解決や社会との調和に意欲的に取り組み、ステークホルダーとの信頼関係を強固なものとし、中長期にわたって企業価値を向上させてまいります。

また、基本方針に基づき、サステナビリティの今後の取組みにおける重要課題として「事業を通じた価値創造と社会的課題の解決」と「持続的成長に向けた経営基盤の強化」を掲げ、更にそれぞれの項目別に、以下の通り「マテリアリティ」として分類しました。

 

 

0102010_001.png

 

 

今後は抽出した重要課題をもとに、目標・KPIの設定などを進め、サステナブルな社会に貢献し、持続的な成長を実現するための体制を構築して参ります。

 

(3)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

 ①前回中期経営計画の振り返り

当社グループは、前回の中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)におきまして、「ものづくりを通じた企業価値の向上と持続的な成長を目指し、構造改革を通じて「企業競争力の強化」と「収益力の抜本的な改善」に取り組むことを基本方針とし、最終年度の目標として、連結売上高235億円、連結営業利益16億円、連結営業利益率6.5%を掲げ、経営改善に取り組んでまいりました。

しかしながら、2022年3月期の実績は以下の通りであり、中計最終年度の目標を達成するには至りませんでした。

 

財務目標

目標値(2022年3月期)

実績値(2022年3月期)

連結売上高

235億円

196.9億円

連結営業利益

16億円

9.8億円

連結営業利益率

6.5%

5.0%

 

前回の中期経営計画における成果と、積み残し課題は以下の通りであります。

 

 a.前回の中期経営計画における成果

・生産性向上とコスト改善による損益分岐点の引き下げ(赤字になりにくい経営体質への転換)

・海外不採算子会社の閉鎖・収益体質の改善黒字化、国内不採算子会社の整理統合

・部門間人材移動・マルチタスク化の推進による固定費の流動化

・遊休資産の活用による不動産収益の増強(2021年3月期に賃貸マンション3棟・介護施設2棟の建設・稼働を開始)

 

 b.前回の中期経営計画における積み残し課題

・事業ポートフォリオの抜本的見直しによる経営資源の再配分(成長領域へのメリハリのある投資)

・コロナ禍において加速した工作機械関連における環境変化への対応

・資本市場の変化の中での有効な事業価値向上策の打ち出し

 

 ②新中期経営計画において目標とする経営指標および2023年3月期の見通し

このため、今般当社が策定した新たな3ヶ年の中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期、以下「本計画」)におきましては、これまでの安定路線から成長路線に切り替え、スピード感と戦略性のある経営によりステークホルダーの皆様に認めて頂ける「企業価値の向上」を実現するべく、最終年度の2025年3月期におきまして、連結売上高248億円、連結営業利益20億円、ROE8.0%の目標を掲げております。

一方で、本計画の初年度となる2023年3月期につきましては、連結売上高197億円、連結営業利益2.3億円、ROE1.4%を予想しており、2022年3月期に比して、大幅な減益となることを予想しております。

 

財務目標

 

2022年3月期

実績

2023年3月期

中計初年度予想

2025年3月期

中計最終年度予想

連結売上高

196.9億円

197.0億円

248億円

連結営業利益

9.8億円

2.3億円

20億円

ROE

6.4%

1.4%

8.0%

 

 このことは、クルマの電動化の流れの中で、工作機械関連で内燃機関向けの設備投資需要が減少していることや、サプライチェーンの停滞・原材料の高騰といった市場環境の変化に対し、依然として当社グループの企業体質がそれに耐えうる十分強固なものになっておらず、経営改革が道半ばの状況にあることを示しているものであります。

 このような状況の中、当社といたしましては、本計画の戦略骨子に基づき、各事業年度で着実に企業改革を進め、目標数値の達成を目指すことが必要と認識しており、そのためには、成長分野を見極めて、メリハリのある事業ポートフォリオ戦略を展開し、事業全体の経営効率を向上させていくこと、それに見合った組織体制を構築することが重要と考えております。

 また、当社グループは、2022年4月の東証市場再編に際し、プライム市場を選択いたしました。しかしながら、現状、プライム市場維持基準のうち、流通株式時価総額の基準を充足しておらず、この点からも、本計画に基づく企業価値向上の取組みを着実に進めていく必要があります。

 

 ③本計画の戦略の骨子

 本計画では、スピード感と戦略性のある経営により、ステークホルダーの皆様に認めて頂ける企業価値の向上を実現するため、以下の基本方針を掲げております。

 

0102010_002.png

 

 ④各事業にて優先的に対処すべき課題

 本計画においては、事業ポテンシャルとキャッシュの創出力から、以下の通り事業を4象限に分類し、特に事業ポテンシャルが高く、伸びしろのある事業領域を「投資による成長」領域と位置付け、リソースの積極的な投入により、稼ぐ力を強化します。また、自力で稼いだキャッシュを再投資に回していく形で成長させていく事業領域を「自律成長」領域と位置付けており、事業のポテンシャルを活かし、中長期的に持続的な成果を挙げていくための投資を行っていく方針です。

0102010_003.png

 

 a.投資による成長領域

  対象事業は工作機械関連/工作機械の新領域・火器および建材で、それぞれの戦略は以下の通りです。

 

・工作機械関連/工作機械の新領域

自動車関連の成長領域であるxEV領域への進出を強化します。クルマの電動化によるxEV化の進行の中で、e-Axleケース・バッテリーケースなどの中大型ワーク対応機への需要が増加しており、これらのxEV向け部品への対応を最重点対象とし、当該領域での事業戦略を見極め、製品ラインナップ・バリエーションを整備することにより、収益の極大化に注力してまいります。

また、スマートファクトリー化への取り組みについても、外部とのアライアンスも視野にソフトウェア開発・ネットワーク構築のケイパビリティを向上させ、当社の持つ豊富なシステムアップ経験に基づくエンジニアリング力、現在開発を進めている当社製品「HOMS-i」によるシステムインテグレート力を強化し、当該領域でのビジネスモデルの確立に注力してまいります。なお、工作機械の既存領域については、市場環境から見て事業ポテンシャルは低いものの、生産性を改善しながら、エンジン・ミッション部品の加工機・改造需要や、足回り部品を中心としたシャーシー系等、その他自動車部品の需要を取り込んでいくことで、工作機械全体の収益性の維持・向上を図ります。

 

・火器

設備増強による生産性の向上・生産能力の拡大を図ります。火器については、地政学リスクの顕在化とそれによる国防意識の高まりにより、当社が製造する20式5.56mm小銃・120mm迫撃砲RTなどの防衛装備品については、国産メーカーとして、今後これまで以上に重要な役割を担っていくことが想定されます。

また、海外向けスポーツライフルについても、防衛省との長年の取引によりノウハウを蓄積した高い命中精度を背景とし、北米を中心に海外市場でのHOWAブランドへの信頼性が浸透しつつあり、今後需要の伸びが期待できます。このような事業環境のもと、防衛装備品の安定供給による盤石な後方支援体制を構築し、海外向けスポーツライフルの拡販との両輪で収益力の抜本的な改善を図るため、最適QCD体制の確立と省人化生産ラインの構築による生産性向上・能力増強投資を進めてまいります。同時に、高付加価値製品の新規開発・投入により、海外向けスポーツライフルの売上・収益拡大にも注力してまいります。

 

・建材

防音サッシの生産性向上・高付加価値化による製品力向上と、防水製品の市場プレゼンス拡大を図ります。防音サッシ分野については、防音性能の向上を伴う断熱サッシの開発による製品差別化、防水製品については、他社へのOEM委託等の外部アライアンス強化・スマート防水製品開発や製品群のラインナップ拡充と、それを組み合わせたシステム提案を充実させるため、必要な人的資本の投入、生産性向上や製品開発のための投資を積極的に実施します。

 

 b.自律成長領域

  対象事業は工作機械関連/空油圧機器・電子機械および特装車両で、それぞれの戦略は以下の通りです。

 

 ・工作機械関連/空油圧機器・電子機械

 空油圧機器については、生産能力拡大と製造ライン自動化のための設備投資により、受注対応力強化と製品競争力向上を図ります。電子機械については、次世代通信規格5G、IoT、車載用電子部品の需要拡大により、当社が主要な販売エリアと位置付ける中国・台湾において仮積層機向け需要の拡大が見込まれるため、需要拡大に対応できる製品ラインナップを充実させることが重要であり、インダクタ製品の小型化ニーズへの対応、車載ECUを中心に成長が見込めるLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)市場に対応した高精度仮積層機の提案ならびに海外アフターサービスの充実により既存領域を強化します。また、既存領域より市場規模が大きい各種センサ、フィルタ・モジュール等の高周波部品への対応のため、高生産仮積層機の投入により、電子部品市場における新たな顧客の獲得を目指すとともに、パワーインダクタ一体成形機の開発により、電子部品モールディング装置市場への参入を目指します。

 

 ・特装車両

 特装車両事業は、主力の路面清掃車が国内においてトップシェアを占め、業界内で良好な地位を築いております。当面は、盤石な国内事業基盤を維持することが重要ですが、同時に中長期にわたり持続的な成長を図る観点から、先端技術の開発と海外展開を着実に進めてまいります。

 具体的には、国土交通省提唱の「i-Construction」に適合するIoTを利用した路面清掃車ドライバー支援システム・IoTコネクテッドサービスの開発や、環境に配慮した産業用清掃機・路面清掃車のEV化・屋外EVロボスイーパーの自律走行システムの開発など、先端技術を融合させた製品開発を進めます。

 同時に、東南アジア市場への事業展開に向けたビジネスモデルの構築にも注力し、中長期的に新たな収益源を獲得していくため、市場調査をすすめるとともに、アライアンスの可能性についても検討してまいります。

 

 ⑤組織改革

 また、これらの成長戦略を実現していくためには、単にリソースの投入を積極的に行うだけでなく、同時に組織横断的なプロセス改善により、企業としての地力を高めていくことは不可欠であると認識しております。

このため、市場ニーズの深堀りと顧客価値の向上に資するマーケティング力・提案力の強化、それを実現するための「ものづくり」の基本となる品質・コストを満足させる製品開発力の強化、負荷の見える化による生産性の向上という一連のプロセスについて、外部の知見も幅広く取り入れた上で、組織横断的な活動を展開することにより、抜本的なプロセス改革を実行します。

 

 ⑥配当還元方針

当社はこれまで、業績の変動によらず、安定配当を継続することを株主還元の基本方針とし、1株当たり20円の配当を続けてまいりました。

 しかしながら、今般成長路線に舵を切ることを機に、1株当たり20円の安定配当を維持しつつ、配当性向30%を目途とすることで、利益が増加した場合の株主の皆様への還元を強化する方針といたします。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

(1) 各事業領域におけるリスク

① 工作機械関連について

(ア)工作機械:主な需要先は自動車及び自動車部品業界であり、当社グループの主力製品は、自動車部品の専用加工ラインであるため、自動車のモデルチェンジ等に伴うラインの更新時期に需要が集中し、売上高は年度によりかなりの幅で変動します。このため、需要の少ない時期には当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

   また、CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)の進展による自動車業界の構造変化が当社の想定を超えて急速に進んだ場合、更新需要の縮小等により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(イ)海外向け:アジアを中心とする海外向けにつきましては、各々の地域における政治的・経済的要因、戦争・暴動・テロ・伝染病・ストライキその他の社会的混乱により現地における事業活動が影響を受けた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 火器について

(ア)防衛省向け小火器:防衛省の装備品調達予算に全面的に依存しており、同予算が削減される場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(イ)民間向けスポーツライフル:米国市場への依存度が高いため、同市場の需要が停滞する場合には、売上高が減少するおそれがあります。また、米ドル建の取引であるため、円高/ドル安に向かえば、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、同製品の事故による製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、賠償額を保険により十分にカバーできる保証はなく、重大な事故が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 特装車両について

 路面清掃車については、自動車の国際基準調和と認証の相互承認推進のため保安基準が変更され、その影響を受けるため、遵法性の確保のための様々な研究開発・投資コストを負担しております。今後規制の強化により想定を上回る負担が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、路面清掃車の国内市場におけるEV化の流れが当社の想定を超えて急速に進んだ場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 建材について

 防衛省向け防音サッシへの依存度が高いため、防衛省の予算の増減によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 これらの各事業部門におけるリスクへの対応のため、当社では中期経営計画に基づき、スピード感と戦略性のある経営の意思決定により、各事業における成長領域の見極めと継続的な投資により、企業価値の向上に取り組みます。特に、事業ポートフォリオ戦略の考え方に基づき、強弱をつけた経営資源の投入による経営効率の最適化を進めることは、収益体質を強化し、リスク耐久力を高めていく上で最も重視すべき施策であると認識しております。

 

(2)その他経営全般に係るリスク

① 固定資産の減損について

 当社グループにおいては、今般新たに策定した中期経営計画におきまして、これまでの安定路線から成長路線に切り替え、スピード感と戦略性のある経営によりステークホルダーの皆様に認めて頂ける「企業価値の向上」の実現に取り組んでおりますが、現段階では収益性の低い事業を抱えており、取り組みによる強化・改善が想定通りに進捗しない場合、各資産グループにおいて収益性の低下等を要因とする固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 棚卸資産の評価について

 当社グループは、事業セグメントごとに様々な製品群を有しており、それぞれのセグメントで製品別に将来の受注予測を立てた上で最適な生産体制を構築し、製造コストの低減を図っておりますが、需給バランスの急激な悪化等の外部環境の変化に対し対応の遅れが生じた場合、適正水準以上の在庫が積み上がることによって棚卸資産の評価損が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 原材料等の価格上昇について

 原材料等の価格上昇によるコストアップを社内でのコストダウンでカバーできない場合、もしくは製品価格に十分に転嫁できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 退職給付費用及び退職給付債務について

 当社グループの年金資産の時価が下落した場合、当社グループの年金資産の運用利回りが予定を下回った場合、又は退職給付債務を計算する前提となる割引率等に変更があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、年金制度の変更があった場合には、未認識の過去勤務費用が一時に発生する可能性があります。

⑤ 繰延税金資産について

 繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 有価証券について

 当社グループは、金融資産として市場価格のある株式を多く保有しております。このため、株価の下落は保有有価証券の資産価値を減少させ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 基幹システムの全面刷新について

 当社グループでは、2023年3月期中に豊和工業の基幹システムの全面刷新を行う予定としております。移行前後において確実に同等の財務データが取得できるよう、前広に事前準備を進めておりますが、システム構築の不備等により移行後直ちに正確なデータが取得できず、円滑な業務運営に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 自然災害・感染症による影響について

 当社グループの製造は、ほとんどが愛知県の本社工場に集中しているため、同地域に大規模な地震・水害等の自然災害が発生した場合、新型コロナウイルス等の感染症の影響が拡大した場合には、復旧・沈静化するまでは操業停止状態となり、生産能力が著しく低下し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 新型コロナウイルス等、感染症の世界的拡大の影響について

 新型コロナウイルス等、感染症の世界的拡大により、国内外における経済活動が抑制された場合、受注・生産活動が著しく低下し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 土壌汚染による影響について

 当社グループが保有する土地につき、環境基準を超える有害物質による土壌汚染がある場合には、汚染拡散防止等に要する環境安全対策費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑪ プライム上場維持基準について

 当社グループは、2022年4月適用の新市場区分においてプライム市場を選択しておりますが、移行基準日時点(2021年6月30日)で流通株式時価総額の基準を充足していないことから、2021年12月16日に東京証券取引所に対し、「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を提出しております。当該計画書に記載の通り、2025年3月期までに上場維持基準を充たすため、今般策定した新たな中期経営計画をもとに各種取組みを進めてまいりますが、市場環境や経済情勢等の外部環境の変化等により、当社グループの努力にもかかわらず、基準を充足できない場合には、株価や株式の流動性に影響を及ぼす可能性があります。

 

 これらの経営全般に係るリスクへの対応のため、当社では取締役から構成される経営会議がリスク管理委員会を兼ねる体制とし、当会議体において月次でこれらのリスクを検証し、リスク対応方針を決定する仕組みを構築しております。また決定事項については、代表取締役から執行役員会・内部監査委員会等を通じて業務執行方針・内部統制方針を浸透させ、迅速かつ適切にリスクに対処できる体制としております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

 ①経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動が正常化しつつある中で、持ち直しの動きが続いているものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残る中、サプライチェーンの停滞及び半導体不足や原材料価格の高騰などの影響が見られ、先行き不透明な状況が続いております。また、世界経済についても、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され景気の持ち直しが見られるものの、ウクライナ情勢等による地政学的リスクの高まりから、経済活動の停滞、景気の下振れが懸念されております。

 このような状況のもと、当社グループでは、「企業競争力の強化」と「収益力の抜本的な改善」に取り組む基本方針のもと、コロナ禍で加速した経営環境の変化や脱炭素化に向けた動きが加速する産業界の流れの中で、各事業において、今後注力すべき分野と経営資源投入方針の見直しを図り、積極的な受注活動、収益力の向上を目指した改善活動、効率的な生産体制の構築に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高19,697百万円(前期比5.0%増)、営業利益988百万円(前期比78.3%増)となりました。また、営業外収益に助成金収入、受取配当金などを計上した結果、経常利益は1,300百万円(前期比41.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,062百万円(前期比9.7%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(売上高)

 工作機械関連

・工作機械:主要顧客である自動車関連業界において、国内で設備投資が持ち直したことや、中国市場においてEV化の進展に伴う新たな設備投資を取り込み、クルマの電動化など脱炭素化の流れへの対応を進めたことによる改善効果はあったものの、前連結会計年度に比較し、1.1%減の4,380百万円となりました。

・空油圧機器:チャックは母機となる旋盤の需要増、シリンダは電子部品、半導体関連の受注増により、前連結会計年度に比較し、18.7%増の1,642百万円となりました。

・電子機械:次世代通信規格5G、IoT、車載用電子部品の需要拡大による仮積層機の受注が増加したため、前連結会計年度に比較し、13.5%増の989百万円となりました。

 以上の結果、工作機械関連全体では前連結会計年度に比較し、4.9%増の7,013百万円となりました。

 火器:防衛省向けについては、前期増加した迫撃砲や補給部品等装備品が減少したものの、2021年下期より20式5.56mm小銃の納入を開始したこと、米国市場を中心に海外向けスポーツライフルの輸出が増加したことから、前連結会計年度に比較し、4.6%増の3,042百万円となりました。

 特装車両:路面清掃車が販売台数微減となるも前期に続き好調な受注を維持したことに加えて、産業用清掃機も増加したことから、概ね前期と同水準の2,863百万円となりました。

 建材:一般サッシの受注増に加え、防水関連の新製品投入による増加要因はあったものの、防音サッシがコロナ禍における防衛省の予算執行の遅れにより減少したことから、前連結会計年度に比較し、2.0%減の2,963百万円となりました。

 不動産賃貸:2020年度に開業した賃貸マンション・介護施設の収入が通年で寄与したことから、前連結会計年度に比較し、6.3%増の494百万円となりました。

 国内販売子会社:工作機械・空油圧機器などの販売が増加したため、前連結会計年度に比較し、21.6%増の2,347百万円となりました。

 国内運送子会社:前連結会計年度に比較し、9.6%増の754百万円となりました。

 その他:前連結会計年度に比較し、10.4%増の218百万円となりました。

(営業利益)

 工作機械関連:工作機械の採算が改善したことなどにより、営業利益は、前期の223百万円の営業損失に対し、138百万円の営業利益となりました。

 火器:増収に加えて、期の後半に円安が進行し、海外向けスポーツライフルの採算が改善したことなどが寄与、営業損失は、前期の75百万円から1百万円に縮小しました。

 特装車両:路面清掃車の受注好調が継続したことなどにより、営業利益は、前期の248百万円に比べ4.2%増の259百万円となりました。

 建材:防音サッシが防衛省の予算執行の遅れにより減少したことなどにより、営業利益は、前期の95百万円の営業利益に対し、16百万円の営業損失となりました。

 不動産賃貸:増収により、営業利益は、前期の365百万円に比べ3.5%増の377百万円となりました。

 国内販売子会社:増収などにより、営業利益は、前期の73百万円に比べ76.2%増の128百万円となりました。

 国内運送子会社:増収などにより、営業利益は、前期の8百万円の営業損失に対し、28百万円の営業利益となりました。

 その他:増収となりましたが、営業利益は、前期の77百万円に比べ5.6%減の72百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度に比べ932百万円(27.2%)増加し、4,360百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、3,049百万円となりました。これは、主として売上債権及び契約資産の減少額1,128百万円、契約負債の増加額1,111百万円、税金等調整前当期純利益1,299百万円による資金の増加要因と、棚卸資産の増加額843百万円による資金の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、544百万円となりました。これは、主として無形固定資産の取得による支出364百万円による資金の減少要因によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、1,608百万円となりました。これは、主として短期借入金の純減少額1,000百万円、長期借入金の返済による支出659百万円、自己株式の純増加額288百万円、配当金の支払額248百万円による資金の減少要因と、長期借入れによる収入600百万円による資金の増加要因によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

前年同期比(%)

工作機械関連(百万円)

7,501

105.8

火器(百万円)

3,049

104.7

特装車両(百万円)

2,861

94.6

建材(百万円)

2,968

99.5

不動産賃貸(百万円)

国内販売子会社(百万円)

国内運送子会社(百万円)

その他(百万円)

合計(百万円)

16,380

102.3

 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

工作機械関連

6,347

92.1

2,946

79.6

火器

3,709

89.4

2,886

130.4

特装車両

2,794

101.8

692

100.8

建材

2,920

96.6

446

89.7

不動産賃貸

国内販売子会社

2,619

137.3

624

178.1

国内運送子会社

754

109.6

その他

166

117.0

1

合計

19,311

98.8

7,598

102.0

 (注)  セグメント間取引については相殺消去しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

前年同期比(%)

工作機械関連(百万円)

7,013

104.9

火器(百万円)

3,042

104.6

特装車両(百万円)

2,863

99.9

建材(百万円)

2,963

98.0

不動産賃貸(百万円)

494

106.3

国内販売子会社(百万円)

2,347

121.6

国内運送子会社(百万円)

754

109.6

その他(百万円)

218

110.4

合計(百万円)

19,697

105.0

 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

    2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月 1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月 1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

英和株式会社

2,301

12.3

2,238

11.4

三立興産株式会社

1,980

10.6

621

3.2

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a.財政状態

  (資産合計)

 当連結会計年度末の総資産は、27,673百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,211百万円増加しました。これは、主として現金及び預金の増加957百万円、仕掛品の増加730百万円、投資有価証券の増加309百万円、ソフトウェア仮勘定の増加253百万円と電子記録債権の減少1,078百万円によるものであります。

  (負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、10,783百万円となり、前連結会計年度末に比べ436百万円増加しました。これは、主として契約負債の増加1,182百万円、買掛金の増加301百万円と短期借入金の減少916百万円によるものであります。

  (純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は、16,890百万円となり、前連結会計年度末に比べ775百万円増加しました。これは、主として利益剰余金の増加791百万円によるものであります。

 b.経営成績

 (売上高)

 売上高は、工作機械関連のうち空油圧機器・電子機械、および火器が増加したことなどにより、前期に比較し5.0%増の19,697百万円となりました。国内売上高は、前期に比べ4.5%減の14,537百万円となりましたが、海外売上高は、工作機械関連で中国・インド向けが増加したことなどにより、前期に比べ45.5%増の5,160百万円となりました。

 (営業利益)

工作機械の採算が改善したこと、火器の赤字が縮小したことおよび特装車両が増益となったことなどにより、営業利益は、前期の554百万円に比べて78.3%増の988百万円となりました。
(営業外収益(費用))

  営業外収益(費用)は、助成金収入が147百万円減少し、為替差益が73百万円増加したことなどにより、前期の364百万円の利益(純額)から312百万円の利益(純額)となり、52百万円損益が悪化しました。

  (経常利益)

  経常利益は、前期の918百万円に比べて41.6%増の、1,300百万円となりました。

  (特別損益)

  特別利益は、前期の投資有価証券売却益、雇用調整助成金等による143百万円から固定資産売却益等による4百万円となり、138百万円減少しました。特別損失は、前期の新型コロナウイルス感染症関連損失等による115百万円から投資有価証券評価損等による6百万円となり、109百万円減少しました。これらの結果、特別損益純額では、前期の27百万円の利益から1百万円の損失となり、29百万円損益が悪化しました。

 (税金等調整前当期純利益)

  税金等調整前当期純利益は、前期の946百万円に比べ37.2%増の1,299百万円となりました。

 (法人税等・非支配株主に帰属する当期純利益)

  法人税等は、法人税等調整額が前期は繰延税金資産の計上により193百万円の利益となりましたが、当期は取崩しにより39百万円の損失となったことなどから、前期に比べ258百万円増の236百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は、ありません。

 (親会社株主に帰属する当期純利益)

  親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の968百万円に比べ9.7%増の1,062百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前期の78.18円に対し86.08円となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

  当社グループの資金需要には、運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要の主なものは、製品を製造するための材料費、外注費、人件費等、受注獲得のための販売費、新製品開発のための研究開発費であります。設備資金需要の主なものは、機械設備の更新や合理化投資等であります。

  当社グループは、主として営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入を資金の源泉としております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、過去の実績や合理的と判断される前提等を勘案し見積りを実施しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

(収益の認識)

 当社グループは、工事契約に関して、一定の期間にわたり充足される履行義務は、期間がごく短い工事を除き、履行義務の充足に係る進捗率を見積り、当該進捗率に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。工事の進捗率の見積りは原価比例法を採用しております。当該進捗率の算定には、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末日における工事進捗率を合理的に見積る必要がありますが、当初想定していなかった原価の発生等により工事進捗率が変動した場合及び当初の見積りに反して信頼性のある見積りができなくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(固定資産の減損処理)

 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

(繰延税金資産)

 当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づき、回収可能性を十分に検証し、将来の税金負担額を軽減させる効果があるものについて繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については毎期検証を行っておりますが、当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動などにより見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

(棚卸資産)

 棚卸資産の評価を行うに当たっては、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、取得原価と正味売却価額のいずれか低い価額で測定する等の方法により、収益性の低下を検討しております。また、必要に応じ、過剰と認識される場合や一定期間を超えて滞留する場合、簿価を切り下げております。したがって、市況の変動や需要動向に変化が生じた場合には、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 当社グループは、前回の中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)におきまして、「ものづくりを通じた企業価値の向上と持続的な成長を目指し、構造改革を通じて「企業競争力の強化」と「収益力の抜本的な改善」に取り組むことを基本方針とし、最終年度の目標として、連結売上高235億円、連結営業利益16億円、連結営業利益率6.5%を掲げ、経営改善に取り組んでまいりました。

 しかしながら、2022年3月期の実績は、連結売上高196.9億円、連結営業利益9.8億円、連結営業利益率5.0%となり、中計最終年度の目標を達成するには至りませんでした。

このため、今般当社が策定した新たな3ヶ年の中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)におきましては、これまでの安定路線から成長路線に切り替え、スピード感と戦略性のある経営によりステークホルダーの皆様に認めて頂ける「企業価値の向上」を実現するべく、最終年度の2025年3月期におきまして、連結売上高248億円、連結営業利益20億円、ROE8.0%の目標を掲げております。

以上の詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (3)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上および財務上の課題」に記載の通りです。

 今後は、計画の戦略骨子に基づき、成長分野を見極めてメリハリのある事業ポートフォリオ戦略を展開し、事業全体の経営効率を向上させていくこと、およびそれに見合った組織体制を構築することにより各事業年度で着実に企業改革を進め、目標数値の達成を目指してまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(連結子会社の吸収合併について)

 当社は、2021年12月16日開催の取締役会において、2022年3月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社セキュリコを吸収合併することを決議しました。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりです。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、「独自技術で差別化したブランド力のある製品」「顧客の期待を上回る魅力ある製品」「デジタル技術を応用した付加価値の高い製品」を目指した製品開発を行いました。当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は180百万円であります。

 

セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

 工作機械関連

 ・工作機械関係

 当社の要素技術研究・ノウハウを駆使し「止まらない機械」をコンセプトにした「#40横形マシニングセンタ」のラインナップの拡充を進めています。また、#30立形マシニングセンタを「設計・調達・生産の一気通貫」で研究し、モジュール化を採用し低価格での提供を追求した開発を行いました。

 ラインメーカとしてのノウハウを基にした当社独自のIoTシステムとして「HOMS-i(ホムズアイ)」を開発し、システムのバージョンアップを図るための研究を進めています。

要求される加工能力・精度を満足するマシニングセンタを開発する為の要素技術研究を進めています。

 ・電子機械関係

 コンデンサ製造に関連する装置技術の研究を進めています。

 仮積層機は、高精度化・高生産性化などシリーズの拡充を進めています。

 ・空油圧機器関係

 小型の高速チャック2機種を開発しました。現行のラインアップにおいても高精度化・高速化対応などシリーズの拡充を進めています。

 以上の研究開発費の金額は107百万円であります。

 火器

 市場要望に対応すべく量産機種の改良研究を進めています。

 また、銃身のコア技術である、銃身の軽量化及び命中精度向上に向けた研究を進めています。

 研究開発費の金額は、0百万円であります。

 特装車両

 路面清掃車では、継続的にIoT技術により安全性と作業性を向上させる研究を進めています。

 パワースイーパーでは、環境に配慮した市街地向けの電動式小型スイーパー「タウンスイーパー」及び「タウンスイーパー」をベースにした自律走行車両の開発を進めています。

 研究開発費の金額は、36百万円であります。

 建材

 ビル用サッシ関連製品では、遮音性の高い高断熱化製品に関する研究を進めています。

 防水関連製品では、防水機能を有する自動ドア「アルティマ」の電動スマート機能の研究を進めています。

 研究開発費の金額は、36百万円であります。