文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度は、前連結会計年度に引き続き新型コロナウイルス感染症が世界的に流行しており、国内においても緊急事態宣言が発出されるなど依然として経済活動が大きく制限される状況にありました。当社グループにおいても、営業活動や出張工事などの事業活動の制限を余儀なくされたほか、新型コロナウイルス感染症の影響などを背景とする先行きの不透明感により設備投資の抑制・先送りがみられ、紙工機械部門においては受注が減少し、売上高が減少しました。一方で、防衛機器部門については堅調に推移したほか、前連結会計年度において受注が減少していた受託生産部門において受注の回復傾向がみられました。
新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として見通せない状況でありますが、当連結会計年度において防衛機器への影響が僅少であったこと、受託生産部門の受注に回復傾向がみられたことに加え、今後の経済活動の再開に向けて紙工機械部門においても受注が回復傾向がみられることから、翌連結会計年度において新型コロナウイルス感染症の影響が当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性は低いと判断しております。
当社グループは、このような環境の中でも安定した経営基盤を確保していることを当社グループの強みであると認識しております。一方で復配を目指していく上で収益力の強化を課題としております。当社グループは、①顧客のニーズに対応する製品開発を通じた受注の拡大、②経営の効率化による原価低減の徹底、③技術の研鑽と継承による品質向上に努め、収益力の強化を図り復配を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 製品の不良発生リスクについて
① リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響
当社グループは製造業を営んでおり、品質管理は安全管理に次いで重要と考えております。当社グループは製品の品質管理の徹底に努めておりますが、製品に不良が生じた場合、補修や代替品に係る追加費用が発生する可能性があります。また、販売先において製品不良による事故が生じた場合、人的・物的損害又は休業損失に係る損害賠償責任が発生するリスクが想定され、経営成績等の状況に影響を与える可能性があります。
② 当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期
当社グループの製品は受注生産であり、顧客によって仕様が異なる場合が多いため、同型製品の大量生産を行っている製造業と比較して、確率的・統計的に製品不良の発生可能性や時期を見積ることは困難であると考えております。
③ 当該リスクへの対応策
当社は品質マネジメントシステムに関する国際規格の認証を取得し、顧客満足を目指した確かな物づくりを行うよう取り組みを行っております。また、品質に関する専門部署や会議体を設置し、製品の品質向上に努めております。
製品に起因する損害賠償責任リスクに対しては、製造物賠償責任保険に加入しております。同保険により損害賠償責任のリスクを全て担保することは出来ませんが、保険の補償内容について定期的に検討を行うなど、リスクに備えた対応を行っております。
(2) 株価等の下落リスクについて
① リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響
当社及び一部の連結子会社では、投資有価証券として上場株式及び非上場株式を保有しております。当社グループが保有する上場株式について、景気後退等により一定以上株価が下落した場合、特別損失として投資有価証券評価損を計上することとなります。
また、当社及び一部の連結子会社では、従業員の退職金の一部について確定給付企業年金制度を採用しており、年金資産の運用を外部機関に委託しております。株価等が下落することにより委託先における年金資産の運用状況が悪化した場合、退職給付費用が増加する可能性があります。
② 当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期
景気の変動は、企業活動の結果のほか、国内外の政治動向や自然災害等の様々な外部要因の影響を受けるため、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を見通すことは困難であります。
③ 当該リスクへの対応策
保有株式の株価下落リスクについては、定期的に株価を観察し、株価下落の兆候が見られる場合は経営層に適時報告を行っております。株価の下落が一定以上続く場合は、減損検討ライン(下落率30%)または強制評価減ライン(下落率50%)に至る可能性及び回復可能性について検討を行い、リスクの受容許容量を考慮したうえで早期に株式売却することも検討するなど、経営成績等に与える影響を最小限に抑える対策を行っております。
また、年金資産の運用状況悪化リスクについては、年金資産の運用商品の選択にあたり景気変動リスクの影響を受けにくい安定型商品を中心とすることにより、運用リスクを小さくする対策を行っております。
(3) 新型コロナウイルス感染症の感染者集団(クラスター)発生リスクについて
① リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響
当社グループの従業員等が新型コロナウイルスに感染し、当社グループ内でクラスターが発生した場合、当社グループの生産活動や販売活動が一定期間停止し、経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があります。
② 当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期
当社グループでは次項「③ 当該リスクへの対応策」の記載にありますように、当該リスクへの対応策を継続して実施しております。新型コロナウイルス感染症を取り巻く状況は常に変化しているため、感染予防策を継続して実施していたとしても当社グループ内でクラスターが発生する可能性を排除することは困難でありますが、経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性は低く抑えられていると判断しております。
③ 当該リスクへの対応策
当社グループでは新型コロナウイルス感染症に対して以下のような感染予防策を実施しております。
・一部職場における在宅勤務の実施
・リモート会議システムの積極的な活用
・不要不急の出張や外出、客先訪問及び来客の制限
・出張者の出張前後のPCR検査の実施
・会議は必要最小限の開催とし、参加者を限定
・交代制による休憩取得、社員食堂のソーシャルディスタンス確保
・従業員に対するマスク支給、職場への消毒液・アクリル板仕切りの設置 など
当社グループにおいて、従業員等から感染者又は感染者の濃厚接触者が確認された場合には、保健所からの指示を受けるとともに、感染者又は感染者の濃厚接触者の隔離を行う等の感染拡大防止の措置を行うこととしております。また、クラスターが発生した場合には、業務ローテーションを実施する等、生産活動や販売活動が停止することがないよう事業への影響を最小限とするよう努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)セグメント情報 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」をご参照ください。
当社グループの当連結会計年度における受注高は158億5百万円(前連結会計年度比26.1%増)となり、売上高は120億79百万円(前連結会計年度比6.1%増)となりました。
損益面におきましては、当連結会計年度の期首から収益認識に関する会計基準の適用により、売上高が増加いたしました。売上高の増加に伴い、営業利益は1億81百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。経常利益につきましては、1億99百万円(前連結会計年度比24.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億43百万円(前連結会計年度比15.6%増)となりました。
a. 資産
流動資産は前連結会計年度末に比べ17億47百万円(15.8%)増加し、127億82百万円となりました。これは主に契約資産が25億47百万円増加した一方で、仕掛品が11億92百万円減少したことによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ3億円(9.0%)増加し、36億23百万円となりました。これは主に固定資産の取得により、有形固定資産が1億74百万円増加、投資有価証券の時価上昇により、投資その他の資産が89百万円増加したことによります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ20億48百万円(14.3%)増加し、164億5百万円となりました。
b. 負債
流動負債は前連結会計年度末に比べ17億18百万円(20.5%)増加し、101億21百万円となりました。これは主に短期借入金が14億10百万円減少したものの、契約負債が25億47百万円、支払手形及び買掛金が5億52百万円増加したことによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ20百万円(1.0%)増加し、21億21百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ17億39百万円(16.6%)増加し、122億42百万円となりました。
c. 純資産
純資産合計は前連結会計年度末に比べ3億8百万円(8.0%)増加し、41億62百万円となりました。これは主に、収益認識に関する会計基準を当連結会計年度の期首より適用した影響により、当連結会計年度の期首の利益剰余金が1億円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益1億43百万円を計上したこと等により、利益剰余金が増加したことによります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ71百万円増加(前連結会計年度は87百万円の減少)し、9億21百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は18億89百万円(前連結会計年度は1億98百万円の増加)となりました。これは主に棚卸資産の減少額13億6百万円により資金の増加となったことによります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は4億40百万円(前連結会計年度は1億82百万円の減少)となりました。これは主に固定資産取得による支出4億38百万円により資金の減少があったことによります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は13億78百万円(前連結会計年度は1億2百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金の純減少額14億10百万円、長期借入金の返済による支出2億27百万円の資金の減少があったことによります。
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格で表示しております。
なお、セグメント間取引については、相殺消去しております。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は世界規模で流行した新型コロナウイルス感染症の影響の渦中にあり、いまだ先行き不透明感が漂っております。当社グループにおきましては、紙工機械部門について、設備投資の抑制・先送りがみられ、受注が減少し、売上高が減少しました。一方で、防衛機器部門については、販売活動における移動制限などはあったものの、経営成績等への重要な影響はみられず、また、前連結会計年度において影響が出ておりました受託生産部門については、当連結会計年度は回復傾向となりました。
当社グループでは、さらなる安定的な収益確保のため、従業員の技術の研鑽と継承を徹底し、作業効率化や無駄なコストの削減により原価低減を図るとともに、製品の信頼を高めることにより販売拡大を目指してまいります。
当社グループのセグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中のセグメント利益は営業利益ベースによる数値であります。セグメント情報の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
紙工機械
受注高は20億48百万円(前連結会計年度比16.9%減)、売上高は17億24百万円(前連結会計年度比34.5%減)となりました。また、セグメント損失は1億70百万円(前連結会計年度はセグメント利益24百万円)となりました。
これは主に当連結会計年度において段ボール製函印刷機の販売台数が減少したことによります。当社といたしましては紙工機械部門における安定的な収益計上が重要な課題と考えており、引き続き原価低減と販売拡大に努めてまいります。
受託生産
受注高は12億71百万円(前連結会計年度比60.1%増)、売上高は11億87百万円(前連結会計年度比36.2%増)、セグメント利益は46百万円(前連結会計年度比115.2%増)となりました。
防衛機器
受注高は119億94百万円(前連結会計年度比34.3%増)、売上高は87億51百万円(前連結会計年度比19.9%増)、セグメント利益は8億36百万円(前連結会計年度比50.9%増)となりました。
その他
受注高は4億90百万円(前連結会計年度比44.3%増)、売上高は4億16百万円(前連結会計年度比28.3%減)、セグメント利益は28百万円(前連結会計年度比60.6%減)となりました。
当社グループの資金需要は、主に材料の購入代金、人件費・諸経費等の運転資金のほか、設備の維持・更新等にかかる費用であります。当社グループでは、これらの資金を主に金融機関からの借入により調達しております。借入に際しては、効率的な調達を行うよう努めております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は50億76百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9億21百万円となっております。
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたって、経営成績等に影響を与える会計上の見積りを行っております。会計上の見積りは過去の実績値や最新の状況を踏まえて合理的と判断された前提に基づいており、経営者による検討を継続的に行っておりますが、将来に関する不確実性を伴うため実際の結果とは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症に関しては、当社グループの経営成績等に与える影響を検討した結果、連結財務諸表の作成にあたって会計上の見積りに重要な影響を与える事象はないと判断しております。
該当事項はありません。
当社グループは、多様化するユーザーのニーズに応えるべく、新製品の研究開発を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
紙工機械では、段ボール製函印刷機械の精度、生産性の更なる向上を図っております。研究開発費は
防衛機器では、防衛省と緊密な連携のもとに研究開発を行っております。研究開発費は
その他では、既存製品の機能強化を図った研究開発を行っております。研究開発費は