文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは「品質絶対を基本方針としお客様第一主義に徹する」を企業ビジョンの一つとして掲げ、良い製品をより安く・より早く・グローバルに提供することにより、お客様に満足していただき、収益を上げていくことを基本方針としております。そして、社会、株主、社員との共生共栄を経営理念といたしております。
当社グループは、企業としての本業の収益性を示す売上高営業利益率、売上高経常利益率とともに、営業キャッシュフロー及び自己資本比率、有利子負債比率を主要な経営指標として位置付けております。
日本工作機械工業会(日工会)の当連結会計年度における受注総額は1兆6,891億円(前期比5.1%減)と過去2番目の高水準となりました。内需は7,033億円(前期比2.2%増)、外需は9,857億円(前期比9.8%減)となりました。日本工作機械工業会は2019年についても、米中貿易摩擦による中国市場の減速など懸念材料はあるものの、引き続き高水準な受注額を維持すると予測しております。
このような情勢の中、工作機械関連事業部門におきましては、中国経済の減速など陰りが見られる一方、主要顧客である自動車業界ではEV化、自動運転などの大きな変革期を迎えている中、市場拡大に向けたチャレンジを行ないつつ、国内外において積極的に受注の確保を進めてまいります。また、更なる利益改善に向け、生産性向上にも努めてまいります。
輸送機器関連事業部門におきましては、既存主力製品であります大型二輪車用部品及び自動車関連部品の仕事量が減少する見通しでありますが、日本、ベトナム両拠点で、引き続き新規顧客の開拓と新規部品の取り込みに向けた営業活動に積極的に取り組み、売上確保に努めてまいります。また、生産性向上と品質向上に向けた活動を継続し、お客様満足度の更なる向上と利益拡大に努めてまいります。
内部統制につきましては、内部統制会議の指示のもと、法令遵守、リスク管理等の強化を推進してまいります。
2017年5月12日に発表いたしました「長期ビジョン、新中期経営計画」におきましては、「お客様の期待に応え選ばれ続けるブランドになる」を経営ビジョンとして、2019年度売上高290億円、営業利益率5%を目標としておりますが、2018年度実績として目標値を1年前倒しで達成する結果となり、2019年度も目標を上回る水準を見込んでおります。2019年度中に、新たな中期経営計画を策定し、更なる発展と成長に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの工作機械関連事業の受注は顧客の設備投資活動に直接結びついているため、景況に対して極めて敏感であり、民間設備投資の増減、特に当社グループの主要顧客である自動車業界の設備投資の影響を大きく受けます。また、好況時と不況時の変動も大きく、不況時は需給関係により販売価格が低下する傾向にあります。今後はアジア新興国を中心とした外需や、環境対応投資等による設備投資が期待されておりますが、引続き自動車業界の設備投資の動向は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの輸送機器関連事業においてはヤマハ発動機株式会社への売上(受託加工)依存度が高い割合となっています。当社グループとヤマハ発動機株式会社とは長年の取引関係があり、また当社グループの主要株主でもありますので、極めて緊密な関係にあります。今後もこれまでの取引関係を維持し発展させていきますが、同社の事業方針は当社グループの業績に強い影響を与える可能性があります。
最近の同社向販売実績及びその割合は、次のとおりであります。
また、工作機械関連事業の顧客は大手自動車メーカー及びその関連会社が多く、それらの会社の事業方針、財務状況等も当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの工作機械関連事業部門においては、製品を海外に販売しており、全社の海外売上高比率は2017年3月期33.7%、2018年3月期39.1%、2019年3月期48.4%と推移しております。また決済は主に円建でありますが、USD建及びEUR建等の取引もあり為替レートの変動によるリスクを有しております。円建取引の増加や為替予約により影響を少なくするよう努力しておりますが、大幅な為替レートの変動は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの借入金依存度(借入金の総資産に対する割合)は2017年3月期41.6%、2018年3月期39.1%、2019年3月期34.5%と高い水準となっております。当社グループでは将来の金利変動によるリスク回避を目的として、借入金の一部を金利スワップにより固定金利としております。借入金の借換時及び新規の資金調達に関して金利情勢の影響を受けることから、金利変動は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、シンジケートローンを含めた銀行からの借入金による資金調達を中心に、債権の流動化等の方法により調達方法の多様化を図っております。なお、シンジケートローンにつきましては、契約内容に一定の財務制限条項等が付されている場合があり、当該事由に抵触した場合には当社グループの資金繰りに影響を与える可能性があります。
当社グループの工作機械関連事業は競合するメーカーが多く、価格競争により販売価格が低下する傾向にあります。特に汎用工作機械分野では競合メーカー製品の値下げ等により、販売価格の低下が生じる場合があります。当社グループでは汎用工作機械分野から、シェアの高いシステム製品分野に特化してまいりました。しかしながら需給状況によっては競合メーカーとの価格競争で販売価格が低下し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの工作機械関連事業部門は製品の製造に使用する原材料及び部品等について、当社グループ外の多数の供給業者から調達していますが、一部については特定の供給業者に依存しており、需給状況、災害等の要因によっては納期遅延、コストアップ等の影響が生じることがあります。原材料価格の高騰等は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは地震等の自然災害の発生により生産拠点が損害を受ける可能性があります。被害の影響を最小限に抑えるため、建物・設備などの耐震対策、防火対策等の予防策を順次進めていますが、万一、予想される東海地震が発生した場合、当社グループの生産拠点が静岡県内に集中していることもあり、操業の中断、多額の復旧費用等、当社グループの業績が強い影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における世界経済は、米国を中心に回復が続いたことから堅調に推移いたしましたが、後半にかけて米中貿易摩擦等により中国経済に減速感が見られるなど、先行きが不透明な状況となっております。我が国経済も、世界経済の回復を受け底堅く推移いたしました。
このような情勢の中、当社グループは受注確保に向け中国を始めとしたアジア地域、北米、国内における拡販を図るとともに、生産効率化や原価低減などの推進に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、工作機械関連事業部門の増加により30,747百万円(前期比31.0%増)となりました。工作機械関連事業部門の利益改善により、営業利益は2,599百万円(前期比179.9%増)、経常利益は2,266百万円(前期比236.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,616百万円(前期比170.5%増)となりました。
また、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,618百万円増加し34,995百万円(前期末比11.5%増)となりました。このうち流動資産は3,821百万円増加し21,104百万円(前期末比22.1%増)となり、固定資産は203百万円減少し13,891百万円(前期末比1.4%減)となりました。流動資産の増加の主な要因は、電子記録債権が516百万円減少したものの、現金及び預金が2,286百万円、受取手形及び売掛金が1,815百万円増加したことによります。固定資産の減少の主な要因は有形固定資産が252百万円減少したことによります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,126百万円増加し26,390百万円(前期末比8.8%増)となりました。このうち流動負債は2,065百万円増加し15,398百万円(前期末比15.5%増)となり、固定負債は61百万円増加し10,991百万円(前期末比0.6%増)となりました。流動負債の増加の主な要因は短期借入金が274百万円減少したものの、未払法人税等が433百万円、未払金が1,123百万円、前受金が824百万円増加したことによります。固定負債の増加の主な要因は退職給付に係る負債が192百万円減少したものの、長期借入金が85百万円、繰延税金負債が139百万円増加したことによります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,491百万円増加し8,605百万円(前期末比21.0%増)となりました。増加の主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益1,616百万円を計上したことによるものであります。
工作機械関連事業部門につきましては、受注確保のために国内外において積極的な営業活動を行った結果、当連結会計年度の受注総額は18,821百万円(前期比20.3%減)、期末の受注残高は15,611百万円(前期比9.0%減)と引き続き高い水準を維持しております。損益面においても、国内のものづくり改革・調達改革などの施策効果に海外現地法人の増益も加わり、売上高は20,357百万円(前期比48.9%増)、営業利益は2,132百万円(前期比463.3%増)と大幅な増収増益を達成することができました。
輸送機器関連事業部門につきましては、主力製品である大型二輪車用部品の減少がありましたが、国内において好調なマリンエンジン部品や新規四輪部品を取り込んだことにより、売上は前年を上回り、売上高は10,319百万円(前期比6.0%増)となりました。損益面におきましては、経費増加により減益となり、営業利益は415百万円(前期比16.7%減)となりました。
その他部門につきましては、不動産賃貸事業により売上高は70百万円(前期比同額)となり、営業利益は51百万円(前期比0.1%増)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期と比べて2,189百万円増加し4,194百万円(前期末比109.2%増)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,428百万円の収入(前期比1,351.2%増)となりました。これは主にたな卸資産の増加額935百万円及び売上債権の増加額484百万円等を、税金等調整前当期純利益2,254百万円、未払金の増加額1,135百万円及び減価償却費923百万円等が上回ったことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、901百万円の支出(前期比48.9%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、234百万円の支出(前期比18.2%減)となりました。これは主に借入れの収支によるものです。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しておりません。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、また貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込み額を計上しております。
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、回収不能額に対して評価性引当額を計上しております。繰延税金資産を計上するに当たっては、将来の課税所得、回収見込みを検討のうえ慎重に行っております。
当社グループの退職給付費用及び債務の計算は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等が含まれます。これらの仮定と実際の差額は数理計算上の差異として累積され、期間損益計算において、将来の会計期間にわたって償却されます。
当連結会計年度における売上高は、工作機械関連事業部門の増加により、30,747百万円(前期比31.0%増)となりました。利益面につきましても工作機械関連事業部門の利益改善により、営業利益2,599百万円(前期比179.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,616百万円(前期比170.5%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料仕入等の製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
設備投資資金や長期運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としており、短期運転資金の調達につきましては、金融機関からの短期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は12,133百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,194百万円となっております。
長期ビジョン新中期経営計画の2年目である2019年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。
基盤構築フェーズとして、黒字体質への改善、既存事業の成長及び新規事業の探索を目標に、受注戦略・営業強化による売上拡大や高付加価値化、コスト削減・リードタイム短縮に努めてまいりました。
以上の結果、2019年3月期実績は、中期経営計画の最終年度目標値を1年前倒しで達成する結果となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(注) 上記の技術援助契約においては、ロイヤリティとして売上高の一定率を受け取っております。
当社グループでは、「お客様の期待に応え選ばれ続けるブランドになる」ため、事業部間コア技術を活かしたシナジー効果、高付加価値化を織り込んだ自動車関連の加工システム機械、レーザー技術を用いた機械分野において、市場ニーズを先取りして新たな市場を開拓するために、新製品、新技術、新商品の開発に向け研究活動を進めております。
なお、当社グループにおける研究開発活動は、提出会社の工作機械関連事業部門が行っております。
工作機械関連事業部門においては、切削加工製品としてシステム市場に向けた新機種の開発を行い、2018年11月に開催されました第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)に出展いたしました。現在、主要コンポーネントの高機能化改良を織り込みながら量産化設計を進めており、合わせてシリーズ化に向けた機種の開発も開始しております。
また、弊社が得意とする加工システム機械の高付加価値化を図るため、新たに省人・自動化に向けた付帯装置の開発も進めております。
レーザー関連製品では、レーザークラッドバルブシート加工とシリンダーブロックの内壁溶射加工が可能な実証機を開発し、同じくJIMTOF2018に出展いたしました。現在はこの実証機を用いて加工技術の研鑽を重ねると共に、お客様ご依頼の加工試験を重ね、今後の販売拡大に努めております。
これら現在開発中の機種の一部は、今秋行われますメカトロテックジャパン2019(MECT2019 名古屋)及び、国際金属加工見本市(EMO Hannover2019 ドイツ)への出展を予定しており、弊社技術をPRする重要な場としてとらえ、準備を進めております。
当連結会計年度における研究開発費は