文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「われわれはつねに最高の品質をめざし、社会に貢献する」の社是のもと、世界最高の技術と品質を究めたモノづくりと、公正な企業活動を通じて産業の発展に寄与し、安全で豊かな市民生活と持続可能な世界の実現に寄与することを経営の基本方針としている。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2018年~2020年の3カ年をターゲットとして策定した「中期経営計画2020」において、圧倒的な性能・技術を有する新製品開発、既存事業における市場とシェアの拡大、コア技術を活かした新規事業の拡大などを目指し、2020年度の連結売上高600億円、営業利益率10%の達成を目標として、投資家の皆さまへの利益還元を実現する企業体質への転換を図ってきた。
(3)経営環境及び対処すべき課題
(事業構造)
当社グループの事業構造は、超高速ジェットルーム及びその周辺準備機械等を中心とする繊維機械事業と、NC円テーブルやマシンバイス等を中心とする工作機械関連事業を主力事業としている。また、新規の事業開拓として、炭素繊維複合素材の自動加工装置を開発販売するコンポジット機械事業、ロボットインテグレーションシステムの開発・提供を行うTRI(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)事業、航空機部品加工事業等を展開している。
(市場の状況)
繊維機械事業では、中国やインドを中心とした新興国市場が大きな比率を占めている。こうした市場に対し、使いやすく、生産性と環境性能が優れた機械の提供を行うとともに、市場特性に合わせたきめ細かな製品仕様の展開とサービスの提供を強みとしている。工作機械関連事業では、工作機械業界、自動車業界、電子機器・通信等のEMS業界を主力市場として、加工特性に最適な3つの駆動方式をラインアップした唯一のメーカーとして高精度NC円テーブルを提供している。
コンポジット機械事業は、航空機業界向けに革新的な加工装置を開発し参入したが、昨今の航空機業界の不振等により大きな拡大には至っていない。一方、自動車・一般機械分野でも炭素繊維複合素材の利用拡大の動きが出はじめており、国内研究機関とともに共同研究・製品開発を進めている。自動車分野におけるEV化やカーボンニュートラルに向けた軽量・高強度素材の利活用の拡大とともに事業の拡大を図っていく。
(経営戦略等)
世界の経済環境は、新型コロナウイルスの感染状況に大きく影響を受けざるを得ないが、ワクチン接種開始や中国経済の回復等により、改善の方向に向かうことが期待される。
当社グループは、後述の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおり新型コロナウイルスの感染拡大に大きな影響を受けたが、コロナ禍で落ち込んだ市場の回復期を受注拡大の好機と捉え、2021年から2023年の3カ年をターゲットとした「中期経営計画2023」を策定し、スタートしている。詳細は後述の「(4)中期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであるが、収益体質への転換を確実なものとするとともに、さらにその先の時代の変化を見越した技術・製品の開発を進めていく。
繊維機械事業では、第4四半期に市況の回復傾向が強まったことを受け、中国やインドおよび周辺市場への販売促進をさらに強化してゆく。また新製品の市場投入を図り、シェアの拡大を図ってゆく。工作機械関連事業では、すでに回復が伝えられている自動車業界、工作機械業界、EMS業界の需要の取り込みを図ってゆく。
新たな事業分野のTRI(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)は、社内の生産工程に展開することで、社内の自動化・効率化を進めるとともに、積極的に外部に発信し、販促活動を展開してゆく。コンポジット機械事業は、航空機業界の需要が低迷する中ではあるが、EV化が進む自動車業界や一般産業機械分野への販売促進を図ってゆく。
また、すべての事業部門において、webやインターネット、ホームページ等を活用した商談、展示会等を積極的に活用し、人的交流機会の減少を補い、情報発信を行っていく。
(4)中期的な会社の経営戦略~「中期経営計画2023」について~
当社グループは、2018年度に「中期経営計画2020」を策定し、連結売上高600億円、営業利益率10%を目標として活動を展開した。インド市場の伸び悩み、米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞等により、数値目標の達成には至らなかったが、新たな市場開拓・シェア拡大、生産効率化等、当社グループの新たな成長に向けた準備ができたと判断している。
主要なテーマとしていた生産効率化では、生産平準化、設計のプラットフォーム化、自動化設備導入やTAPS活動(社内の生産効率化活動)、基幹システム(ERP)の導入など新たな取り組みを進めた。新製品の開発では、コンポジット機械事業で日本初の新型曲面自動積層機をはじめとして、CFRP素材の多様な加工に対応した各種新装置開発を通して技術力を向上した。繊維機械事業では新型織機や準備機の開発を行い、市場投入の機会を計っている。また鋳造部門では、生産能力を最大限に活用するため、外販の強化を進めた。さらに新規事業としてTRI事業(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)を展開したほか、航空機部品事業にも着手するなど、事業基盤の多様化に向けた準備を進めた。また、市場拡大の方策としてイタリア・ミラノ市に欧州販売拠点を設立した。
こうした成果を踏まえ、新たに2021年度から2023年度をターゲットにして、連結売上高560億円、営業利益率10%の達成を目標とした「中期経営計画2023」をスタートしている。売上高目標は新型コロナウイルスの市場への影響を考慮しつつ、営業利益率の目標は10%を維持した。コロナ禍で落ち込んだ市場の回復期を好機と捉え、開発のスピードを上げ、高性能・高付加価値の新製品を市場投入して売上・シェアの拡大を狙ってゆく。設計のプラットフォーム化の継続とともに、生産面では自動化設備を最大限に活用・拡大し、スマート工場を実現するとともに、TAPS活動を中核にした生産効率化を進め、コストダウンを図ってゆく。新規事業の面では、着手している新規事業の拡大とともに、さらに新しい事業の開拓を継続し、事業基盤の多様化を図ってゆく。
また、持続的な企業体質の変革を図るために、高度人材の育成、IT・DX促進、SDGs・環境問題の取り組みやダイバーシティ経営推進など、経営管理基盤の強化を進めてゆく。
さらに中長期的な視点として、カーボンニュートラルに向けて変化を加速する社会需要に対応しなければならない。特に当社グループに関係の深い分野では、環境対策、EV技術への対応、新たな技術・加工技術への適応・開拓等をテーマに研究を行っている。
当社グループは、大きく変容する社会の中で、モノづくりを通して、持続可能な社会の形成と産業の発展に貢献しながら、業績の拡大と株主価値の向上を図ってゆく。
当社グループは、輸出比率が高く、為替変動をはじめ国際経済の影響、取引相手国の政治状況・経済政策の影響を受けざるを得ない。また、直近では米中貿易摩擦問題に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済への影響が重大なリスクとなっている。このような状況から、主に次の要因が当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスクと考えている。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
①新型コロナウイルスの感染状況
繊維機械事業では、営業面においては、特に海外市場における販売促進活動及び客先での実機試験など対面を要求される活動が大幅に制限される。また、当社顧客においても最終市場への販売・アクセスが制限されるため、当社製品への投資が慎重になっている。工作機械関連事業では、コロナ禍における行動変容に伴って需要が拡大した業界もあるが、当社グループの主力市場である工作機械業界、自動車業界では設備投資に慎重な動きが拡大した。社内においては、労使が連携して「新型コロナウイルス対策チーム」を立ち上げ、県・市町村・保健所・医療機関等と連携しながら地域・グループ内における感染防止対策を行っている。
②米中貿易摩擦問題
特に繊維機械事業における主力市場である中国では、米国が重要な繊維製品の輸出相手国となっており、米中貿易摩擦・追加関税引き上げにより、繊維製品輸出が減少すると設備投資に影響が及ぶ。一方、こうした環境の中で、中国から隣国等への生産拠点の移動現象も見られ、新たな商機と捉えていく。
③インド市場の金融政策
インド市場は、繊維製品においては中国に次ぐ市場であるが、金融面に脆弱性がある。当社は代金回収リスクを回避するためL/C決済を行っているが、金融政策の急激な変更、銀行融資業務の停滞が、L/Cの発行遅延リスクとなる。
④為替変動リスク
当社は輸出にあたっては、為替リスクを回避する手段として、円建て契約を基本としているが、急激な円高は相手側の円調達リスクとなる。また、当社客先とその最終仕向国の間の為替変動による資金調達リスクが、当社客先の設備投資に影響する。
⑤素材価格の価格変動リスク
当社製品の主要素材である金属類、半導体等の価格高騰が、調達コストの上昇リスクとなる。また、災害によるサプライチェーンの寸断や国際的な需給バランスの変動も調達価格の変動リスクとなる。サプライチェーンの多様化により、リスクの解消を図っている。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大による移動制限と経済活動の停滞により、極めて厳しい状況に陥った。
こうした中、輸出比率が高い当社グループは、ウェブを活用した商談や展示会を展開するなど海外渡航が制限される中で販売活動を展開し、受注獲得をめざした。また、国内外の子会社の再編、政策保有株式の縮減、本社生産拠点の自動化設備の立ち上げや新製品の開発を進めた。
しかし、新型コロナウイルスの影響は大きく、全体では、受注高は21,784百万円(前期比22.8%減少)、売上高は20,851百万円(同比44.7%減少)と大幅な減少となった。損益面では、生産・売上が大きく落ち込んだことにより、営業損失4,484百万円(前期 営業損失228百万円)、経常損失4,688百万円(前期 経常損失275百万円)となった。親会社株主に帰属する当期純損失は4,520百万円(前期 親会社株主に帰属する当期純損失594百万円)となった。なお、保有資産の有効活用として持合株式の解消を図り、特別利益として投資有価証券売却益258百万円を計上している。
セグメント別の状況は下記のとおりである。
繊維機械事業
繊維機械事業では、期初には米中間の追加関税引き下げの第1段階合意により受注環境に回復の兆しが見られたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、市況は急速に悪化した。
こうした環境の中、主要な市場の中国国内では、いち早く国内移動の制限が緩和されたことに伴い、当社は早期に現地駐在員を再派遣して販売促進を続けた。インド市場ならびにその他の市場は、新型コロナウイルス感染の影響が長引き、ウェブによる商談、現地子会社との情報交換等により、受注獲得に注力した。
一方、アフターコロナの需要回復期に向けた準備を積極的に進めた。イタリア・ミラノ市に新たな販売拠点TSUDAKOMA Europe s.r.l.を設立したほか、新製品の開発を進めた。コンポジット機械では日本初の曲面自動積層機を公開した。社内では、当社が展開するTRI(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)によるロボット付きの自動加工システムを立ち上げ、生産の効率化を図った。
この結果、受注高は16,826百万円(前期比24.6%減少)となった。売上高は15,554百万円(前期比47.5%減少)となった。損益面では、生産の減少が影響し、営業損失2,856百万円(前期 営業利益353百万円)となった。
工作機械関連事業
工作機械関連事業においても、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けたが、中国市場でいち早くスマートフォンやタブレット端末等のEMS業界の需要が回復し、当社はNC円テーブルの大口受注を獲得した。主要な納入先の工作機械業界や自動車業界では、第3四半期以降、中国市場や米国市場での需要回復の傾向が見られた。
こうした中、主力製品であるNC円テーブルで進めていたプラットフォーム化設計を、汎用モデルから特注モデルにも拡大し、コストダウンと短納期対応を進めた。
この結果、受注高は4,957百万円(前期比16.1%減少)となった。売上高は5,297百万円(前期比34.2%減少)となった。損益面では、生産の減少が影響し、営業損失407百万円(前期 営業利益736百万円)となった。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,978百万円減少し31,473百万円となった。主な増減は、売上の減少に伴い営業債権が減少したこと等によるものである。負債は、前連結会計年度末に比べ564百万円増加し22,176百万円となった。主な増減は、生産の減少により仕入債務が減少したものの、短期借入金の借入等によるものである。純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失4,520百万円を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,543百万円減少し9,296百万円となり、自己資本比率は29.19%となった。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ317百万円減少し6,860百万円になった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失4,487百万円の計上などによりマイナス3,522百万円となった。(前期 1,738百万円)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出1,563百万円などによりマイナス1,174百万円となった。(前期 マイナス1,510百万円)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出などがあったものの、短期借入金の借入による収入5,228百万円などにより4,366百万円となった。(前期 マイナス322百万円)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次の通りである。
(注) 1 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれていない。
2 当連結会計年度における生産実績の著しい変動は、米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う世界的な市場環境の悪化によるものである。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次の通りである。
(注) 金額には消費税等は含まれていない。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次の通りである。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去している。
2 当連結会計年度における販売実績の著しい変動は、米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う世界的な市場環境の悪化によるものである。
3 前連結会計年度及び当連結会計年度の相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
4 金額には消費税等は含まれていない。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
経営成績
当社グループは、売上高に占める輸出比率が高く、また主力の繊維機械事業ではインドや中国など、持続的な成長を図るための様々な経済改革を進める市場が売上の中心となっており、世界経済や国際政治あるいは各国の経済・金融政策の動向に大きな影響を受けざるを得ない。
こうした環境に対し、当社グループは、2018年~2020年の3カ年計画「中期経営計画2020」を策定し、圧倒的な性能・技術を有する新製品開発、既存事業における市場とシェアの拡大、コア技術を活かした新規事業の拡大などを骨子とし、2020年度には連結売上高600億円、営業利益率10%達成を目標に取り組んできた。
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、(1)経営成績等の状況の概要に記載したとおりであるが、インド市場の伸び悩み、米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞等により、連結売上高、営業利益率共に目標の達成には至らなかった。全体では、受注高は21,784百万円(前期比22.8%減少)、売上高は20,851百万円(同比44.7%減少)と大幅な減少となった。損益面では、生産・売上が大きく落ち込んだことにより、売上原価率は前期比13.0%悪化し99.2%となった。販売費及び一般管理費は売上が減少し販売手数料や荷造運送費等の減少により前連結会計年度に比べ762百万円減少し4,654百万円となった。その結果、営業損失4,484百万円(前期 営業損失228百万円)となった。
営業外収益では、受取配当金、補助金収入の計上等により127百万円となった。一方、営業外費用は、支払利息、持分法による投資損失等により332百万円となった。特別利益では、保有資産の有効活用として持合株式の解消を図り、投資有価証券売却益258百万円を計上している。特別損失では、投資有価証券評価損や減損損失等の計上で58百万円となった。セグメント別では、繊維機械事業では、受注高は16,826百万円(前期比24.6%減少)、売上高は15,554百万円(前期比47.5%減少)となった。損益面では、生産の減少が影響し、営業損失2,856百万円(前期 営業利益353百万円)となった。工作機械関連事業では、受注高は4,957百万円(前期比16.1%減少)、売上高は5,297百万円(前期比34.2%減少)となった。損益面では、生産の減少が影響し、営業損失407百万円(前期 営業利益736百万円)となった。
一方、「中期経営計画2020」において主要なテーマとしていた生産効率化では、生産平準化、設計のプラットフォーム化、自動化設備導入やTAPS活動(社内の生産効率化活動)など新たな取り組みを進め、実績をあげた。新製品の開発では、コンポジット機械事業で日本初の新型曲面自動積層機をはじめとして、CFRP素材の多様な加工に対応した各種新装置開発を通して技術力を向上した。繊維機械事業では新製品の開発を行い、市場投入の機会を計っている。新規事業ではTRI事業(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)を展開したほか、航空機部品事業にも着手した。さらに既存分野の鋳造部門の外販強化を進め、事業基盤の多様化に向けた準備を進めた。また、市場拡大の方策としてイタリア・ミラノ市に欧州販売拠点を設立した。こうした実績をもとに、2021年から2023年度をターゲットとした「中期経営計画2023」を策定し、期間内に前倒しして活動をスタートしている。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,978百万円減少し31,473百万円となった。主な増減は、売上の減少に伴い営業債権が減少したこと等によるものである。負債は、前連結会計年度末に比べ564百万円増加し22,176百万円となった。主な増減は、生産の減少により仕入債務が減少したものの、短期借入金の借入等によるものである。純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失4,520百万円を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,543百万円減少し9,296百万円となり、自己資本比率は29.19%となった。
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、短期借入金の借入による収入があったものの、税金等調整前当期純損失の計上、有形無形固定資産の取得による支出等により、前連結会計年度末に比べ317百万円減少し6,860百万円となった。詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りである。
当社グループの運転資金需要は主に、原材料及び部品等の購入費用、製造費、販売及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備である。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
運転資金は自己資金及び金融機関等からの借入により調達しており、設備投資資金は自己資金を充当している。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成している。この連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりである。
連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した見積りが含まれているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載している。
該当事項はない。
研究開発については、世界市場での優位性を確保するため、引き続き多様化、高度化するマーケットニーズに応え戦略製品の開発に取り組んでいる。当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は
当連結会計年度における主な事業の研究開発活動は次のとおりである。
繊維機械事業では、「省エネルギー、省人化、省資源」を主要な開発テーマとして、SDGsへの貢献も視野に取り組むと同時に、「特徴のある製品」をサブテーマとして、競合他社との差別化を図ることでシェアの拡大と、顧客利益に繋がる製品の研究・開発を行っている。
エアジェットルームにおいては、新開発のヨコ入システムであるサブノズル、補助メインノズル、オサによる省エアを、またウォータジェットルームにおいても省水、省エネをテーマに開発を進めている。令和2年10月に中国・上海で開催予定であった国際展示会ITMA-ASIA及び12月のインド・ニューデリーでの展示会ITMEがいずれも新型コロナウイルスの影響で2021年に開催延期となる中、新製品の開発を継続した。また、IoT分野の製品開発を進め、お客様の織機と当社をインターネットで結び、稼働改善、生産性向上、予防保全を実現する「TISS」(津田駒インターネットサポートシステム)を製品化した。
また、ジェットルームの稼働向上に欠かすことができない経糸準備機械(糊付け機)では、新型スパンサイザー(スパン糸用糊付け機)を開発した。新しい糊付け方式や高効率乾燥装置で、省資源、省エネルギーを達成する機械として市場にアピールしている。IoT分野では、ジェットルームと同様にリモートメンテナンスを実現する「T-NSS」の製品化を行った。
当連結会計年度における当事業に係る研究開発費は
工作機械関連事業では、設計のプラットフォーム化による納期とコストの短縮による競争力強化を開発のテーマの一つに掲げている。当連結会計年度においてはその適用範囲を拡大し、主力製品である傾斜NCロータリテーブルにおいて、当社の強みでもある大型部品加工用製品のラインアップの充実を図った。また、航空宇宙、金型分野の大型部品の同時5軸加工用として、テーブル径630mmの「TWB-630」を標準設計適用製品として刷新した。また、高付加価値製品として、小型傾斜テーブル「RTT-131,AA」を開発した。これにより、医療分野、小型金型分野の小物加工品を高精度、高効率に加工出来、無人化対応システムの構築を容易とした。
新型コロナウイルス感染拡大によりオンラインでの開催となったJIMTOF2020 Onlineでは、前述の「RTT-131,AA」、マルチスピンドルタイプ傾斜NCロータリテーブルTWMシリーズなど、お客様に生産性向上と利益をもたらす製品をオンライン展示でPRし、大勢の来訪者の視聴を得た。
近年、工作機械分野でも重要テーマとされているIoT/AI関連の開発にも着手し、現在、稼働データの収集と分析を進め、故障の将来予想の判断基準としての活用を目的とした取り組みを進めている。また、新しいマーケットに向けた新商材開発にも注力した。
当連結会計年度における当事業に係る研究開発費は