第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間(自 2016年4月1日 至 2016年12月31日)において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて変更があった事項は、次のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間末(2016年12月31日)において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。

 また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 事業等のリスク」の項目番号に対応したものである。

 

7.提携・協力・企業買収等

 当社グループは国際的な競争力を強化するために、様々なビジネスパートナーとの提携・協力や企業買収等を行っており、それらを通じて製品の開発、生産、販売・サービス体制の整備・拡充、ソリューションビジネスの展開を図っているが、その期待する効果が得られない場合、あるいは提携・協力関係が解消された場合には、当社グループの経営成績に不利益な影響を与えるリスクがある。

 

 なお、当社は、米国における完全子会社であるコマツアメリカ㈱(以下、「コマツアメリカ」)が、露天掘り及び坑内掘り向け鉱山機械の製造・販売・サービスを行うJoy Global Inc.(本社:米国ウィスコンシン州)(以下、「ジョイ・グローバル社」)をコマツアメリカの完全子会社とすること(以下、「本買収」)についてジョイ・グローバル社と合意した。本買収については、上記で記載しているリスクの他、2018年1月20日(米国時間)までに本買収が完了しなかった場合、コマツアメリカからジョイ・グローバル社への150百万米ドルの解約金支払い義務が発生する可能性がある。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間(自 2016年10月1日 至 2016年12月31日)において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

 当社グループは、2019年3月期をゴールとする3カ年の中期経営計画「Together We Innovate GEMBA Worldwide -Growth Toward Our 100th Anniversary(2021) and Beyond-」を掲げ、①イノベーションによる成長戦略、②既存事業の成長戦略、③土台強化のための構造改革、を重点項目として活動している。

 2017年3月期の第3四半期連結累計期間(自 2016年4月1日 至 2016年12月31日)の連結売上高は1兆2,267億円(前年同期比10.5%減)となった。建設機械・車両事業では、「戦略市場」の中近東、アフリカ等において建設・鉱山機械需要は低迷したものの、中国やCIS等での需要が引き続き好調であったことに加え、「伝統市場」の北米、欧州において一般建設機械の需要を着実に取り込んだ結果、現地通貨ベースでは増収となったが、円高の影響により売上高は前年同期を下回った。リテールファイナンス事業では、円高の影響並びに中国及びオセアニア等の資産の減少により、売上高は前年同期を下回った。産業機械他事業では、主に自動車業界向けの鍛圧機械及び工作機械の販売が減少したことから、売上高は前年同期を下回った。利益については、引き続き固定費の削減や販売価格の改善などに取り組んだものの、円高及び地域構成差等により、営業利益は1,070億円(前年同期比30.8%減)となった。売上高営業利益率は前年同期を2.6ポイント下回る8.7%、税引前四半期純利益は1,032億円(前年同期比32.6%減)、当社株主に帰属する四半期純利益は683億円(前年同期比34.1%減)となった。

 

 事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりである。

① 建設機械・車両事業セグメント

 売上高は前年同期を9.5%下回る1兆777億円、セグメント利益は前年同期を22.6%下回る965億円となった。

 2015年2月から日本で展開している建設現場向けソリューション事業「スマートコンストラクション」を引き続き推進した。コマツの「スマートコンストラクション」は、わが国が提唱する「i-Construction」の基準に準拠するだけではなく、オープンイノベーションも積極的に活用することでお客様の現場の安全及び生産性の向上のために最適な手段の提供を進めている。この方針に基づき、2016年9月から実施している3次元測量サービスの全国の測量会社への委託に続き、同年12月には、リモコンボートによる高精度な3次元水中測量技術を有するサプライヤーとの協業も開始した。また、アジア地域の代理店向けトレーニング機能の強化を目指し、タイに「アジア トレーニング&デモンストレーションセンタ」を2016年11月に開設した。20以上のさまざまなモデルの建設機械を配備し、代理店向けの商品・技術トレーニングから、販売促進として、お客さま向けの商品デモンストレーションや試乗、オペレータートレーニングに至るまで幅広い用途に対応し、同地域での更なる事業拡大に貢献していく。

(以下、地域別売上高は外部顧客向け売上高を表示している。)

(日本)

 レンタル向けを中心に新排出ガス規制関連の需要が一巡した影響を受け、売上高は前年同期を5.4%下回る2,165億円となった。

(米州)

 北米では、レンタル向けの需要が低迷したものの、一般建機の需要が引き続き堅調に推移したことから、現地通貨ベースでは増収となった。しかしながら、為替が円高に推移したことから、売上高は前年同期を10.7%下回る2,357億円となった。中南米では、ブラジル等で建設・鉱山機械の需要が低調に推移したものの、ペルーの一部大手鉱山向けに超大型ダンプトラックの販売等があり、現地通貨ベースでは増収となった。しかしながら、為替が円高に推移したことから売上高は前年同期を11.4%下回る1,461億円となった。

(欧州・CIS)

 欧州では、主要市場であるドイツを中心に需要が堅調であることに加え、2015年度に買収したドイツのアタッチメントメーカー、レンホフ社の新規連結の効果があり、現地通貨ベースでは増収となったが、為替が円高に推移したことから売上高は前年同期を9.4%下回る915億円となった。CISでは、金鉱山を中心に鉱山向け需要が引き続き増加し、売上高は前年同期を33.0%上回る485億円となった。

(中国)

 全国的にインフラ工事が進行し、一般建機の需要が引き続き伸長したことから、売上高は前年同期を20.1%上回る579億円となった。

(アジア・オセアニア)

 アジアでは、インフラ投資が好調なタイに加え、石炭価格の上昇に伴い、最大市場であるインドネシアでは鉱山機械の需要が足元で増加したものの、為替が円高に推移したことやベトナム等で販売が減少したことから、売上高は前年同期を10.9%下回る1,310億円となった。オセアニアでは、鉱山機械の部品、サービスの需要を着実に取り込み、現地通貨ベースでは増収となったが、為替が円高に推移したことから、売上高は前年同期を8.2%下回る740億円となった。

(中近東・アフリカ)

 中近東では、原油安を受けた政府の緊縮財政の影響等により、湾岸諸国の需要が減少したことから、売上高は前年同期を49.4%下回る232億円となった。アフリカでは、主要市場である南アフリカの鉱山向け需要が減少したことから、売上高は前年同期を23.7%下回る470億円となった。

 

 なお、建設機械・車両事業全体の生産規模は、約1兆1,253億円(販売価格ベース、連結ベース)であった。

 

② リテールファイナンス事業セグメント

 円高の影響並びに中国及びオセアニア等の資産の減少により、売上高は前年同期を11.4%下回る361億円となった。セグメント利益は前年同期を37.2%下回る67億円となった。

 

③ 産業機械他事業セグメント

 自動車業界向けの鍛圧機械及び工作機械の販売が減少したことに加え、旧コマツハウス㈱(現 ㈱システムハウスアールアンドシー)の連結除外による影響等により、売上高は前年同期を21.5%下回る1,212億円となった。セグメント利益は前年同期を46.2%下回る64億円となった。コマツNTC㈱では、2016年11月に開催された「JIMTOF2016」(第28回日本国際工作機械見本市)において、海外自動車市場に向けた工程集約・高効率化を実現するマシニングセンタ等、最新鋭の工作機械を出展した。また、ギガフォトン㈱では、今後の業務拡大に伴う人員増加と生産及び倉庫スペース拡大を目的として、本年6月の完成を目指し、昨秋より新棟建設工事をスタートさせた。

 

 なお、産業機械他事業全体の生産規模は、約1,246億円(販売価格ベース、連結ベース)であった。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資本が増加したものの、四半期純利益709億円や減価償却費等により、1,465億円の収入(前年同期比637億円の収入減)となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の購入等により、941億円の支出(前年同期比21億円の支出減)となった。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いなどにより、216億円の支出(前年同期は1,130億円の支出)となった。これらに為替変動の影響を加えた結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末(2016年12月31日)残高は、前連結会計年度末(2016年3月31日)に比べ278億円増加し、1,340億円となった。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はない。

(4) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は52,296百万円である。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。