第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクにつきまして、重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

主要技術輸出契約

当第3四半期連結会計期間において、契約期間の延長により更新された重要な契約は次のとおりです。

会社名

契約締結先
(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

住友重機械
エンバイロメント㈱

Valmet AB
(スウェーデン)

緑液清澄装置(スミシックナー)の設計・製造技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師派遣費

平成17年10月19日~
平成32年10月18日

 

(注) 上記契約につきましては、平成27年10月18日までの契約を平成32年10月18日まで延長いたしました。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善傾向にある一方で物価の上昇などから個人消費は力強さを欠く状況を見せ、また企業業績の改善による設備投資の増加傾向も輸出の停滞などから慎重な姿勢をやや強めるなど、緩やかな回復基調の軟化が見られました。海外では、欧州経済は緩やかな景気回復が持続、米国経済は景気回復の確認を受け金融政策の正常化へ移行したものの設備投資は伸び悩みが持続しています。中国経済は景気減速が鮮明化しており、その他新興国でも中国経済減速の影響や原油等の資源価格の低迷を受け成長ペースが鈍化しております。中東を中心にした地政学リスクも増すなど、世界経済全体としては不透明感の強い状態にあります。

この結果、受注高につきましては、産業機械、精密機械、機械コンポーネントの部門で増加したもののその他の部門で減少し、前年同期比7%減の5,121億円となりました。売上高につきましては、建設機械を除く全部門で増加し、前年同期比5%増の4,904億円となりました。

損益面では、精密機械などの部門で増加したものの建設機械、環境・プラントの部門で減少し、営業利益は前年同期比9%減の309億円、経常利益は前年同期比15%減の295億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比13%減の191億円となりました。

 

各部門別の状況は、以下のとおりであります。

① 機械コンポーネント部門

中国市況が低迷したものの、国内や北米市況が堅調に推移したことから受注、売上ともに前年同期に比べ増加しました。この結果、受注高は799億円(前年同期比2%増)、売上高は802億円(前年同期比8%増)、営業利益は63億円となりました。

 

② 精密機械部門

プラスチック加工機械につきましては、アジアでのIT関連市況が一巡する中、国内や欧州・北米市況が堅調に推移したことから受注、売上ともに前年同期に比べ増加しました。その他機種につきましては、半導体関連機種の受注が前年同期に比べ減少したものの売上は増加しました。この結果、受注高は1,159億円(前年同期比5%増)、売上高は1,148億円(前年同期比7%増)、営業利益は153億円となりました。

 

 

③ 建設機械部門

油圧ショベル事業につきましては、中国市場の需要が大幅に減少し回復を見せないことや国内における前年度の排ガス規制対応の駆け込み需要の反動減などにより、受注、売上ともに前年同期に比べ減少しました。建設用クレーン事業につきましては、北米市場の需要の回復が遅れていることから受注は前年同期に比べ減少したものの、売上は増加しました。この結果、受注高は1,411億円(前年同期比5%減)、売上高は1,415億円(前年同期比2%減)、営業利益は22億円となりました。

 

④ 産業機械部門

運搬機械事業が国内造船業界向けを中心に堅調に推移し、タービン事業においては海外発電関連が好調に推移、また産業機器事業において陽子線治療装置システムを受注するなど、前年同期に比べ受注は増加しました。売上につきましては、運搬機械事業とタービン事業が増加したことから前年同期に比べ増加しました。この結果、受注高は693億円(前年同期比8%増)、売上高は583億円(前年同期比13%増)、営業利益は55億円となりました。

 

⑤ 船舶部門

船舶事業につきましては前年同期より7隻少ない2隻の新造船を受注しました。また引渡しにつきましては前年同期2隻に対し1隻でした。この結果、受注高は199億円(前年同期比67%減)、売上高は194億円(前年同期比4%増)、営業損失は0億円となりました。

 

⑥ 環境・プラント部門

エネルギープラント事業の受注は、海外のIPP(独立発電事業者)向けボイラの受注や国内のバイオマス発電ボイラの受注がありましたが、受注件数が少なかったことから前年同期に比べ減少しました。水処理プラント事業の受注は、大規模改修工事を受注したことなどから前年同期に比べ増加しました。売上につきましては、発電ボイラ案件の工事が進捗したことにより増加しました。この結果、受注高は798億円(前年同期比2%減)、売上高は685億円(前年同期比6%増)、営業利益は5億円となりました。

 

⑦ その他部門

受注高は62億円(前年同期比22%減)、売上高は78億円(前年同期比31%増)、営業利益は13億円となりました。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容など(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
1  基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方につきましては、最終的には、株主の皆様により、当社の企業価値の向上ひいては株主の皆様共同の利益の確保を図るという観点から決せられるべきものと考えております。従って、会社支配権の異動を伴うような大規模な株式等の買付けの提案に応じるか否かといった判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づいて行われるべきものと考えております。

しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、買収の目的や買収後の経営方針などに鑑み、企業価値ひいては株主の皆様共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に対して買付内容を判断するために合理的に必要とされる情報を十分に提供することなく行われるものなど、企業価値ひいては株主の皆様共同の利益に重大な影響を及ぼすものも想定されます。当社といたしましては、このような大規模買付行為を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。

 

当社の企業価値は、「一流商品」の提供、事業間価値連鎖によるシナジー及びグローバルネットワークと、住友の事業精神に則った経営によって維持、強化されてきた株主の皆様をはじめとして、顧客、取引先、従業員、社会との信頼関係を源泉としており、さらにはこれらが有機的一体となって機能することによって、より大きな価値を生み出しております。

当社といたしましては、企業価値を増大させること及び生み出した利益を株主の皆様に還元していくことで株主の皆様共同の利益を最大化することを本分とし、市場における自由な取引を通じ当社株主となられた方々にお支えいただくことを原則としつつも、当社の総議決権の20%以上の議決権を有する株式の取得をめざす者による当社株式の取得により、このような当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益が毀損されるおそれが存する場合には、このような当社株式の取得をめざす者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるものとして、必要かつ相当な範囲において、当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益の確保ないし向上のための措置を講じることをその基本方針といたします。

 

2  基本方針の実現に資する特別な取組み

当社グループは、上記基本方針の実現のため、以下の取組みを行ってまいります。

 

①  中期経営計画及びその実践

「中期経営計画2016」では、平成28年度に売上高7,000億円、営業利益率7.5%を達成することを財務目標といたします。なお、ROICを引き続き当社グループの財務目標とし、ROIC>WACCを継続するとともに、ROIC7%以上の確保をめざします。

上記の財務目標達成のため、(a)持続的成長の基盤を構築するための「着実な成長」、(b)「高収益への反転」、(c)「たゆみなき業務品質改善」を計画の目的に掲げ、「一流商品を提供し続ける企業」をめざします。単なる成長ではなく、高収益へ向けた反転を実行すべく、足元を固め、着実な成長を達成することが重要です。

なお、計画期間3か年における配当性向の目標は30%であります。

②  コーポレートガバナンスの強化

当社は、かねてよりコーポレートガバナンスの強化に取り組んでおります。具体的には、平成11年の執行役員制の導入や平成14年以降の社外取締役の選任、さらには平成19年には取締役の任期を2年から1年に短縮するなどして取締役会の活性化や経営の透明性の確保に努めております。

監査役は、グループ会社監査役会議を定期的に開催し、グループ全体の監査機能の充実を図っており、また、海外子会社に対する実地監査を毎年行うなど、グローバル化に対応した監査を実施しております。

さらに、当社は、社外役員全員について、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外役員であると判断し、当社が上場する株式会社東京証券取引所に対し、独立役員として届け出ております。これら独立役員につきましては、取締役会などにおける業務執行に係る決定局面等において、一般株主への利益への配慮がなされるよう必要な意見を述べるなど、一般株主の利益保護を踏まえた行動をとることが求められております。

③  株主の皆様に対する還元策

当社は、以上述べてきた施策、戦略の遂行により、事業の一層の成長による企業価値の増大及び継続的な増配による利益還元を通じて、株主の皆様共同の利益の向上を実現するべく、一層の努力を続けてまいります。

 

3  基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針を導入することに関して平成20年6月27日開催の第112期定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、平成23年6月29日開催の第115期定時株主総会及び平成26年6月27日開催の第118期定時株主総会において、それぞれ所要の変更を行ったうえで、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針を継続することにつき、株主の皆様の過半数の賛成により、ご承認をいただきました(以下、継続後の対応方針を「本プラン」といいます)。

 

本プランは、大規模買付者に対して、大規模買付ルールに従うことを求めるものであります。大規模買付ルールとは、大規模買付者が事前に取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、取締役会が当該大規模買付行為について評価検討し、企業価値委員会の勧告を最大限尊重したうえで、対抗措置の発動、不発動又は中止に関して取締役会又は必要に応じて株主総会による決議を行い、対抗措置不発動又は中止に係る決議がなされた場合に初めて大規模買付行為が開始されるべきというものであります。

対抗措置は、①大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合、又は②大規模買付ルールが遵守された場合であっても、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を守るために発動される場合があります。当社が本プランに基づき発動する大規模買付行為に対する対抗措置は、当社グループの企業価値ひいては株主の皆様共同の利益の最大化を確保し、その他これを防衛するために必要かつ相当な、会社法第277条以下に規定される新株予約権無償割当て、又は、企業価値委員会の意見などを踏まえてその時点で最も適切と取締役会が判断した方法といたします。

 

4  具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社の中期経営計画及びその実践は、当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を継続的かつ持続的に向上させる具体的方策として、当社の基本方針に沿うものと考えます。

また、本プランは、大規模買付者に対して事前に大規模買付行為に関する必要な情報の提供及び考慮、交渉のための期間の確保を求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断できること、当社取締役会が企業価値委員会の勧告を受けて当該大規模買付行為に対する賛否の意見又は代替案を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うことなどを可能とし、もって当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益の確保、向上を目的として導入されるものであり、当社の基本方針に沿うものと考えます。

特に、本プランは、事前の開示を充実させたものであること、株主意思の重視が図られているものであること、外部専門家の意見を取得することを認めていること、企業価値委員会の設置により当社取締役会の恣意的判断を排除していること、ガイドラインの設定により、対抗措置の発動、不発動又は中止に関する判断の際に拠るべき基準の客観性、透明性が高いこと、デッドハンド型買収防衛策又はスローハンド型買収防衛策ではないことなどから、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)を充足し、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっており、高度な合理性を有しており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、91億円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは従来、運転資金及び設備資金につきましては、借入金並びに内部資金を充当してきました。このうち、借入による資金調達につきましては、当第3四半期連結会計期間末の有利子負債合計額は761億円と前連結会計年度末に比べ75億円減少いたしました。なお、当社グループではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、子会社及び関連会社に対する資金業務を当社に集中させることにより、当社グループ全体の資金効率化を図っております。

当第3四半期連結会計期間末の現金及び預金残高は572億円となりましたが、これは資金効率を高めつつ、かつ適切な流動性を確保した水準であります。また、この他に当社は複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、極めて潤沢な流動性を確保しております。