第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

事業を取り巻く経営環境は、国内においては、個人消費や設備投資による民需の下支えにより安定した状態が継続しております。個人消費は雇用や所得の改善の中で持ち直しが見られ、企業部門では収益改善の停滞が見られる中、省力化や技術革新の設備投資が増加しております。海外においては、中国や欧州での景気減速や米国の対中貿易制裁、英国のEU離脱問題などによる景気への影響懸念が強まっております。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループが経営の基本とするのは住友の事業精神であります。住友の事業精神に掲げられている「信用を重んじ確実を旨とする」「浮利に趨り軽進すべからず」の二点は、時代・景況の如何を問わず、いかなる環境においても事業のあるべき姿を示しております。当社グループは、この精神に則り、着実に事業構造の改革を進め、強固な企業体質を築いてまいります。

当社グループは「顧客価値創造」に徹してお客様の長期的信頼を得ることが、当社グループの持続的な発展と企業価値向上につながり、株主の皆様及び従業員・地域社会の期待に応えることになると考えております。

世界を舞台としてレベルの高い安定的な成長を確実なものとするため、一流商品を継続的にお客様に提供する「組織的知識創造型企業」をめざします。マーケティング、開発、生産効率を強化して、究極の「ものづくり」に取り組んでまいります。

 

(2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題

①「中期経営計画2019」

「中期経営計画2019」では、2019年度に売上高8,000億円、営業利益率7.5%を達成することを財務目標としております。なお、ROICを引き続き当社グループの経営指標とし、ROIC>WACCの達成を継続するとともに、ROIC7.5%以上の確保をめざします。

上記の目標達成のため、①「着実な成長」の実現、②「高収益企業体」への転換、③「たゆみなき業務品質改善」による一流の商品・サービスの創出、④積極的な「M&A及び事業提携」等の実施、⑤「CSRの積極推進」を計画の基本方針に掲げ、一流の商品とサービスをグローバルに提供し、ステークホルダーの評価、信頼を通じて社会に貢献してまいります。

注力する分野としては、当社グループの広範囲な事業領域の中でも、エネルギー環境分野及び搬送システム分野を注力領域と定め、同分野への積極的展開を図ってまいります。

計画遂行においては、引き続き財務規律を維持するとともに、強化された財務体質を活かして成長に向けた投資を積極的に行ってまいります。具体的には「中期経営計画2016」における投資計画を370億円上回る、1,320億円の設備投資、開発投資を3年間で実施する計画であります。

なお、中期経営計画期間3か年における配当性向は30%を目標に設定しております。

 

② 2019年度の重点課題

「中期経営計画2019」の最終年度となる2019年度は、その計画達成に向けて、以下の施策に取り組んでまいります。

(a) 「着実な成長」の実現

事業拡大に向けた施策として、事業ごとの役割に応じて、投資を重点的かつタイムリーに実施することで競争力を維持強化し、グループ全体として着実な成長を図ってまいります。

また、機種ごとに培った固有技術に加え、材料、制御などの共通技術のブラッシュアップによる商品力強化を進めてまいります。そのために必要な設備投資、開発投資及び人材確保については、計画よりも前倒しで実施してまいります。

 

 

(b) 「高収益企業体への転換」

ポートフォリオ・マネジメントを継続し、グループ内での役割のもと、各事業の成長段階や外部環境を踏まえて目標利益と重点課題を明確にし、経営資源の再配分と事業構造改革を推進してまいります。機械コンポーネント事業や精密機械事業などの当社グループをリードする事業群においては、高い目標を設定して高成長高収益を牽引するとともに、全ての事業部門、機種、地域において達成すべき目標を設定し、その達成を通じて高収益体質への変革、事業の骨太化を図ります。

 

(c) 「たゆみなき業務品質改善」による一流の商品・サービスの創出
(ア) 製品及びサービスの品質の向上並びに業務プロセス変革の推進

当社グループは、総力を挙げて製品及びサービスの品質管理の徹底及びその向上に取り組み、あらためて品質第一の経営を実践してまいります。
 また、事業部門間連携の施策として、アフターマーケット事業の強化をグループ共通課題と位置付け、顧客ニーズをグループ内で共有し積極的に活用するための営業プロセス変革を推進してまいります。さらに、技術開発部門、情報システム部門を中心に、ICT、IoTプロジェクトを進め、必要なインフラ整備にも取り組んでまいります。

(イ) コンプライアンスの徹底

当社グループは、コンプライアンスの徹底を最重要課題として引き続き実施してまいります。コンプライアンスマニュアルを改訂し、当社及びグループ各社の役員及び従業員に配付し、教育してまいります。また、各部門で実施しているコンプライアンス教育においては、コンプライアンス違反事例の教育を加えて実施するなど、グループ全体にコンプライアンス意識の一層の周知徹底を図ってまいります。
 なお、当社及び当社グループ会社において、製品及びサービスに関し不適切な検査等が行われたことにつきましては、株主のみなさまに多大のご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。当社は、この事態を厳粛かつ真摯に受け止め、社外取締役を委員長とする特別調査委員会を設置し、不適切な検査等が生じた背景及び原因の究明を行いました。また、同委員会の提言を受け、当社グループとしての再発防止策を策定いたしました。関与した従業員につきましては、就業規則に基づく厳正な処分を行い、役員の一部においては、報酬の一部を返上いたしました。今後は、再発防止策を確実に実行し、業務品質の改善及びコンプライアンス最優先の経営方針の再徹底を図り、信頼の回復に全力を挙げて取り組んでまいります。

(ウ) 安全への取組み

当社グループは、安全衛生改革基本計画を2010年度に策定し、2017年度から2019年度までを第三次実行計画として安全衛生諸活動に取り組んでおります。この実行計画の目標を達成できるように努め、すべての働く人が心身ともに健康で、安全・安心して働ける快適な職場の実現に向けて取り組んでまいります。

 

(d) 積極的な「M&A及び事業提携」等の実施

グループ内での事業間シナジーの効果を実現すべく、必要に応じて組織統合や組織間連携を図る一方で、各事業の成長のために積極的に機会を捉えて、M&A及び他社との事業提携、協業も実施してまいります。

 

 

(e) 「CSRの積極推進」

2019年度は、CSR中期計画最終年度に当たり、4つの重点取組分野である「商品・サービス」、「環境」、「社会」、「人材」について以下の施策に取り組んでまいります。
 「商品・サービス」では、社会課題の解決に資する商品・サービスの企画、開発に向けて2017年度から実施している各事業部門との対話を継続し、その結果を当社グループの社会貢献の課題へと総括してまいります。
 「環境」では、商品のライフサイクルの中で特に環境負荷が大きい、使用過程におけるCO2排出量を削減するために、商品の環境性能評価を実施し、環境性能の向上を推進してまいります。また、ESG投資の動きに対応するため、当社の環境活動の成果を積極的に社外に発信するように注力してまいります。
 「社会」では、社会からの信頼を獲得できるよう、取引先にも各種法令及び社会規範の遵守を求め、取引先との持続可能な関係の構築に取り組んでおります。2019年度も引き続き、取引先向けのCSR調達ガイドラインの説明会を、規模を拡大して実施してまいります。
 「人材」では、ダイバーシティ推進活動を軸とし、多様な人材を活かす職場づくりを進めてまいります。
 女性の活躍推進に向けた取組みとしては、「意識」、「制度」、「環境」の3つを柱として、女性管理職育成プログラム、仕事と家庭の両立支援、女性向けワークショップなどを通じての主体的なキャリア形成を支援してまいります。

より良い組織風土の醸成に向けた取組みとしては、多様な人材をマネジメントするための管理職研修の導入、男性の育児休業取得促進、全従業員のダイバーシティ理解促進のためのeラーニング実施など、幅広い活動を推進してまいります。
  また、働き方改革の一環として、2019年4月から導入している在宅勤務制度の対象を、本社の管理職から段階的に拡大していくほか、引き続き長時間労働の削減にも取り組んでまいります。
  さらに、健康な職場づくり推進のため、「健康づくり協議会」を設置し、重要課題であるメンタルヘルス疾患と循環器疾患の対策に取り組むなど、健康管理マネジメントシステムの円滑な運用を推進してまいります。
 今後もこれらの取組みを統合して社内外へ発信し、当社グループのCSRの一層の浸透に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済状況

当社グループの売上高のうち大半を占める資本財に対する需要は、当社グループが販売している国内、海外諸地域の経済状況の影響を受けます。したがって日本、アジア、北米及び欧州その他の当社製品の主要市場における景気後退とそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 為替相場の変動

当社グループの事業には、世界各国での製品の生産と販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時のレートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替相場の変動は外貨建てで販売する製品及び調達する資材の価格に影響を与える可能性があります。これに対し当社グループはグローバルに生産拠点を配置して現地生産を行い、この変動リスクを軽減するよう努めております。さらに為替先物予約などを利用したリスクヘッジも行っておりますが、依然として当社グループの業績は為替変動により影響を受ける可能性があります。

 

(3) 海外事業

当社グループは特に機械コンポーネント部門、精密機械部門、建設機械部門及び環境・プラント部門において北米、アジア及び欧州を中心にグローバルに事業を展開しており、海外の需要の増加に対応するため、販売網の整備と生産設備の拡充を行っております。しかしながら、国によっては政治的変動や予期できない法律、規制の変更などにより当該製品の市場が影響を受けることがあり、その結果、当社グループの海外事業での業績が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 製品の品質

当社グループは、高い品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、これに起因する当社グループ負担の保証工事が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償につきましては保険に加入しておりますが、この保険が全ての賠償額をカバーできるという保証はありません。品質問題から起こった当社グループ負担の保証工事や製造物賠償責任は、多額なコストの発生により当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 減損会計の影響

当社は、「土地の再評価に関する法律」(1998年3月31日公布法律34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(2001年3月31日公布法律19号)に基づき、2002年3月31日に事業用の土地の再評価をしております。再評価を行った土地の当期末における時価と再評価後の帳簿価額との差額は182億円(下落率21%)でありますが、今後地価が一層下落した場合や、資産又は資産グループの帳簿価額が回収できない可能性を示す事象が発生した場合、固定資産の減損を認識する可能性があります。減損を認識した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 個別受注契約

当社グループは、お客様と個別に受注契約を締結した後に製品を生産する場合が多く、請負金額が大きい工事等の重要な案件につきましては、受注契約締結前の多面的な受注検討を行っております。しかし、当初想定できなかった経済情勢の変動、設計や工程の混乱等による当初見積り以上のコストの発生、訴訟等の提起、製品の性能・納期上の問題によるペナルティーの支払い等の可能性があり、その結果として業績の悪化を招くおそれがあります。また、お客様都合による受注契約取り消しのケースでは、受注契約条件において違約金の設定などリスク回避の努力を最大限に行っておりますが、発生したコストの全額が回収できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 環境保全

当社グループは「グループ環境方針」のもと、環境リスクの回避や廃棄物のミニマム化など環境負荷低減に取り組んでおります。環境汚染防止に対しては万全の体制をもって臨んでおりますが、不測の事態等により環境汚染が発生する可能性があります。環境汚染が発生した場合は多額なコストの発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 災害

当社グループは火災、地震、台風及び風水害などの各種災害に対して損害の発生及び拡大を最小限に抑えるために点検、訓練及び連絡体制の整備を行っております。しかしながら、これら災害による物的・人的被害により当社グループの活動が影響を受ける可能性があります。また、これらによる損害額が損害保険等で十分にカバーされる保証はありません。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当期における当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては企業業績の改善に伴い設備投資が堅調に推
移し、海外においては、米国は内外需要の回復により製造業の生産回復が持続し、また、中国では下期に景気持
ち直しの動きに足踏みが見られたものの、工業生産は概ね好調に推移したことなどから、世界的に機械需要が増
加基調にありました。その一方で、米中貿易摩擦の深刻化、地政学上のリスクの継続及び一部新興国での為替、金融不安の顕在化など依然として不透明感が残る状態でありました。
 このような経営環境のもと、当社グループは「中期経営計画2019」を推進し、M&Aや設備投資などの成長投資の
積極的実施、CSRの積極推進等の重点施策を推進してまいりました。
 この結果、当社グループの当期の受注高は9,522億円、売上高は9,031億円となり、いずれも過去最高を更新し
ました。

損益面につきましては、営業利益は752億円、経常利益は726億円、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最
高の457億円となりました。また、税引後のROICは10.5%となりました。
 

各部門の経営成績は次のとおりであります。

(a) 機械コンポーネント部門

中小型の減・変速機が好調であったことや、Lafertグループ(Lafert S.p.A.等)を連結子会社化したことから受注、売上ともに増加しました。この結果、受注高は前期比16%増の1,340億円、売上高は前期比22%増の1,334億円、営業利益は前期比7%減の111億円となりました。

 

(b) 精密機械部門

プラスチック加工機械事業は、中国での電気電子関連の高い需要が持続したことや欧州での需要が堅調に推移したことから受注、売上ともに増加しました。その他精密機械事業は、半導体関連の一部機種が落ち込んだことから受注は減少したものの前期からの受注残があったことから売上は増加しました。この結果、受注高は前期比1%増の1,915億円、売上高は前期比10%増の1,857億円、営業利益は前期比9%減の177億円となりました。

 

(c) 建設機械部門

油圧ショベル事業は、中国や北米等の海外向けで需要が伸長したことから受注、売上ともに増加しました。建設用クレーン事業は、北米市場が回復基調にあることや国内需要も堅調に推移したことなどから受注、売上ともに増加しました。この結果、受注高は前期比15%増の3,053億円、売上高は前期比12%増の2,905億円、営業利益は前期比26%増の220億円となりました。

 

(d) 産業機械部門

運搬機械事業は、電力、鉄鋼向け需要が堅調であったことから受注、売上ともに増加しました。その他産業機械事業は、産業用タービンの減少により受注は減少したものの鍛造プレス等が増加したことから売上は増加しました。この結果、受注高は前期比3%増の908億円、売上高は前期比12%増の937億円、営業利益は前期比2%増の90億円となりました。

 

(e) 船舶部門

船舶市況は引き続き低迷しており、当期は前期より1隻少ない3隻の新造船を受注しました。また売上は、前期より1隻少ない4隻の引渡しとなりましたが、船舶修理案件が増えたことから増加しました。この結果、受注高は前期比8%減の320億円、売上高は前期比8%増の414億円、営業利益は前期比12%増の8億円となりました。

 

(f) 環境・プラント部門

エネルギープラント事業は、国内バイオマス発電設備案件の増加や前期に子会社としたSumitomo SHI FW Energie B.V.の寄与もあり受注、売上ともに増加しました。水処理プラント事業は、大規模排水処理設備案件や長期包括運営管理事業案件を受注したことなどから受注、売上ともに増加しました。この結果、受注高は前期比18%増の1,913億円、売上高は前期比24%増の1,510億円、営業利益は前期比32%増の126億円となりました。

 

(g) その他部門

受注高は前期比6%減の73億円、売上高は前期比6%減の73億円、営業利益は前期比5%増の22億円となりました。

 

 

② 生産、受注及び販売の状況

(a) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

機械コンポーネント

136,294

21.2

精密機械

197,027

8.1

建設機械

301,084

 20.5

産業機械

93,662

 9.7

船舶

40,482

 6.3

環境・プラント

 150,796

 24.6

その他

 7,255

 △9.1

合計

 926,600

 16.3

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(b) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

機械コンポーネント

 134,018

 16.4

 37,172

 1.6

精密機械

 191,545

 0.5

 83,241

 7.6

建設機械

 305,320

15.1

 72,947

 25.6

産業機械

 90,765

3.5

 95,969

 △3.0

船舶

 31,961

 △8.5

 40,136

 △19.1

環境・プラント

 191,321

 17.6

 271,464

17.5

その他

 7,269

 △5.6

 1,418

△4.4

合計

 952,199

10.2

 602,346

 8.9

 

(注) 1 セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

機械コンポーネント

 133,426

 22.0

精密機械

 185,688

 9.6

建設機械

 290,472

 11.5

産業機械

 93,737

 11.9

船舶

 41,443

 8.2

環境・プラント

 150,951

 23.8

その他

 7,335

 △6.0

合計

 903,051

 14.2

 

(注) 1 セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 当連結会計年度の経営成績の分析

(a) 売上高

売上高は、前期比1,120億円増の9,031億円となりました。これは、その他部門を除くすべての部門において売上が前期を上回ったことによります。

(b) 売上原価

売上原価は、売上高の増加に伴い、前期比948億円増の6,931億円となりました。売上原価率は前期比1.1ポイント増加の76.8%となりました。

(c) 販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、前期比119億円増の1,347億円となりました。

(d) 営業外損益

営業外損益は、26億円の損失となり、前期比では2億円の悪化となりました。営業外収益は、受取配当金が減少したことなどにより、前期比3億円減の50億円となりました。営業外費用は、特許関係費用が減少したことなどにより、前期比1億円減の76億円となりました。

(e) 特別損益

特別損益は、56億円の損失となり、前期比では92億円の好転となりました。特別利益は、当期は発生しませんでした。特別損失は、前期に発生した和解関連損失が当期は発生しなかったことなどにより、前期比92億円減の56億円となりました。

(f) 法人税等(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計)

法人税等は、前期比32億円増の184億円となりました。

(g) 非支配株主に帰属する当期純利益

非支配株主に帰属する当期純利益は、前期比2億円増の30億円となりました。

(h) 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比110億円増の457億円となりました。

 

② 当連結会計年度の財政状態の分析

総資産は、前連結会計年度末と比べて、受取手形及び売掛金が222億円、たな卸資産が216億円、無形固定資産が147億円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて592億円増の9,541億円となりました。

負債合計は、前受金が100億円、有利子負債が91億円増加(対総資産比率は7.7%と0.5ポイント増加)したことなどにより、前連結会計年度末に比べて392億円増の4,891億円となりました。

純資産は、利益剰余金が346億円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて200億円増の4,650億円となりました。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度比0.7ポイント減少し、47.5%となりました。

 

③ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは現在、運転資金及び設備資金につきましては、借入金及び社債並びに内部資金などにより調達しております。

営業活動による資金の増加は552億円(前年同期は711億円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益671億円、減価償却費260億円であります。支出の主な内訳はたな卸資産の増加額224億円、法人税等の支払額157億円であります。

投資活動による資金の減少は550億円(前年同期は378億円の資金の減少)となりました。これは、主として固定資産の取得による支出339億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式及び出資金の取得による支出209億円によるものであります。

財務活動による資金の減少は133億円(前年同期は101億円の資金の減少)となりました。これは、主として配当金の支払額116億円によるものであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 主要技術導入契約

(提出会社)

契約締結先(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

FN Herstal S.A.
(ベルギー)

5.56ミリ機関銃の製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

1993年7月22日~
2023年7月8日

General Electric Company
(米国)

医療診断用粒子加速器の
設計・製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) アディショナルペイメント

1998年12月29日~
無期限

Sumitomo SHI FW Energie
B.V.(オランダ)

循環流動層ボイラの設計・
製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

2001年12月7日~
2021年12月6日

BAE Systems Bofors AB
(スウェーデン)

40ミリ機関砲の設計・
製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

2003年6月18日~
2026年6月21日

 

 

(2) 主要技術供与契約

(連結子会社)

会社名

契約締結先
(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

住友重機械
エンバイロメント㈱

Valmet AB
(スウェーデン)

緑液清澄装置(スミ
シックナー)の設計・
製造技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師派遣費

2005年10月19日~
2020年10月18日

住友建機㈱

CNH Industrial N.V.
(オランダ)

油圧ショベルの製造・
組立技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

2014年5月12日~
2021年6月30日

 

 

(3) 株式等の取得による会社の買収

当社は、2018年5月25日開催の取締役会において、産業用モータを製造・販売するイタリアのLafert S.p.A.及びその持株会社の株式等を取得し子会社化することを決議し、同日付で株式等譲渡契約を締結いたしました。また、2018年6月25日付で株式譲渡が実行されました。

詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、「中期経営計画2019」(2017~2019年度)において、『着実な成長』『高収益企業体』『たゆみなき業務品質改善』『組織統合、M&A及び他社との事業提携』『CSRの積極推進』を基本方針として掲げ、一流の商品とサービスの提供を通して社会に貢献することを目指しております。具体的には「商品一流化活動」を推進し、顧客の収益性向上に貢献する「知性に富んだ魅力的な商品(スマート商品)」の開発など、当社グループ一丸で取り組んでおります。

当連結会計年度の研究開発投資総額は169億円であり、セグメント毎の主な研究開発成果は次のとおりであります。

 

(1) 機械コンポーネント

減・変速機につきましては、高精度位置決め用コンポーネントタイプのサイクロ減速機であるDAシリーズを市場投入しました。大幅なラインアップの拡充を行い、より最適な機種の選択が可能となりました。また、新型歯形を採用し、軸受容量並びに各部品の強度向上によって大幅なトルクアップを実現しました。

当該部門に係る研究開発費は15億円であります。

 

(2) 精密機械

プラスチック加工機械につきましては、スマートフォン部品などの精密薄型プラスチックの成形に適した「SE50EVA-C65SHR」を市場投入しました。また、産業界のIoT化のニーズに対応し、射出成形機に最適化された生産管理・品質管理システムである「i-Connect」を関連部門と開発し、販売を開始しました。

精密機器につきましては、2016年度末に上市した高効率4KGM冷凍機「RDE-412」と組み合わせることで加速冷却が実現可能なインバータ搭載圧縮機「F-50SH」をMRI市場を対象として市場投入しました。これにより、室温から4Kまでの冷却に必要な時間を最大28%短縮(従来比)しました。

制御コンポーネントにつきましては、フィルム搬送市場向け「AIRSONIC」ダンサユニットに、従来のタイプに加えて1m幅のロールに対応した幅広タイプを追加しました。

レーザー加工システムにつきましては、レーザアニール装置用インラインプロセスモニタに、従来の赤外線用に加え、グリーンレーザ対応製品を追加しました。

半導体製造装置につきましては、超高エネルギーイオン注入装置「SS-UHE」の開発を完了し、複数受注しました。この装置は、次世代のモバイル端末や高級カメラ、自動運転車等に必要な撮像素子を製造することが可能な装置であります。

平面研削盤につきましては、テーブル移動式でも省スペースを実現した立軸円テーブル平面研削盤「SVR80」を市場投入しました。

当該部門に係る研究開発費は56億円であります。

  

(3) 建設機械

建設機械分野では、作業性、経済性、環境保全性及び安全性を追求した市場・顧客ニーズに応える新商品開発、研究に継続して取り組んでおります。

油圧ショベルにつきましては、「作業負荷予測型油圧ショベルSH200-7」が2018年度優秀省エネ機器・システム表彰で「日本機械工業連合会会長賞」を受賞しました。今回で2世代連続しての受賞となります。また、機械周辺に人が居ると判断した場合にモニター表示と音でお知らせする「フィールドビューモニター2(FVM2)」は、安全性向上の為の補助機能として高い評価を得ております。さらに、2017年度から市場投入しているICT機についても、情報化施工に対応した顧客の施工効率改善に貢献しております。応用機では「SH200-7」のコンセプトを継承した、林業機「SH135-7」及び金属リサイクル機「SH120LC-7MH、SH500LHD-7MH」を市場投入しました。    

道路機械につきましては、国内の第4次排出ガス規制機「HA45C-10」と姉妹機の「HB2345C-5D」を市場投入しました。また、中国市場においては、これまでの「HA90C-2」に加えて「HA60W/C-8」の現地生産を開始しました。

クレーンにつきましては、日本国内向け200tつりクローラクレーン「2000HLX」を市場に投入しました。クラス最大つり性能とフリーフォール機能で様々な現場ニーズに対応できる機械です。また、海外向け275tつりクローラクレーン「SCX2800A-3」を市場投入しました。第4次排出ガス規制に適合した新世代クリーンエンジンを搭載しております。また、予防保全システムリモートセンシングを標準搭載し、機械の稼働率向上を実現しました。

当該部門に係る研究開発費は50億円であります。

 

 (4) 産業機械

産業機器につきましては、陽子線がん治療システムを国内と海外のそれぞれ1施設へ引渡して治療が開始されました。引き続き、本システムに関連した開発に注力いたします。

蒸気タービンにつきましては、自家発電プラントの更なる高効率化要求に対応した反動翼搭載機の開発を進め、高圧段へ反動翼を搭載した背圧タービンを受注しました。

物流システムにつきましては、好評を頂いております「マジックラック」に新たに「マジックドーリー」を開発し、ラインナップを拡充しました。

当該部門に係る研究開発費は32億円であります。

 

(5) 船舶

船舶につきましては、厳しい新環境規制にも適合し、かつ、シェール革命に代表される市場の変化にも対応しました。顧客収益性の高い「中型タンカー」を市場投入し、好評を得ております。また、塗装技術や溶接技術のほか、生産管理の高度化にも取り組み、更なる品質と生産性の向上を実現しました。

当該部門に係る研究開発費は1億円であります。

 

(6) 環境・プラント

水環境プラントにつきましては、民間向けでは、製紙工場の高濃度排水処理について、安定してバイオガスを発生するよう嫌気性処理装置を改良しました。自治体向けでは、小規模下水処理システムの曝気撹拌装置「スミレーター」について、流入水の負荷変動に応じた省エネ運転(従来比35%以上)を実現する制御システムの1年間の実証運転を完了しました。

化工機につきましては、中~高粘度液の微粒子製造装置「NANOVisK」が、ファインケミカル分野等で着実に使用拡大しております。

集塵機につきましては、省エネ省スペース型集塵機「都市ごみエコパルサー」を市場投入しました。フィルタ捕集粉塵の均一払落しにより排ガスの中和薬剤使用量を削減し、ダスト排出量及び送風機電力の低減を実現しました。また、ろ布の長尺化によって集塵機設置省スペース化を実現しました。

電気集塵装置につきましては、荷電制御装置の最新型モデル「SPAC2000α」を市場投入しました。

当該部門に係る研究開発費は14億円であります。

 

(サイクロは、住友重機械工業㈱の登録商標です)

(i-Connectは、住友重機械工業㈱の登録商標です)

(AIRSONICは、住友重機械工業㈱の登録商標です)

(UHEは、住友重機械イオンテクノロジー㈱の登録商標です)

(FVMは、住友重機械工業㈱の登録商標です)

(マジックラックは、住友重機械搬送システム㈱の登録商標です)

(マジックドーリーは、住友重機械搬送システム㈱の登録商標です)

(スミレーターは、住友重機械エンバイロメント㈱の登録商標です)

(エコパルサーは、日本スピンドル製造㈱の登録商標です)