第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

事業を取り巻く経済環境は、複雑に変化をしており、より厳しさが増しております。withコロナ社会へのシフトにより、新型コロナウイルス感染症の影響は以前より軽減されているものの、 経済活動再開に伴う原材料不足による部品の価格高騰や供給遅延、ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格高騰や物価上昇など、不透明感を強めております。

 

(1) 会社の経営の基本方針

住友重機械グループは、1888年(明治21年)、住友グループの祖業である別子銅山の工作方として創業以来、社会と産業の発展とともに歩んできました。住友グループ各社に共通の理念と位置付けられる「住友の事業精神」は、社会性が重要視される現在の環境との親和性も高く、当社グループにとっても経営の基本であり、この精神に則り企業使命を果たしていきます。
 当社グループは「一流の商品とサービスの提供を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、時代の要求に応える多様な製品やサービスを提供してきました。今後も製品及びサービスのさらなる深化を図り、顧客の声に応え続けるとともに、持続可能な社会実現に向けて、イノベーションにより社会課題解決へのソリューションとなる製品及びサービスを提供していくことが、当社グループの持続的な発展と企業価値向上につながり、株主の皆様及び従業員・地域社会の期待に応えることになると考えています。

 

(2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題

① 2022年度総括

withコロナでの経済活動再開で生産財への需要が増加し、受注と売上の拡大を図ることができ、特に、半導体製造装置や電機制御関連において、大きく拡大することができました。一方で、想定以上の資材費高騰や調達難による生産制約が不可避となり、損益は当初予想を下回る結果となりました。

 

② 「中期経営計画2023」の進捗

2030年までの長期目標に向け、「中期経営計画2023」は最初の基礎固めの期間と位置付けております。その大きな狙いの一つとして、企業価値と社会価値の両立を目指し、社会課題の解決にも取り組んでおります。「中期経営計画2023」の最終年度となる2023年度は、その計画達成に向けて、以下の施策に取り組んでまいります。

 

(a) 強靭な事業体の構築

新型コロナウイルスをはじめとする世界情勢の変化を考慮し、あらゆるリスクに対応するBCP(事業継続計画)を構築しつつ、成長に必要なコンピテンスへの投資を続け、環境変化に耐えうる事業体の構築に取り組んでおります。しかしながら、2022年度は想定以上の部品の価格高騰と長納期化に見舞われ、当初の損益目標を達成することができませんでした。製造コストに見合う価格改定を遅滞なく進め、調達BCPの実行で生産を確保するとともに、成長に向けた投資は継続して実行し、より強靭な事業体の構築に引き続き努めてまいります。

 

(b) 企業価値向上のための変革

DX*活用推進によるビジネスプロセスの変革や全社的な組織開発活動の「PRIDEプロジェクト」等を通して、組織能力の強化を継続的に進めるとともに、財務パフォーマンスの向上や事業ポートフォリオ見直しによる経営資源の有効活用を図るなど、企業価値を向上させるための変革を加速してまいります。事業ポートフォリオの見直しでは、グループ内の事業を4つのセグメントのもとに再編しました。今後は新たなセグメント内でのシナジー発揮を推進し、長期戦略も視野に「選択と集中」を含めた当社グループ事業の在り方に関する議論を深め、企業価値の向上を図ってまいります。

 

(c) 働きやすい会社への変革

健康で安全な職場づくりを進め、多様な人材が組織の中で活躍できるよう人材・組織開発を推進してまいります。またリモートワークをはじめ多様な働き方を推進するとともに、女性管理職育成や男性育児休暇取得率の向上、LGBT対応施策導入などの取組みにより多様な人材が働きやすい会社への変革を強力に進めてまいります。また、引き続き人権尊重の取組みに最大限努め、「住友重機械グループ人権方針」の実践を通じて、当社グループの業務に従事する全ての人々が活き活きと働ける会社を目指してまいります。

 

(d) 製品・サービスによるSDGsへの貢献

経済的、技術的発展に寄与する製品とサービスの提供を通じて、社会課題の解決と企業価値の向上に継続して取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。特に「環境・エネルギー」及び「自動化・デジタライゼーション」を開発の重点領域と位置づけており、それら重点領域を考慮した製品・サービスの提供によるCSV**推進に引き続き取り組んでまいります。

 

(e) 事業を通じた環境負荷の低減

当社グループの事業活動及び提供する商品ライフサイクル全体を通じて、温室効果ガスの削減やサーキュラー・エコノミーの推進、エネルギー効率の向上など、環境負荷の低減に一層注力してまいります。2022年には2050年のカーボンニュートラル実現に向けた長期目標と 2030年のCO2削減目標を設定しました。今後は目標達成に向けた施策を展開し、事業活動への実装を行ってまいります。

 

脱炭素社会実現に向けた気候変動に関する当社目標は以下のとおりであります。
・2030年における当社製品製造時のCO2排出量(Scope1、2)50%削減(2019年度比)
・2030年における当社製品使用時のCO2排出量(Scope3 Cat.11)30%削減(2019年度比)
・2050年のカーボンニュートラル達成を目指す

 


 

「中期経営計画2023」では、最終年度である2023年度に受注高1兆700億円、売上高1兆500億円、営業利益760億円を達成することを財務目標としております。なお、ROIC***を引き続き当社グループの経営指標とし、ROIC>WACC****の達成を継続するとともに、ROIC7.5%以上の確保を目指してまいります。

 

*DX(デジタルトランスフォーメーション Digital Transformation)とは、ITの活用により、あらゆる活動をより良い方向に変化させることを指します。

**CSV(共有価値の創造 Creating Shared Value)とは、事業活動を通じて社会課題の解決に貢献することで自社の持続的成長につなげるという考え方であります。

***ROICとは、投下資本税引後利益率であり、投下資本(株主資本と有利子負債の合計金額)に対してどれだけ利益を出しているか、資本のコストに見合う収益性があるかを示す指標であります。

****WACC(加重平均資本コスト Weighted Average Cost of Capital)とは、負債コストと株主資本コストを加重平均したものであり、資本コストの代表的な計算方法であります。

 

2 【事業等のリスク】

(1)当社グループのリスク管理活動について

当社グループでは、リスクの顕在化の低減に向けたリスクの未然防止・予防に重点を置き、リスク管理委員会の統括によりリスク抽出、リスク評価、リスク対策、リスク管理のモニタリングなどの全社的リスク管理体制を構築し、リスク管理を推進しています。

 

(2)事業等のリスク

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

  ① 経済状況

当社グループの売上高のうち大半を占める資本財に対する需要は、当社グループが販売している国内、海外諸地域の経済状況の影響を受けます。したがって日本、アジア、北米及び欧州その他の当社製品の主要市場における景気後退とそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

対応策等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の概況 ① 当連結会計年度の概況」をご参照ください。

 

 ② 海外事業

当社グループは、北米、アジア及び欧州を中心にグローバルに事業を展開しており、当社グループ製品の海外需要の増加に対応するため、販売網の整備、生産設備とサプライチェーンの拡充を行っております。しかしながら、昨今の国際情勢は、変動が激しく、各国や各地域における紛争、政治的変動、法律・規制の制定や変更など地政学リスクや経済安全保障に係る問題が顕在化し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ③ 為替相場の変動

当社グループの事業には、世界各国での製品の生産と販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時のレートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替相場の変動は外貨建てで販売する製品及び調達する資材の価格に影響を与える可能性があります。これに対し当社グループはグローバルに生産拠点を配置して現地生産を行い、この変動リスクを軽減するよう努めております。さらに為替先物予約などを利用したリスクヘッジも行っておりますが、依然として当社グループの業績は為替変動により影響を受ける可能性があります。

 

 ④ 製品の品質

当社グループは、高い品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、これに起因する当社グループ負担の保証工事が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償につきましては保険に加入しておりますが、この保険が全ての賠償額をカバーできるという保証はありません。品質問題から起こった当社グループ負担の保証工事や製造物賠償責任は、多額なコストの発生により当社グループの業績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤ 個別受注契約

当社グループは、お客様と個別に受注契約を締結した後に製品を生産する場合が多く、請負金額が大きい工事等の重要な案件につきましては、受注契約締結前の多面的な受注検討を行っております。しかし、当初想定できなかった経済情勢の変動、設計や工程の混乱等による当初見積り以上のコストの発生、訴訟等の提起、製品の性能・納期上の問題によるペナルティーの支払い等の可能性があり、その結果として業績の悪化を招くおそれがあります。また、お客様都合による受注契約取り消しのケースでは、受注契約条件において違約金の設定などリスク回避の努力を最大限に行っておりますが、発生したコストの全額が回収できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑥ 減損会計の影響

当社は、「土地の再評価に関する法律」(1998年3月31日公布法律第34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(2001年3月31日公布法律第19号)に基づき、2002年3月31日に事業用の土地の再評価をしております。再評価を行った土地の当期末における時価と再評価後の帳簿価額との差額は171億円(下落率20%)でありますが、今後地価が一層下落した場合や、資産又は資産グループの帳簿価額が回収できない可能性を示す事象が発生した場合、固定資産の減損を認識する可能性があります。減損を認識した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また海外でのM&Aなど成長のための投資を積極的に実施した結果、上記土地以外の有形固定資産、のれん及びその他無形固定資産を多額に計上しています。今後、収益性の低下等により、固定資産の減損を認識する可能性があります。

当連結会計年度に計上した減損損失につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)※6 減損損失」をご参照ください。

 

  ⑦ 気候変動

世界のCO2の排出量の増加による地球温暖化は、大型台風や集中豪雨等の自然災害の激甚化・増加、平均気温の上昇による猛暑等による職場労働環境への影響等、様々な影響をもたらします。商品・設備の低炭素、脱炭素への移行に向けて、当社の商品やサービスの研究・開発、生産など、経営全般に亘って当社グループに影響をもたらします。又、これらは、当社グループのみならず、当社グループのサプライチェーンへの影響を通じて、当社グループに影響を及ぼす可能性もあります。

対応策等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

   自然災害への取組み及び環境保全への取り組みは⑧及び⑨をご参照ください。

 

 ⑧ 自然災害及び感染症

当社グループは火災、地震、台風、風水害及び感染症などの各種災害に対して損害の発生及び拡大を最小限に抑えるために点検、訓練及び連絡体制の整備を行っております。しかしながら、これら災害による物的・人的被害により当社グループの活動が影響を受ける可能性があります。これらによる損害額が損害保険等で十分にカバーされる保証はありません。

新型コロナウイルス感染症の度重なる流行に対しては、従業員の安全確保、社会的要請への最大限の協力、事業基盤の維持の三点を第一に取り組んでまいります。

 

 ⑨ 環境保全

当社グループは「住友重機械グループ環境方針」のもと、環境リスクの回避や廃棄物のミニマム化など環境負荷低減に取り組んでおります。環境汚染防止に対しては万全の体制をもって臨んでおりますが、不測の事態等により環境汚染が発生する可能性があります。環境汚染が発生した場合は多額のコストの発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。


⑩ 人権

当社グループは「住友重機械グループ人権方針」を制定し、事業活動全般にわたる人権尊重の取組みを推進しております。しかしながら、当社グループの事業活動において、当社グループのみならずサプライチェーン含めて人権に関して適切な対応が取られていない事態が発生した場合は、社会的信用の失墜、お客様との取引停止、損害賠償請求などによって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1)経営成績の概況

①当連結会計年度の概況

当社は、2022年6月29日に開催された第126期定時株主総会で、「定款一部変更の件」が承認されたことを受けて、2022年度より決算日を3月31日から12月31日に変更しております。決算期変更の経過期間となる当連結会計年度は、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年12月31日の9か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年12月31日の12か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため、②部門別事業の状況では、当連結会計年度と同一期間となるように組み替えた前期(以下「調整後前期」という。)による比較情報を記載しております。

 

当期における当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響が一部残るものの製造業を中心に設備投資は堅調に推移し、海外においては、米国や欧州などで経済の回復を背景に設備投資は底堅い伸びを示すなど、世界的に機械需要は増加基調となりました。一方、中国では新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンの影響が出るなど一部の地域や業種では停滞もあり、二極化の動きが見られました。また、これに加え、原材料や調達品の価格上昇と需給逼迫、ロシア・ウクライナ問題に代表される地政学上のリスクの継続、急激な為替相場の変動及び原油価格の変動など、不透明感が残る状態でもありました。

このような経営環境のもと、当社グループは「中期経営計画2023」で掲げる、製品・サービスによる社会課題解決を通じた持続的な企業価値拡大をめざし、強靭な事業体の構築、企業価値向上のための変革、SDGsへの貢献拡大、環境負荷低減への取組み強化などの施策を推進してまいりました。

この結果、当社グループの受注高は9,847億円、売上高は8,541億円となりました。損益面につきましては、営業利益は448億円、経常利益は433億円となりましたが、多額の特別損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は58億円となりました。特別損失は主に、当社の完全子会社であるSumitomo SHI FW Energie B.V.において、世界的な脱炭素の動きが加速したことにより、主力事業である固体燃料焚ボイラ市場が大幅に縮小し、同社の買収時に想定していた収益の実現が困難であるとの判断に至ったことから、のれんを含む固定資産の減損損失を計上したことによるものであります。

また、ROICは4.6%となりました。なお、当連結会計年度は決算期変更の経過期間となることから、ROICは変則的な連結対象期間に基づいて計算しており、12か月で換算したROICは6.2%であります。

 
②部門別の状況

各部門の経営成績は次のとおりであります。

(a) メカトロニクス

国内や欧米で中小型の減・変速機やロボット用精密減速機、インバータの需要が増加し、受注、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は2,041億円(調整後前期比15%増)、売上高は1,814億円(調整後前期比26%増)、営業利益は95億円(調整後前期比42%増)となりました。

 

(b) インダストリアル マシナリー

プラスチック加工機械事業は、コロナ禍からの回復で好調であった中国や欧州の需要が落ち着いたことから受注は減少しましたが、受注残もあり売上は増加しました。一方、原材料や調達品の価格上昇などにより営業利益は減少しました。その他の事業は、半導体関連の需要が増加したことや医療機械器具の受注が増加したことなどから、受注、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は2,667億円(調整後前期比17%増)、売上高は2,249億円(調整後前期比18%増)、営業利益は213億円(調整後前期比51%増)となりました。

 

(c) ロジスティックス&コンストラクション

油圧ショベル事業は、景気減速やロックダウンの影響により中国市場の需要が大きく減少したものの、国内や北米は堅調であったことから受注、売上は増加しましたが、中国市場での売上減少や債権に対する引当金の計上などにより営業利益は減少しました。その他の事業では、建設用クレーン事業が、北米地区の需要が堅調に推移したことなどから、受注、売上、営業利益ともに増加しました。また、運搬機械事業は、港湾・電力向け需要が堅調に推移したことなどから受注、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は3,541億円(調整後前期比5%増)、売上高は3,003億円(調整後前期比6%増)、営業利益は130億円(調整後前期比18%減)となりました。

 

(d) エネルギー&ライフライン

エネルギープラント事業は、バイオマス発電設備の大型案件が前期に比べ減少したことなどから受注、売上は減少し、加えて欧州で大型プロジェクトの採算悪化があったことから営業損失となりました。その他の事業は、受注、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は1,552億円(調整後前期比6%増)、売上高は1,433億円(調整後前期比8%減)、営業損失は5億円となりました。

 

(e)その他

受注高は46億円(調整後前期比3%減)、売上高は41億円(調整後前期比9%減)、営業利益は15億円(調整後前期比7%減)となりました。

 

(2)財政状態の状況

総資産は、前連結会計年度末に比べて539億円増の1兆1,489億円となりました。これは、のれん等の減損に伴い無形固定資産が209億円減少した一方で、受注増及び部品供給遅れや生産能力不足によるリードタイム長期化の影響に伴い棚卸資産が434億円、積極的な設備投資により有形固定資産が191億円、それぞれ増加したことなどによるものであります。

負債合計は、有利子負債が495億円、売上の増加に伴い支払手形及び買掛金が137億円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて439億円増の5,719億円となりました。

純資産は、利益剰余金が95億円減少しましたが、円安に伴い為替換算調整勘定が269億円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて101億円増の5,769億円となりました。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度比0.8ポイント減少し、49.5%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

①キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ87億円増加し、937億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度は、決算期変更に伴い、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年12月31日の9か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年12月31日の12か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため、対前期増減については記載しておりません。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、214億円の資金の増加となりました。

収入の主な内訳は、減価償却費296億円、税金等調整前当期純利益178億円、売上債権及び契約資産の減少額139億円であります。支出の主な内訳は、受注増及び部品供給遅れや生産能力不足によるリードタイム長期化の影響に伴う棚卸資産の増加額330億円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、373億円の資金の減少となりました。支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出365億円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、217億円の資金の増加となりました。収入の主な内訳は、有利子負債の増加額476億円であります。支出の主な内訳は、配当金の支払額153億円であります。

 

②資本の財源及び資金の流動性

 当社は事業活動に必要な手元流動性について、現金及び現金同等物及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は937億円となりました。当社は複数の金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しており、当連結会計年度末の未使用のコミットメントラインの総額は900億円であります。当社は今後の事業拡大に備え手元流動性の確保をより一層充実させるため、2022年10月よりコミットメントラインの総額を700億円から900億円に拡大する契約を締結致しました。現預金、未使用のコミットメントライン額の合計で1,837億円を確保しており、当社の手元流動性は十分に確保されていると考えております。
 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&Aなどの長期資金需要と当社グループの製品製造のための材料及び部品の購入などの運転資金需要であります。
 資金の調達については、調達コストの低減と資金の安定調達の観点から、社債、コマーシャル・ペーパー等の直接金融と銀行借入等の間接金融の比率や、調達期間の分散を図りながら、その時々のマーケットの状況から有利な調達手段を機動的に選択・活用しております。その結果、有利子負債残高は前連結会計年度末より495億円増加し1,608億円となりました。

 

(4)経営者視点による経営成績等の状況に関する分析・検討

当社グループは、2021年度を初年度とする3か年の中期経営計画「中期経営計画2023」に基づき、あらゆるステークホルダーの期待に応え、企業価値を持続的に高めるため、ROIC経営を継続してまいります。

「中期経営計画2023」の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題」を参照ください。

「中期経営計画2023」財務目標及び、現時点での2023年12月期の業績予想は以下のとおりであります。

「中期経営計画2023」

2023年度目標

2023年度予想

受注高

1兆700億円

1兆800億円

売上高

1兆500億円

1兆500億円

営業利益率

(営業利益)

7.2%

(760億円)

6.1%
(640億円)

ROIC

7.5%

6.1%

 

2023年度は、受注高、売上高が中期経営計画を達成する見通しである一方、営業利益につきましては想定以上のコストアップなどにより計画を下回る見通しであります。ROICに関しましても、営業利益の下方修正を反映し、目標値を下回る見通しであります。規模の拡大に応じた質の向上、稼ぐ力の強化に取り組んでまいります。

 

(5)生産、受注及び販売の状況

①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
なお、当連結会計年度は、決算期変更に伴い、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年12月31日の9か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年12月31日の12か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため参考値として、当連結会計年度と同一期間となるように組み替えた前期(以下「調整後前期比(%)」という。)による比較情報を下記に表示しております。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

調整後前期比(%)

メカトロニクス

207,888

31.8

インダストリアル マシナリー

247,043

14.2

ロジスティックス&コンストラクション

306,023

6.5

エネルギー&ライフライン

146,622

△9.3

その他

5,118

14.4

合計

912,694

10.3

 

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

 

②受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

調整後前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

メカトロニクス

204,126

14.7

107,730

26.7

インダストリアル マシナリー

266,662

17.1

190,470

28.1

ロジスティックス&コンストラクション

354,149

4.7

247,599

27.8

エネルギー&ライフライン

155,204

5.9

258,190

4.8

その他

4,593

△2.8

1,751

40.4

合計

984,733

10.0

805,741

19.4

 

(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

調整後前期比(%)

メカトロニクス

181,431

25.5

インダストリアル マシナリー

224,926

17.6

ロジスティックス&コンストラクション

300,315

5.6

エネルギー&ライフライン

143,332

△7.5

その他

4,089

△9.1

合計

854,093

9.5

 

(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

 

 

(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(重要な会計方針)」に記載しております。

また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。

会計上の見積りが必要となる項目のうち、特に当社グループの財政状態又は経営成績に対して重要な影響を与える可能性があると認識している主な項目は以下のとおりであります。

 

①一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額

当社グループは、一定の期間にわたり充足される履行義務につきましては、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。進捗度の見積りは主に原価比例法を用いており、原価比例法においては、実施した工事に関して発生した工事原価が見積工事原価総額に占める割合をもって工事の進捗度としております。当初想定できなかった経済情勢の変動やプロジェクトごとの進捗状況等によって当初の見積りが変更された場合、認識された損益に影響を与える可能性があります。

 

②受注工事損失引当金

当社グループは、未引渡工事のうち、期末時点で大幅な損失の発生する可能性が高いと見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌期以降の損失見積額を受注工事損失引当として計上しております。受注工事損失引当金の見積りを行っていますが、当初想定できなかった経済情勢の変動やプロジェクトごとの進捗状況等により、受注工事損失引当金の金額に影響を与える可能性があります。

 

③有形固定資産、のれん及びその他無形固定資産の減損

当社グループは、減損損失の認識の判定及び測定を行う単位として、有形固定資産、のれん及びその他無形固定資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。将来の当該資産又は資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能価額を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の金額に影響を与える可能性があります。

 

④繰延税金資産

当社グループの繰延税金資産の回収可能性は、将来の収益力やタックスプランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の発生状況等に基づき判断しております。当該見積り及び当該仮定において、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する繰延税金資産の金額に影響を与える可能性があります。

 

⑤貸倒引当金

当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては、貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。また、貸倒懸念債権及び破産更生債権につきましては、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。将来、債務者の財政状況の悪化等の事情によってその支払能力が低下した場合には、貸倒引当金又は貸倒損失の金額に影響を与える可能性があります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 主要技術導入契約

(提出会社)

契約締結先(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

FN Herstal S.A.
(ベルギー)

5.56ミリ機関銃の製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

1993年7月22日~
2023年7月8日

GE HealthCare

Technologies Inc.(米国)

医療診断用粒子加速器の
設計・製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) アディショナルペイメント

1998年12月29日~
無期限

Sumitomo SHI FW Energie
B.V.(オランダ)

循環流動層ボイラの設計・
製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

2021年12月13日~

2041年12月12日

BAE Systems Bofors AB
(スウェーデン)

40ミリ機関砲の設計・
製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

2003年6月18日~
2026年6月21日

 

 

(2) 主要技術供与契約

(連結子会社)

会社名

契約締結先
(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

住友建機㈱

CNH Industrial N.V.
(オランダ)

油圧ショベルの製造・
組立技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

2014年5月12日~
2027年6月30日

 

 

(3) 連結子会社株式の追加取得による完全子会社化

当社は、2022年11月29日開催の取締役会において、連結子会社である住友重機械建機クレーン株式会社の株式を追加取得し、完全子会社化することへ向けた株式譲渡契約の締結を決議し、2022年12月31日付で同社の株式を追加取得しております。
 同社は、当社が議決権の66.0%を所有する当社の連結子会社でありましたが、今回の追加取得により、議決権の所有割合は100%となり、当社の完全子会社となりました。

詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、一流の商品とサービスの提供を通して社会に貢献することを目指しております。持続的競争優位に向け、「品質」「性能」「収益性」「社会課題解決レベル」を確実に向上させる新商品開発、機種技術開発に取り組んでおります。技術開発の重点領域として「自動化・デジタライゼーション」「環境・エネルギー」に注力しております。また、中長期を見据え、戦略的に取り組む基盤技術開発、未来商品技術開発や生産性・生産工法・品質などを向上させる生産技術開発にも当社グループ一丸で取り組んでおります。
 当連結会計年度の研究開発投資総額は174億円であり、セグメントごとの主な研究開発成果は次のとおりであります。

 

(1) メカトロニクス

減・変速機につきましては、現行の効率規制を上回るIE5モータと組み合わせた「ベベル・バディボックス減速機Hシリーズ」を市場投入しました。国際的に加速しているカーボンニュートラルへの取り組みに対し、各国の効率規制に対応していくとともに高効率な商品を提供します。また、減速機の技術とサーボ制御技術を組み合わせたAGV/AMR用ドライブソリューションsmartris(スマートリス)が、このたびモノづくり日本会議・日刊工業新聞社主催の「2022年"超"モノづくり部品大賞」において、「電気・電子部品賞」を受賞しました。この商品にホイールオプションを追加するなど、近年の作業効率化・省人化の需要要求の高まりに応えていきます。市場環境変化に対応した商品を市場投入していくとともに、社会や顧客の課題解決に貢献していくためのドライブソリューションを提供し続けます。
 小型超精密XYステージにつきましては、「SA-GII-400L0」に加えて、950mmストローク対応の「SA-GII-950G0」を新たに市場投入しました。本装置は、ステージ定盤にスライド機構を組み込むことで、メンテナンス性を大幅に向上させました。製造装置に関する多様な要望に応えております。

制御システムにつきましては、大容量DC/DCコンバータの「CV-200」を市場投入しました。従来モデルの「CV-100」と比較し、61%の小型化を実現するとともに、制御を高速化し、稼働時の応答性の向上を図りました。本システムは、回生エネルギーの回収、停電・瞬停時のバッテリ駆動、ピーク電力カットの実現により、門型ガントリークレーン、コークス炉用装炭車等への適用を可能とし、お客様の省エネ及び環境対策へ貢献しています。

レーザ加工システムにつきましては、「SWA-20USH」を市場投入しました。Si-IGBTパワー半導体に代わり、特性に優れたSiCパワー半導体用アニール装置で、光学系の改善によりプロセス性能はそのままで、現行比1.5倍のスループットを達成しました。お客様のコスト削減生産性向上に貢献します。

当該部門に係る研究開発費は23億円であります。

 

(2) インダストリアル マシナリー

プラスチック加工機械につきましては、クラス最小の占有面積と高い精密安定性を追求したハイブリッド小型射出成形機「iM18E」を市場投入しました。同製品は、近年需要が高まるコネクタや精密ギアなど電子部品の成形に適しています。占有スペースを大幅に縮小でき、多くの成形機を配置した成形ラインの構築が可能になります。また、駆動源のハイブリッド化と、省エネ技術の飛躍的向上により、同等油圧機と比較して消費電力を約50%低減でき、サステナブルな社会の実現に寄与します。

精密機器につきましては、極低温冷凍機ラインナップにおいて冷却部サイズが最も小型となる、超小型2KGM冷凍機「RDC-02K」を市場投入しました。本冷凍機は、これまでの小型モデルであるRDK-101Dに対し、全長を約30%短縮させた上で、シール構造、蓄冷器を改良して内部損失を低減することで到達温度として2.2Kを達成させました。また、駆動機構改良、圧力変動抑制により振動レベルを低減しています。用途としては、主に量子技術などの最先端技術分野における研究用の装置にて、当該製品のコンパクトさ、低温、低振動の点で貢献が期待されます。

産業機器につきましては、半導体分野において、磁場分布を制御可能なマグネットを搭載した超電導マグネットMCZの開発に成功しました。シリコン単結晶の更なる高品質化に貢献が期待されます。医療分野では、BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)治療システム「NeuCure」が、日本真空工業会(JVIA)2021年度「真空装置大賞」を受賞しました。2022年6月に海外初となる中国・海南島医療特区への同システム導入に関する販売契約を締結しました。また、動く臓器に対してより短時間で照射が可能となる、次世代陽子線治療システムの開発に成功し、2022年12月には台中栄民総医院から同システムを受注しました。健康で長生きできる社会の実現を目指してがん治療に貢献していきます。

精密温調機器につきましては、環境負荷低減のため地球温暖化係数(GWP)の低い冷媒R32に対応した省エネ型の「THERMAL CUBE TERRA」を市場投入しました。また、二次電池用スラリー製造装置の粉体吸引連続溶解分散装置「ジェットペースタ」では、分散性を向上させたロータの開発に成功し、微細材料等の分散が困難な材料にも対応可能となりました。
  当該部門に係る研究開発費は87億円であります。

 

(3) ロジスティックス&コンストラクション

建設機械分野では、作業性、経済性、環境保全性、安全性を追求した新商品開発及び研究に継続して取り組んでおります。

油圧ショベルにつきましては、国内向けは特定特殊自動車排出ガス規制2014年基準に適合したマテリアルハンドリング機(SH235XLC-7LM/EC/MF)を市場投入しました。狭い現場でもスマートに対応できる作業性能、長時間の稼働を可能にした快適性能、現場の安全をサポートする安全性能などを実現しています。また、20tクラスの油圧ショベル(SH200-7/SH200LC-7)では施工効率と安全を両立させる「衝突軽減機能搭載お知らせ機能付周囲監視装置『FVM2+』」の搭載仕様機が、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録され(No.KT-220129-A)、NETIS登録技術の活用により、公共工事の入札総合評価や活用段階の工事成績評定で加点対象になることが期待できます。海外向けでは欧州排ガス規制(StageV)に対応した機種、北米排ガス4次規制に対応した機種(林業仕様含む)、中国排ガス規制(GB4)に対応した機種を逐次投入しました。カーボンニュートラルへ向けた取り組みとしては、高評価を頂いている現行ICT機から更に施工効率を向上させた次世代ICTの開発も進めており、MC(マシンコントロール)の高精度・高機能化、機能安全・サイバーセキュリティ対策、及び遠隔操作・自動運転の研究開発を技術研究所と共同で推進しています。電動機でも電動化制御の研究を重ね、高効率化と操作性向上を進めており、CSPI-EXPO(建設・測量生産性向上展)でも7.5tクラスの試作機を出展し、来場者様から多くの質問、関心を頂きました。
 道路機械につきましては、消耗部品の耐久性向上と市場要望に添った仕様追加を行い、中国排ガス規制(GB4)に対応した機種(HA90C-3B)を投入しました。また、自動化や安全性向上へ向けた取り組みとしては、土木・建設業界や道路舗装業界とともに課題を検討しております。
  当該部門に係る研究開発費は46億円であります。

 

(4) エネルギー&ライフライン

工場排水処理設備につきましては、従来産廃処理していた高濃度廃液からエネルギー回収することで脱炭素に貢献する嫌気処理設備を開発しました。従来型の嫌気処理設備と比較して薬品使用量の大幅削減を実現しました。

蒸気タービンにつきまして、中型領域において高圧段へ反動翼を搭載した34MW復水タービン初号機は、現地性能試験で計画性能を満足していることを確認し、客先への引渡しを完了致しました。また小型領域におきましても、国内ごみ発電向け3~5MW領域での高効率化開発に着手しており、まずは新型排気ケーシングを搭載したモデルを市場投入しました。

化工機につきましては、中~高粘度液の粒子微粒化装置「NANOVisK」が、ラボ機からパイロット機へ着実に使用拡大しております。更なる商品力強化として、撹拌駆動部の状態監視を開始いたしました。

船舶につきましては、中期的なタンカー市場の変化に対応し、かつ、厳しい新環境規則にも適合した顧客収益性の高い「中型タンカー」が好評を得ております。新燃料につきましてはLNG、メタノール燃料船に対する船級の設計基本承認(AIP)を取得済みであります。また、塗装技術や溶接技術のほか、生産管理の高度化にも取り組み、更なる品質と生産性の向上を実現しました。さらに船舶監視システム「AVEDAS」を対象に船級協会のサイバーセキュリティに対するAIPを取得し、その安全性を証明しました。
  当該部門に係る研究開発費は18億円であります。

 

(バディボックスは、住友重機械工業㈱の登録商標であります)
 (smartrisは、住友重機械工業㈱の登録商標であります)
 (NeuCureは、住友重機械工業㈱の登録商標であります) 
 (THERMAL CUBEは、日本スピンドル製造㈱の登録商標であります)
  (FVMは、住友重機械工業㈱の登録商標であります)
 (NANOViskは、住友重機械プロセス機器㈱の登録商標であります)