第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における当社を取り巻く市場環境は、国内においては企業の景況感は緩やかに改善しているものの、設備投資においては持ち直しの動きに足踏みがみられております。海外においては、緩やかな回復傾向にある一方、中国を始めとしたアジア新興国、資源国の経済成長の減速やアメリカ金融政策の影響により、一部に弱さがみられている状態であります。
  このような状況の下で当社グループは、持続的な成長を目指すために「安定収益基盤の構築」、「成長基盤の構築」を基本方針とした中期経営計画(平成28年4月~平成31年3月)を平成28年5月に策定・公表し、事業活動を展開しております。
  水環境事業においては、国内上下水道設備の増設更新需要の取り込みや施設の運転管理、維持管理業務、補修工事等の営業活動を展開してまいりました。また、設備の建設と長期の維持管理業務が一体となったPFI(*1)、DBO事業(*2)や、FIT(*3)を活用した発電関連分野への営業展開を進めてまいりました。
  一方、産業事業においては、設備投資需要を取り込むために国内外におけるプラントおよび単体機器、さらには、環境関連設備の営業活動を幅広く展開してまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、次のとおりとなりました。
  受注高は555億34百万円(前年同期比37億87百万円の減少)、売上高は399億29百万円(前年同期比32億80百万円の減収)となりました。また、損益面につきましては、営業損失は1億55百万円(前年同期比2億70百万円の減益)、経常利益は3億21百万円(前年同期比83百万円の減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億43百万円(前年同期比5億23百万円の増益)となりました。

 

*1:PFI(Private Finance Initiative)

施設整備を伴う公共サービスにおいて、民間の有する資金、技術、効率的な運用ノウハウなどを活用する仕組み

*2:DBO(Design Build Operate)事業

事業会社に施設の設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ね、施設の保有と資金の調達は行政が行う方式

*3:FIT(Feed-in Tariff)

再生可能エネルギーを用いて発電された電気を、一定価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた制度(固定価格買取制度)

 

当社グループは、事業の概要および業績について、上下水道設備を主要マーケットとする水環境事業と、化学、鉄鋼、食品等の産業用設備および廃液や固形廃棄物処理等環境関連設備を主要マーケットとする産業事業の2つを主たる事業と位置付けており、それら以外の事業をその他としておりますが、その主要な事業内容は以下のとおりであります。

 

 

事業区分

主要な事業内容

 水環境事業

1)浄水場・下水処理場等プラントの設計・建設

 

2)上記プラントに使用される脱水機、乾燥機、焼却炉等各種単体機器の設計・製造・販売

 

3)浄水場・下水処理場におけるPFI、DBO事業

 

4)浄水場・下水処理場設備の運転・維持管理・補修およびこれらに付随する業務

 

5)下水処理場における消化ガス発電事業

 産業事業

1)化学、鉄鋼、食品等プラントの設計・建設

 

2)上記プラントに使用される晶析装置、酸回収装置、ろ過機、分離機、乾燥機、ガスホルダ等各種単体機器の設計・製造・販売

 

3)廃液・廃水・固形廃棄物処理等プラントの設計・建設

 

4)バイオマスエタノール製造プラントの設計・建設

 

5)真空技術応用装置および関連部品の設計・製造・販売

 

6)一般・産業廃棄物処理事業

 その他

1)大型図面・各種書類等の印刷・製本

 

2)事務所ビル・駐車場等の不動産管理・賃貸

 

 

当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(水環境事業)

水環境事業においては、公共投資は緩やかな減少傾向が続く状況にありました。また、複数年および包括O&M業務(*4)や設備建設と長期の維持管理業務を一体化したPFI、DBO事業等の発注は増加する傾向にあります。
  このような状況の下で当社グループは、国内の上下水道用汚泥処理設備の増設・更新需要を取り込むために、下水処理場向け次世代型汚泥焼却システム、汚泥燃料化設備などの汚泥処理設備の営業活動を推進してまいりました。また、O&M業務においても補修工事および包括O&M業務の営業活動を展開することで、受注高の確保を推進してまいりました。更に、FITを活用した汚泥消化ガス発電事業においても、長期安定収益事業の比率を一層拡大する取り組みを推進してまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間における水環境事業の受注高は366億42百万円(前年同期比77億73百万円の増加)となり、売上高は214億13百万円(前年同期比13億32百万円の減収)となりました。営業損失は5億32百万円(前年同期比2億30百万円の減益)となりました。

 

*4:包括O&M業務

設備の運転管理業務だけでなく、設備の補修工事や薬品等の供給も含めた包括的な維持管理業務

 

(産業事業)

産業事業においては、国内では企業の景況感は緩やかに改善しているものの、設備投資は持ち直しの動きに足踏みがみられております。海外においては、緩やかな回復傾向にある一方、中国を始めとしたアジア新興国、資源国の経済成長の減速やアメリカ金融政策の影響により、一部に弱さがみられている状態であります。
 このような状況の下で当社グループは、国内外における各種プラント設備および乾燥機、分離機、ろ過機、ガスホルダ等の単体機器の営業活動を展開してまいりました。特に国内外の食品分野への単体機器の営業活動や、化学分野における設備投資需要や更新需要の取り込みに注力してまいりました。また、環境関連においては、国内および海外向けに廃液燃焼システムや廃酸処理設備、固形廃棄物焼却設備等の営業活動を展開してまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間における産業事業の受注高は188億39百万円(前年同期比115億88百万円の減少)となり、売上高は184億62百万円(前年同期比19億75百万円の減収)となりました。営業利益は3億41百万円(前年同期比40百万円の減益)となりました。

 

(その他)

その他においては、当第3四半期連結累計期間における受注高は52百万円(前年同期比27百万円の増加)となり、売上高は52百万円(前年同期比27百万円の増収)となりました。営業利益は35百万円(前年同期比0百万円の増益)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は991億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億4百万円減少しました。これは主に、有価証券の増加80億円および仕掛品の増加44億85百万円等はあったものの、売上債権の回収により受取手形及び売掛金が160億80百万円減少したこと等によるものであります。
  負債合計は396億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億69百万円減少しました。これは主に、長期借入金の増加20億84百万円および前受金の増加15億50百万円等はあったものの、支払手形及び買掛金が39億97百万円減少したこと等によるものであります。
  純資産合計は594億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億64百万円増加しました。これは主に、株式時価評価によりその他有価証券評価差額金が11億57百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) 事業上および財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題について重要な変更および新たに生じた課題はありません。
  なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

① 会社の支配に関する基本方針

  当社は、「ほとんど輸入であった諸産業の機械装置を国産し、製糖産業を出発点として、化学工業、金属精錬等の興隆に奉仕する」という創業の精神の下、1905年の創業以来、乾燥、ろ過、蒸留、分離、焼却といった単位操作技術に基づく産業機械や環境装置を設計、製造してまいりました。また、自社の製品やプロセスを核としたプラントの設計、建設といったエンジニアリングを手がけ、さらには、建設したプラントのメンテナンスや維持管理、運転管理等を請け負う等、総合的な技術ソリューションをお客様に提供することで、「かけがえのない地球環境を守り、豊かな社会の礎になる諸産業に寄与する」ことを実践してまいりました。
  当社は、企業が継続して発展していくには、お客様、従業員、取引先および株主等のステークホルダーとの良好な関係等を維持し発展させ、技術を基盤として中長期的な視点に立って経営することが、企業価値ひいては株主共同の利益を確保し向上させることに繋がるものと認識しております。
  当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社取締役会の賛同を得ずに当社株式の大規模な買付けを行う大規模買付行為であっても、企業価値および株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではなく、当該大規模買付行為に応じるかどうかは、最終的に、当該大規模買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益に資するものか否かを適切に把握した株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えております。
  もっとも、当社株主の皆様が、大規模買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益に資するものか否かを適切に把握し、当該大規模買付行為に応じるか否かを判断するには、大規模買付者から十分な情報提供がなされ、さらには、現に当社の経営を担っている当社取締役会から当該大規模買付行為に対する当社取締役会の評価、意見等を含めた十分な情報が提供されることが必要であると考えております。
  そこで当社取締役会は、当社株式に対する大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを当社株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が当社株主の皆様に必要に応じて代替案を提案するために必要な情報や時間を確保するために、必要な手続きを定めることとし、当該大規模買付行為を行う者が当該手続きを遵守しない場合および遵守した場合でも、当該大規模買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、企業価値および株主共同の利益に反する大規模買付行為を抑止するための取組みが必要不可欠であると判断いたします。

 

 

② 基本方針を実現するための取組み

  当社は、「最良の技術をもって産業の発展と環境保全に寄与し、社会に貢献する」、「市場のニーズを先取りし、最良の商品とサービスを顧客に提供する」、「創意と活力によって発展し、豊かで働きがいのある企業をめざす」ことを企業理念として定めております。当社はこの企業理念の下、工場での製造技術を基盤とし単位操作技術を駆使した機械、装置の開発から設計、製造を行い、プロセス開発を手がけ、それら機械や装置、プロセスを核にしたプラントエンジニアリングを行い、さらには、そのメンテナンスや維持管理、運転管理をお客様に提供し、産業の発展と環境保全に寄与することで社会貢献を果たしております。これらの当社および当社グループが提供する一連のサービスは、開発・設計・調達・製造・建設・アフターサービスといった当社および当社グループのバリューチェーンによって成せるものであり、このバリューチェーンを有することが当社の強みであり、特徴であると認識しております。

  当社は、当社の主たる事業領域を、上下水道設備を主要マーケットとする水環境事業と、化学、鉄鋼、食品等の産業用設備を主要マーケットとする産業事業の2つとして捉えており、平成28年5月に「安定収益基盤の構築」と「成長基盤の構築」を基本方針とした中期経営計画(平成28年4月~平成31年3月)を策定し、事業活動を展開しております。
 本中期経営計画では、当社グループの持続的な成長を目指すとともに数値目標の達成を図るために以下の施策を展開してまいります。

 

1) 安定収益基盤の構築

(水環境事業)

当社グループは、重要な社会インフラである上下水道施設の改築更新需要を取り込むために、創エネルギー、省エネルギー技術を中心とした各種汚泥処理設備の営業活動を展開してまいります。また、それら社会インフラを長期間にわたり安定的に維持・運営していくために、PFI、DBO事業や包括O&M業務等のライフサイクルビジネスの営業活動を展開してまいります。
 また、未利用バイオマスを活用したFITによる汚泥消化ガス発電事業を展開することで、地球温暖化防止に貢献するとともに長期安定収益の確保に努めてまいります。

 

(産業事業) 

当社グループは、各種産業分野における高効率な生産プラント設備および単体機器の営業活動とともに、排水・廃液・廃酸・排ガス・固形廃棄物処理等の環境関連プラントの営業活動を強化してまいります。

 

2) 成長基盤の構築

(水環境事業) 

当社グループは、中長期的な市場拡大が期待できるアジア諸国および欧州諸国向けに、現地企業との協業関係を構築した上で、海外上下水道プラントおよび機器の拡販を推進し、事業の成長を目指してまいります。

 

(産業事業) 

当社グループは、各海外拠点および海外の協力企業との連携を強化・推進することで、アジア諸国をはじめ欧州、豪州、北南米地域も含めた海外での各種産業プラントおよび機器の拡販を推進し、事業の成長を目指してまいります。

 

なお、上述の「安定収益基盤の構築」、「成長基盤の構築」という基本方針を実現するために、中期経営計画期間においては、以下内容の機動的な戦略投資を実行してまいります。

 

1. 両事業における研究開発投資として40億円
2. 両事業におけるM&A投資として100億円
3. 水環境事業におけるFIT事業投資として50億円

 

 

③ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、上記①に記載した会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(以下、「本プラン」といいます。)を株主総会における承認を得て導入いたしております。
  本プランは、当社株式に対する大規模買付行為が行われる際に大規模買付者が遵守すべき手続きを設定するものであり、当該手続きとは、①事前に大規模買付者が取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、②取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する、というものです。
  本プランにおいては、対抗措置の発動要件として、客観的かつ明確な要件を定めており、発動の要件に該当するか否かの判断に当社取締役会の恣意的な判断の介入する余地を可及的に排除しております。また、対抗措置の発動等、当社取締役会が大規模買付者の提案を評価、検討するに際しては、当社取締役会の恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の公正性、合理性ならびに客観性を担保するため、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者委員会を設置し、その勧告を最大限に尊重することとしており、当社の企業価値、株主共同の利益の確保に適うような運営が行われる仕組みが確保されております。
  なお、本プランの概要は、平成26年4月24日付「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の更新に関するお知らせ」として公表しており、このプレスリリース全文については、当社ホームページ(http://www.tsk-g.co.jp/news/pdf/201404241424.pdf)をご参照願います。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7億64百万円であります。
  なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

今後の景況につきましては、国内の設備投資においては持ち直しの動きに足踏みがみられております。海外においては、緩やかな回復傾向が続くことが期待されておりますが、中国を始めとしたアジア新興国、資源国の経済成長の減速やアメリカ金融政策正常化の影響について、留意する必要が有ります。
 当社グループが関連する機械業界では、日本国内における公共投資は底堅い状況が続くと思われます。また、民間の設備投資においては、これまでの企業収益の改善等を背景に増加していくことが期待されております。海外については、アメリカの金融政策の動向、アジア新興国や資源国等の景気下振れリスクに留意する必要があります。

このような状況認識の下で当社グループは、持続的な成長を目指すために「安定収益基盤の構築」、「成長基盤の構築」を基本方針とした中期経営計画(平成28年4月~平成31年3月)を策定・公表しております。その計画達成に向け、戦略投資等を含め当社の経営資源を有効に活用しながら事業活動を展開してまいります。