文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、最良かつ先進性のある技術を基本に産業の発展と環境保全に寄与し、社会に貢献することを経営の基本理念としております。また、お客様、株主、社会、協力会社、従業員等、関係者の皆さまに信頼される企業づくりをめざして、健全な企業発展に努めております。
当社グループでは、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益を重要な経営指標と位置付け、2022年3月期の営業利益50億円の達成を目標としております。また、自己資本利益率(ROE)として9%を目標といたします。
当社グループは、上下水道設備を主要マーケットとする水環境事業と、化学、鉄鋼、食品等の産業用設備および廃液、固形廃棄物処理や二次電池製造関連設備等の環境・エネルギー関連設備を主要マーケットとする産業事業の2つを主たる事業領域と捉えております。当社グループは両事業における持続的な成長を目指すために、「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、基礎収益力を向上させビジネスモデルおよび収益構造を転換することで、計画達成に取り組んでまいります。
これらの活動を通じまして、当社グループでは、中期経営計画最終年度の2022年3月期には、連結売上高900億円、連結営業利益50億円、親会社株主に帰属する当期純利益68億円の達成を目指してまいります。また、自己資本利益率(ROE)として9%を目標といたします。
当社グループの事業環境に関する今後の景況感につきましては、米中貿易摩擦の激化や新型コロナウイルス感染拡大の影響による世界的な景気後退に留意する必要があります。
国内の上下水道分野においては、水インフラ関連の投資は引き続き堅調に推移していくものと推定されますが、民間の設備投資においては、業種により状況は異なるものの米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染拡大による影響が企業業績を圧迫しており、設備投資意欲の抑制が懸念されます。
①経営基盤の強化
当社グループは、基礎収益力を向上させ、経営基盤を強化してまいります。個別プロジェクト管理の徹底、工事原価削減により採算性を向上させ、収益基盤の強化を図ってまいります。当社では、2019年4月より稼働を開始した室蘭工場の生産性向上を図り、製品の競争力を強化してまいります。また、グループ各社との連携を強化するため、営業活動やリソースの相互活用を進め、グループ一体となった効率的な運営を目指してまいります。グループとしてのガバナンス体制、コンプライアンス遵守体制を強化するとともに、人材育成および働き方改革を推進し、事業展開を支える基盤を強化してまいります。
②成長戦略の推進
当社グループは、エネルギーおよび環境の事業領域を拡大してまいります。水環境事業においては、省エネルギー技術の営業活動を推進するとともに、カーボンニュートラルな下水汚泥からエネルギーを創出する創エネルギー焼却設備の開発を推進し、地球温暖化防止に貢献してまいります。産業事業においては、廃液、固形廃棄物処理設備や、今後成長が見込まれる二次電池製造関連設備などの環境・エネルギー関連事業を推進するための営業活動を強化してまいります。
今後成長が期待される海外事業は、水環境事業においては経済成長に伴い水インフラのニーズが高まっているアジア、さらには欧州諸国向けに上下水道向け機器およびプラントの営業活動を推進してまいります。産業事業においては、海外拠点との連携により、アジアおよび欧州等での各種産業機器およびプラントの営業活動を推進してまいります。
また、両事業ともに、メンテナンス、補修工事などのアフターサービス事業をより一層強化することで、ビジネスモデルおよび収益構造を転換してまいります。当社グループのノウハウにAI/IoT技術を組み合わせ、運転の最適化を図ってまいります。また、水環境事業においては、老朽化が進む水インフラを安定的に維持・運営していくために、包括O&M業務やPFI/DBO事業などのライフサイクルビジネスの営業活動を展開してまいります。
上述の「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」という基本方針を実現するために、中期経営計画期間においては、研究開発投資、M&A投資、基幹システム更新など総額200億円の機動的な戦略投資を実行してまいります。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項につきましては、下記のようなものがあります。なお、下記項目における将来の予想に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において判断したものであります。
① 需要・市場環境
当社グループの事業のうち、水環境事業につきましては、主な顧客である地方自治体における浄水場、下水処理場等への公共投資の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。産業事業につきましては、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルス感染拡大の影響による世界的な景気後退により、化学、鉄鋼、食品および環境・エネルギー関連の業界における当社の大口顧客の設備投資動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの売上高に関しましては、水環境事業における官公庁・公共事業物件は、工事完了および検収時期が年度末に集中することが多く、特に第4四半期に集中する傾向があります。また、土木建築工事の遅れや顧客事由、および施工中の工事における新型コロナウイルス感染による一時的な操業停止などにより当社受注案件が翌期にずれ込む可能性があり、そうした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染拡大に対応するため、当社グループでは在宅勤務制度の導入、サテライトオフィスの設置など従業員および関係者の安全確保を優先した対応を実施し、リスクの極小化を図っております。
② 海外事業展開に伴うリスク
当社グループの海外事業におきましては、為替相場や原油価格の変動のほか、各国における政情不安や体制変更、テロの発生、経済状況の急激な変動、予期しない法規制や税制の変更があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
為替相場の変動対策としては、為替予約等のヘッジ取引を行うことで影響を軽減しております。
③ 設備工事および機器製造における事故および災害
当社グループが建設中または建設したプラントおよび単体機器の製造現場において、予期しない事故や災害等、偶発事象が発生した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、適切な品質および安全性を確保するため、品質保証安全管理室を設置し、品質保証システムと労働安全マネジメントシステムの構築・維持に努めてまいります。
④ 当社グループ事業の特性
当社グループは個別受注生産を中心としており、資材の調達価格や需給状況、外注費用など受注後のコスト上昇要因等により、契約締結時に見積もったコストと実際のコストとの間に差異が発生することがあります。また、設備工事では、工事途中での設計変更や手直し工事により想定外の追加コストが生じることがあります。他方、納入した製品および設計・施工したプラント類の不具合等により、補償工事に伴う費用の発生や顧客への補償等費用負担の発生、さらには顧客等に損害を与えた場合には賠償請求等の訴訟や係争が生じる可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、現在取り組んでいる中期経営計画において、経営基盤の強化として個別プロジェクトの徹底管理、工事原価削減に取り組み、経営基盤の強化を図ってまいります。
⑤ 株式相場の変動
当社は株式等の投資有価証券を保有しており、株式相場の急激な変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 退職給付債務
当社グループの年金資産の時価の変動や、運用利回りの状況の変化、割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 法的規制
当社グループは建設業法、製造物責任法、計量法、産廃物の処理および清掃に関する法律等さまざまな法規制の適用を受けております。当社グループでは法令遵守の徹底を図っておりますが、法律・規制等が強化された場合、または予期し得ない法律・規則等の導入・改正等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 大規模災害等の発生
当社グループの生産拠点や事業所、工事現場、ならびに取引先の事業拠点において、地震・洪水・火災・雪害等の大規模自然災害やその他の災害が発生した場合、生産設備や製品等の破損およびライフラインの破損等による生産機能の低下若しくは停止により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、首都圏直下地震などの災害を想定し、事業継続および早期復旧のための事業継続計画(BCP)を策定するとともに、今後は定期的な訓練により実効性を高めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社を取り巻く市場環境は、国内においては米中貿易摩擦に加え新型コロナウイルス感染拡大の影響により世界経済が急速に悪化し、先行きが不透明な状況が続いております。海外においても、感染拡大により経済活動の停滞および長期化が懸念されており、世界経済の減速リスクに留意する必要があります。
このような環境の下で当社グループは、持続的な成長を目指すために「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。
水環境事業においては、上下水道設備の増設・更新需要の取り込みや、設備の維持管理業務、補修工事等の営業活動を展開してまいりました。また、省エネルギー技術の営業活動を推進するとともに、水インフラを安定的に維持・運営していくために設備の建設と長期の維持管理業務が一体となったPFI(*1)、DBO事業(*2)や、包括O&M業務(*3)、FIT(*4)を活用した発電関連分野への営業展開を進めてまいりました。
一方、産業事業においては、プラント・単体機器および廃液、固形物廃棄物処理などの環境関連設備の営業活動を展開してまいりました。また、今後成長が見込まれる二次電池製造関連設備の営業活動を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
受注高は950億42百万円(前期比16.6%増)、売上高は905億53百万円(前期比9.7%減)となりました。また、損益面につきましては、営業利益は56億62百万円(前期比29.7%減)、経常利益は61億24百万円(前期比27.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億58百万円(前期比83.2%減)となりました。なお、当連結会計年度においてのれんの減損による特別損失を27億77百万円計上しました。
*1:PFI(Private Finance Initiative)
施設整備を伴う公共サービスにおいて、民間の有する資金、技術、効率的な運用ノウハウなどを活用する仕組み
*2:DBO(Design Build Operate)事業
事業会社に施設の設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ね、施設の保有と資金の調達は行政が行う方式
*3:包括O&M業務
設備の運転管理業務だけでなく、設備の補修工事や薬品等の供給も含めた包括的な維持管理業務
*4:FIT(Feed-in Tariff)
再生可能エネルギーを用いて発電された電気を、一定価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた制度(固定価格買取制度)
当社グループは、当社と子会社27社および関連会社11社で構成され、上下水道設備を主要マーケットとする水環境事業と、化学、鉄鋼、食品等の産業用設備および廃液、固形廃棄物処理や二次電池製造関連設備等の環境・エネルギー関連設備を主要マーケットとする産業事業の2つを主たる事業と位置付けており、それら以外の事業をその他としておりますが、その主要な事業内容は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は、次のとおりであります。
水環境事業においては、国内の水インフラ関連投資は比較的堅調に推移しておりました。また、複数年および包括O&M業務や設備建設と長期の維持管理業務を一体化したPFI、DBO事業等の発注は増加する傾向にありました。
このような状況の下で当社グループは、国内の上下水道用汚泥処理設備の増設・更新需要を取り込むために、下水処理場向け汚泥脱水、乾燥、焼却設備、浄水場向け排水処理設備などの汚泥処理設備の営業活動を推進してまいりました。また、O&M業務においても補修工事および包括O&M業務の営業活動を展開してまいりました。その結果、汚泥処理設備では、次世代型汚泥焼却システム、浄水場向け汚泥脱水設備などの受注を果たしました。また、メンテナンスなどのアフターサービス事業をより一層強化するために、包括O&M業務や補修工事の営業活動を展開することで、受注高の確保を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における水環境事業の受注高は578億1百万円(前期比32.7%増)、売上高は509億29百万円(前期比4.9%減)、営業利益は38億96百万円(前期比14.2%減)となりました。
産業事業においては、国内では米中貿易摩擦により外需が低迷していることに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により経済活動が抑制されていることから、先行きが不透明な状況になっております。海外では、同様の影響が企業業績を圧迫していることから、世界経済の減速リスクに留意する必要があります。
このような状況の下で当社グループは、食品、化学、鉄鋼分野における設備投資需要や更新需要を取り込むために、国内外における各種プラント設備および乾燥機、分離機、ろ過機、ガスホルダ、攪拌機等の単体機器の営業活動を展開してまいりました。また、環境・エネルギー関連においては、国内外向けに廃液燃焼システム、固形廃棄物焼却設備、排ガス処理設備および二次電池製造関連設備の営業活動を展開してまいりました。
その結果、当連結会計年度における産業事業の受注高は371億66百万円(前期比1.8%減)、売上高は395億48百万円(前期比15.4%減)、営業利益は17億49百万円(前期比49.4%減)となりました。
その他においては、当連結会計年度における受注高は75百万円(前期比0.9%減)、売上高は75百万円(前期比0.9%減)、営業利益は15百万円(前期比69.4%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は338億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ、130億14百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、100億84百万円となりました(前連結会計年度は36億41百万円の獲得)。これは主に、売上債権の減少98億82百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、44億46百万円となりました(前連結会計年度は80億47百万円の支出)。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出30億72百万円および有形固定資産の取得による支出41億40百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、73億24百万円となりました(前連結会計年度は29億31百万円の支出)。これは主に、長期借入れによる収入150億円等があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結グループは、生産実績の表示は困難であります。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)が判断したものであります。
当連結会計年度の受注高は、前連結会計年度に比べ16.6%増加の950億42百万円となりました。これは、水環境事業は、次世代型汚泥焼却システム、浄水場向け汚泥脱水設備、下水汚泥有効利用設備等の大型案件を獲得し受注高が142億30百万円増加し、産業事業はプライミクス㈱を新規連結範囲に加えたものの新型コロナウイルス感染拡大の影響で一部案件の受注の遅れが発生したことなどにより6億85百万円減少したことによるものです。なお、セグメント別の受注状況につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9.7%減収の905億53百万円となりました。これは、水環境事業は別途発注の土木工事の遅れにより当社機械工事が一部遅れ減収となったこと、産業事業は前期大型工事案件完工の反動があり減収となったことによるものです。なお、セグメント別の売上高につきましては「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ29.7%減益の56億62百万円となりました。これは、減収および2020年1月に開所したR&Dセンターの減価償却費の計上および新規連結したプライミクス㈱の販売費及び一般管理費等によるものです。なお、セグメント別の営業利益につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、支払利息等の営業外費用を3億14百万円計上した一方で、受取配当金等の営業外収益を7億75百万円計上し、経常利益は前連結会計年度に比べ27.6%減益の61億24百万円となりました。また、資本政策の一環として投資有価証券を一部売却し、投資有価証券売却益1億38百万円など特別利益を3億28百万円計上したものの、のれんに係る減損損失27億77百万円、物流施設建設に伴う解体撤去引当金繰入額4億33百万円、子会社の本社移転に伴う移転費用1億99百万円など特別損失を35億42百万円計上しました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ83.2%減益の9億58百万円となりました。
当連結会計年度末の資産合計は1,441億16百万円となり、前連結会計年度末に比べ157億75百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加108億78百万円、買収等による建物及び構築物の増加44億46百万円、保有株式の時価評価等による投資有価証券の増加38億77百万円等によるものです。
負債合計は723億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ113億47百万円増加しました。これは主に、買収資金および設備投資資金の借入により長期借入金が114億25百万円増加したこと等によるものです。
純資産合計は717億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ44億27百万円増加しました。これは主に、株式時価評価によりその他有価証券評価差額金が33億40百万円増加したこと等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は48.9%(前期比2.6ポイント減)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力製品は個別受注生産であり、様々な外部要因によって、売上高および利益が計画どおりに計上されない可能性があります。
なお、詳細は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報について
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ②キャッシュ・フ ローの状況」をご参照下さい。
当社グループは、持続的な成長を目指すために「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。この基本方針を実現するため、中期経営計画期間においては、研究開発投資、M&A投資、基幹システム更新など総額200億円の戦略投資を実行してまいります。
かかる方針のもと、当社は戦略投資の一環として、2020年5月、競争力強化および事業領域の拡大のため、高速攪拌機の専業メーカーであるプライミクス㈱を子会社化しております。
また、当連結会計年度は、連結子会社サンエコサーマル㈱の一般廃棄物、産業廃棄物中間処理設備の更新等で、46億4百万円の設備投資を実施しております。
当社グループは、中期経営計画に基づく持続的成長を支えるために、以下の「財務戦略」を掲げております。
①調達方針
当社グループは運転資金および定常的な設備投資・研究開発につきましては、原則、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金にて賄っておりますが、キャッシュフローを超える大型の設備投資やM&Aについては外部調達にて対応します。当社グループは、資本コストを意識し外部調達を有効活用して「最適資本構成」(注1)を確立してまいります。
②財務規律
財務基盤の安定を企図して以下の財務規律を定めております。
a.自己資本比率 50%前後
b.D/Eレシオ(注2) 0.5倍以内
c.手許現預金を月商の2か月分確保
③株主還元方針
当社は、財務体質と経営基盤の強化を図りつつ、毎期の業績、新規投資、連結配当性向等を総合的に勘案しながら安定配当に努めることを利益配分の基本方針としております。なお、株主還元の水準といたしましては、総還元性向30%~50%を目安として、財政状況、業績、今後の事業展開ならびに戦略投資を踏まえながら弾力的な株主還元を実施してまいります。
(注1)最適資本構成とは、株式会社の資本構成要素である他人資本(借入)と自己資本の比率が内容・内訳
がその企業にとって最適なバランスになること。資本コストが最適になること。
(注2)D/Eレシオとは、負債が自己資本の何倍にあたるかを示す指標。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の景況感につきましては、米中貿易摩擦の激化や新型コロナウィルス感染拡大の影響による世界的な景気後退に留意する必要があります。
国内の上下水道分野においては、水インフラ関連の投資は引き続き堅調に推移していくものと推定されます。民間の設備投資においては、業種により状況は異なるものの米中貿易摩擦や新型コロナウィルス感染拡大による影響が企業業績を圧迫しており、設備投資意欲の抑制が懸念されます。
新型コロナウィルス感染拡大の具体的なリスクについては、工事現場で感染が発生した場合に工事中断による進捗の遅れの可能性がございます。また、産業事業では、需要停滞により当社顧客の業績が悪化し、設備投資が延期・中止となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況のもとで当社グループは、持続的な成長を目指すために、「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。中期経営計画最終年度の2022年3月期の連結業績見通しは、売上高900億円、営業利益50億円、経常利益53億円、親会社株主に帰属する当期純利益68億円を見込んでおります。また、自己資本利益率(ROE)として9%程度を見込んでおります。
*上記の業績予想は、現時点で想定されるコロナウイルス感染拡大の影響を見込んで作成しております。実際の業績は、今後様々な要因によりこれらの業績予想とは異なる結果になる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積りや判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。財政状態および経営成績に関する主要な点は以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルスの感染症の拡大の影響に関する会計上の見積りに関しては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)をご参照下さい。
当社は、2020年3月26日開催の取締役会において、プライミクス株式会社の持株会社であるプライミクスホールディングス株式会社の株式を取得することについて決議し、2020年4月1日に株式譲渡契約を締結、2020年5月15日に当該株式の取得手続きを完了しました。
2. 技術受入契約
当社グループは、会社が持続的に発展していく上では研究開発が重要であるとの認識の下、積極的に研究開発を推進しております。新規事業分野の基礎研究に取り組むとともに、大学や研究機関、さらには、同業他社や異業種企業との共同研究にも力を入れております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は
水環境事業分野では、創エネルギーと温室効果ガスの削減を目的とした濃縮脱水システム、焼却システムの開発をはじめ、バイオマス資源の有効利用、下水汚泥の利活用技術開発に注力しております。
下水汚泥の低含水率化を目的とした新型脱水システムに加え、低含水率化の利点を最大限に生かし、エネルギー回収効率を最大限に高めた創エネ型焼却システムの開発に着手し、実証試験を継続しております。
また、下水汚泥の利活用技術開発に国土交通省と下水道革新的技術実証事業(B-Dashプロジェクト)として、昨年度、開発が完了した高効率な脱水乾燥システムに加え、製造された汚泥燃料を有効に活用するための中小規模の処理場、広域化を対象とした小型バイオマスボイラ―の開発に着手しております。
さらに、FIT制度を利用したバイオガス発電事業をより効率的に実施するため、建設費の低減を目指した鋼板製消化槽やバイオガス増量を目指した下水以外のバイオマスとの混合消化技術の開発を進めております。
また、当社グループでは温室効果ガスの削減、環境保全に寄与する研究開発を継続して参ります。
なお、当連結会計年度の研究開発費は
産業事業分野では、当社コア技術である晶析・分離・ろ過・乾燥技術を活用し、より省エネルギーもしくは高効率のプロセスおよび単体機器の開発に注力しております。
プロセスの開発においては、当社が得意とする晶析技術を核とした、より高効率な二次電池材料製造プロセスの開発を進めております。
単体機器の開発においては、主力製品となる遠心分離機・水平ベルトろ過機等のさらなる高効率化とコストダウンを目指した開発を進めております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は