文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(平成30年4月1日から平成30年12月31日まで)における我が国の経済は、個人消費と企業の設備投資に牽引され景気は順調に推移しました。一方で米国トランプ大統領の保護主義的な強硬発言と中国の対抗政策等の影響で米中貿易摩擦が顕在化し、当第3四半期末にかけて株安に推移し、為替相場も円高に推移するなど、米中発のショックが、我が国においても経済の先行き不安定感を増し、個人の投資や企業の設備投資意欲に影響を与える懸念も出てまいりましたが、我が国の景気は比較的堅調に推移しました。
そうした中で、当社及び当社グループにおいて、産業機械関連事業は月ズレによる売上減はあるもののほぼ堅調な推移をみせております。一方で、太陽光関連事業については、10月に電力会社による太陽光発電の出力抑制(電力会社が電力の需要と供給のバランスをとるために行う太陽光発電設備等の電力系統への接続制限)が実施され、個人投資家の投資意欲に停滞感が生まれたこと、また、当第3四半期末にかけて円高、株安が進行したことにより法人の設備投資意欲に陰りが出たことで購入時期を遅らせる動きがあり、売上時期の大幅なズレ込みが生じました。今期の太陽光関連事業は、太陽光発電所の開発販売を中心に行っておりますが、現在、来期に向けて、RE100(*1)やESG(*2)を推進する企業向けソリューションを加えた「環境ビジネス」へと体制の構築を進めております。全社的に取り組んでおります人員の補強や研修、教育など、来期の業績拡大を図る取り組みも順調に進めております。
このような市場環境と取り組みの中、当第3四半期連結累計期間における売上高は5,248百万円(前期同四半期は売上高5,401百万円)、売上総利益889百万円(前期同四半期は売上総利益889百万円)となりました。今期、先行投資として行っている営業力・プラント力強化等の施策が、販売費及び一般管理費の増加要因となり営業利益が65百万円(前期同四半期は営業利益174百万円)となっておりますが、この効果は、IoT/AI化による生産性の向上として、次第に実績に反映してくると考えております。また、投資有価証券売却益及び受取配当金等を営業外収益に計上した結果、経常利益112百万円(前期同四半期は経常利益170百万円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は103百万円(前期同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益383百万円)となりました。
*1: 事業活動に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーにすることを目標とする環境イニシアチブのひとつ。
RE100は「Renewable Energy 100%」の略。
*2: ESGは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字。これからの企業の長期成長
を支える要素と注目される。
当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。
〔産業機械関連事業〕
米中貿易摩擦の顕在化や経済状況の変動があるものの、当社の製粉・飼料・産業を分類とする産業機械関連事業は、経済環境の影響を受けにくい業界であり急激な落ち込みはないと考えております。今年度より営業強化のため地方の営業拠点の拡充及び人材の補強を行ってまいりましたが、その効果も徐々に表れ、今期の受注は順調に推移致しております。しかしながら、プラント工事にかかる建設資材の加工の遅れ及びハイテンションボルトをはじめとする部材等の不足が、工事の進捗に影響をおよぼしており全体的な工程に遅れが出て、とくに建設コストの高騰により受注後不採算案件となっている案件の利益率低下をもたらす結果となりました。
「製粉」においては、小麦製粉関連の工場の老朽化に伴う各種機器の更新需要の取り込み、及び、需要が伸びている「そば業界」向けや6次産業化向けに、そば工場の新設受注を確実に取込む等の営業方針を進めております。石臼製粉機のそば粉製粉以外での用途も模索し、石臼の粉砕時に熱の発生を抑え原料の風味を落とさず製粉できる特徴を生かし、健康食品分野で注目を集めている穀物「キヌア」など他の食品分野に応用するべく営業活動も進め、東南アジアを中心に、中国、台湾、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア向け海外営業も推進させ、子会社株式会社柳原製粉機においては石臼製粉機の海外向けの出荷も開始しました。
「飼料」においては、コスト競争力の強化に取り組む飼料会社の集約の中で、生産性の高いプラントの新設需要が高まっており、昨年8月の西日本飼料株式会社様の配合飼料生産設備プラント受注をはじめ、大型プラント受注に全力を尽くしております。配合飼料生産設備プラントの引き合いは依然活発であります。海外市場においても、既存顧客等の海外進出におけるプラントエンジニアリングやその支援を強化しつつ積極的に海外展開を図り、企業のグローバル化を推進させております。
「産業」においては、近年健康志向で注目されている健康食品を含む食品業界向けをはじめ、これまで当社が培った技術を、他の業種へ応用すべくソリューション営業を強化しております。昨年10月には業務用マイクロ波解凍機の東南アジア4ヵ国(タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア)での独占販売権を、米国フェライト・マイクロウェーブ・テクノロジーズ社と締結したほか、当社グループブランドの機器を東アジア及び東南アジア等の海外へ販路を広げているほか、働き方改革や人材不足を背景とした省人化に向けた開袋機等の需要増に対応するため実機でのテスト環境を顧客に提供し、また、鮮度維持のための技術で冷凍肉や冷凍魚などの様々なバリエーションテストが可能なテストセンターを通じた解凍機の積極販売を行って受注につなげております。ほかにも、化学系原料の分野における開袋機、穀物水分計、微粉砕機の拡販など、市場の裾野を広げる取り組みをしております。
また、産業機械関連事業においては、IoT/AI化をめざしたビックデータ収集による、生産機械の振動・温度・電力等の稼働情報から故障を予知し、効率的な保全管理を行うニーズが注目されてきており、データマイニングによる故障予知の実現、センサーなどハードウェアやソフト等のプラットフォームの製品化と、予知保全システムソリューション提案をおこない、人材面でもハード・ソフト両面での開発を担う人材の育成に取り組んでおります。
さらに、これまでの当社及び当社グループ技術として培った多量の穀物原料などを搬送するバルクハンドリング技術等を生かし、バイオマス発電所等のエネルギー、環境分野におけるプラントエンジニアリング受注を目指しています。
このような施策を行いながら、産業機械関連事業の売上高は、工期遅れによる売上計上の第4四半期へのずれ込みもありますが3,410百万円(前期同四半期は売上高2,624百万円)となりました。一方、収益面におきましては、先行投資として行った営業力・プラント力強化のための人員増強、海外向け宣伝費、地方営業拠点の強化費用、次世代のIoT/AI化投資等による販売費及び一般管理費の増加のため、営業損失47百万円(前期同四半期は営業利益105百万円)となりました。
〔太陽光関連事業〕
太陽光関連事業につきましては、昨年10月に九州電力で太陽光発電の出力抑制が実施され、個人投資家の購買意欲に停滞感が生まれました。当第3四半期末にかけて、米国トランプ大統領の強硬発言に端を発した円高と株安が、企業の設備投資意欲に影響を与えたことで、当第3四半期に売上を予定しておりました案件の売上時期が大幅にズレ込む結果となりました。
RE100やESGを推進する企業向けのカーボンフリー(脱炭素)ソリューション提供については、昨年6月から東洋アルミ株式会社様と共同で進めてまいりましたアルミ製架台の共同開発・エスノンホール工法の軽量化などの製品化が、現在、工業試験の段階にあり、企業の工場や事業所向けの自家消費型太陽光発電設備等の提案営業を行っております。
高機能建築資材については、引き続き遮熱塗料が好調で、来期の夏の猛暑対策として飼料工場や農業、酪農業、畜産業からの引き合いが活発で、来期施工に向けての受注が増加しております。
このような施策を行いながら、太陽光関連事業の売上高は1,812百万円(前期同四半期は売上高2,746百万円)、営業利益93百万円(前期同四半期は営業利益49百万円)となりました。
〔不動産関連事業〕
当社は本社ビルの賃貸を行っておりますが、当第3四半期連結累計期間における売上高は24百万円(前期同四半期は売上高30百万円)となり、営業利益は18百万円(前期同四半期は営業利益19百万円)となりました。
(2) 財政状態の状況
資産・負債・純資産に関する状況
資産
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は7,950百万円となり、前連結会計年度末に比較して、251百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が169百万円増加したのに加え、産業機械関連事業における大型生産設備等の受注及び太陽光関連事業におけるディベロップ事業の拡大による部材の購入費等の増加により仕掛品が893百万円、商品及び製品が558百万円増加したのに対し、受取手形及び売掛金が485百万円減少し、また、投資有価証券が売却により853百万円減少したこと等によるものであります。
負債
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は5,682百万円となり、前連結会計年度末に比較して、344百万円増加いたしました。これは主に、産業機械関連事業における大型生産設備等の受注による契約時前受金等により前受金が1,316百万円増加したのに対して、短期借入金が663百万円減少したことなどによるものであります。
純資産
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は2,267百万円となり、前連結会計年度末に比較して93百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金が57百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金等が137百万円減少したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四 半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行 っております。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の総額は、7百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありませんが、
新たな市場の拡大を図るため、平成29年9月に子会社化した株式会社柳原製粉機と既存製品の改良及び新製品等の共同開発を開始いたしました。また、食品関連以外の粉砕等のテスト受入れの実施を継続して行うとともに、新製品の開発・プラント設備関連のIoT化の開発に積極的に取り組んでまいります。