第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

(基本方針)

当社グループは、お客様に信頼され満足される商品・サービスを提供し、社会に貢献する企業であることを企業理念とし、1899年創業以来、長年多くのお客様にご満足頂ける高品質できめ細やかなサービスを提供してまいりました。当社は2019年に創立120周年を迎えましたが、「200年企業に向けたイノベーション」をさらに加速化し企業価値を高めてまいります。

また、当社は経営の基本方針として、次の「企業理念」を掲げ、その展開と実践を進めております。

1.顧客に信頼され、満足される製品・サービスを提供し、社会に貢献する企業である。

2.環境と資源に配慮したものづくり・工事サービスは業界でのトップを目標に努め、その成果を自ら稼ぎ出す体質の企業である。

3.その成果は、社員・関係者の自信となり、適正な経済的配分と共に自己実現を果たす歓びを得られる企業である。

4.コンプライアンス(法令遵守)を徹底するとともに、株主を含むステークホルダーに適正な配分を行う企業である。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

(産業機械関連事業)

食品産業・飼料のプラントエンジニアリングメーカーとして、また穀物粉砕機器のパイオニアとして新たな価値創造を展開してまいります。マーケット拡大を見据えた積極的な「提案型営業」活動の展開、製粉・飼料業界で培ってきたノウハウを生かした新市場の開拓、採算管理の徹底により、収益力の高い事業の取り組みを図ってまいります。

(環境関連事業)

再生可能エネルギーソリューション営業を積極的に展開してまいります。法改正等の影響を受けない事業の構築に注力し、ディベロップ事業からカーボンフリー・ソリューションの提供を中心としたEPC事業(施工・材料販売)への転換を図り全国展開してまいりまます。また、太陽光パネルの新たな接着架台工法を活用した提案を図ってまいります。産業界・全国各地のニーズと一体になった再生可能エネルギー事業を推進し収益機会の拡大を目指し取り組んでまいります。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等

 新型コロナウイルス感染症の影響拡大による経済活動の減速されるなど、先行きを予測することはますます難しくなっております。新型コロナウイルスの感染拡大による当社事業への影響については、現在のところ軽微でありますが、当社グループにおきましては、全社総力をあげ、従業員及びステークホルダーの皆様の安全優先を前提に、機動的かつ柔軟な施策を講じることで、事業への影響を最小限に留めるよう注力してまいります。

1.産業機械関連事業の収益力強化

プラント事業におきましては、飼料業界において、コスト競争力の強化を目的とした工場集約を伴う業界再編が進行し、新工場の建設、増設工事などの大型案件が全国規模で展開しております。これは今後数年継続するものと考えられますので、引き続き大・中規模のプラント受注を積極的に獲得してまいりますが、2020年4月に新システムとして運用を開始したプラントエンジニアリングに係るシステムを活用しながら、適正な原価管理を行うとともに、社内のリソースを最適配分し、これらプラント案件の利益率アップにつなげてまいります。併せて、見積段階における仕様や納期管理と積算及び設計のチェック体制を再構築するとともに、工事遅延が生じないようプラント工事における適切な工程管理や建設資材の加工の遅れや部材等の不足に対応した資材の早期発注・納入等の諸施策を実施してまいります。

また、営業面では、環境事業部門とコラボするかたちで、生産環境の改善の設備改造や老朽化更新などの中小規模のプラント工事などにおいて、顧客工場への太陽光発電設置や遮熱塗料の材工販売を提案するなど、提案型営業を推進することにより受注増加に努めてまいります。

コロナ禍の中でその収束が不透明な状況であり、その影響につきましては、受注面では顧客の設備計画の延期や見送り、また、プラント工事の業者(建築業者・電気工事業者等)が工事に携われないような状況が長期間生じた場合には、工事工程の遅れから売上計上のタイミングがずれる可能性が懸念されます。

産業機械事業におきましては、新しい試みとしてAI・IoTによる予知保全システムの早期のビジネス化を目指して取り組んでおり、収益の向上につなげてまいります。

コンビニ・立ち食いチェーンのそばや米粉などの需要が伸びており、また雑穀類としては、もち麦やキヌア、グリッツなどの需要増加に伴い、積極的な設備投資が増えていくと想定されることから、各種設備改造に関して提案を強化し、受注につなげてまいります。

当社は、BCP対策(二工場での生産体制)ならびに当社グループ全体のなお一層の販売体制強化を目的として、2020年10月1日付で柳原事業所を開設し、同子会社の従業員全員を同事業所に転籍させております。

また、既存技術・商品・ソリューションを用いた国内市場拡大と、補助金・助成金制度を活用したビジネス展開を推進するとともに、安定した収益が見込まれる予備ロール販売及びロール販売及びロール研磨・目立て修理等のメンテナンス業務の受注体制の再構築やロール工場の生産性向上に積極的に取り組んでまいります。この一環として、足利事業所に海外製のロール目立・研磨機を新設しております。

海外事業では、引き続き当社ブランドの機械や顧客企業等の海外進出のため、プラントエンジニアリング支援強化など連結子会社明治機械(徳州)有限公司を活用した海外展開を行うとともに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の収束後においては、機器類の中でも需要が急増している自動開袋機、今般の日本食の普及が進む中国・東南アジアの市場開拓も積極的に行ってまいります。また、欧米や中国で先行する植物肉について、当社が加入している農水省フードテック官民協議会等を通じた情報収集を行いながら、当社の粉体技術を応用した植物肉の製造設備構築に向けた取り組みを行ってまいります。

産業機械関連事業の中・長期の取り組みとしまして、SDGsを意識した脱炭素化の取り組みを進めてまいります。具体的には、当社機械におけるCO2削減に向けた取り組み及びプラント事業におきましては「CO2削減を取り入れたプラント工場」を客先へ提案できるよう環境関連事業と協同で技術革新を進めてまいります。

2.環境関連事業の展開

環境関連事業の太陽光発電は、今般のコロナ禍の影響を受けて投資マインドの減退で、これまでのディベロップ型の太陽光発電所販売事業からカーボンフリー・ソリューションの提供を中心としたCO2削減に配慮したEPC事業への事業転換に取り組んでおります。特に、消費電力の自然エネルギー100%活用のニーズ「RE100」の受け皿として「自家消費」を大型倉庫・工場・地主向けに、また、接着架台工法(超軽量架台)「エスノンホール」を活用した提案型営業を積極的かつ継続的に展開、さらには学校等の公共施設への非常用・自家消費型太陽光発電システムの設置提案などの販路拡大と産業界・地域社会と一体となった再生可能エネルギー事業を推進し収益の拡大を図ってまいります。

高機能セラミック遮熱塗料等の高機能資材は、猛暑対策の新たな環境資材として、工場や農業、酪農業、畜産業の生産環境の改善に施工・販売提案型の拡充を図ってまいります。また、引き続きJA全農グループの協力のもと同社グループの関連各社を中心に、遮熱塗料の効果をPRしながら受注拡大を目指して、営業活動を推進してまいります。また、抗ウイルス・抗菌等に効果のある新商材として、「AAB668」や「ルネキャット」等の効果・安全性を外部機関にて検証を実施しながら、事業化に向けた取り組みを行ってまいります。

バルクハンドリングエンジニアリング事業では、バイオマス発電設備事業を本格化させて受注に至っております。さらに当社が長年にわたって蓄積した技術を活かしバルクハンドリング関連工事の受注に努め、他分野を含めこの事業の拡大に注力してまいります。

また、全世界的な取組である『SDGs』(持続可能な開発目標)に関しましては、当社においても推進体制を構築し、特に、当社は環境事業における「脱炭素」「CO2削減」をメインテーマとして取り組んでまいります。当社はこの活動を推進する中で、企業として環境に係るCSR(社会貢献)に努める一方で、ビジネスチャンスと捉え、企業経営として当該事業を中心に、産業機械関連事業との連携も含め、企業収益に繋げてまいります。

3.コーポレート・ガバナンス及びコンプライアンスの体制の充実強化

当社は、コーポレート・ガバナンスの整備・強化を最も重要な経営課題のひとつと位置づけており、このコーポレート・ガバナンスの強化によって、当社の企業理念の実現と経営計画の達成、中長期的な企業価値の向上、ならびに持続的な成長を果たすことを目指しております。また、すべてのステークホルダーにとってより高い企業価値を実現するため、効率的で公正かつ透明性の高い経営を目指すことを企業活動の基本的な考えとしております。当社といたしましては、内部統制制度の見直し及びその着実な運用・評価・検証を通じ、東証のコーポレートガバナンス・コードを踏まえ、より強固なコーポレート・ガバナンス体制及びコンプライアンス体制の構築に努めてまいります。

4.人材の育成と活用

 企業経営において、事業を推進するのはそこで働く「人」であり、人材育成は、企業の業績向上につながるなど、経営を支える重要な役割を果たします。優秀な人材の登用・組織力の強化、技術伝承・教育を通じた技術力の強化にもAIやIoT技術を積極的に活用して推進してまいります。特に、製造業においては技術伝承が喫緊の課題であり、それに対してもAIやIoT技術は有効であると考えております。今後において当社が最もなすべきことは、「リーダーシップ研修」を通じ、次世代リーダーやマネジメント層の強化を図るとともに、OJT、研修・講習、自己啓発を通じ社員の個々のスキルアップスキルアップも図ってまいります。

5.やり抜く企業風土の醸成とスピード化

製造業における経営の基本でありますPDCAサイクルを確実に実行し、最後まで「やり抜く」風土を醸成することにより、経営目標の達成を図ってまいります。

  また、時代の急速な変化及び客先ニーズに対応するため、時代を先取りしスピードをもって取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、事業のリスクはこれらに限定されるものではありません。

(産業機械関連事業)

(1)経営成績の変動要因

 産業機械関連事業の設備投資動向と受注価格競争の影響について、飼料・製粉業界は成熟したニッチな産業であり、大型飼料プラント物件の受注の引合いはあるものの、依然として、受注価格競争とそれに伴う実行予算は厳しく、当社は利益率の観点から選別受注をせざるを得ない環境もあり得ることから、今後の収益の減少要因となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)業績の季節的変動

 当社グループの産業機械関連事業の売上計上は、下半期、特に年度末の3月に偏重する傾向がありますので、当社グループの売上高は、上半期に比較して下半期の割合が高くなり、経常利益も、人件費等の固定費、営業経費は売上高に関係なく発生することから、上半期に比較して下半期の割合が高くなる傾向があります。従いまして、連結会計期間の上半期と下半期の当社グループの業績に著しい相違が生ずることがあります。

(3)為替レート

 連結子会社明治機械(徳州)有限公司は、将来的に生産地と販売地の通貨が異なることが見込まれ、為替変動の影響を受けることが考えられます。生産を行なう通貨価値の上昇は、製造コストを増加させる可能性があり、これが利益率と価格競争力を低下させ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)新商品開発力

 当社グループの産業機械関連事業におきましては、顧客・市場ニーズに対応した新製品の開発に心がけていますが、その成果が出ない場合、また、その新製品の市場投入のタイミングを逸した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(5)資材価格の変動

 産業機械関連事業のプラント関係では、建築において原材料の仕入価格は鋼材価格の動向に左右されます。仕入価格の上昇を売上金額に転嫁できない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(6)海外展開

 連結子会社明治機械(徳州)有限公司は、製粉用ロール製造販売を中国拠点にて行いますが、次のような要因が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

① 伝染病等の発生による貨物の輸入禁止

② 突発的な法律・税制の変更等

③ 為替レートの大幅な変更

④ テロ、内乱、暴動等による政情不安

(7)法的規制

 当社グループの産業機械関連事業は、建設業法、建築基準法、食品衛生法、労働基準法、安全衛生法、製造物責任法、下請法等の法的規制を受けております。当社は「建設業法」に基づく許可を受け、建設工事を行っております。今後これらの法律改正等があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(環境関連事業)

(1)法的規制

 太陽光発電事業におきましては、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、住宅品質確保促進法、古物営業法、建築士法、消費者契約法等の法的規制を受けております。当社グループでは、取扱商品、設計、工事、また、販売先となる一般顧客は多岐にわたるため、社内管理体制の整備や各種講習会等に参加して法律知識を取得する等により法令を遵守し販売、施工する努力を行っております。将来これらの法令の改正や新たな法令規制が制定され当社グループの事業に適用された場合、当社グループの事業はその制約を受けることとなり、業績に影響を与える可能性があります。

(2)政府の施策

 太陽光発電事業におきましては、国又は地方自治体が支援する「住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金」制度の変更、廃止又は、電力会社の余剰電力買取り価格の減額等により顧客の導入意欲が減退した場合、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。また、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」の成立に伴い、産業用太陽光発電システム分野では今後大きく市場の拡大が見込まれますが、電力の「固定価格買取制度」における買取価格の高低や、買取年数の状況により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(その他)

(1)情報漏洩のリスク

 企業内機密情報や個人・顧客情報、取引先情報等の流出により企業の信用失墜のリスクが考えられます。従業員の教育と規程に基づく監視体制の強化、更にはハード面を含めた情報セキュリティの強化を図ってまいります。

(2)自然災害や突発的事象発生のリスク

 地震ほか自然災害に起因する設備の損壊、電力、ガス、水道等の供給難による生産の停止、顧客への出荷の停止などサービスの提供ができない恐れがあります。

 今般のコロナウイルスの感染拡大の影響については、産業機械関連事業では、プラント工事の業者(建築業者・電気工事業者等)が工事に携われないような状況が長期間生じた場合、工事工程が遅れて売上計上のタイミングがずれる可能性が懸念されます。太陽光発電事業のディべロップ型の投資案件については、個人投資家等の投資マインドが減退することが予想され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3)人材に関するリスク

 必要とする人材(国家資格者等)の確保ができない場合には、当社グループの成長や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たっては、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)におけるわが国経済は、世界的に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響で社会経済活動が停滞し、景気減速傾向が急激に強まりました。緊急事態宣言解除後、感染症対策を講じつつ緩やかな回復基調を見せたものの、宣言の再発出や収束が見通せない状況下で先行きの不透明感が依然として続きました。

このような中で、当社グループは、新生活様式による感染防止対策を徹底するとともに、従業員の安全・健康及び社内外での感染リスク低減を図るため、いち早くテレワークの導入を実施いたしました。更にWeb会議システムを有効活用し、企業活動(社内会議や顧客に対する営業及び工事の打合せ等の開催など)を停滞させることなく、効率的な運用を目指してまいりました。

このような状況のもと、当社グループは将来の事業成長のための生産性・収益性の向上及び業務効率化をめざしたITシステムの導入、ならびに生産設備投資、開発投資、環境整備投資等を積極的に実施しております。また、当社グループは、引き続き顧客ニーズを捉えた「提案型営業」を積極的に展開するとともに、「現場主義」を徹底しており、そのうえで人材の増強、関連企業や業界諸団体からの情報収集、既存分野の顧客基盤の深耕・拡充に注力してまいりました。更に、人材育成・教育訓練を重視し、営業力・技術力の強化のための積極的な人材投資、個々のスキルアップのための講習・研修等を実施し、これらの諸施策の実施により新市場・新分野への進出や開拓に積極的にチャレンジし、当社グループの総力を挙げ、更なる事業成長と収益力の向上を目指して邁進してまいります。

産業機械関連事業は、プラント事業の大型プラント案件が進行中であり、工事進行基準適用により売上高が増加しました。また、プラント施工原価の見直しにより収益力は回復基調である一方、今般のコロナ禍での工事現場等における感染予防対策や安全対策への費用が嵩み、コスト増となる傾向にあります。また、2021年5月13日に開示しました「(開示事項の経過)工事損失引当金繰入額及び特別損失(工事遅延損害金、貸倒引当金繰入額、棚卸資産評価損)の計上に関するお知らせ」につきまして、プラントエンジニアリングに係るシステムを2020年4月に刷新・運用を開始し、適正な原価管理の徹底に注力してまいりましたが、本決算を締めるに当たり、決算における会計基準に照らしてより妥当性と正確性を確保するため、内部監査部門を強化し、内部監査を実施した結果、進行中の大型プラント案件は当初の見積りに対し、多くの経済環境の変化に伴い鉄鋼価格など建設資材の大幅な高騰により再積算し工事原価増が見込まれた為、工事損失引当金繰入額322百万円を計上、また完工した大型プラント案件において、工事遅延における工事遅延損害金126百万円を計上しました。

環境関連事業の太陽光ビジネスでは、太陽光発電所のディベロップ投資案件については、前期において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により需要投資家の投資マインドが減退した影響で、売上の期ずれが生じましたが、当期初よりこれらの販売は回復基調にあり、今後もディベロップ投資案件の販売促進に有効な販売手法・スキーム等を検討しつつ、これらの販売に注力してまいります。本決算におきまして、ディベロップ投資案件における棚卸評価を実施するとともに、販売可能性を慎重に評価した結果、棚卸資産評価損178百万円を計上、また担保不足の長期滞留債権については貸倒引当金繰入額319百万円を計上しました。

環境資材については、飼料工場や育雛場などの工場内の暑さ対策への提案型営業を推進し、高機能セラミック遮熱塗料が採用され受注は着実に増加しております。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a. 財政状態

ⅰ資産

資産合計は9,240百万円となり、前連結会計年度末と比較して161百万円増加いたしました。これは主に、商品及び製品449百万円、仕掛品874百万円、土地479百万円の減少及び貸倒引当金315百万円の増加などの一方、現金及び預金1,928百万円、工場の生産性向上に向けた改修工事等による建物及び構築物が154百万円、長期未収入金319百万円が増加したことなどによるものであります。

ⅱ負債

負債合計は8,021百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,087百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金230百万円、前受金315百万円がそれぞれ減少した一方で、買掛金870百万円、電子記録債務280百万円、工事損失引当金318百万円が増加したことなどによるものであります。

ⅲ純資産

純資産合計は1,218百万円となり、前連結会計年度末に比較して925百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金が1,013百万円減少したのに対し、その他有価証券評価差額金が84百万円、為替換算調整勘定3百万円が増加したことによるものであります。

b. 経営成績

当社グループの連結売上高は12,949百万円(前期比44.1%増)となりました。また、損益面に関しましては、工事損失引当金繰入額322百万円を計上し、連結営業損失570百万円(前期は営業利益104百万円)、連結経常損失565百万円(前期は経常利益105百万円)となり、最終損益は、旧越谷工場の譲渡による固定資産売却益231百万円の計上、当該譲渡に伴う繰延税金負債163百万円の取崩しのほか、工事遅延損害金126百万円、貸倒引当金繰入額319百万円、棚卸資産評価損178百万円などを計上し、親会社株主に帰属する連結当期純損失は956百万円(前期は親会社株主に帰属する連結当期純損失267百万円)となりました。

  当連結会計年度におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。

〔産業機械関連事業〕

当社主力の機械やプラントエンジニアリングは、食品生産業界をはじめとした生活必需品関連の設備に携わるものが多く、急激な経済環境の変化にも影響が少ないことから、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による当社の業績へ与える影響は少ないものと推察されます。

プラント事業は、「飼料」業界においては、引き続き各工場の集約や効率化のための新設・更新プラントの需要が継続しており、当社として人材育成と技術力の向上を図り、これらの受注拡大を目指してまいりました。

このような中で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響で工事現場等において、感染予防対策や安全対策への費用が嵩みコスト増の傾向となっております。

産業機械メーカー事業は、「製粉」業界におきましては、製粉各メーカーの工場及び機器の老朽化が進んでおり、これに伴う各種機器の更新需要があり、この需要の営業活動を積極的に取り組んでおります。

子会社 株式会社柳原製粉機は、同社主力のそば業界や健康食品分野、6次産業化向けに製粉機などの販売を展開しており、石臼製粉機では、従来のそば用のほか、新たに抹茶用の石臼製粉機を開発し、用途拡大も含め営業強化に努めてまいりました。また、当社は2020年10月1日付で柳原事業所を開設し、子会社 株式会社柳原製粉機の従業員全員を同事業所に転籍させることにより、BCP対策と当社グループ全体の販売体制強化を図っております。

「その他産業」業界におきましては、解凍機、自動開袋機等の販売拡大が期待される製品の販売促進に鋭意努めてまいりました。更に、自動開袋機については、食品産業総合機械メーカーの株式会社サタケと協業し米業界での販売を展開するほか、食品関連以外の化学品や薬品関連等の幅広い分野への水平展開を推進中であり、当該機器の更なる拡販に注力してまいりました。

また、製粉、飼料プラントのAI・IoT化ビジネスについては、既存顧客の稼働中のプラント機器から予知保全や省力化につながるビッグデータを収集しデータベース化を進めており、既に機器の不具合や部品交換時期の予知を行うなどの成果も上げており、早期ビジネス化を目指して鋭意取り組んでまいりました。

海外事業は、中国現地子会社 明治機械(徳州)有限公司を通じて、ロールの国内外への販売強化のほか、同子会社を通じ受注した既存顧客の中国天津の養魚飼料プラントについては、2020年12月に完工いたしました。

このような施策を行った結果、産業機械関連事業の売上高は10,785百万円(前期比48.3%増)となりました。一方、収益面におきましては、営業損失657百万円(前期は営業利益159百万円)となりました。

〔環境関連事業〕

太陽光発電事業については、今般のコロナ禍の影響を受けて投資マインドの減退から、これまでのディベロップ型の太陽光発電所販売事業からカーボンフリー・ソリューションの提供を中心としたEPC事業への事業転換に取り組んでおります。

また、超軽量架台「エスノンホール」は、従来、荷重等の理由から屋上敷設ができなかった太陽光発電設備でも、当社独自の自家消費型太陽光発電設備設計・施工によりその施工設置を可能にするものであり、この工法を積極的にPRするかたちで、提案型営業を推進してまいりました。

更に企業活動等の消費電力を再生エネルギーで100%賄うというニーズ「RE100」に応えた展開として、CO2削減に配慮した工場・プラント施設や倉庫にとどまらず、学校等の公共施設への非常用・自家消費型太陽光発電システムの設置提案をするなど、幅広く多様なニーズに対応したソリューションを提案し、この事業での躍進を目指してまいりました。

環境資材は、現状既存顧客の飼料プラントや製粉工場に対して、生産環境改善と省エネの環境適応製品として、遮熱(暑さ・寒さ)対策のほか、除菌・消臭・防音などにも効果のある「高機能遮熱塗料」の販売施工を展開しており、特に畜産分野では育雛環境がその生産性に大きな影響を与えることから、猛暑に対する育成環境の改善を図るものとして注目されています。

この結果、環境関連事業の売上高は2,131百万円(前期比26.4%増)、営業利益93百万円(前期は営業損失71百万円)となりました。

〔不動産関連事業〕

当社は本社ビルの賃貸を行っておりますが、売上高は32百万円(前期比10.3%増)となり、営業損失6百万円(前期は営業利益16百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,628百万円(前連結会計年度 営業活動の結果得られた資金1,268百万円)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純損失が992百万円となり、貸倒引当金の増加額315百万円、工事損失引当金の増加額318百万円、仕入債務の増加額1,150百万円、たな卸資産の減少額1,321百万円等があり、一方で、固定資産売却益231百万円、前受金の減少額262百万円、前渡金の増加額164百万円等があったためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金589百万円(前連結会計年度 投資活動の結果支出した資金379百万円)となりました。

これは主に、有形固定資産の売却による収入865百万円などがあったのに対し、有形固定資産の取得による支出279百万円、無形固定資産の取得による支出30百万円等があったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は288百万円(前連結会計年度 財務活動の結果支出した資金208百万円)となりました。

これは主に、短期借入金の減少額230百万円、配当金の支払57百万円等によるものであります。

以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,933百万円増加し、4,261百万円となりました。

 

(資金需要及び財政政策)

 当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を銀行借入等により調達しております。

 また、金融機関13行と当座貸越契約を締結しており、将来において多額な資金需要が生じた場合にも、外部からの資金調達は可能であると考えております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定をを用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前連結会計年度比(%)

産業機械関連事業(千円)

11,070,714

+77.2

環境関連事業  (千円)

1,298,453

△18.7

合計 (千円)

12,369,167

+57.7

 (注)1.金額は製造原価を表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前連結会計年度比(%)

受注残高(千円)

前連結会計年度比(%)

産業機械関連事業(千円)

7,889,498

△27.9

6,080,429

△33.4

環境関連事業  (千円)

2,793,553

+32.6

1,309,679

+130.5

合計 (千円)

10,683,051

△18.1

7,390,109

△23.8

 (注)1.金額は販売価格を表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前連結会計年度比(%)

産業機械関連事業(千円)

10,785,909

+48.3

環境関連事業  (千円)

2,131,690

+26.4

不動産関連事業 (千円)

32,376

+10.3

合計 (千円)

12,949,976

+44.1

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ホクレンくみあい飼料株式会社、

ホクレンくみあい・雪印飼料株式会社

4,579,095

35.4

沖縄県飼料施設利用事業協同組合

1,830,000

14.1

西日本飼料株式会社

2,343,733

26.1

1,346,496

10.4

ジェイエイ北九州くみあい飼料株式会社

996,018

11.1

(注)1.前連結会計年度及び当連結会計年度において、総販売実績に対する割合が100分の10未満の場合は、記載を

省略しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)資本業務提携契約

契約会社名

契約締結先

契約品目

契約内容

契約期間

明治機械株式会社(当社)

TCSホールディングス株式会社

ハード技術・ソフト

技術の連携

定めなし

 

5【研究開発活動】

 当社は、産業機械関連事業において、当社の開発部門が機械装置等の商品化・開発を行っております。

  この結果、当連結会計年度の製作コストを含めた研究開発に係る総額5百万円であります。