第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度の当社グループを取り囲む経済状況は、海外では、米国経済が好調を持続したほか、中国でも景気テコ入れ策の効果がみられましたが、米国における金融政策正常化等を背景とした先行き不透明感もあり、全体として成長は緩やかな状態が続きました。国内は、輸出の増加に伴い生産が増加傾向にあり、企業収益も改善していますが、景気回復の足取りは力強さを欠きました。

当社グループの事業環境は、国内において、業界ごと、さらには同一業界内でも企業ごとにまだら模様であり、設備投資は総じて伸び悩んだものの、一部の自動車メーカーで新規ラインの増設機運が高まりを見せたほか、海外でも、米国において自動車業界の設備投資が活発化、中国でもインフラ投資が底入れを見せるなど、やや持ち直しました。

こうした情勢を踏まえて、当連結会計年度の受注高は100,074百万円(前連結会計年度比6.8%増)、売上高は95,048百万円(同0.9%増)、受注残高は34,092百万円(同17.3%増)となりました。

収益面では、設計効率の向上や生産性向上等により、原価抑制に努めましたが、国内での政府の補助金による設備投資の一巡もあり、営業利益は4,887百万円(同14.4%減)となりました。一方、経常利益は、為替差益や持分法による投資利益の増加により5,844百万円(同5.6%増)を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は3,358百万円(同24.1%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

〔鋳造分野〕

売上高は、アジア地域での落ち込みが大きかったものの、国内における自動車及び自動車部品業界向け鋳造装置等が下げ止まったことに加え、欧米で活発化した自動車業界の設備投資を取り込んだ結果、32,005百万円(同4.0%増)となりました。営業利益は、販管費の圧縮を進めたものの、大型装置の採算が悪化したため、1,409百万円(同1.2%減)となりました

 

〔表面処理分野〕

売上高は、国内外の装置・消耗品ともに総じて軟調でしたが、国内における航空機部品向けショットピーニング装置の好調や、新規連結子会社の寄与もあり、41,199百万円(同1.9%増)となりました。営業利益は、大型装置での採算悪化と原材料価格の上昇により、4,081百万円(同14.8%減)に留まりました。

 

〔環境分野〕

売上高は、国内における汎用集塵機や排ガス浄化装置等が弱含みとなり、10,619百万円(同5.6%減)となりました。営業利益は、販管費の圧縮に努めたものの、売上高の減少と原価率悪化の影響が大きく、631百万円(同25.4%減)となりました。

 

〔搬送分野〕

売上高は、国内における自動車業界向けコンベアラインの低迷を、食品業界におけるシザーリフト更新需要獲得などでカバーし、6,215百万円(同3.2%増)となりました。営業利益は、売上高の回復と原価低減努力が相俟って、386百万円(同47.6%増)となりました。なお、流通業界向けコンベアが伸長し、受注高は7,383百万円(同31.4%増)、受注残高は2,074百万円(同137.8%増)となっています。

 

〔特機分野〕

売上高は、プレス装置や検査装置などの不振が大きく、6,037百万円(同12.6%減)となりました。営業利益は、液晶パネル向けクリーンシステムの寄与、プレス装置や検査装置などの生産体制の見直しと、販管費の圧縮等が奏功し、109百万円(前連結会計年度は8百万円の損失)と黒字転換を果たしました。なお、有機EL検査装置等が続伸し、受注高は8,868百万円(前連結会計年度比29.7%増)、受注残高は5,457百万円(同121.2%増)となっています。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7,774百万円増加して、26,640百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその要因は、次のとおりであります。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

 当連結会計年度において、営業活動によって得られた資金は7,765百万円となりました(前連結会計年度は2,491百万円の収入)。これは、税金等調整前当期純利益5,095百万円や減価償却費2,655百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

 当連結会計年度において、投資活動により得られた資金は1,551百万円となりました(前連結会計年度は5,142百万円の支出)。これは、有価証券の売却及び償還による収入1,420百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

 当連結会計年度において、財務活動により支出した資金は1,388百万円となりました(前連結会計年度は24百万円の収入)。これは、長期借入金の返済による支出691百万円や配当金の支払額908百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

  当事業年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前事業年度との比較は変更後の区分により作成した情報に基づいて記載しております。

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
  至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

鋳造分野(百万円)

31,072

104.3

表面処理分野(百万円)

40,143

104.4

環境分野(百万円)

9,970

92.4

搬送分野(百万円)

6,276

108.3

特機分野(百万円)

7,116

87.6

その他(百万円)

210

119.8

合計(百万円)

94,790

101.8

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

3.上記の金額には、消費税等は含めておりません。

 

(2)受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

鋳造分野

32,217

107.7

17,132

104.4

表面処理分野

40,919

98.3

6,425

95.8

環境分野

10,540

109.5

3,001

114.9

搬送分野

7,383

131.4

2,074

237.8

特機分野

8,868

129.7

5,457

221.2

その他

146

125.2

0

合計

100,074

106.8

34,092

117.3

(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

   2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
  至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

鋳造分野(百万円)

31,493

103.9

表面処理分野(百万円)

41,199

101.9

環境分野(百万円)

10,150

93.6

搬送分野(百万円)

6,181

104.6

特機分野(百万円)

5,877

88.7

その他(百万円)

145

124.3

合計(百万円)

95,048

100.9

(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

   2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、Heart(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客様と共に成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。

 こうした基本方針のもと、世界のお客様と感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、連結企業価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。

 

(2)経営戦略等

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(3)経営環境

 当社グループの事業環境につきましては、海外では米国・中国における自動車の生産・販売が堅調に推移するなか、関連メーカーによる設備投資の拡がりが期待されます。国内では、企業業績回復期待から設備投資意欲は小幅ながら回復に向かうと予想されます。但し、円高により輸出環境が悪化した場合には、自動車関連業界の稼働率低下、設備投資意欲の減退も予想され、留意が必要です。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 今後の経済見通しに関して、海外では、米国経済に成長の加速が期待されますし、欧州でも、中央銀行による緩和策の継続を背景に回復の動きが拡がっています。国内においても、輸出を起点とした生産活動の持ち直し等により景気は緩やかながら回復傾向が見込まれており、世界経済全体の基調は悪くありませんが、地政学リスクが高まりをみせており、また、欧州における政治リスクも懸念され、予断が許せない状況です。

 当社グループでは、2015年度から取り組んでいる中期経営計画「Vital Sinto」が今期最終年度を迎えます。「Vital Sinto」において掲げた目標の達成を目指し、成長市場であるアジアにおいてローカル拠点の整備を進め戦略商品の拡販を行うほか、北米では航空・発電分野における旺盛な需要の取り込み、欧州ではアルミ事業の基盤確立に取り組みます。また、機械設備を納入したお客様には、IoTを活用した「予防保全」と「事後保全」のサービスラインナップを拡充することでサポート力を強化するとともに、こうしたサービスのグローバル展開にも乗り出します。新規分野では、社会の潮流変化を捉え「医療分野」「電気自動車分野」「有機EL分野」への展開を加速してまいります。また、数年来取り組んでまいりました基幹システムの再構築により、経営のスピード化・効率化を進める素地が整いますので、付加価値向上とコスト削減を徹底し、売上の拡大と収益の増大に努めてまいります。

 

(5)重点課題

 当社グループは、3年間の目標である当社グループ共通の連結経営指標および目指す姿の達成のため、各事業の戦略に基づき実行いたします。

 

鋳造事業

 「世界一の鋳造システムインテグレートメーカーになる」ことをビジョンとし、グローバルで強くする事業と位置付け、納入実績で世界No.1をターゲットといたします。お客様の展開地域が先進国から新興国へのシフト、鋳物の材質がアルミ化、樹脂化へのシフト、お客様の投資が増産から省人化・コストダウン・環境対応へのシフトの「3つのシフト」に対応して、強みである造型機を核として、鋳物づくりに関連する設備をトータルに拡販してまいります。

②表面処理事業

 「世界の表面処理リーディングカンパニーになる」ことをビジョンとし、グローバルに成長させる事業と位置付けます。その展開として、当社の強みである「装置+サポート・部品+投射材」の展開に受託加工を加えた3魅一体+αを強力に推進していきます。

 また、世界への飛躍に向けたグローバル対応としては、欧米先進企業から評価される技術を世界に波及させ、新東ブランドの知名度を向上させるとともに検査・評価機能を付加し技術の差別化を図ってまいります。海外各地域へのローカル対応としては、モノ作りにおける標準化・共通化を図り、現地化を進めることにより、品質の確保とコスト対応力を高め競争力強化を図ってまいります。

③環境事業

 作業者の安全と健康を提案する」ことをビジョンとし、国内での事業拡大とグローバル展開の基盤づくりの事業と位置付け、国内の鋳造・アルミ合金、セメント、工作機械、コンバーテイング業界などのお客様での国内カバー率No.1をターゲットに、①有害物質・危険から作業者を守る、②作業環境の改善にとどまらず快適性を追求する、③環境にやさしい商品づくりという3つの作業者に視点をあてた環境装置の品揃えを拡充してまいります。

④特機・その他事業

 技術の融合によって事業を創造する」ことをビジョンとし、電子・電気分野に対して、パワーデバイスなど特定分野におけるオンリーワン商品群を1つでも多く創出することをターゲットといたします。プレスを核とした事業展開に向け、M&Aを含めた他社との協働による新商品・新市場を開拓してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。ただし、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

 本項においては、将来に関する事項が含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成29年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

①原材料等調達価格の影響

 当社グループ製品に使用する鋼材、スクラップ等の原材料などが、国際的な需給の逼迫により、急激な価格高騰があった場合には、調達コストが上昇し、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

②自動車関連業界の業況の影響

 当社グループの主力顧客は自動車関連業界が多く、その業界の業況低迷、設備投資の抑制等が生じた場合には、当関連業界からの受注減及び収益低下が避けられず、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

③デジタル家電業界の業況の影響

 当社グループの特機分野の主力顧客は、デジタル家電業界の影響が大きく、その業界の業況が在庫調整や設備投資の抑制などで低迷した場合には、当関連業界からのハンドリングロボット、大型セラミックス部品等の受注減及び収益低下が避けられず、当分野に大きな影響を与える可能性があります。

④製品の欠陥に伴う賠償

 当社グループ製品の製造販売には、顧客の要望に応えるよう品質、機能、安全性、納期等には、万全を期していますが、製造・販売した製品の欠陥により性能が不充分であったり、製品の安全上の問題で設備事故や労災事故を発生させ、また納期遅延等により、顧客や第三者に損害を与えたことによる損害賠償請求を受ける可能性があります。特に海外において係る訴訟が発生し、相当の賠償・和解費用等を負担せざるを得ない場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

⑤海外活動での潜在リスク

 当社グループは、北米、南米、中国、アジア地域、欧州等で事業展開しており、海外活動が活発で当連結会計年度の海外売上高比率が38.8%であります。そのため、係る地域で突発的なテロ、紛争などによる社会的混乱の発生、設備投資動向の急激な変動、為替の著しい変動、知的財産権の保護、法令、規制等の予期しない変更などに起因して事業活動に弊害が生じた場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

⑥有価証券及び投資有価証券等の保有に対するリスク

当社グループが保有する有価証券及び投資有価証券は、当連結会計年度末の総資産に占める割合が23.3%(33,256百万円)であり、株式市況の下落、発行会社の業績悪化等によって投資価値が大きく下落した場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

⑦自然災害発生リスク

 当社グループの主力製造拠点が集中する愛知県は、大規模な地震の発生が懸念されており、発生した場合には生産能力が著しく低下する被害を受ける可能性があります。また、台風、豪雨、竜巻その他の自然災害によって、当社グループの生産能力に悪影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

(1)技術援助契約(技術等の導入)

契約会社名

相手会社名

国名

契約品目

契約の内容

契約期間

新東工業株式会社

ケミッシュテルミッシェプロツェステクニーク社

オーストリア

酸化装置

吸着装置

窒素化合物除去装置

熱交換装置

CTP触媒

(1)独占的製造販売権の許諾

(2)技術情報の提供

(3)技術者の相互派遣の許諾

自 平成25年2月26日

至 平成30年2月25日

シンプソンテクノロジー社

 

アメリカ

B&Pスピードマ

ラー

シンプソンハート

レーコントローラー

(1)日本及び台湾における独占的製造販売権及びその他の国への非独占的販売権の許諾

(2)技術情報の提供

(3)技術者の相互派遣の許諾

自 平成26年9月28日

至 平成31年9月27日

 

 

(2)技術援助契約(技術等の供与)

契約会社名

相手会社名

国名

契約品目

契約の内容

契約期間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新東工業株式会社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイアムブレーター社

タイ

スチールショット

スチールグリット

亜鉛ショット

(1)タイにおける独占的製造販売権及びその他の国への非独占的販売権の供与

(2) 商標使用権の供与

(3) 技術及び販売資料の提供

(4)技術者の相互派遣の許諾

自 平成27年1月1日

至 平成31年12月31日

ケミッシュテルミッシェプロツェステクニーク社

オーストリア

環境関連装置のバッグフィルターの製造販売

(1)ヨーロッパ及び北米における非独占的製造販売権その他の国への非独占的販売権の許諾

(2) 商標使用権の供与

(3) 技術及び販売資料の提供

(4)技術者の相互派遣の許諾

自 平成24年11月30日

至 平成29年11月29日

 

 

6【研究開発活動】

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、「素材に形をいのちを」を企業理念に、金属、セラミックス、樹脂等の素形材関連設備及び消耗品を主体とするメーカーとして、これら素材の成形を基本としたコア技術とその周辺技術、関連技術に関する研究開発を行っております。

 特に資源循環型スマート社会の構築に向けた新プロセス・新商品・新事業の提案と実用化に向けて、市場ニーズに応えるべくグループトータルでの技術開発を推進しております。

 研究開発関係等に要した費用の総額は1,580百万円であり、セグメント別の主な研究開発活動の状況及び研究開発費を示すと次のとおりであります。なお、研究開発費については、各セグメントに配分できない基礎的研究費285百万円が含まれております。

 

(1)鋳造分野

 主に、当社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。

生型造型機関連分野では、アルミ重力鋳造機GDCXは、2016年度の素形材産業技術賞を受賞し、グローバル市場における主力商品として順調に販売台数を伸ばしております。また、自硬性プロセスに適用される新型混錬機USMXは連続式・バッチ式の各運転が可能な混錬機として市場評価をいただきつつあります。一方、国内市場では生産設備の安定稼働を指向する技術が求められており、IoTや省エネルギーを含めた応用技術・モニタリング技術の開発を進めており、これによる理想の鋳造工場を「SINTO SMART FOUNDRY™」と名付け技術確立を目指しています。その成果は、IDSTフィードバックシステム、IDSTお知らせシステム等のシステム商品として結実しつつあります。今後も、「いい鋳物づくり」というお客様視点による革新的な進歩を目指した要素技術の開発を進めております。

当セグメントに係る研究開発活動は、292百万円であります。

 

(2)表面処理分野

 主に、当社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。

 ブラスト分野では、アルミ製品向けに粉じん爆発対策を考慮したハンガータイプのショットブラスト装置SHBX-Ⅱを市場投入しました。表面改質分野では、加工点をキーワードに処理プロセス開発と処理後の評価技術開発に注力しており、インライン対応の新型検査・評価装置Sightia™としてⅩ線応力分析装置2機種(PSMX-Ⅰ、Ⅱ)と渦電流による処理の有無を判定するECNI-Ⅰを市場投入しました。研磨・精密分野では、電子部品の更なる極小化に対応した研磨工法を開発し、現在は各アイテムに最適なプロセス開発を進めております。投射材分野では、業界毎に効率の良い仕上げができるHYVALUE SHOTを開発し、鋳造・熱処理業界等に展開しております。

 当セグメントに係る研究開発活動は、472百万円であります。

 

(3)環境分野

 主に、当社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。

 集塵・排ガス処理・水処理分野では、各カテゴリーで開発を推進しております。集塵分野では、汎用集塵機の火災爆発対策や低いフィルタ抵抗を維持するための機能強化に注力しております。水処理分野においては、既存製品の改良開発を進め、従来機のランニングコストを大幅に削減できる新機種を開発し市場投入しました。

 当セグメントに係る研究開発活動は、116百万円であります。

 

(4)搬送分野

 主に、子会社の株式会社メイキコウが中心となって当分野の研究開発活動を行っております。

 リフト関連分野では、新型リフトの後継試作機の耐久テストを行いました。制御関連分野では、トラック荷卸し自動機6軸のロボットの試作テストを行いました。

 当セグメントに係る研究開発活動は、76百万円であります。

 

(5)特機分野

 主に、当社及び子会社の新東ブイセラックス株式会社、新東エスプレシジョン株式会社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。

 検査装置分野では、EV/HVの心臓部となるインバータの基幹部品となるパワー素子の電気特性を測定するテスタの測定範囲を拡張し、それと同時に低インダクタンス化を進めました。また、ハイサイクル生産に対応した直線型高速・高精度チップハンドラの要素技術開発を行いました。メカトロ分野では、世界最小で最軽量の新型サーボシリンダCYAP-CAを市場投入しました。新東ブイセラックス株式会社では、大型セラミックスを適用した新商品開発、新東エスプレシジョン株式会社は、超精密計測機器の開発に取り組んでおります。

 当セグメントに係る研究開発活動は、337百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

 なお、以下に記載した文中において将来に関する事項が含まれますが、有価証券報告書提出日(平成29年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態の分析

〔流動資産〕

 当連結会計年度末における流動資産残高は、前連結会計年度末に比べ909百万円増加の80,859百万円となりました。これは、有価証券が4,790百万円減少したものの、現金及び預金が7,120百万円増加したこと等によるものであります。

〔固定資産〕

 当連結会計年度末における固定資産残高は、前連結会計年度末に比べ2,642百万円増加の61,899百万円となりました。これは、保有株式の時価増加等により投資有価証券が2,569百万円増加したこと等によるものであります

〔流動負債〕

 当連結会計年度末における流動負債残高は、前連結会計年度末に比べ6,567百万円増加の35,388百万円となりました。これは、短期借入金が6,079百万円増加したこと等によるものであります。

〔固定負債〕

 当連結会計年度末における固定負債残高は、前連結会計年度末に比べ5,890百万円減少の15,594百万円となりました。これは、長期借入金が6,115百万円減少したこと等によるものであります。

〔純資産〕

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,875百万円増加の91,775百万円となりました。これは、円高の進行により為替換算調整勘定が1,350百万円減少したものの、保有する上場株式の株価上昇により、その他有価証券評価差額金が1,555百万円増加したことや、利益剰余金が2,450百万円増加したこと等によるものであります。

 

(2)経営成績の分析

〔売上高〕

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度より816百万円増加の95,048百万円を計上しました。これは、国内における航空機部品向けショットピーニング装置の好調によるものであります

〔営業費用〕

 当連結会計年度の営業費用は、前連結会計年度より1,641百万円増加の90,161百万円を計上しました。これは、売上原価が1,757百万円増加したことによるものであります。

〔営業利益〕

 当連結会計年度の営業利益は、売上高が増加したものの、売上原価が増加したことにより、前連結会計年度に比べ825百万円減少の4,887百万円となりました。

〔経常利益〕

 当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度より307百万円増加の5,844百万円となりました。営業外収益は、持分法による投資利益が157百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ170百万円増加し、1,265百万円となりました。また、営業外費用は、為替差損が503百万円減少したこと、持分法による投資損失が337百万円減少したこと等により、前連結会計年度に比べ962百万円減少の308百万円となりました。

〔親会社株主に帰属する当期純利益〕

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より652百万円増加の3,358百万円となりました。特別利益は、固定資産売却益が31百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ66百万円増加の157百万円となりました。特別損失は、投資有価証券評価損99百万円を計上したこと等により、前連結会計年度と比べ124百万円増加の906百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税は、前連結会計年度より、252百万円減少の1,887百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。