文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、Heart(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客様と共に成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。
こうした基本方針のもと、世界のお客様と感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、連結企業価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループの取りまく環境は中長期的にみるとEV化、情報化の進展、少子高齢化等により大きく変化すると思われます。そのような変化を踏まえ「事業の方向性」と「仕事の進め方」を変えることにより、未来に向けて新たな一歩を踏み出すために、2018年4月から2021年3月までの3年間に渡る中期経営計画「CONNECTING TO THE FUTURE」を策定いたしました。同計画では、「事業の方向性」として①「新しい事業価値の提案」、②「新技術へのチャレンジ」、③「お客さまに選ばれ続ける」という3つを掲げております。既存の鋳造事業、表面処理事業、環境事業において市場やお客様のニーズの変化を捉え、お客様に新たな付加価値を提案いたします。また、既存の技術に新たな技術を加え「搬送」、「EV」、「粉」、「無菌」、「有機EL」、「セラミックス」の6つの分野でグループを挙げて新事業展開を加速してまいります。これらと並行して、お客様に選ばれ続けるために「お客様のために提案できる」「すぐに対応する」「よき相談相手になる」ための体制づくりをいたします。また、「仕事の進め方」としては、ESG経営と働き方改革に取り組み、希望あふれる職場を実現することで事業基盤を固めてまいります。こうした取組みを通じて、お客様のすそ野を拡げ、お客様との絆を強め売上の拡大と収益の確保に努めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、3年後の平成33年3月期において、新規お客様数8%アップ、カバー率84%、新商品売上比率30%、連結営業利益率8%を実現することを目標としております。
(4)経営環境
今後の経済見通しにつきましては概ね順調と見込まれます。海外では、米国において減税やインフラ投資促進の影響で成長の加速が期待されます。中国も国内の官民需要に支えられ高めの成長が見込まれ、欧州でも、個人消費の回復と輸出の増加が成長ベースを押し上げるとみられております。国内においても、東京オリンピックを控えたインフラ建設の盛り上がりや、輸出の増加を起点に生産活動が回復傾向で推移するとみられ、景気が堅調に続くと予想されます。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの事業環境につきましては、海外では米国・中国において企業の投資マインド改善などを背景に、設備投資の回復傾向が続くものと思われます。国内でも、景況感は引き続き底堅く、また、企業業績の改善傾向も続いていることから、設備投資が大・中堅規模の製造業を中心に増勢を辿ると予想されます。ただし、地政学リスクの高まりや保護貿易的な政策の広がりに伴う先行き不透明感、円高の進行、人件費の上昇に伴うコストの増加懸念等が、企業マインドに及ぼす影響には留意が必要であります。
以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。ただし、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。
本項においては、将来に関する事項が含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成30年6月22日)現在において当社グループが判断したものであります。
①原材料等調達価格の影響
当社グループ製品に使用する鋼材、スクラップ等の原材料などが、国際的な需給の逼迫により、急激な価格高騰があった場合には、調達コストが上昇し、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
②自動車関連業界の業況の影響
自動車業界は、100年に一度ともいわれる大きな変革期を迎えています。当社の設備は、自動車メーカー・自動車部品メーカーに多く納入されていますが、電動化の進展やカーシェアの普及による需要減少などによって、今後、自動車業界における鋳物製品の利用が減少し、設備投資が抑制され、メーカーからの受注が減少した場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
③デジタル家電業界の業況の影響
当社グループの特機分野の主力顧客は、デジタル家電業界の影響が大きく、その業界の業況が在庫調整や設備投資の抑制などで低迷した場合には、当関連業界からのハンドリングロボット、大型セラミックス部品等の受注減及び収益低下が避けられず、当分野に大きな影響を与える可能性があります。
④製品の欠陥に伴う賠償
当社グループ製品の製造販売には、顧客の要望に応えるよう品質、機能、安全性、納期等には、万全を期していますが、製造・販売した製品の欠陥により性能が不充分であったり、製品の安全上の問題で設備事故や労災事故を発生させ、また納期遅延等により、顧客や第三者に損害を与えたことによる損害賠償請求を受ける可能性があります。特に海外において係る訴訟が発生し、相当の賠償・和解費用等を負担せざるを得ない場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
⑤海外活動での潜在リスク
当社グループは、北米、南米、中国、アジア地域、欧州等で事業展開しており、海外活動が活発で当連結会計年度の海外売上高比率が42.1%であります。そのため、係る地域で突発的なテロ、紛争などによる社会的混乱の発生、設備投資動向の急激な変動、為替の著しい変動、知的財産権の保護、法令、規制等の予期しない変更などに起因して事業活動に弊害が生じた場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
⑥有価証券及び投資有価証券等の保有に対するリスク
当社グループが保有する有価証券及び投資有価証券は、当連結会計年度末の総資産に占める割合が22.1%(36,063百万円)であり、株式市況の下落、発行会社の業績悪化等によって投資価値が大きく下落した場合には、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
⑦自然災害発生リスク
当社グループの主力製造拠点が集中する愛知県は、大規模な地震の発生が懸念されており、発生した場合には生産能力が著しく低下する被害を受ける可能性があります。また、台風、豪雨、竜巻その他の自然災害によって、当社グループの生産能力に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は順調な成長が続きました。海外では、米国景気が設備投資や個人消費の堅調で着実な足取りを見せ、中国経済も輸出の増勢やインフラ投資が下支えとなり、安定した成長を遂げました。また、欧州も生産の持ち直しが設備投資に波及する等、景気は拡大基調を辿りました。国内では、一部部品の供給が逼迫し、また人手不足が深刻化する等、供給面での制約はあるものの、世界経済の回復にも支えられ、息の長い景気拡大が続きました。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、国内において、お客様での戦略的な設備投資の拡大基調に支えられたため、順調でありました。また、海外でも、米国において自動車業界の設備投資が活発化、中国でもインフラ投資が底入れを見せる等、総じて堅調でありました。
こうした状況を踏まえて、当連結会計年度の受注高は108,186百万円(前年同期比8.1%増)、売上高は104,231百万円(同9.7%増)、受注残高は38,601百万円(同13.2%増)となりました。収益については、営業利益は4,798百万円(同1.8%減)、経常利益は5,994百万円(同2.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,030百万円(同79.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
〔鋳造分野〕
売上高は35,721百万円(前年同期比11.6%増)、営業利益は1,185百万円(同15.9%減)、受注高は35,952百万円(同11.6%増)、受注残高は18,432百万円(同7.6%増)となりました。
〔表面処理分野〕
売上高は44,284百万円(同7.5%増)、営業利益は3,548百万円(同13.1%減)、受注高は44,859百万円(同9.6%増)、受注残高は7,042百万円(同9.6%増)となりました。
〔環境分野〕
売上高は11,082百万円(同4.4%増)、営業利益は1,219百万円(同93.0%増)、受注高は10,563百万円(同0.2%増)、受注残高は2,867百万円(同4.5%減)となりました。
〔搬送分野〕
売上高は6,725百万円(同8.2%増)、営業利益は248百万円(同35.7%減)、受注高は6,799百万円(同7.9%減)、受注残高は2,182百万円(同5.2%増)となりました。
〔特機分野〕
売上高は7,492百万円(同24.1%増)、営業利益は275百万円(同152.2%増)、受注高は9,874百万円(同11.4%増)、受注残高は8,076百万円(同48.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6,641百万円増加して、33,282百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその要因は、次のとおりであります。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、営業活動によって得られた資金は6,195百万円となりました(前連結会計年度は7,765百万円の収入)。これは、税金等調整前当期純利益8,833百万円や前受金の増減額による増加3,369百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は1,170百万円となりました(前連結会計年度は1,551百万円の収入)。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,890百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、財務活動により得られた資金は1,069百万円となりました(前連結会計年度は1,388百万円の支出)。これは、長期借入金の返済による支出6,914百万円等の資金減少要因があったが、長期借入れによる収入10,000百万円等の資金の増加要因もあったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
鋳造分野(百万円) |
34,312 |
110.4 |
|
表面処理分野(百万円) |
43,806 |
109.1 |
|
環境分野(百万円) |
10,614 |
106.5 |
|
搬送分野(百万円) |
6,578 |
104.8 |
|
特機分野(百万円) |
9,383 |
131.9 |
|
その他(百万円) |
231 |
110.2 |
|
合計(百万円) |
104,927 |
110.7 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
3.上記の金額には、消費税等は含めておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
鋳造分野 |
35,952 |
111.6 |
18,432 |
107.6 |
|
表面処理分野 |
44,859 |
109.6 |
7,042 |
109.6 |
|
環境分野 |
10,563 |
100.2 |
2,867 |
95.5 |
|
搬送分野 |
6,799 |
92.1 |
2,182 |
105.2 |
|
特機分野 |
9,874 |
111.4 |
8,076 |
148.0 |
|
その他 |
135 |
92.3 |
0 |
41.8 |
|
合計 |
108,186 |
108.1 |
38,601 |
113.2 |
(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。
3.当連結会計年度の受注残高については、新規連結したオメガシントー社他の受注残高を含めております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
鋳造分野(百万円) |
35,207 |
111.8 |
|
表面処理分野(百万円) |
44,242 |
107.4 |
|
環境分野(百万円) |
10,697 |
105.4 |
|
搬送分野(百万円) |
6,692 |
108.3 |
|
特機分野(百万円) |
7,255 |
123.4 |
|
その他(百万円) |
135 |
93.3 |
|
合計(百万円) |
104,231 |
109.7 |
(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積もりについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析、検討内容
(1)当社グループの当連結会計年度の経営成績等
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(2)当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(3)当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものです。
短期運転資金及び設備投資や長期運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は19,318百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は33,282百万円となっております。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、平成27年度よりスタートした中期経営計画「Vital Sinto」を基本方針とし、平成29年度の達成すべき目標に向け活動したとともに、その先の将来に向けても成長を続けることができる経営基盤の構築に邁進しました。
目標とした経営指標
|
|
平成26年度(第118期) |
平成29年度(第121期) |
目標達成状況 |
|
新規のお客さま数8%アップ |
30,272社 |
32,868社 |
達成(8.6%) |
|
お客さまカバー率 5ポイントアップ |
78% |
79% |
未達成 |
|
営業利益率8%以上 |
3.6% |
4.6% |
未達成 |
(5)セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析
〔鋳造分野〕
国内外に渡り自動車メーカー向けの軽量化や環境対応した装置・部品が好調に推移し、海外では上記に加え、中国やインドで引合が活発な中、中国ローカル企業向けの造型装置、注湯装置が順調であったため、売上高は増加しました。営業利益は、原価率の上昇が響き減少しました。
〔表面処理分野〕
機械装置については、台数ベースで前期並みを維持し、順調でありました。また、部品・消耗品や機械の改造が、昨年度までの機械装置の販売増や、国内外ユーザーの設備稼働率が高水準となったことを背景に増勢が続いた結果売上高は増加しました。営業利益は、原材料価格の上昇が大きく響き、減少しました。
〔環境分野〕
売上高は、集塵機が安全対策や環境意識の高まりとともに、幅広い業界でニーズがあったほか、高水準の設備稼働率を背景に堅調に推移しました。機械原価率の改善と機械部品・メンテナンスの伸びに支えられ、営業利益も増加しました。
〔搬送分野〕
売上高は、工作機械、ロボットメーカーや物流・流通業界向けのリフトを中心に底堅い推移となりました。しかしながら、北米における装置の採算悪化の影響もあり、営業利益は減少しました。
〔特機分野〕
売上高は、自動車業界におけるHV,EV化の進展を受け、電動シリンダ及びプレス装置が堅調な伸びとなったほか、二次電池装置やインバーター関連検査装置の売上高が過去最高となりました。営業利益は、売上高の増加に伴い、大きく伸長しました。
(1)技術援助契約(技術等の導入)
|
契約会社名 |
相手会社名 |
国名 |
契約品目 |
契約の内容 |
契約期間 |
|
新東工業株式会社 |
ケミッシュテルミッシェプロツェステクニーク社 |
オーストリア |
酸化装置 吸着装置 窒素化合物除去装置 熱交換装置 CTP触媒 |
(1)独占的製造販売権の許諾 (2)技術情報の提供 (3)技術者の相互派遣の許諾 |
自 平成30年2月26日 至 平成35年2月25日 |
|
シンプソンテクノロジー社
|
アメリカ |
B&Pスピードマ ラー シンプソンハート レーコントローラー |
(1)日本及び台湾における独占的製造販売権及びその他の国への非独占的販売権の許諾 (2)商標使用権の許諾 (3)技術及び販売資料の提供 (4)技術者の相互派遣の許諾 |
自 平成26年9月28日 至 平成31年9月27日
|
(2)技術援助契約(技術等の供与)
|
契約会社名 |
相手会社名 |
国名 |
契約品目 |
契約の内容 |
契約期間 |
|
新東工業株式会社
|
サイアムブレーター社 |
タイ |
スチールショット スチールグリット 亜鉛ショット |
(1)タイにおける独占的製造販売権及びその他の国への非独占的販売権の供与 (2)商標使用権の供与 (3)技術及び販売資料の提供 (4)技術者の相互派遣の許諾 |
自 平成27年1月1日 至 平成31年12月31日 |
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「素材に形をいのちを」を企業理念に、金属、セラミックス、樹脂等の素形材関連設備及び消耗品を主体とするメーカーとして、これら素材の成形を基本としたコア技術とその周辺技術、関連技術に関する研究開発を行っております。
特に資源循環型スマート社会の構築に向けた新プロセス・新商品・新事業の提案と実用化に向けて、市場ニーズに応えるべくグループトータルでの技術開発を推進しております。
研究開発関係等に要した費用の総額は1,642百万円であり、セグメント別の主な研究開発活動の状況及び研究開発費を示すと次のとおりであります。なお、研究開発費については、各セグメントに配分できない基礎的研究費346百万円が含まれております。
(1)鋳造分野
主に、当社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。
生型造型機関連分野では、アルミ重力鋳造機GDCXは、グローバル市場における主力商品として順調に販売台数を伸ばしております。また、自硬性プロセスに適用される新型混練機USMXは連続式・バッチ式の各運転が可能な混練機として市場評価をいただきつつあります。一方、国内市場では生産設備の安定稼働を指向する技術が求められており、IoTや省エネルギーを含めた応用技術・モニタリング技術の開発を進めており、これによる理想の鋳造工場を「SINTO SMART FOUNDRY®」と名付け技術確立を目指しています。その成果は、IDSTフィードバックシステムや徹底した見える化とトレサビリティ対応をサポートする統合管理システム等のシステム商品として結実しつつあります。今後も、「いい鋳物づくり」というお客様視点による革新的な進歩を目指した要素技術の開発を進めております。
当セグメントに係る研究開発活動は、282百万円であります。
(2)表面処理分野
主に、当社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。
ブラスト分野では、プロセス開発と処理後の評価技術開発に注力して、過電流を用いて製品の内部状態の応力分布を可能とするインライン対応の新型検査・評価装置ECNI-Ⅱを市場投入しました。また、Sightia®を取り込んだ評価装置一体型のピーニング装置ISPX-Sを同時に市場投入しました。研磨・精密分野では、LED製造の薄膜工程で使用される基材に損傷を与えないでクリーニングするプロセスの確立と受託を開始しました。投射材分野では、業界毎に効率の良い仕上げができるHYVALUE SHOTを市場投入し、同様に部品軽量化による薄肉化に合わせて開発を進めてきた高硬度ピーニング用投射材についても市場投入しました。
当セグメントに係る研究開発活動は、488百万円であります。
(3)環境分野
主に、当社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。
集塵・排ガス処理・水処理分野では、各カテゴリーで開発を推進しております。集塵分野では、汎用集塵機において新しい払落し機構である「対向パルス方式」や火災爆発対策用の粉除去装置を開発しました。水処理分野においては、既存製品の改良開発を進め、従来機のランニングコストを大幅に削減できる新機種を開発し市場投入しました。
当セグメントに係る研究開発活動は、106百万円であります。
(4)搬送分野
主に、子会社の株式会社メイキコウが中心となって当分野の研究開発活動を行っております。
リフト関連分野では、電気制御化した新型リフトの開発を行いました。制御関連分野では、トラック荷卸し自動機の画像処理制御のテストを行いました。
当セグメントに係る研究開発活動は、55百万円であります。
(5)特機分野
主に、当社及び子会社の新東ブイセラックス株式会社、新東エスプレシジョン株式会社が中心となって当分野の研究開発活動を行っております。
検査装置分野では、EV/HVの心臓部となるインバータの基幹部品となるパワー素子の電気特性を測定するテスタの低インダクタンス化と、チップハンドラの要素技術開発を進めました。これにより、ハンドラーとテスタを総合的に供給でき、トータルインダクタスの低減を測る開発を行いました。メカトロ分野では、コンパクト高圧力電動プレスの開発を行いました。セラミックス分野では、新たに子会社になったスリーディーセラムシントー社と幅広い業界へのセラミックス材料の普及を目指すとともに、機能性を有する新素材の開発に取り組んでいます。
当セグメントに係る研究開発活動は、362百万円であります。