文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは1912年の創業以来、創業の精神である「熱と誠」のもとに、「水と空気と環境の分野で広く社会に貢献する」ことを企業理念とし、事業を行ってきました。創業当時は日本の水インフラの整備に貢献し、「水を安全かつ安定的に供給するための事業を通じて国づくりに貢献する」という意思をもって臨みました。そして、第2次世界大戦からの戦後復興と高度経済成長期には、産業インフラ・都市化による建設需要に対して、さまざまなニーズに基づく多種多様な風水力製品・サービスを提供し、市民生活の高度化に伴って生じる廃棄物を処理する焼却設備等を提供してきました。さらに、情報化社会の進展に伴い半導体製造装置・機器を開発し、近年は持続可能な社会の要請に対して製品の省エネ化を徹底するなど、事業を通じて社会の様々な課題の解決に貢献してきました。
今後100年の人類社会や地球環境を展望すると、特に注目すべきは温暖化現象の悪化による異常気象と自然災害の激甚化、海面上昇による高潮、陸地の浸食、さらには食料や水の資源枯渇等の問題の発生があります。また、高度情報化社会はますます進化し、デジタル社会の加速によりライフスタイルが大きく変化することが予想され、社会を支える半導体の技術革新はさらに進むとともに需要も拡大していくと考えられます。
このように事業環境が見通しにくい中で、当社グループが今後も社会課題の解決を通じて更なる成長を続けていくためには、今後の社会の展望と課題を認識したうえで、将来のありたい姿を描き、その実現に向けた方針・戦略を明確にすることが不可欠と考え、2020年2月に長期ビジョン「E-Vision2030」を策定しました。
「E-Vision2030」は、10年後のあるべき姿とそれに向かう道筋を“価値創造ストーリー”として表したもので、「技術で、熱く、世界を支える」というスローガンを掲げ、当社グループが2030年に向けて解決・改善していく重要課題を“5つのマテリアリティ”として設定しています。5つのマテリアリティはSDGsをはじめとする社会課題の解決に資するものであり、当社グループは事業を通じて社会・環境価値と経済価値を同時に向上させ、それにより企業価値を向上させることで、グローバルエクセレントカンパニーを目指します。
技術で、熱く、持続可能で地球にやさしい社会、安全・安心に過ごせる社会インフラ、水や食べるものに困らない世界を支えます。
技術で、熱く、世界が広く貧困から抜け出す経済発展と、進化する豊かで便利なくらしを実現する産業を支えます。
二酸化炭素排出を実質的にゼロにするカーボンニュートラルに向けて、再生可能エネルギー利用を含めた二酸化炭素削減を推進します。
多様な人材が働き甲斐と働き易さを感じながら活躍し、“競争し挑戦する企業風土”を具体化します。
成長へのビジョンを描き、グローバルで勝ち続ける経営を後押しする攻めと守りのガバナンスを追求します。
当社グループは、「E-Vision2030」に示した進むべき方向性に対して、バックキャストして今後3年間で取り組むべき戦略・課題と、前中期経営計画「E-Plan2019」の振り返りから明確になった解決すべき課題への対応等に基づき、2020年度からの3か年の中期経営計画「E-Plan2022」を策定しました。
「E-Plan2019」は、計画期間完了時に、世界規模で事業展開し成長する産業機械メーカへと更なる発展を目指すために、全事業の収益性を徹底的に改善することを目標とし、「成長への飽くなき挑戦」を実践する期間と位置づけ、各事業において施策を遂行しました。「E-Plan2019」の振り返りから明らかになった課題は、「収益基盤の強化」、「サービス&サポート(S&S)事業の拡充」及び「新規事業の創出」の3点であり、「E-Plan2022」でも引き続き重点課題として取り組んでいきます。
「E-Plan2022」は「E-Vision2030」の最初の3年間の中期経営計画として、「更なる成長に向けた筋肉質化」のステージと位置づけ、以下の4つの基本方針を策定しました。
新事業の開拓・創出、既存事業におけるグローバル市場への更なる展開
収益基盤強化のための事業構造の変革と全事業でのS&S売上収益の伸長
デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な取り組み等による経営のスピードアップ、ROIC経営の深化
変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり及びガバナンスの強化
E-Plan2022では、以下の理由により投下資本利益率(ROIC)と売上収益営業利益率を最重要経営指標としています。
投下資本を有効活用しながら中長期的に資本コストを上回るリターンをあげることを強く意識し、さらに事業ポートフォリオに基づき、成長事業と収益改善事業に区分し、メリハリのある事業別戦略を実行します。
「E-Plan2019」の振り返りも踏まえ、S&S事業の拡充等による収益基盤の強化を重要課題と認識し、事業の収益性改善を行います。
当社グループの連結財務諸表及び連結計算書類について、財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的として、従来の日本基準に替えて、IFRSを任意適用します。2020年2月に公表済みのE-Plan2022の目標値への影響は以下のとおりとなります。
最重要経営指標(KPI)
目標を達成するためのモニタリング指標
成長投資
株主還元方針
E-Plan2022を策定するうえで前提とした経営環境は以下のとおりです。

表中「市場別・地域別トレンド」の矢印は市場の成長動向を示す。
E-Plan2022を「更なる成長に向けた筋肉質化」のステージと位置づけ、さらに前述の市場環境の下、3年間で優先して取り組むべき課題は以下のとおりです。
・ニーズの発掘とシーズの発見・育成を行い、新事業を創出
・事業ポートフォリオの最適化により収益を拡大
・経営スピードを速め、効率的なグローバルオペレーションの基盤を強化
・社会に範となる事業活動・行動の実践
これらの課題に対処すべく、以下の5つの軸で経営戦略を設定し、計画を策定し、実行していきます。
新たなニーズ・シーズを探求し、その需要を満たす製品・サービスが何か、それに対して当社が保有する技術、インフラでの強みを発揮できるかを全社視点でグローバルに検討するためのマーケティング・R&D組織を設置し、顧客へのソリューション提供につなげていきます。
新規事業の模索・成長に向けては、自前にこだわらず、社外研究機関やベンチャーを含む他企業等との連携や出資、買収等の手段も積極的かつ柔軟に活用します。
具体的には、世界の食料問題解決に向けた陸上養殖や今後急成長が見込まれるバイオプロセスに向けたソリューション、廃プラスチックのケミカルリサイクルをはじめとするカーボンニュートラル関連分野での新規事業などに取り組んでいきます。
既存の対面市場のみならず、マーケットインの視点で当社の強みを生かした製品やサービスにより、付加価値を提供することができる新たな市場・領域の探索や適切なビジネスモデルを検討し、顧客ニーズにマッチした製品改良・開発や新しいサービスの提供を行います。実行においては、常に業務のスピードアップを意識し、個々の事業での対応のみならず、各事業の連携を通じたシナジーを最大限に発揮します。
グローバルに経済合理性を実現できる最適なアプローチを事業横断的に考え、各市場・顧客、各国・地域で最適なサービスを提供できる体制を構築します。
具体的には、製品は異なるが対面市場が同一の事業(カスタムポンプとコンプレッサ・タービン等)のS&S組織を統合又は連携し、技術力やグローバルネットワーク等の相互の強みを活かしたシナジーを産み出します。
事業ポートフォリオにより、将来にわたり成長が期待できる事業(成長事業)と、対面市場が成熟している又は収益性に課題がある事業(収益改善事業)とに分け、それぞれの戦略を設定します。成長事業として標準ポンプ事業及び精密・電子事業にフォーカスした成長投資を行うとともに、収益改善事業のうちカスタムポンプ事業とコンプレッサ・タービン事業は収益性の確保を重点に置いた事業運営を最優先とします。
圧倒的競争優位性を持つ製品を開発し続けます。対象市場で必要かつ最適な性能、品質、納期の要件を徹底的に検討、規定し、それを満たした上で、最大の収益が得られる価格での販売を行います。例えばポンプ事業においては、省エネ化、小型・軽量化、スマート化した製品などが対象となります。
調達コスト低減のため、グローバルでの調達力を強化し、最適地調達を強化します。
人口増加に伴い経済成長も見込まれるグローバル市場と、成熟した日本市場とで戦略を分けて施策を実行します。
人口増加、経済成長、特定産業の発展など、成長が期待できる地域や国での売上拡大のため、設備・M&Aの投資やリソースの積極的配分により、拡大に必要な製品・サービスの拡充や人材の確保を行います。
標準ポンプについては10か所以上の拠点設立によるカバレッジの拡大を実行し、特に未開拓で今後人口増加・経済発展が見込まれるアフリカ市場におけるプレゼンスを高めます。また、地域ニーズを的確に把握し、拠点での製品開発も積極的に実施します。精密・電子事業は成長する中国市場の参入を確実に実行し、その他の事業は中国・インドを中心としたアジア地域で事業を拡大させます。
マーケティング、生産、調達、販売、サービス及び物流については、事業の枠に囚われず、拠点の相互乗り入れ・活用などを用い、最適なグローバルバリューチェーンを構築します。
日本市場が成熟することを前提に、サービス事業の確実な刈取りに加え、IoT・AI等の先端情報化技術の活用等を先行して行い、事業の効率化、収益の最大化を行います。
事業の成長に必要な6つの資本(人、製造(建物・設備)、財務、知的(技術・特許)、社会/関係(SCM、代理店)、自然/環境)を、様々な事業環境の変化やグローバルでの事業拡大に資するものに進化・強化させます。
ROIC-WACC(加重平均資本コスト)の乖離とS&S売上収益を最重要指標として評価・管理するため、事業別かつグループ・グローバルでの各指標(及びそれをツリー分解した重要指標)の算出の正確性・迅速性を向上させます。また、全事業において売上債権や棚卸資産を中心としたバランスシートコントロールを強化して投下資本の回転率を高める一方、事業別にはメリハリのある投資等のアクションに結びつけるポートフォリオ経営を実践します。
事業運営の効率性を高め、成長していくため、データとデジタル技術を駆使し、製品やサービス、ビジネスモデルをグローバルに変革します。また、それを支えるERPの全社的導入等により業務インフラを整備するとともにグローバルに最適化された業務フローや業務ルールを構築します。
製造においては自動化工場のノウハウを体系化し、国内外グループ会社への生産自動化の水平展開を実施します。
「E-Plan2019」期間中に改定を行った人事制度の有効性を高める運用として、年功に拠らないドラスティックな人材配置やグローバルでの展開等を推進します。その基盤となるタレントマネジメントシステムをグローバルで導入し、国籍や性別に関わらず優秀な人材を育成・抜擢し、適材適所の配置を実現するプラットフォームとして構築します。また、高度専門人材等のキャリア採用やグローバルモビリティの向上等により、人材の多様化を推進し、世界中から競争し挑戦する人材を採用、育成します。
労働安全管理、ストレスマネジメントや健康増進策など、従業員が安心・安全に働き、より高いパフォーマンスを発揮できる職場環境を整備します。
「E-Plan2019」期間中に一定の深みを増したESG経営については、引き続きSDGsをはじめとする社会課題の解決に事業を通じて持続的に貢献し、社会・環境価値と経済価値を同時に向上させていきます。
各事業の製品・サービスの高効率化等により温室効果ガス排出量を抑えることが、当社の環境問題への最大の貢献であることを自覚し、その強化・推進に努めます。合わせて、ケミカルリサイクルや水素社会への対応等を検討します。一方で、事業活動により生じる環境負荷はグローバルで確実に把握し、その最小化に向けた取組みを計画的に実施します。
事業活動によって安全、安心、便利な製品・サービスを届けることにより社会価値創造・提供を行っていきます。事業活動にあたっては、地域社会発展への寄与や人権尊重など、社会とのつながりを強く意識する一方、非営利の社会貢献は事業活動による社会価値の提供と位置付けを明確に分けたうえで、文化施設への支援などを推進します。
取締役会主導による中長期の経営方針と執行部門による実行のサイクルを更に進化させ、より実効性の高い体制を整えます。また、グローバル経営の進展等に合わせ、グループガバナンスやリスクマネジメントを進化させます。
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化して不透明感は残るものの、ワクチン接種の普及により持ち直しの動きが続きました。日本では、大都市圏を中心に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施されるなど一部で経済活動が抑制されましたが、外需向けは緩やかな増加が続くとともに、設備投資は持ち直しの動きがみられました。東南アジアのロックダウンによる部材調達難、半導体不足、部材価格の高騰や物流費の上昇などがみられましたが、販売価格調整や原価低減施策の実施、サプライチェーンマネジメント強化等により業績への影響は限定的でした。新型コロナウイルスの収束については先が読めない状況ではありますが、当社事業は社会インフラ、産業インフラを支えるもの、デジタル化社会に必要となるものであることから、現時点では当社グループを取り巻くマイナスの影響は限定的であり、顧客ニーズに対して適時・的確に対応すべく、感染予防を徹底しながら事業活動を継続させ、安定的に製品・サービスを提供していくことが重要となります。
各セグメントの経営環境、リスクと機会及び対処すべき課題は以下のとおりです
経済活動再開により、建築設備市場ではグローバルで需要回復の動きが見られます。石油・ガス市場では原油価格が新型コロナウイルス感染症拡大以前の水準まで回復し、一服感はあるものの中国を中心に新規案件等が好調に推移、また中東・インドなどの一部案件にも動きが見られました。対面市場は社会・産業インフラであり底堅い状況です。当社グループの海外拠点においては、主に東南アジアでのコロナ感染の再拡大に伴うロックダウン等により、一時的な操業規制の影響を受けましたが、従業員の感染防止を徹底しつつ、現状ではすべての拠点において平常の稼働レベルに回復しています。今後は、サプライチェーンの確保や、グループ拠点間での製品供給や人的サポート体制を強化しつつ、xR(VR、AR)やWeb会議ツール等のデジタル技術を活用したリモートでの対応をより一層加速させていく必要があります。
主力のごみ処理施設の建設・運営は、日本国内の官公需向けが主な対面市場であるため、新型コロナウイルスによる市況の影響は極めて少ない状況です。当社グループが請け負う建設工事や施設の運転管理などにおいて、感染予防を徹底しながら、事業を安定的に継続させることが最重要課題となりますので、遠隔監視システムやリモート会議システムなどを活用しながら、人の移動を最小限に抑えつつ、各建設工事現場や管理事務所で関係者の健康管理を徹底します。
世界的なリモートワークの進展やデジタルトランスフォーメーションの加速等により、半導体業界では顧客工場の稼働率が高まっているため、設備投資が急増しています。一方、米中の貿易対立の影響には注視が必要です。また、通常、装置の販売においては、日本から技術者を派遣して客先での装置立上げを実施するケースが多く、日本から海外への渡航制限が厳しくなる中、海外拠点を最大限活用することで影響を最小限に抑えています。今後も世界的なWith/Afterコロナの対応の高まりによる半導体市場の活況に寄与すべく生産やサプライチェーンへの影響を最小限にとどめ、顧客に密着したフィールドサポートを充実させるため、各拠点のS&S体制強化と人材育成を推進していきます。
当社グループの事業等に関するリスクについて、長期ビジョン「E-Vision2030」及び中期経営計画「E-Plan2022」の策定にあたっては、中長期的な社会情勢や市場環境の変動をシナリオプランニングによって分析しています。また、足下の当社グループを取り巻くリスクについては、事業特性に照らし想定し得るリスクのうちから当社グループにとっての発生可能性、影響度及び対策後の残存リスクを分析する、全社リスクアセスメントを定期的に実施しています。
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
なお、新型コロナウイルスに関するリスクとその対応に関しては、「(2)新型コロナウイルスへの対応」で具体的に記載しています。
当社グループはリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。
当社グループにおける感染拡大防止と事業継続のため、社長を本部長とする新型コロナウイルス感染対策本部を設置し、グループの感染状況を週次で確認しながら、感染予防策を継続的に講じ、従業員及び家族、協力会社等へのワクチン職域接種を進め、Withコロナ期間における新しい働き方を実践しています。また、取締役会は感染状況と取組状況を把握しつつ、中長期視点での対策を監督しています。各拠点では各国政府・地域の方針に準じて、感染拡大防止に努めながら、事業活動を継続しています。
従業員は在宅勤務率を70%程度に設定し、さらに出社社員の“密”を回避するため、サテライトオフィスの設置や、時差通勤なども実施しています。製造現場においては、入構時の体温チェックなど従業員及び入構業者の健康管理を徹底しながら、シフト制や人数制限を行うことで、通常の生産活動を維持しています。また社会インフラの建設・維持管理の現場も社会的意義に鑑み通常の活動を維持しています。
今後も当社グループは、社員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆さまの健康と安全、感染拡大の防止を第一に考え、感染予防策を継続的に講じながら社会や産業に製品・サービスを提供する企業として、お客様の事業や生活への影響を最小限に抑えるべく事業活動を継続していきます。
(事業ごとのリスクと機会等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)新型コロナウイルスの影響」を参照ください。)
※当社グループは当連結会計年度(2021年1月1日から2021年12月31日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っています。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(単位:百万円)
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響長期化による不透明感は残るものの、ワクチン接種の普及等により持ち直しの動きが続きました。日本経済においては、大都市圏を中心に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施されるなど一部で経済活動が抑制されましたが、需要は緩やかに増加し、設備投資は持ち直しの動きがみられました。
当社グループの主要市場である石油・ガス市場においては、原油価格が新型コロナウイルス感染症拡大前の水準まで回復し、一部で案件に動きがみられました。半導体市場においては需要が高い水準で推移し、顧客の設備投資は拡大基調が続きました。建築設備市場は、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復がみられました。また、日本の国土強靭化関連の公共投資については引き続き堅調に推移しました。
このような環境下、当連結会計年度における受注高は、風水力事業では新型コロナウイルス感染症拡大の影響により世界経済が停滞した昨年と比較して中国を中心に需要回復が進み、前期を上回りました。環境プラント事業では廃棄物処理施設の大型案件を複数受注したことで受注高は前期を大きく上回りました。精密・電子事業では5GやAI、データセンターなど旺盛な半導体需要により半導体メーカの設備投資が拡大したことに加え、世界的な部品の供給不足を背景に顧客の前倒し発注の動きが継続したことなどによって受注高は好調に推移しました。売上収益は、高い受注水準により全ての事業において前期を上回りました。
利益面では、営業利益は風水力事業の継続的な収益性改善や精密・電子事業の増収、円安の影響等により大幅な改善となりました。原材料価格や物流費の上昇、部品不足の長期化が広範囲でサプライチェーンへの影響を及ぼしているものの、販売価格への転嫁や原価低減施策の実施、サプライチェーンマネジメントの強化等により業績影響の最小化に努めました。
これらの結果、当連結会計年度における受注高は7,714億83百万円(前期比50.9%増)、売上収益は6,032億13百万円(前期比15.5%増)、営業利益は613億72百万円(前期比63.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は436億16百万円(前期比80.0%増)となり、いずれの項目においても過去最高額を更新しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(単位:百万円)
受注高は前期から536億46百万円増の3,548億10百万円、売上収益は237億61百万円増の3,369億80百万円、営業利益は49億92百万円増の247億93百万円で、受注高、営業利益は過去最高額を更新しました。
ポンプ事業では増収増益で、主に建築設備市場向けの標準ポンプ事業ではグローバルで需要回復がみられました。また2021年4月に買収したトルコのポンプメーカもクロスセルなどの効果で業績貢献しました。石油・ガス市場向けカスタムポンプ事業では、中国での石油化学プラント向けの新設案件ほか中東での大型案件などを受注しました。ポンプ事業の営業利益は、増収に加え、カスタムポンプ事業での継続的な収益改善施策によって対前期比で増益となりました。
コンプレッサ・タービン事業では、受注は1,000億円を超え、製品、サービス&サポートともに前期を上回りました。製品事業では中国ほか中東やインドで客先の投資案件に動きがみられ、サービス&サポートでは新型コロナウイルス感染症対策として実施されていた移動制限の緩和が進みサービス&サポートの需要が増加しました。売上収益は、期初の受注残減少により製品事業で減少しましたが、営業利益は製品の選択受注や原価低減など収益性の改善によって増益となりました。
冷熱事業では中国市場での受注高・売上収益は堅調に推移しましたが、原材料価格高騰や国内市場でのサービス&サポート需要の伸び悩みなどによって増収減益となりました。
受注高は前期から675億83百万円増の1,294億96百万円、売上収益は44億5百万円増の718億24百万円、営業利益は12億37百万円減の56億32百万円となりました。受注高はごみ処理施設の大型案件を複数受注したとことにより前期比で大きく上回りました。売上収益はEPC工事案件の工事進捗により増加しましたが、利益面ではオペレーション&メンテナンス売上比率の減少、及び一部のEPC工事案件の採算性が悪化したことなどにより収益性が低下しました。このほか、ケミカルリサイクル技術の実証化に向けた研究開発などにより関連費用が増加し、固定費増加の一要因となりました。
※EPC(Engineering, Procurement, Construction)…プラントの設計・調達・建設
受注高は前期から1,387億44百万円増の2,854億1百万円、売上収益は524億39百万円増の1,927億91百万円、営業利益は164億8百万円増の280億35百万円でいずれも過去最高額を更新しました。半導体市場において、顧客全般での設備投資の状況は引き続き高い水準で推移し、納期の長期化を懸念した顧客からの早期発注の動きが増加しました。その結果、受注高、売上収益は製品、サービス&サポートともに大きく伸長しました。営業利益は、需要の拡大に対応した人件費や外注費ほかドライ真空ポンプの自動化工場関連固定費が増加しましたが、増収に加え、ドライ真空ポンプの自動化工場本格稼働の効果やCMPの改造など好採算案件の売上増加によって大幅な増益となりました。
《セグメント別の事業環境と事業概況》
生産、受注及び販売の状況は以下のとおりです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
当連結会計年度末における資産総額は、前年度末に比べて棚卸資産が197億35百万円、現金及び現金同等物が159億44百万円、のれん及び無形資産が117億54百万円増加したことなどにより、749億64百万円増加し、7,197億36百万円となりました。
セグメントごとでは、風水力事業は3,609億86百万円(336億88百万円増)、環境プラント事業は550億62百万円(10億51百万円増)、精密・電子事業は1,811億40百万円(290億44百万円増)、その他は347億33百万円(13億48百万円増)となりました。
当連結会計年度末における負債総額は、前年度末に比べて営業債務及びその他の債務が198億56百万円、社債、借入金及びリース負債が136億95百万円、契約負債が97億15百万円増加したことなどにより、501億86百万円増加し、3,980億80百万円となりました。
当連結会計年度末における資本は、自己株式を200億10百万円取得し、配当金を104億55百万円支払った一方、親会社の所有者に帰属する当期利益436億16百万円を計上し、在外営業活動体の換算差額が59億26百万円増加したことなどにより、前年度末に比べて247億78百万円増加し、3,216億55百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は3,123億10百万円で、親会社所有者帰属持分比率は43.4%となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは堅調な営業利益に支えられ、728億58百万円の収入超過(前期比40億10百万円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出257億55百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出103億75百万円などにより、313億61百万円の支出超過(前期比21億61百万円の支出増加)となりました。
営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、414億97百万円の収入超過(前期比18億49百万円の収入増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入金が純額で75億81百万円増加した一方、自己株式の取得による支出200億99百万円、配当金の支払い104億55百万円などにより、294億89百万円の支出超過(前期比150億99百万円の支出増加)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年度末から159億44百万円増加し、1,364億88百万円となりました。
当社グループは、企業価値向上のために適宜適切なタイミングで経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としており、強固な財務体質と高い資本効率をともに兼ね備えることが重要だと考えています。
親会社所有者帰属持分は信用格付として維持すべき水準と考える『シングルAフラット(※)』となり、現在の事業推進に必要十分な状態となっています。従って、現在の当社の財務の状態においては、売上債権、棚卸資産を圧縮し、創出された資金を厳選した成長投資に振り向け固定資産を増強する一方、資本効率を高めるために親会社所有者帰属持分を一定水準に抑制していきます。
(※)格付投資情報センター(R&I)による格付
当社グループは、事業を行う上で必要となる運転資金や成長のための投資資金として、営業キャッシュ・フローを主とした内部資金だけでなく金融機関からの借入や社債の発行などの外部資金を有効に活用していきます。D/Eレシオは0.4~0.6(IFRS)を基準に負債の活用を進め、資本コストの低減・資本効率の向上を図ります。
また、現金・預金等の水準(手元流動性)については、連結売上収益の2か月分を目安に適正水準の範囲でコントロールする方針です。これに加えて、金融上のリスクに対応するためにコミットメントライン契約等を締結することで、代替流動性を確保しています。なお、グループ内の資金効率を高めるため、資金を当社に集中する制度を運用しています。
代替流動性
当座貸越契約 50億円
コミットメントライン契約 800億円
いずれの契約においても、当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。
詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、以下のとおりです。
なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。
また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、百万円未満を切捨てて記載しています。
前連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
前連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(連結の範囲の変更)
EBARA MACHINERY INDIA PRIVATE LIMITED、株式会社むさしのEサービス、株式会社イー・シー・イー他23社を連結の範囲に含めています。また、新たに設立した株式会社さくEサービス他4社 を連結の範囲に含めています。
(会計方針の変更)
(収益認識に関する会計基準等の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日。以下「収益認識会計基準」という。)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)が2018年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用できることになったことに伴い、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしました。
この結果、当連結会計年度の売上高が4,805百万円増加し、売上原価は2,895百万円増加し、販売費及び一般管理費は516百万円減少し、営業利益及び経常利益、並びに税金等調整前当期純利益がそれぞれ2,425百万円増加しています。また、利益剰余金の当期首残高は4,473百万円減少しています。なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額は29.31円減少し、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益が、それぞれ17.62円及び17.55円増加しています。
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「流動負債」の「その他」に含めていました「前受金」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動負債」の「その他」に表示していた58,547百万円は、「前受金」17,160百万円、「その他」41,386百万円として組み替えています。
当連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(連結の範囲の変更)
Çiğli Su Teknolojileri A.Ş.を買収したことにより、同社及び同社の子会社であるVansan Makina Sanayi ve Ticaret A.Ş.とVansan Makina Montaj ve Pazarlama A.Ş.を新たに連結の範囲に含めています。また、新たに設立した荏原環境工程(中国)有限公司他3社 を連結の範囲に含めています。
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 42.初度適用」に記載のとおりです。
当連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(リース)
日本基準では借手としてのリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っていました。IFRSでは借手としてのリースについて当該分類を行わず、短期リース及び原資産が少額であるリースを除くすべてのリースについて「有形固定資産」に含まれている使用権資産並びに流動負債及び非流動負債の「社債、借入金及びリース負債」を認識しています。この結果、IFRSでは日本基準に比べて「有形固定資産」が18,128百万円、「社債、借入金及びリース負債」が17,935百万円増加しています。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんは20年以内の合理的な償却期間を設定し定額法により償却していました。IFRSでは、のれんは償却を行わず、毎年同時期及び減損の兆候を識別した時はその都度、減損テストを実施しています。この結果、IFRSでは日本基準に比べて「販売費及び一般管理費」が414百万円減少しています。
(資本性金融商品)
日本基準では、投資有価証券に係る売却損益、投資有価証券評価損を純損益に計上していました。IFRSでは、資本性金融商品をIFRS第9号に基づきその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に分類しており、投資を処分した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合にその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。この結果、IFRSでは日本基準に比べて「税引前利益」が1,057百万円増加しています。
(退職給付に係る費用)
日本基準では、確定給付制度による退職給付について、勤務費用、利息費用及び期待運用収益を純損益として認識していました。また、当該制度から生じた数理計算上の差異及び過去勤務費用のうち費用処理されない部分については、その他の包括利益累計額として認識し、その後、将来の一定期間にわたり純損益として認識していました。一方、IFRSでは、確定給付制度による退職後給付について、当期勤務費用及び過去勤務費用は純損益として認識し、純利息費用は確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じた金額を純損益として認識しています。この結果、IFRSでは日本基準に比べて「売上原価」が373百万円、「販売費及び一般管理費」が517百万円増加しています。
記載すべき重要な契約はありません。
記載すべき重要な契約はありません。
記載すべき重要な契約はありません。
記載すべき重要な契約はありません。
当社グループでは、2020年に策定した“価値創造ストーリー”である「E-Vision2030」の実現に向け、重要課題とした「5つのマテリアリティ」を解決するプロセスを通じて持続的に社会に貢献するため、風水力事業、環境プラント事業、精密・電子事業、及びこれら事業と連携を取るコーポレート研究開発組織で、研究開発に取り組んでいます。
各事業部及び各グループ会社では、新技術の実用化・新製品応用のための研究開発、及び技術や製品の高付加価値化に向けた研究開発を、業務提携などの外部との協業も活用して効果的に進めました。一方、コーポレート研究組織では、これらの事業を支える共通基盤と重要なコア技術の強化、及び中長期的展望に基づいた技術シーズの探索と実用化を、大学等の外部研究機関との共同研究も積極的に活用して進めました。さらに、新事業創出のための制度であるEIX(Ebara Innovation for X)制度を活用し、DX(デジタルトランスフォーメーション)化やプロセスイノベーション等への取り組みと成果の利活用を加速させています。
また、持続可能で地球にやさしい社会、安全・安心に過ごせる社会インフラ、水や食べるものに困らない世界を支えることを目指して、当社がこれまで培ってきた技術を活かしながら外部の優れた技術との融合をはかり、新規事業の創出に挑戦しています。事業創出に向けては、陸上養殖のエコシステム、再生医療向け装置、構造たんぱく質の生産技術、細胞培養関連技術などの取り組みに着手しています。
当連結会計年度の研究開発費は
セグメントごとの研究開発活動の状況は、以下のとおりです。
風水力事業分野では、中長期的に成長の持続が期待される、水インフラ、エネルギー(ガス、電力)、建築設備分野などのグローバル市場向け製品に関し、海外グループ会社との連携強化を含め、ラインナップ拡充や製品力強化に取り組んでいます。
標準ポンプでは、省エネ・省資源・環境負荷低減を指向し機電・通信・制御を一体化した製品群の開発を継続して進めており、小型・省スペース、スラリー液対応を実現した立型プロセスポンプLXD型の提供や高効率立型多段ポンプEVMS型のラインナップ拡充を実施しました。また、顧客の省人化・省力化に貢献するICT技術製品の開発も継続して進めており、IoTセンサとクラウドを組み合わせた「荏原メンテナンスクラウド」を立ち上げ、ポンプ等の健全性を遠隔にて把握できる状態監視システムの提供を開始しました。
カスタムポンプでは、エネルギー分野と水利分野において省エネ・省資源・環境負荷低減を指向した製品群の開発を継続して進めています。また、液体水素ポンプの開発も進めており、NEDO助成事業以外も対応し加速を図るため、新たにコーポレートプロジェクトとして「CP水素関連事業プロジェクト」を発足しました。
コンプレッサ・タービン分野では、省エネ・省資源に貢献する新型高効率タービンの開発を継続して進めています。また、天然ガスパイプライン向圧縮機の開発も進めています。
冷凍機分野では、環境負荷低減ニーズの高まりに応えるため、地球温暖化係数の小さい冷媒を使用する冷凍機の開発を継続し、ラインナップ拡充、応用範囲拡大を進めています。また、高度情報化社会の進展に伴い増大している半導体需要に応えるため、同製造プロセスに用いられ、生産性の向上に寄与する温調装置の開発を進めています。
基盤技術に関しては、コーポレート研究開発組織とも連携し、技術開発を実施しました。「素形材・溶接・表面改質・加工等に対する新しい生産基盤技術」については、鋳造リードタイム削減と製造精度向上に向け、効率的な3D形状モデリング手法と“3D積層技術”によるデジタルマニュファクチャリングの構築を進めています。その他にも「数値シミュレーションと新しい最適化手法の導入などによる開発スループットの一層の向上とデジタル設計・解析プロセスの効率化」、「PIV(粒子画像流速計)技術の導入による実験基盤技術の拡充」、「製品性能や信頼性の向上に寄与し製品ライフサイクルを支えるIoT技術の開発・応用」などを進めています。
当連結会計年度の研究開発費は
環境プラント事業分野では、廃棄物処理施設の建設工事(EPC)から施設運営・維持管理(O&M)までを長期的に一括して行うDBO事業、既存施設の延命化を提案する延命化事業、既存施設のO&Mを長期にわたり運営委託を受ける長期包括事業に取り組んでおり、これまで以上に提案力や、品質、コスト競争力強化が求められています。これらの状況を踏まえ、施設更新に伴う機能強化、ライフサイクルコスト低減を可能とする新技術・新製品開発、保守運営技術の改良開発に加え、これらを支えるAIやIoT技術の活用を推進しています。また、再生可能エネルギーの1つとしての木質バイオマス発電や、産業廃棄物処理の需要を見込み、発電効率や運転の安定性を向上するための要素技術の開発に取り組んでいます。さらに、最近の世界的な動きとなっているカーボンニュートラルやプラスチックによる海洋汚染抑制に寄与すべく、廃プラスチックのケミカルリサイクルに適用するガス化技術の開発を行っています。
当連結会計年度の研究開発費は
精密・電子事業分野では、半導体デバイス製造プロセス装置において、チップの微細化や3次元集積化だけでなく、重要度が増している新しいパッケージング技術などの開発要求や、急成長するAI、IoT分野に関する技術開発要求にも対応するよう、装置の改良・改善及び新機種の開発に取り組んでいます。コンポーネント製品においては、更なる省エネ化及び環境負荷低減に貢献できる製品や総合排気機器メーカの強みを活かした製品の開発に取り組んでいます。また、顧客との共同開発・コンソーシアムへの参画、さらには各大学との共同研究などを通して、次世代半導体プロセス技術の研究も継続しています。
当連結会計年度の研究開発費は