第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)経営方針

 「物作りの技術を中心とした企業活動」を行う「技術創生」をコアコンセプトとして掲げ、以下の4つの経営理念により将来とも発展することを目指します。

 

 ①「社会貢献」

   独自の技術を駆使してより良い製品を創り、社会の進歩に寄与します。

 ②「人間中心」

   株主・社員はもとより、地域や社会・世界の人々のために活動します。

 ③「環境貢献」

   自然と共存する技術を目指し、地球環境の向上に寄与します。

 ④「人材育成」

   社員の自己啓発を支援し、自らの役割と価値を創造しうる人材の育成に努めます。

(2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

  各国において新型コロナウイルス感染症のワクチン接種や治療薬の普及に伴い、感染拡大の影響が徐々に緩和していくことにより、消費主導の景気回復が期待されるものの、引き続き、感染再拡大への警戒が必要であり、加えて、ウクライナ情勢を受けたエネルギーや一次産品の世界的な供給制約の長期化とインフレの高進が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が継続するものと思われます。

  このような状況下で、当社グループの受注については、政府による国土強靭化基本計画の実行や経済対策として予算化された公共インフラ設備の受注を進めることに加え、脱炭素化社会に向けた省エネルギーや生産性向上を目的とする設備の更新需要などに対して、当社が競争優位性を持つ得意分野を中心に、技術力を生かした受注活動に注力して需要を確実に取り込む必要があると考えています。

  また、財務上の課題として、健全な財務体質を維持しつつ、省エネルギーや生産性向上に資する設備投資や研究開発活動などの事業への投資と株主への還元に関し、適正な資産配分を行うことが課題と考えています。

  中長期的な取り組みとしては、2020年度からスタートした「中期経営計画2022 D-Active」を鋭意推進しており、世界人口の増加に伴う水需要の増大を見据えた海水淡水化ビジネスの確立など、市場変化への適応策を盛り込み、順調に成果を上げてまいりました。「中期経営計画2022 D-Active」の最終年度となる2022年度は、達成・成就等を意味するAchievementをキーワードに掲げ、世界的な使命であるカーボンニュートラルの達成に向けたCO2削減の提案などを通じて、DMWブランドを浸透させ、熱い思いで自らが牽引者となり、選ばれる企業への変身を目指してまいります。

  中期経営計画のビジョン、基本戦略、目標とする経営指標は以下のとおりです。

<ビジョン>

「DMWブランドを浸透させ、熱い思いで自らが牽引者となり、選ばれる企業へ変身する」

①DMWブランドの浸透でプレゼンスを確立する

②ポンプ・送風機市場で、グローバルニッチトップ企業を目指す

③お客様のニーズに即した製品とサービスで社会に貢献する

<基本戦略>

①海水淡水化ビジネスの確立

・第4のビジネスとしての市場におけるDMWの認知度アップ

②独創的な製品開発とビジネスモデルの確立

・社会とお客様の変化に対応した新たな製品開発

③ストックビジネスの増強とメンテナンス体制の確立

・お客様のニーズや社会の変化に対応した付加価値提案の充実

・ストックビジネスを足掛りに、次代に繋がる新規案件の受注

④人的資源の活性化

・社員総活躍企業を目指したマルチタスク人材の育成

・ダイバーシティーの推進

⑤SDGsを推進し持続可能な社会の実現に貢献

・温室効果ガス排出量を削減し、気候変動抑制に寄与

・培った技術力と人材の育成と活躍で企業の持続的発展

・当社技術を活用した製品・サービスで環境負荷の低減

・国際社会への貢献と地域社会との共存・調和で生活の質の向上

⑥「新しい生活様式」に則した働き方の新しいスタイルの推進

・テレワークや時差出勤でゆとりある勤務の実施

・少人数やオンラインでの効率的な会議の実施

⑦組織統治の強化と公正な事業慣行の実践により企業価値の最大化

・リスクマネジメントの強化とコンプライアンスの充実

・公正な取引の遵守とサプライチェーンマネジメントの徹底

<目標とする経営指標>

 「中期経営計画2022 D-Active」において目指す連結経営数値目標は、次のとおりです。

 

連結経営数値目標

受注高

250億円

営業利益

 25億円

売上高営業利益率

   11%

ROE

   9%

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
 

 

項目

リスク

当社の対応

1

市場の動向と収益環境の変化に伴うリスク

 当社グループの業績は公共事業の占める割合が高いため、公共投資の減少基調が続きますと、企業間競争が激しくなり、収益環境を悪化させる可能性があります。

 国内民需および海外市場向けに経営資源をシフトすることに加え、官需向けではストックビジネスの営業を強化します。

 当社グループは製品の製造を主体としているため、鉄鋼等の原材料の価格高騰により、製造コストが増加し業績を悪化させる可能性があります。

 定期的に原材料価格の変動を調査・注視しており、ショートインターバルで製品原価へ反映しています。また、為替リスクに対し、適宜、為替予約等によるリスクヘッジを行っています。

 原油価格の急激な変動などによるプロジェクトの凍結や為替レートの変動によりコストが増加し業績を悪化させる可能性があります。

 市場の多様化を進めるとともに、当社製品の品質や技術力を優先していただける顧客へのシフトを進め、製品の信頼性を確保するために、単なる価格競争は回避します。なお、受注した案件については、為替リスクに対し、適宜、為替予約等によるリスクヘッジを行っています。

2

原材料・部品及び機器の調達難

 原材料・部品及び機器の調達に支障をきたした場合、製品の製造や販売が困難となり、業績を悪化させる可能性があります。

 常にサプライチェーンのリスクアセスメントを実施するとともに、代替え調達できるサプライヤーの確保も進めており、リスクの分散化を行っています。

3

海外事業に伴うリスク

 国際情勢の変化による紛争の勃発や感染症などによりサプライチェーンの遮断やプロジェクトの遂行に支障が出るリスクがあります。

 海外拠点や現地商社との情報交換やサプライチェーンの多様化を図ります。感染症等についてはIT機器の導入推進による業務継続などを対応策としています。

4

有価証券の保有に伴うリスク

 当社グループは、将来の資金需要に対する待機資金の有効活用のために、資金を有価証券として保有します。

 今後の経済情勢・株式市場・為替レートの動向によって有価証券の時価が下落し、営業外費用が増加した場合、業績を悪化させる可能性があります。

 リスクを軽減するために、保有する有価証券については、選定方法を規程に定めており、外国為替レートの影響を受けない銘柄を選定することや保有期間の限定などの制限をしています。

5

災害やインフラの障害に伴うリスク

 当社グループの事業所は、静岡県三島市にあり南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されています。

 大規模な自然災害に見舞われた場合には、操業に支障が生じ業績に影響する可能性があります。

 事業継続対応については、BCP基本方針を定め、三島事業所が地震等により被害を受けた場合を想定し、同種の企業と緊急時相互支援協定を結んでいます。

6

製品やサービスについて

 当社グループが提供する製品やサービスに重大な瑕疵や欠陥があった場合、多額の賠償の責任を負う可能性があり、それが業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 また、そのような事態が発生した場合には、当社グループに対する社会的評価及びブランド価値の低下を招き、売上を減少させる可能性があります。

 当社グループが従来から取組んでいる製品の品質保証活動とブランド意識向上に向けた取組みが不適合製品の減少に資することが確認できるため、引続きこれらの活動に注力していきます。

 また、万一の無償保証工事費用の発生に備え、製品保証引当金を計上しています。

7

法的規制等について

 当社グループは主に、風水力機械、海水淡水化用エネルギー回収装置、廃水処理装置・廃棄物処理装置、配電盤・電気計装制御装置・電気通信制御装置等の製造販売をしており、通商、私的独占の禁止、知的財産、製造物責任、貿易及び外国為替管理、環境・リサイクル関連の法的規制を受けています。

 また、輸出先の各国においては輸出入規制、為替の決済規制等、さまざまな政府規制の適用を受けており、これらの規制の動きによっては業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループ内において法令遵守の徹底を図るとともに、法令改正等には事前準備が出来るよう相談先を確保しています。

8

情報セキュリティについて

 基幹業務システムのハード及びソフトの障害や、サイバー攻撃などの被害を受けることによって、業務やサービスの遅滞や停止、重要な情報の漏洩などが発生する可能性があります。

 事業継続の観点からサーバのクラウド化やシステムのバックアップ対策を強化し、有事の際に復旧できる仕組みを構築しています。また外部からのサイバー攻撃に対し、防御するソフトの導入に加え、社員へのセキュリティ教育と訓練を実施しています。

9

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症の流行状況によっては、当社グループ、顧客、取引先における事業活動の制限等の影響により、当社グループの業績等に影響が生じる可能性があります。

 毎朝の検温、手指の消毒、マスク着用、リモート会議の積極活用等を実施しています。

 また、当社グループ製品の据付・試運転等を行う国内の現地工事サイトにおいても、関係省庁のガイドライン及び当社が設定した安全ルールを工事業者等、関係先と共有し、感染症防止対策を図っています。

 万一、当社グループの従業員等に感染者が発生した場合には、対応フローチャートおよび保健所等の関係機関の指示に従い、必要なアクションをとることとしています。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しています。

 これに伴い、前連結会計年度と収益認識の会計処理が異なることから、当連結会計年度における経営成績に関する説明は、売上高又は営業利益等については前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しています。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりです。

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、米国や中国経済の回復、各国における新型コロナウイルス感染症のワクチン接種普及により、全体として持ち直しの動きが続きました。一方で、世界的な半導体の供給不足、原材料やエネルギー価格の高騰、新たな変異株の蔓延によるサプライチェーンの停滞等により、夏場以降の回復ペースに鈍化が見られたほか、ウクライナ情勢の緊迫化によるエネルギーの供給不足、より一層の価格高騰等が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いています。わが国経済については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の発令が繰り返された中で、個人消費や設備投資などで持ち直しの動きが続いたものの、半導体の供給不足の影響などにより、生産では回復の動きに足踏みがみられました。

 このような中で、当社グループの当連結会計年度における受注額は、前連結会計年度のような超大型案件がなかった官需部門と新型コロナウイルス感染症拡大の影響で発注時期の遅れ等があった海外部門が前年同期に比べて減少したことなどから、前連結会計年度比89.1%の24,170百万円となりました。

 また、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

(a)財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,708百万円増加し、32,354百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ36百万円増加し、9,703百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,671百万円増加し、22,651百万円となりました。

 

(b)経営成績

 売上高は、22,820百万円(前連結会計年度売上高21,750百万円)を計上しました。

 利益については、営業利益は2,425百万円(前連結会計年度営業利益2,547百万円)、経常利益は2,563百万円(前連結会計年度経常利益2,707百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,877百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純利益2,003百万円)となりました。

 また、期末受注残高は前連結会計年度比98.5%の25,035百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、5,885百万円となり、前連結会計年度末より1,119百万円減少しました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、162百万円の増加(前年同期 キャッシュ・フローの増加1,298百万円)となりました。

これは、売上債権の増加3,087百万円、法人税等の支払額863百万円などの減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益2,620百万円、仕入債務の増加692百万円、減価償却費530百万円、棚卸資産の減少98百万円などの増加要因が多かったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、788百万円の減少(前年同期 キャッシュ・フローの減少1,033百万円)となりました。

これは、投資有価証券の売却による収入78百万円などの増加要因があったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出749百万円、投資有価証券の取得による支出120百万円などの減少要因が多かったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、490百万円の減少(前年同期 キャッシュ・フローの減少587百万円)となりました。

 これは、配当金の支払476百万円などによるものです。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループは風水力機器の製造・据付・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載していません。

(a)生産実績

当連結会計年度における生産実績を部門区分別に示すと次のとおりです。

部門区分

生産高(百万円)

対前期増減率(%)

官需部門

16,408

7.5

国内民需部門

3,409

3.4

海外部門

3,002

△5.8

22,820

4.9

(注) 当社グループはすべて受注生産であるため、生産実績は販売実績と同一となっています。

 

(b)受注実績

当連結会計年度における受注実績を部門区分別に示すと次のとおりです。

部門区分

受注高(百万円)

対前期増減率(%)

受注残高(百万円)

対前期増減率(%)

官需部門

18,756

△11.9

20,854

8.8

国内民需部門

3,477

16.4

2,603

△24.5

海外部門

1,937

△31.9

1,577

△43.6

24,170

△10.9

25,035

△1.5

 

(c)販売実績

当連結会計年度における販売実績を部門区分別に示すと次のとおりです。

部門区分

販売実績(百万円)

対前期増減率(%)

官需部門

16,408

7.5

国内民需部門

3,409

3.4

海外部門

3,002

△5.8

22,820

4.9

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

東京都

2,952

13.6

2,475

10.8

㈱守谷商会

2,331

10.7

2,294

10.1

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a)財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ1,708百万円増加し、32,354百万円となりました。

 これは、仕掛品の減少1,670百万円、現金及び預金の減少1,117百万円などがあったものの、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度は、「受取手形及び売掛金」)の増加4,553百万円、投資有価証券の増加190百万円などがあったことによるものです。

(負債)

 当連結会計年度末の総負債は前連結会計年度末に比べ36百万円増加し、9,703百万円となりました。

 これは、契約負債(前連結会計年度は「前受金」)の減少440百万円などがあったものの、支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加693百万円などがあったことによるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ1,671百万円増加し、22,651百万円となりました。これは、利益剰余金の増加1,558百万円、その他有価証券評価差額金の増加62百万円などがあったことによるものです。

 

(b)経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

 売上高については、主に連結子会社であるDMWインド社の売上高が減少したことで海外部門の売上高が3,002百万円(前連結会計年度海外部門の売上高3,187百万円)と前年度に比べて若干減少したものの、官需部門と国内民需部門は期初の受注残高が豊富であったことや期中の早い時期に大型案件の受注が出来たことで、年間を通じて安定した仕事量を確保できたことから、官需部門は16,408百万円(前連結会計年度官需部門の売上高15,264百万円)、国内民需部門は3,409百万円(前連結会計年度民需部門の売上高3,298百万円)と、それぞれ前連結会計年度に比べ増加しました。その結果、売上高は22,820百万円(前連結会計年度売上高21,750百万円)となりました。

(売上総利益)

 売上総利益については、前連結会計年度に比べ売上高が増加したことから、5,720百万円(前連結会計年度売上総利益5,638百万円)と増加しました。しかし、前連結会計年度に比べて利益率の厳しい案件が多かったことに加えて、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受けて材料・購入品の価格が上昇したことや、海外調達が制限されたことを含めて原価低減が予定通りに進まなかったことなどから、売上総利益率は25.1%(前連結会計年度売上総利益率25.9%)となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、役員賞与引当金繰入額などの減少があったものの、荷造運送費や研究開発費、給与手当・賞与等などの増加により、3,294百万円(前連結会計年度販売費及び一般管理費3,090百万円)と増加となりました。

 その結果、当連結会計年度の営業利益は、2,425百万円(前連結会計年度営業利益2,547百万円)となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、受取利息の増加などがあったものの、投資有価証券売却益の発生がなかったことにより33百万円減少し、178百万円(前連結会計年度営業外収益211百万円)となりました。営業外費用は、固定資産処分損などの増加があったものの、寄付金などの減少があったため10百万円改善し、41百万円(前連結会計年度営業外費用51百万円)となりました。

 その結果、当連結会計年度の経常利益は、2,563百万円(前連結会計年度経常利益2,707百万円)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度において、投資有価証券売却益28百万円、補助金収入28百万円を特別利益で計上しています。

 また、当連結会計年度における法人税等については、課税所得の減少による法人税、住民税及び事業税の減少などがあったことから41百万円減少し、742百万円(前連結会計年度法人税等784百万円)となりました。

 その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、126百万円減少し、1,877百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純利益2,003百万円)となりました。

 当社グループ製品の供給先は公共インフラ設備向けの割合が高いことなどから、現状では新型コロナウイルス感染症の世界的流行による需要減少の影響は小さいと認識しています。今後の感染状況によっては、当社グループ、顧客、取引先における事業活動の制限等がされることも想定されます。その場合、主に国内民需・海外向けにおいて当社グループの業績等に影響が生じる可能性はあります。今後も感染症予防策を続けながら収束状況に応じて、影響を出来る限り抑える取り組みにより、事業継続できる態勢の確保に努めてまいります。

 上記認識のもと、官需営業については、お客様に対して業界をリードする機場計画などを積極的に提案し、大型案件の受注に注力するとともに、ビジネスパートナーとの連携を深め、公共インフラ分野でのシェアの拡大を目指してまいります。国内民需および海外の営業については、DMWブランドの浸透を図るために、得意分野である海水ポンプ市場を中心に、お客様のニーズに沿った既納製品の修理・改善の提案をするストックビジネスを推進してまいります。海水淡水化ビジネスについては、これまで納めた製品の実績データを活用して当社の優位性をPRするなど、新たな販売網の確立を図ってまいります。また、世界中で脱炭素社会の実現が求められる中、CO2削減に直接貢献できる高効率の当社製品の販売を推進し、SDGsへの取組みを通じて、環境負荷の低減による気候変動抑制への寄与、国際社会への貢献、地域社会との共存を目指してまいります。

 

(c)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは風水力機器の製造・据付・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載していません。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 資本の財源及び資金の流動性にかかる情報につきましては、次のとおりです。

(資金需要)

 当社グループの資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要です。

 運転資金需要は、当社グループの売掛債権の入金時期が期末前後に集中する季節性を有することから、期中の労務費や社外流出費などの支払資金が不足した場合に備えるための短期的な需要です。設備資金需要は、主として生産設備の新設や老朽更新、研究開発費などによる資金需要です。

(財務政策)

 資金需要については、フリー・キャッシュ・フローの累積である内部留保資金で賄うことを基本としています。資金の流動性については、資金の元本確保を優先した運用により、運転資金や不測の事態にも機動的に対応できる手元流動性を確保することを基本としています。また、長期的に運用可能な待機資金については、リスク及び投資効率を考慮した株式・債券・投資信託による運用を行うこととしています。

 

③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

「中期経営計画2022 D-Active」において目指す連結経営数値目標は、次のとおりです。

 

連結経営数値目標

受注高

250億円

営業利益

 25億円

売上高営業利益率

   11%

ROE

   9%

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は貸倒債権、棚卸資産、投資有価証券、法人税等、退職金、財務活動、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対しては、継続して評価を行っています。経営陣は過去の実績等を斟酌し、より合理的と考えられる方法により見積り及び判断を行っています。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。

(a)収益の認識

当社グループは、顧客との受注契約に対し、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断し、履行義務の充足に係る進捗率に基づき収益を認識しています。一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益の基礎となる進捗率は、総製造原価の見積額を基にしています。また、履行義務の充足に係る進捗率の見積りの方法は、発生原価に基づくインプット法を採用しています。なお、履行義務の充足に係る進捗率を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合は、原価回収基準にて収益を認識しています。期間がごく短い工事契約については、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しています。

 

(b)受注損失引当金

当社グループは、連結会計年度末の手持受注工事のうち、損失発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることが可能な受注工事物件について、損失見込額を受注損失引当金として計上しています。受注工事物件の採算性が悪化した場合、追加引当が必要となる可能性があり、利益を減少させることになります。

(c)製品保証引当金

当社グループは、完成後の工事に係る将来の無償保証工事費用の支出に備えるため、費用見込額を過去の実績を基礎に計上しています。工事完成後、想定した額を上回る無償保証工事費用が発生した場合、利益を減少させることになります。

(d)貸倒引当金

当社グループは、顧客等の支払不能時に発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しています。顧客等の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

(e)繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産についてスケジューリング不能及び回収可能性が低いと思われる場合は、評価性引当額を計上しています。評価性引当額の計上額算定に当たっては、回収可能性並びに将来の課税所得を慎重に判断し、将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に、将来回収できると判断した場合、繰延税金資産への調整額により当該判断を行った期間に利益を増加させることになります。

(f)退職給付費用

当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、退職給付債務を計上していますが、退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率・将来の給与水準・退職率・死亡率・運用収益率等があります。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用に影響を与えます。

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 世界最高水準の流体機械を国内外の風水力機械マーケットに供給するため、積極的に研究開発活動を行っています。当連結会計年度における主要テーマは、新製品開発と高性能化、信頼性向上を図るための研究です。新製品開発としては、新型排水ポンプの開発等に取り組んでいます。更に流れ解析、強度解析を用いて製品の高速小型化、信頼性向上を図るための研究、環境保護に繋がる新たな軸受等の要素開発を積極的に進めています。

 当連結会計年度の研究開発費の投入額は271百万円となっています。

 なお、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント情報は記載していません。