第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針 

当社グループは、成形システムビルダとして発展し、人と社会に貢献することを企業理念として掲げております。

この企業理念を基本姿勢として、金属その他各種素材に対応する独創的な成形システムの開発・製造・販売・サービスを通じて、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会などのステークホルダー各位と長期的な信頼関係を構築して、企業理念に掲げる人と社会への貢献を実現していく所存です。

 

(2) 目標とする経営指標

2017年度よりスタートした中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)において、売上高は800億円を、営業利益については安定的に10%以上の営業利益率を確保することを目標に掲げ、企業価値と株主共同の利益の向上に一層の努力を傾注してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、長期的に成形システム分野で世界の「トップランナー」となることを経営戦略の柱とし、グローバル市場において多様な顧客の異なる価値観・ニーズに対応する成形システム商品の技術開発・商品開発に注力しております。2017年度よりスタートした中期経営計画においては、「アイダ新世紀に向けた新たな挑戦」というスローガンを掲げ、①市場・顧客開拓、 ②商品競争力向上、③重点事業強化、④グローバル業務体制高度化、⑤人財育成・開発、⑥成長基盤構築、という6つの重点施策に取り組んでおります。

 

(4) 当面の対処すべき課題の内容等 

当社グループは2017年度よりスタートした中期経営計画において、前述のような6つの重点施策を推進しておりますが、当経営計画の2年目となる2018年度においては、以下のような施策に重点的に取り組みます。

① 市場・顧客開拓

2017年度に引き続き、グローバル顧客の開拓とテクニカルマーケティング力強化に取り組み、メガサプライヤー取引の拡大、欧州・新興国市場の開拓に傾注してまいります。2018年度は特に、自動車電動化が加速していることを踏まえ、モーターやバッテリー等の部品生産に適した高速プレスや汎用機といった高付加価値製品の需要掘り起こしに傾注いたします。

② 商品競争力向上

当社開発の高出力大型サーボモーターの活用強化、トランスファープレスのコンパクト化、順送プレスの高機能化等を進め、プレス機械の差別化を図ります。また、自動車車体における、超ハイテン材、アルミ材、炭素繊維等の新素材需要増加に応えるべく、サーボ技術を活用した新素材対応成形システムの開発を進めます。

③ 重点事業強化

≪自動機(FA)事業≫2017年度に当社グループに加わった日本リライアンス株式会社について、近代化も含めたプレス周辺自動機の設計や制御装置製作、サーボドライバやIoT分野における開発等で連携を強化し、相乗効果の拡大を図ります。また、自動機装置生産を担う株式会社アクセスの運営体制見直しにより、システム受注の受入態勢を一層強化いたします。

≪サービス事業≫新たな取り組みとして、サービス部門内に製造機能を構築し、近代化装置の製造やオーバーホールへの対応を強化します。手始めとして、2018年秋に名古屋工場の設備を一新し、この体制を立上げます。

④ グローバル業務体制高度化

2017年度に引き続き、海外生産拠点の内製化向上、グローバルでの操業度管理強化、設計部門におけるグローバル共同体制整備等を進めてまいります。グローバルガバナンス強化に向け、受注、設計、生産、原価管理等の運営や諸コードについて、グローバルでの統一化を推進します。

⑤ 人財育成・開発

2017年度に引き続き、海外生産拠点のレベルアップに向け本社による海外現地社員教育に注力するとともに、前述のサービス製造機能を担う人財の育成も行ってまいります。また、長時間労働管理の徹底、健康・安全対策の強化、職務等級制度高度化による処遇見直し等、「働き方改革」に向けた諸施策にも取り組みます。

⑥ 成長基盤構築

≪研究開発≫上記「②商品競争力向上」の諸施策に対し重点的に研究開発投資を行います。
 ≪成長投資≫2018年度の重点施策は、高速プレスの増産に向けた設備投資です。EV車等の電動車の普及により従来のエンジンに替わる駆動用モーターの需要が拡大していることを踏まえ、当社はモーターコア打ち抜き用の高速プレスの増産体制構築に着手いたしました。工事は2018年秋に完了予定で、2017年度対比で1.5倍以上の生産能力拡大を目指します。

 

(5) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容 

当社取締役会は、特定の者による当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼすことが可能な数の当社株式を取得することを目的とする大規模な買付行為が行われようとする場合、これに応じるか否かは株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかし、当社の経営には、その主たる事業であるプレス機械事業に関する高度な専門知識を前提とした特有の経営のノウハウや、各取引先及び顧客等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者にこれらに関する十分な理解がなくては、株主共同の利益を毀損してしまう可能性があります。

上記の大規模な買付行為がなされたときに、買付者の提示する当社株式の取得対価の妥当性に関して株主の皆様が短期間で適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。

以上のことを考慮し、当社としましては、上記買付者は、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って、当該買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始すべきであると考えております。

また、大規模な買付行為の中には、当該買付行為が明らかに濫用目的によるもの又は不適切なものと認められるものもないとはいえません。当社は、係る買付行為に対して、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って適切と考える方策をとることも、株主共同の利益を守るために必要であると考えております(以上の考え方を、以下「会社支配に関する基本方針」といいます)。

 

② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みとして、下記③に記載しているもののほか、上記に記載している(1)、(3)、(4)の取組みを行っております。

これらの取組みは、当社グループの企業価値を向上させ、その結果、株主共同の利益を著しく損なう大規模買付者が現れる危険性を低減するものであるため、会社支配に関する基本方針に沿うものであると考えます。また、このような取組みは、当社グループの企業価値を向上させるものであるため、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えます。

 

③ 会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当該取組みとして、2016年5月12日開催の当社取締役会において、(ⅰ)特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注1)の買付行為、又は(ⅱ)結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(注2)(以下「大規模買付行為」といい、係る買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます)を対象とする大規模買付ルール(以下「大規模買付ルール」といいます)を設定するとともに、大規模買付者に対する一定の対応方針(以下「本対応方針」といいます)を採用することを決議し、2016年6月28日開催の当社定時株主総会において承認をいただいております。

大規模買付ルールは、大規模買付者には、当該大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始すべきであるとしております。当社取締役会は、係る情報が提供された後、独立の外部専門家等の助言を受けながら大規模買付行為について慎重に検討したうえで意見を形成し、公表いたします(注3)。

本対応方針の下では、大規模買付者により大規模買付ルールが遵守されなかった場合又は大規模買付ルールが遵守された場合であっても、当該大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうと判断され、対抗措置を発動することが相当であると認められる場合には、当社取締役会は、新株予約権の発行その他所定の対抗措置をとる場合があります。

本対応方針の詳細につきましては、2016年5月12日付プレスリリース「会社の支配に関する基本方針及び大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の継続に関するお知らせ」(当社ホームページ:http://www.aida.co.jp)をご参照ください。

 

(注1)「株券等」とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等又は同法第27条の2第1項に規定する株券等のいずれかに該当するものを意味します。

(注2) いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除きます。また、市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。

(注3) 必要に応じ、大規模買付行為者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社株主の皆様に対し代替案の提示も行います。

 

 

④ 本対応方針が会社支配に関する基本方針に沿うものであること、株主共同の利益を損なうものではないこと及び会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと並びにその理由

 

・本対応方針が会社支配に関する基本方針に沿うものであること

本対応方針は、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為がなされた場合の対応方針、特別委員会の設置、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。

本対応方針は、大規模買付者が大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。

また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付者の大規模買付行為が株主共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、当該大規模買付者に対して当社取締役会は株主共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。

 このように本対応方針は、会社支配に関する基本方針の考え方に沿って設計されたものであるといえます。

 

・本対応方針が株主共同の利益を損なうものではないこと

上記①記載のとおり、会社支配に関する基本方針は、株主共同の利益を尊重することを前提としています。本対応方針は、係る会社支配に関する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保障することを目的としております。本対応方針によって、当社株主及び投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本対応方針は株主共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

さらに、本対応方針の発効・延長及び有効期限前の廃止が当社株主の皆様の承認を条件としており、当社株主が望めば本対応方針の廃止も可能であることは、本対応方針が株主共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。

なお、本対応方針は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)を充足しています。また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっております。

 

・本対応方針が会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

本対応方針は、大規模買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、株主共同の利益を守るために必要な範囲で大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動は本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は単独で本対応方針の発効・延長を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

また、大規模買付行為に関して当社取締役会が対抗措置をとる場合等、本対応方針に係る重要な判断に際しては、必要に応じて独立の外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される特別委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされています。このように、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続きも盛り込まれています。

さらに、当社の取締役任期は1年であり、期差任期制は採用しておりませんので、本対応方針はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。

以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えております。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

(国際的活動及び海外進出について)

当社グループの生産及び販売活動は、日本のほか米州、欧州及びアジア等の各国地域で行われております。これらの海外市場への事業進出には、①予期しない政策、法律又は規制の変更、②外国為替相場の大幅かつ急激な変動、③テロ、疫病、戦争、その他の原因による社会的混乱等のリスクが内在しており、現地の状況によっては当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(製品の品質保証について)

当社グループは日本を含めた世界各国の工場で各国法令・基準等に準拠した当社の品質管理基準に従って各種製品を製造しております。しかし、すべての製品に欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を担保できるという保証はありません。さらに当社グループが引き続き製造物賠償責任保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物賠償責任につながる製品の欠陥が生じた場合、それらが多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、その結果、売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(原材料仕入価格の変動について)

当社グループの製品群の主要原材料は鋼材を始めとする鉄鋼製品であり、それらに大幅な価格変動があった場合には、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(特定業種(自動車産業)への依存度が高いことについて)

当社グループにおける自動車産業向けの製品売上高は全体の4分の3以上を占めており、自動車業界の好不況の動向及びその設備投資動向は、当社グループの事業、業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。

 

(競合等の影響について)

当社グループの主要製品である鍛圧機械においては、グローバル市場で同業他社との間に品質、価格、納期、サービス等において競合が生じています。当業界において供給過剰や需要の大幅な低下が生じて販売競争がさらに激化した場合、当社グループの業績に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(退職給付債務及び費用について)

当社グループの従業員退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、また前提条件が変更された場合、その影響は将来の会計期間にわたって償却するため、将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼし、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(地震等による影響について)

当社の主力工場は、今後大地震の発生が予想される関東平野南部の神奈川県西北部に位置しており、これらの地域において大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産及び業績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済については、グローバルで投資と貿易が拡大し、先進国、新興国ともに成長局面にあります。国内経済も、個人消費の回復や企業業績の改善により、緩やかな回復が続いておりますが、世界的な保護主義の高まり、貿易摩擦懸念、地政学リスク等、先行きの不透明感は拭えない状況です。

鍛圧機械製造業界におきましては、国内向けの受注が17.6%増となった結果、当連結会計年度の受注は前連結会計年度比1.4%増の156,608百万円(一般社団法人 日本鍛圧機械工業会 プレス系機械受注額)となりました。

当社グループにおける当連結会計年度の受注高については、国内外でプレス機械の受注が大幅に増加し、年間実績としては過去最高の83,143百万円(前連結会計年度比32.7%増)となりました。また、受注残高は前連結会計年度末比26.3%増59,321百万円となりました。売上高は、国内外で自動車関連向けを中心に売上が増加したこと等により、前連結会計年度比9.3%増73,856百万円となりました。利益面では、原価率の上昇や100周年関連支出等により営業利益は前連結会計年度比4.6%減の6,312百万円となり、経常利益は為替差損等の影響により前連結会計年度比12.5%減の5,927百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比4.0%減の4,786百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。 

日 本:

自動車関連向けプレス機械の売上増加や日本リライアンス株式会社等の新規連結の影響等により、売上高は46,398百万円(前連結会計年度比12.7%増)となったものの、セグメント利益は原価率の上昇や100周年関連支出等の影響により3,459百万円(同1.8%減)となりました。

アジア:

中国における自動車関連向けプレス機械やサービス売上の増加等により、売上高は15,822百万円(前連結会計年度比3.7%増)となり、セグメント利益はマレーシア工場の利益増加等により1,628百万円(同7.2%増)となりました。

米 州:

自動車関連向け中・大型プレス機械の工事進行基準売上の増加や為替影響等により、売上高は前連結会計年度比0.9%増18,926百万円となったものの、セグメント利益は原価率の上昇等により、前連結会計年度比19.4%減1,206百万円となりました。

欧 州:

自動車関連向け中・大型プレス機械の工事進行基準売上の増加や為替影響等により、売上高は前連結会計年度比14.0%増14,069百万円となり、セグメント利益は粗利率の改善等により125百万円となりました(前連結会計年度は65百万円のセグメント損失)。

 

 

 

② 財政状態の状況

  (資産)

当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末に比べて15,072百万円増加し、116,755百万円となりました。主な要因は、現金及び預金・有価証券の増加6,672百万円、たな卸資産の増加3,339百万円、有形固定資産の増加2,633百万円、積立保険の契約変更などによる保険積立金の増加751百万円、株価上昇等に伴う投資有価証券の増加1,909百万円等であります。なお、日本リライアンス株式会社及び株式会社RASの新規連結による資産の増加は7,170百万円であります。

  (負債)

負債は、前連結会計年度末に比べて9,982百万円増加し、40,831百万円となりました。主な要因は、前受金の増加3,659百万円、買掛金及び電子記録債務の増加3,163百万円、退職給付に係る負債の増加1,353百万円、繰延税金負債の増加1,132百万円等であります。なお、日本リライアンス株式会社及び株式会社RASの新規連結による負債の増加は3,816百万円であります。

  (純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べて5,089百万円増加し、75,924百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加2,183百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,169百万円、為替換算調整勘定の増加1,036百万円等であります。なお、日本リライアンス株式会社及び株式会社RASの新規連結により非支配株主持分の増加は566百万円であります。当連結会計年度末の自己資本比率は64.4%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度末と比べ6,148百万円増加し、31,721百万円となりました。 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 

 (イ)営業活動によるキャッシュ・フロー 

営業活動により取得した資金は12,714百万円(前連結会計年度は2,400百万円の収入)となりました。主な要因は、収入として税金等調整前当期純利益6,639百万円、減価償却費2,061百万円、売上債権の減少5,776百万円、支出としてたな卸資産の増加2,190百万円、法人税等の支払額1,346百万円等であります。

 (ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により使用した資金は3,789百万円(前連結会計年度は3,118百万円の支出)となりました。主な要因は、支出として連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,749百万円、有形及び無形固定資産の取得1,636百万円等であります。

 (ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は3,668百万円(前連結会計年度は1,954百万円の支出)となりました。主な要因は、支出として配当金の支払額2,597百万円であります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の状況

当社グループは、主に鍛圧機械とこれに付帯する装置等を製造・販売しております。

 

 a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

30,790

1.6

アジア

10,867

16.0

米州

4,049

△33.1

欧州

5,471

△1.2

合計

51,177

△0.2

 

(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

日本

33,592

49.5

24,421

47.5

アジア

17,493

41.2

13,000

52.2

米州

17,653

△2.2

11,201

△6.1

欧州

14,404

47.8

10,697

7.4

合計

83,143

32.7

59,321

26.3

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

日本

28,911

19.2

アジア

13,032

0.5

米州

18,481

0.1

欧州

13,431

13.2

合計

73,856

9.3

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 売上割合が10%以上の主要な販売先がありませんので、相手先別の記載を省略しております。

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは過去の実績値や経験を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため、見積り等は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 

  経営成績の分析

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

  (売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ6,309百万円増加し、73,856百万円(前年同期比9.3%増)となりました。これは主に、国内外で自動車関連向けにプレス機の売上の増加と、日本リライアンス株式会社及び株式会社RASの新規連結によるものです。事業区分別では、「プレス機械」が中・大型プレス機械の工事進行基準機の売上と高速プレス機の売上の増加により56,300百万円(同6.8%増)となりました。「サービス」は株式会社RASを新規連結影響等により15,430百万円(同5.1%増)となり、「その他」については日本リライアンス株式会社の新規連結影響等により2,126百万円(同1225.3%増)となりました。

  (利益)

当連結会計年度の売上総利益は、戦略案件対応や原材料コスト増加等の減益要因を増収効果等で吸収し、前年同期比0.9%増加の15,930百万円となりました。

当連結会計年度の営業利益は、ドイツにおける新会社設立に伴う費用及び創立100周年記念事業関連支出による費用の増加により、6,312百万円(同4.6%減)となりました。

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度の養老保険の満期償還益・解約返戻金の剥落、海外外貨資産の為替評価損計上額増加等により営業外費用が増加し、5,927百万円(同12.5%減)となりました。

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、積立保険の契約変更に伴う評価益等により特別利益が増加したことで、4,786百万円(同4.0%減)となりました。

 

  財政状態の状況の分析 

当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。前年度対比で、資産は15,072百万円増加し負債は9,982百万円増加しましたが、日本リライアンス㈱と㈱RASの新規連結による影響が、資産で7,170百万円、負債で3,816百万円含まれています。それ以外の主な増加要因は受注の増加に伴い、負債サイドで前受金や買掛金が増加し、資産サイドで現預金と棚卸資産が増加したものであります。

 

  キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。この要因は、次の「資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載しております。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フロー関連の指標は、時価ベース自己資本比率は68.0%(前年同期は59.9%)、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は32.3%(同186.2%)、インタレスト・カバレッジ・レシオは283.3倍(同57.9倍)であります。

 

  資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金は、主に原材料や部品調達及び外注加工等の製造費用や、販売費及び一般管理費等に費消されております。また、設備投資資金は、主に生産体制の構築に支出されており、これらの必要資金は主に自己資金で賄うことを基本方針としております。

当連結会計年度におきましては、日本リライアンス株式会社の株式取得のほか、主にアメリカ・イタリア・中国の連結子会社の生産設備取得に資金を使用しましたが、新規受注増加に伴い前受金が増加したこと、大口案件の売掛金の回収が増加したこと等により当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は前期末比6,148百万円増加し31,721百万円となりました。

 

  経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

「(2)目標とする経営指標」に記載の通り、当社グループでは2017年度よりスタートした中期経営計画において、当該期間中に売上高は800億円を、営業利益率は安定的に10%以上を確保することを目標に掲げています。初年度の2017年度においては、売上高は73,856百万円と当初計画の720億円を達成しましたが、営業利益率については原材料コストの増加や戦略案件対応に係る負担が当初想定を上回ったこと等により、前年度対比1.3ポイント減の8.5%となりました。2018年度については、日本リライアンス株式会社等の連結効果に加え、前年度以降の受注が堅調に推移していることから、売上については5.6%増の780億円を予想しております。収益面では引き続き原材料や外注コストの増加が見込まれますが、戦略案件負担の減少や製品ミックスの改善等によりこれを吸収することにより、営業利益を68億円に伸ばし営業利益率を8.7%に改善させる見込みです。引き続き「(4)対処すべき課題の内容等」に記載の通り、中期経営計画における重点施策を着実に遂行することで更に売上を伸ばすとともに収益性を改善し、当中期経営計画の最終年度となる来年度に当該経営指標を達成することを目指してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において締結した、経営上の重要な契約等は次のとおりであります。

(株式取得による会社等の買収)

当社は、産業機械用駆動装置の製造・販売を行っている日本リライアンス株式会社の発行済株式の80%を取得することを、2017年9月29日開催の取締役会において決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループでは、開発本部を中心に基盤技術の強化・確立及び基幹商品の強化と次世代主力製品開発を基本方針として研究開発に取り組んでおります。

当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,036百万円であり、そのほとんどが日本セグメントで計上しております。

なお、当連結会計年度においては開発商品「汎用ストレートサイドサーボプレス DSF-N1-Aシリーズ」が「2017年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。

 

当連結会計年度の研究開発活動の主なものは、次のとおりであります。

新技術・基盤技術の開発

(1) プレス用サーボモーターシステムの開発

当社ではサーボプレスの駆動源であるサーボモーターシステムを自社開発しております。各種サーボプレスの高い能力を最大限発揮させるために、コンパクトで大出力なサーボモーターや、さらなる大トルク低速サーボモーター、環境にやさしい高効率なサーボモーター等の研究・開発を継続して進めております。

 

(2) 軽量化素材の成形システム開発

自動車の軽量化や安全性能の向上を狙い、アルミニウムや超高張力鋼板(ハイテン)の採用が増加しております。当社ではサーボプレスを活用した高精度・高強度アルミ合金部品の生産システムや、より生産性の高い超高張力鋼板の冷間プレス成形システムの実用化に向けた開発を進めております。

 

(3) IoT(モノのインターネット)システムの開発

IoTを活用した当社の機械情報管理システム「Ai CARE」の改良・革新に努めております。成形品質情報、機械稼働情報、機械保全情報の収集能力を高め、生産性向上や予防保全に貢献するシステムへと進化させております。

 

基幹商品の強化

(1) 大型サーボトランスファープレス(DSF-T4-35000)の開発

高張力鋼板の冷間成形に対応した過去最大級(加圧能力35000kN)サーボトランスファープレスを開発いたしました。振り子モーションを含む多様なスライドモーションと、高速安定搬送との干渉を回避するシステムの搭載により、生産性と操作性を大幅に向上いたしました。

 

(2) 高速プレス(MSP-3000-370)の開発

世界的なEV需要の高まりに対応すべく、従来の高剛性高速プレスのMSPシリーズを進化させ、EV用大型駆動モーターのコア生産に適したワイドエリアタイプ(加圧能力3000kN、左右エリア3700mm)を開発し、機種を拡充いたしました。

 

(3) 省スペースダウンループコイルラインの開発

汎用サーボプレス(DSF-N1-Aシリーズ)に適した省スペースダウンループコイルラインを開発しました。従来に比べコイルラインの長さを30%短くし、なおかつ操作性、生産性に優れたプレスラインを実現いたしました。