文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、コーティング・ラミネーティング技術と乾燥技術及び走行制御技術を柱に、高精密・高精度の製造装置を市場に供給することで、社会の進歩発展に貢献する事を基本理念としております。
また、株主・取引先・社員など全てのステークホルダーの信頼と期待に応える事を行動指針として、業務活動を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループは、最先端技術分野への高精密・高精度な製造装置メーカーとしてリーディングカンパニーを目指し、「顧客満足度の向上」・「環境エネルギー市場への拡販」・「コスト競争力の強化」を最優先に各業界へ技術革新に対応した最新機器を提供すべく製品開発を行い、グローバルな活動を推進してまいります。
営業及び開発・設計・製造さらに据付からアフターサービスに至るまで、グループ一体となり更なる企業価値向上を目指し、「より高い精度の製品を供給し続けること」を念頭におき活動してまいります。
中期的には、「販売力の強化」「新技術開発のスピード化」「ものづくりの改革」に重点をおき新たな成長への戦略を推し進め、高付加価値機器を生み出し企業の経営成績並びに企業価値の更なる向上をはかるべく、人材の育成・構造の改革に取組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社及び当社グループは、持続的な成長を継続させ企業価値を向上させるという観点から株主資本効率及び株主還元の適切なバランスを検討し、経常利益率を重要な指標としております。経常利益率10%以上を確保すると共に、キャッシュ・フローを重視した経営を進めてまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大や米中貿易摩擦の長期化など、景気への影響が懸念される要因が輻輳しており厳しさが残る状況が続くと思われます。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言を受け、客先への訪問を伴う工事やサポート等につきましては停止しており、終息後は、納入先(顧客)から当社製品・部品の供給等の要請が集中するリスクが考えられますが、生産体制を見直すとともに、取引先および納入先(顧客)との調整を行い順次製品・部品及びサービスの提供に努めてまいります。
このような状況のもと、注力分野である電気・電子部材関連やエネルギー関連分野へ積極的に営業を展開するとともに、新市場開拓をグローバルに行い様々なリスクの回避に努めてまいります。
市場のニーズが急速に変化する環境においては、新技術の開発を必要不可欠と考え、積極的に技術開発を推し進め、更なる企業価値向上を目指してまいります。
具体的には、当社のコア技術である「高クリーン・超薄膜コーティング技術」及び「ウェットコーティングとドライコーティングの融合」を軸に新技術の開発を行ってまいります。
また、安定した技術の継続的な提供や市場ニーズに対する最適な新技術の開発は、今後当社グループが成長発展するうえで重要であります。その為には次代を担う優秀な人材の育成は必須であると考えており、継続的な人材採用を進めるとともに、OJTや研修等による人材育成を積極的に実施し、経営層及び技術者の人材の更なる強化を図ってまいります。
財務上の課題としましては、グローバル市場の中、近年、輸出案件が増加傾向にあります。世界情勢は不安定要素も多く景気の先行きは大きく左右される可能性があり、与信限度管理と売掛金の回収の強化は重要な課題であります。営業部門における契約時の回収条件の設定や経理部門における債権管理を徹底し、早期回収及び貸倒れの発生防止に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)新規設備等の投資需要に関するリスク
当社グループが製造販売する産業用機械業界は、消費マインドの低下や市場の動向により左右されます。また、原油の高騰又はテロ等世界経済の動向にも大きく左右されるため、社会的混乱やグローバル経済下での市場経済環境の大きな変化による設備投資需要の動向いかんによっては、計画の見直し又は中止により受注済案件のキャンセルに伴う棚卸資産の評価損失や、客先の経営環境の悪化による売上債権の回収可能性の低下に伴う不良債権の発生など、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは特定分野の市場に依存することなく、エレクトロニクス、光分子化学、産業新素材、包装、医療等、多岐にわたる市場に対する技術を有し各種機器を製造・販売し市場分野を分散するとともに、販売地域を分散する事によって、グローバル経済下における地政学的リスクを回避し、業績へのリスクを低減しております。
(2)技術者の確保と育成に関するリスク
当社グループは多岐にわたる市場に技術を提供しており、設備の更新並びに増設の頻度は様々であります。数年から数十年にわたり利用される製品ゆえに、継続的な固有の技術からその時代に応じた新技術が求められます。しかしながら、労働市場の逼迫等により採用や育成に支障をきたす事態や雇用に支障をきたす事態等の発生により従業員が大量に退職した場合には、当社グループの事業展開が制約される可能性があります。
このため、次代を担う優秀な人材を育成し、固有技術の確実な継承と新技術の開発力の強化が必須であると考えており継続的な人材採用やOJTや研修等による人材育成を積極的に実施しております。
(3)材料価格の高騰に関するリスク
当社グループの製品は他社にはない独自の革新的な技術のもとに成り立っております。しかし、当製品における製造原価のうち約6割を鋼材・部材等が占めており外部よりの購入に依存しております。市場の急激な変化により原材料や部材等及び人件費の大幅な上昇でそれらに含まれている加工費等で価格が高騰した場合には、原価上昇につながる恐れがあり、販売価額に転嫁できない場合は、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
このため、常に材料価格や人件費の市場動向に注視するとともに、複数の仕入先を確保し、仕入れ価格の安定に努めております。
(4)退職給付債務に関するリスク
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響額は将来にわたり認識されるため費用に影響を及ぼします。よって当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
このため、定期的に財政再計算を実施し基礎率の見直しを行っており、主幹の運用機関から運用に関するアドバイスを受けるようにしております。また、年金資産については、運用にあたり当社が定めた運用基本方針に基づき、委託した運用受託機関おいて運用を行っております。所管部署である当社総務部において、運用受託機関との定期的な情報交換を行い、定量的・定性的な評価を実施し、運用状況を適切に管理しております。
(5)知的財産等に関するリスク
当社グループは当連結会計年度末現在、特許を92件保有しておりますが、製品や事業分野において第三者の特許が成立した場合や、当社グループが認識していない特許等が現在成立している場合、当該第三者より当該特許に関する対価の支払い請求、又は損害賠償及び製品の販売差し止め等の訴えを起こされる可能性があります。
また、当該特許等技術を使用した製品の納入先(顧客)より、当該製品が使用できなくなった場合や一部地域の法的制度の違い等の事由に関して、損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。このような場合、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは特許管理部門が、複数の特許事務所と連携し定期的に関連の知的財産の確認及び当社グループが保有する特許等の適切な管理を実施しリスク回避を行っております。
(6)災害・感染症等に関するリスク
当社グループでは、地震、台風等の自然災害及びウイルス等の感染症の流行や、その他の社会的混乱により操業停止をせざるを得ない様な事態に備え、リスク分散を実施し従業員の安全確保、災害及び感染症の未然防止、早期復旧、取引先との連携等を実施しております。
本社工場につきましては、自治体より隣接する河川の大規模な氾濫により最大3m未満の浸水が予想されている地域にあります。操業停止による影響を最小限に抑えるため、BCP(事業継続計画)も目的とした第二の拠点として木津川工場(京都府木津川市)が2019年10月より稼働を開始いたしました。
しかしながら、予想を超える規模の被災により両拠点の建物や設備の倒壊・破損や感染症などにより生産活動の休止等が生じた場合、客先への製品の供給が遅れること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
なお、2020年に入り顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大は世界中に蔓延しており、当社グループは感染拡大を防止するため、衛生管理の徹底や時差出勤・在宅勤務等の効率的な事業運営を実施しておりますが、さらに感染拡大した場合、従業員の感染による操業停止やサプライチェーンの停滞等により、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用情勢並びに所得水準の改善が続くなか、個人消費は持ち直しを見せ底堅く推移しております。企業収益においても民間設備投資は比較的堅調であり、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかし一部では米中貿易摩擦の影響などにより輸出関連企業を中心に設備投資計画の見直しが行われるなど弱さがみられる状況で推移いたしました。
世界経済は、米中貿易摩擦が自動車関連から減速感を広めており、製造業以外においても中国をはじめとする新興国経済も低水準で推移しており、英国のEU離脱問題、中東情勢の緊迫化などの地政学的リスクもあり、先行き不透明感が払拭できない状況にあります。
これに加えて、2020年に入り新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、経済活動の停滞が見られる状況となっており、景気は急激に悪化いたしました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、昨年に引き続き「時流に乗って躍進」をスローガンに、顧客ニーズの変化や市場動向を的確に把握し、満足度の向上に努めるとともに、価値ある技術を創出し続けるべく、積極的に受注並びに生産活動に取り組んでまいりました。
売上高におきましては概ね予想通りに推移し予想比5.6%増加となりましたが、経常利益においては厳しい価格競争と開発的要因によるコスト増加により予想比5.7%減少となりました。
受注におきましては、前連結会計年度は受注高及び受注残高ともに、高水準で推移いたしましたが、当連結会計年度は、景気の見通しの変化のなか、設備投資計画の見直しもあり慎重な姿勢が継続した厳しい環境となりました。そのなかにおいても、電気自動車関連市場を中心とした二次電池向け電極塗工装置は堅調に推移いたしました。
その結果、売上高は31,682百万円(前期比3.0%減)となり、利益面では経常利益は3,773百万円(前期比22.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,351百万円(前期比31.3%減)となりました。
受注残高につきましては、25,835百万円(前期末比31.4%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(塗工機関連機器)
当セグメントは、二次電池向け電極塗工装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は15,418百万円(前期比5.5%増)、うち国内は1,748百万円(前期比60.3%減)、輸出は13,670百万円(前期比33.9%増)となりました。また、セグメント利益は1,346百万円(前期比34.2%減)となりました。
受注残高につきましては、15,279百万円(前期末比1.8%減)、うち国内は1,598百万円(前期末比12.1%増)、輸出は13,680百万円(前期末比3.3%減)となりました。
(化工機関連機器)
当セグメントは、成膜装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は14,350百万円(前期比11.7%減)、うち国内は5,881百万円(前期比41.5%減)、輸出は8,469百万円(前期比36.7%増)となりました。また、セグメント利益は2,778百万円(前期比12.1%減)となりました。
受注残高につきましては、9,978百万円(前期末比52.5%減)、うち国内は5,738百万円(前期末比43.5%減)、輸出は4,239百万円(前期末比60.8%減)となりました。
(その他)
当セグメントは、染色整理機械装置、各種機器の部品の製造及び修理・改造等を行っており、売上高は1,912百万円(前期比6.7%増)となり、セグメント利益は494百万円(前期比27.3%減)となりました。
受注残高につきましては、578百万円(前期末比47.2%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ1,526百万円減少し、42,208百万円となりました。以下において主な科目別に説明いたします。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ3,109百万円減少し、31,759百万円となりました。その主な要因は、売上債権が1,516百万円、その他に含まれている未収消費税が864百万円それぞれ増加したこと、及び現金及び預金が2,366百万円、有価証券が償還等によりが2,868百万円、たな卸資産が376百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ1,582百万円増加し、10,448百万円となりました。その主な要因は、木津川工場(京都府木津川市)の完成等により有形固定資産が2,271百万円増加したこと、及び保有株式の時価変動等により投資その他の資産が797百万円減少したことによります。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ3,296百万円減少し、11,797百万円となりました。その主な要因は、未払金が1,044百万円増加したこと、仕入債務が677百万円、前受金が3,373百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ120百万円増加し、1,085百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が118百万円増加し、退職給付に係る負債が24百万円減少したこと、及び役員退職慰労金制度廃止に伴い役員退職慰労引当金が41百万円減少し、これに伴う打ち切り支給額64百万円をその他に計上したことによります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ1,649百万円増加し、29,325百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を2,351百万円計上したこと、配当金を677百万円支払ったことによります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,535百万円減少し、11,605百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって使用されたキャッシュ・フローは3,090百万円(前連結会計年度は11,001百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が3,765百万円になったこと、未払金が1,062百万円増加したことによります。
また、主な減少要因は売上債権が1,516百万円、未収消費税が864百万円それぞれ増加したこと、及び前受金が3,373百万円減少したこと、法人税の支払額が1,884百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られたキャッシュ・フローは155百万円(前連結会計年度は3,353百万円の支出)となりました。主な増加要因は、有価証券の売却による収入が5,500百万円あったこと、投資有価証券の売却及び償還による収入が1,502百万円あったことによります。
また、主な減少要因は資金運用による有価証券の取得による支出が3,799百万円あったこと、設備投資等による有形固定資産の取得による支出が2,358百万円あったこと、投資有価証券の取得による支出が554百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは598百万円(前連結会計年度は847百万円の支出)となりました。主な増加要因は、運転資金の調達での長期借入れによる収入が720百万円あったことによります。
また、主な減少要因は長期借入金の返済による支出が639百万円あったこと、配当金の支払額が675百万円あったことによります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
塗工機関連機器 |
13,103,139 |
+7.5 |
|
化工機関連機器 |
10,973,122 |
△12.3 |
|
その他 |
1,295,552 |
+26.7 |
|
合計 |
25,371,814 |
△1.3 |
(注)1.金額は生産原価で、上記には外注生産によるものを含んでおります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前期末比(%) |
|
塗工機関連機器 |
15,131,533 |
+25.0 |
15,279,272 |
△1.8 |
|
化工機関連機器 |
4,800,862 |
△72.7 |
9,978,418 |
△52.5 |
|
その他 |
1,396,090 |
△35.2 |
578,001 |
△47.2 |
|
合計 |
21,328,486 |
△33.0 |
25,835,691 |
△31.4 |
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.化工機関連機器につきましては、前期末受注残高に当期受注高・当期売上高を加減算した額が当期末受注残高に一致しておりません。これは、客先の投資計画の凍結に伴い受注残高より1,460,000千円を減額したことによります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
塗工機関連機器 |
15,418,459 |
+5.5 |
|
化工機関連機器 |
14,350,648 |
△11.7 |
|
その他 |
1,912,923 |
+6.7 |
|
合計 |
31,682,031 |
△3.0 |
(注)1.金額は販売価額によっております。
2.当連結会計年度において主要な販売先に該当する社数が2社ありますが、販売先と秘密保持契約を締結しているため主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その社名、金額及び割合の公表は控えさせていただきます。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財務状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、最先端技術分野への高精密・高精度な製造装置メーカーとしてリーディングカンパニーを目指し、「コスト競争力の強化」・「環境エネルギー市場への拡販」・「顧客満足度の向上」を最優先に各業界へ技術革新に対応した最新機器を提供すべく製品開発を行い、グローバルな活動を推進してまいります。
営業及び開発・設計・製造さらに据付からアフターサービスに至るまで、グループ一体となり更なる企業価値向上を目指し、「より高い精度の製品を供給し続けること」を念頭におき活動してまいります。
中期的には、電気自動車や自動車の電装化、モバイル機器の高機能化などの市場の拡大に向け、「電池・電子材料」に重点をおき成長戦略を推し進めるとともに、その先を見据えた基幹技術向上を目指します。高付加価値機器を生み出し企業の経営成績並びに企業価値の更なる向上をはかるべく、新工場の効率的な稼働、人材の育成、構造の改革に取り組んでまいります。
当連結会計年度の財務状態及び経営成績におきましては、市場の変化による設備計画の見直しが行われるなど、投資に慎重な姿勢が見られるなか、電極塗工装置や成膜装置を中心に拡販に努めその結果、売上高は前期比3.0%減少し31,682百万円となりました。
売上総利益は前期比9.1%減少し6,310百万円となりました。また、売上総利益率は19.9%となりました。
営業利益は前期比23.9%減少し3,684百万円となり、経常利益は前期比22.9%減少し3,773百万円となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比31.3%減少2,351百万円となりました。
セグメントごとの経営成績の状況につきましては、塗工機関連機器部門では、自動車用二次電池向け電極塗工装置を中心に推移し、化工機関連機器部門では、成膜装置を中心に推移いたしました。
今後につきましては、塗工機関連機器部門・化工機関連機器部門共に、米中貿易摩擦及び新型コロナウイルスの感染拡大等の影響により先行き不透明な状況で推移することが予想されます。今後の動向に注視し、「電池・電子材料」の市場に拡販していく所存であります。
当社グループは、2019年3月期から2021年3月期までの中期経営計画を策定し、基本方針及び目標達成に向け推進しております。中期経営計画は公表しておりませんが、経営指標である経常利益率10%以上の実現を目指しております。
また、単年度の計画を公表し着実に達成していく方針であり、2019年5月に公表した業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、売上高31,682百万円(予想比1,682百万円増)、営業利益3,684百万円(予想比265百万円減)、経常利益3,773百万円(予想比226百万円減)、経常利益率11.9%(予想13.3%)となりました。
当連結会計年度におきましては、電池・電子材料関連を中心として好調に推移した結果、目標とする経営指標である経常利益率10%以上を達成しております。
連結経営目標数値
|
|
|
2020年3月期予想 |
2020年3月期実績 |
計画比増減 |
|
売上高 |
(百万円) |
30,000 |
31,682 |
1,682 |
|
営業利益 |
(百万円) |
3,950 |
3,684 |
△265 |
|
経常利益 |
(百万円) |
4,000 |
3,773 |
△226 |
当社グループが製造販売する塗工機関連機器、化工機関連機器、その他の産業用機械業界は世界経済の動向に左右されるため、デフレ経済による消費マインドの低下やテロ等の特殊要因による社会的混乱、またグローバル経済下で国際商品市場の高騰により素材価格が急騰、災害及び感染病の流行等により操業停止をせざるを得ない様な事態により、製品の供給が遅れる場合は当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
こうした中、当社グループは財務基盤の強化を図るとともに、将来見込まれる成長分野への設備投資を進めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品部材の仕入、法人税等の支払、設備投資、研究および技術開発費用、借入金の返済、配当金の支払等であり、投資資金については、営業活動で獲得した資金と、金融機関からの借入により資金の調達を行っております。その調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、調達規模、既存の借入の弁済時期等を総合的に考慮し適宜判断し、実施しております。
また、株主還元については、財務の健全性等を考慮し、配当施策に基づき実施しております。
一方、余剰資金の運用等により、金融収支の適正化を図るとともに、手許流動性の向上に努めており、売上債権、たな卸資産の適正化や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善にも取り組んでおります。
BCP(事業継続計画)及び新技術開発体制の強化を目的に建設中でありました、木津川工場(京都府木津川市)が2019年9月に完成いたしました。
なお、当連結会計年度末において、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす設備の新設、除却等の計画はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、現時点で新型コロナウイルス感染症の収束時期など想定することは困難であり不確実性が高いものの、同感染症による当社業績における通期への影響は限定的であると仮定して、期末時点で入手可能な情報を基に会計上の見積りを行っております。
該当事項はありません。
持続可能な社会の実現には、環境負荷の少ない設備開発は必要不可欠であり、プロセスの効率化、設備のダウンサイジング、広幅化・高速化による生産性の向上、製品不良等の廃棄の削減など、生産現場での技術要求は年々高レベルとなっております。
当社グループにとっての技術開発は、長年培われた「熱と風、ライン制御の技術」をもとに、それらユーザーニーズを形にする技術開発を基本理念とし、グループ各社における商品開発の舞台となる実験施設「テクニカム」で顧客立会いによるプロセス開発・検証実験を行い、受注案件への即時展開を行っております。
「テクニカム」には小型テスト機から生産機同等規模まで11台の設備があり、レオメータや走査電子顕微鏡(SEM)など最新の測定機器を設置し、市場動向の変化を的確にとらえ提案型企業として開発に取り組んでおります。
近年のAI技術やリモート技術の発達と、労働人口の減少傾向により、設備機械においても自動運転及びリモートメンテナンスの要求が高まりつつあります。
これらの要求に応えるべく、「テクニカム」を活用した設備の予知保全技術の実装も始まっております。
また、「テクニカム」を、顧客や当社独自の製品改善・改良、開発に限らず、大学などの学術研究機関、部品・装置メーカーとの共同開発の場としても広く提供し、業界全体の技術開発にも貢献しております。
さらに2019年10月に稼働した木津川工場に、「商品開発室」を設置し開発体制の拡充に努めております。
当社の技術開発、商品設計の場で発明された保有特許は期末日現在で92件となっております。
当社グループが世界に類を見ない特徴として、株式会社ヒラノテクシードが技術を保有するウェットコーティング(液体の塗工)と株式会社ヒラノK&Eが技術展開するドライコーティング(個体物による塗工)をグループ内で共有できる体制があり、高機能化が求められる機能性フィルムにおける当社グループの大きな強みとなっております。
現在、研究開発活動は当社の設計部商品開発課、機械部技術課及び連結子会社であるヒラノ技研工業株式会社、株式会社ヒラノK&Eの技術担当を含む合計約30名、総社員の1割に当る要員で業務の対応に努めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、
(塗工機関連機器)
塗工機械分野ではリチウムイオン二次電池電極塗工装置における塗工均一性の向上や多層化、安定走行技術の構築を継続すると共に、平行して全固体電池や燃料電池等、次世代電池に対応するべく、技術開発を進めてまいります。
ヒラノ技研工業株式会社では、後工程となる二次電池用新型高圧プレス装置を開発しており、二次電池市場における市場拡大を図っております。
光学機能フィルム分野では、生産性向上のためフィルムの広幅化が進められる中で、塗工精度、走行性の確保、装置・部品の精度維持向上のため、技術開発ばかりでなく、光学特性を向上させる機構開発にも努めております。
また、材料搬入搬出の自動化対応、IoT及びリモート技術を利用した操作性向上に付随する省力・省人化を目指した製品開発にも取り組んでおります。
当部門に係わる研究開発費は、
(化工機関連機器)
化工機械分野では、電子、通信部材、環境エネルギー分野で活用されている積層セラミックコンデンサ用セラミックシートの成膜プロセスにおいて、超薄膜並びに厚膜シート成形、高精度膜厚形成と再現性安定化に向けた技術開発に注力し、全世界の市場をリードしております。
さらに、産業資材関係におけるプリント基板材料や炭素繊維等の、シート成形、熱処理装置の開発に取り組んでおります。
テクニカムのシート成形機では、性能向上や高付加価値化を目指し、自動化、省力化、高効率、高精度を追求した開発に取り組んでまいります。
当部門に係わる研究開発費は、