第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当四半期連結会計期間における世界の経済は、米国で拡大が続き、日本や欧州、新興国でも総じて堅調に推移しました。一方、先行き懸念材料として、貿易摩擦、米国の利上げ、原油高などが浮上しています。

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、流通、半導体、液晶、自動車、空港など幅広い産業界で活発な投資が継続しています。

このような経済・事業環境のもと、当社グループの業績は順調に推移しました。

受注は、四半期としては過去最高を記録した前年同期には及ばなかったものの、東アジア・北米の半導体工場、国内の医薬卸、eコマースなど大型案件の受注により高水準を維持しました。

売上は、豊富な受注残をベースに順調に推移しました。

この結果、受注高は1,291億72百万円前年同期比13.1%減)、売上高は972億78百万円同14.4%増)となりました。利益面では、ダイフク単体の増収と原価改善などによる収益力向上に加え、半導体・液晶パネル関連向けシステムを手掛ける東アジアの現地法人の好業績もあり、営業利益は大幅に増大しました。また、特別利益として、当社の持分法適用関連会社であるオーストリアのKNAPP AG(クナップ株式会社、以下KNAPP社)の当社保有株式のすべてを売却したことに伴い、関係会社株式売却益69億48百万円(連結簿価との差額)を計上し、純利益を押し上げました。

この結果、営業利益は85億8百万円同27.7%増)、経常利益は89億78百万円同27.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は112億25百万円同123.2%増)となりました。

なお、当連結会計期間の当社グループの平均為替レートは、米ドルで107.5円(前年同期112.82円)となりました。円高により、受注高は約65億円減少しました。売上高、営業利益への影響は軽微でした。受注高影響のうち、当期間の期中受注分は約6億円、受注残に係る影響は約59億円です。

セグメントごとの業績は次のとおりです。受注・売上は外部顧客への受注高・売上高を、セグメント利益は親会社株主に帰属する四半期純利益を記載しています。セグメントに関する詳細は、後記(セグメント情報等)をご参照下さい。

 

①株式会社ダイフク

受注は、過去最高を記録した前年同期には及ばないものの高い水準を維持しました。東アジア・北米の半導体工場向け輸出案件、国内の一般製造業および流通業向け大型システムなどが好調であったほか、自動車生産ライン向けシステムも、国内顧客の生産再編・整備やサービス・小規模の改造案件が堅調に推移しました。

売上は、半導体・液晶パネル工場、一般製造業・流通業、自動車生産ライン向け、いずれも豊富な受注残をベースに順調に推移しました。

利益は、営業利益面で売上増、原価改善などが奏功するとともに、特別利益として当社の持分法適用関連会社であるKNAPP社の株式売却益80億30百万円(取得原価との差額)を計上し、セグメント利益を押し上げました。

この結果、受注高は624億96百万円前年同期比10.6%減)、売上高は432億99百万円同12.4%増)、セグメント利益は107億69百万円同158.3%増)となりました。

 

 

②コンテックグループ

日本市場では、企業の設備投資が堅調に推移していることから、ファクトリーオートメーション向けの産業用コンピュータ製品の販売が好調でした。
 海外市場では、米国の医療機器業界で新規設備投資に一部慎重な動きがあったものの、空港セキュリティ関連向けの産業用コンピュータ製品の受注は堅調に推移しました。

利益面では、産業用コンピュータ製品の販売数量増加が寄与しました。

この結果、受注高は40億24百万円前年同期比24.8%増)、売上高は36億86百万円同3.7%増)、セグメント利益は1億95百万円同41.3%増)となりました。

 

③ Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ

受注は空港向け大型案件の受注決定が遅れたため、前年同期実績を下回りました。売上は一般製造業および流通業、自動車生産ライン、空港向けシステムで、受注時期と進捗の遅れにより減少しましたが、第2四半期以降は回復していく見込みです。

利益面は、売上高減少の影響を受けた一方、採算の悪かった流通業向け大型プロジェクトの多くの部分が平成30年3月期に売上計上済みであるため前年同期より改善しました。

この結果、受注高は202億86百万円前年同期比47.8%減)、売上高は199億80百万円同5.0%減)、セグメント利益は7億68百万円同68.9%増)となりました。

 

④株式会社ダイフクプラスモア
サービスステーションへの洗車機販売は、昨年までの補助金政策に基づく需要はないものの、石油元売・大手顧客を中心に堅調に推移しており、もう一つの柱であるカー・アフターマーケット(自動車ディーラーなど)も底堅い需要となっています。また、トラック・バス用に開発した「カミオン カスタム」が、ドライバーの労働環境改善に資するものとして運送会社や物流会社から引き合いが増えています。

この結果、受注高は29億18百万円前年同期比17.6%減)、売上高は26億55百万円同6.3%増)となりました。第1四半期は利益面で例年伸び悩み、セグメント損失は6百万円同10百万円増益)となったものの、第2四半期以降に挽回していく見込みです。

 

⑤その他 

「その他」は、当社グループを構成する連結子会社53社のうち、上記②③④以外の国内外の子会社です。各社とも、マテリアルハンドリングシステム・機器、電子機器、洗車機の製造や販売等を行っています。

主要な海外現地法人には、大福(中国)有限公司、台灣大福高科技設備股分有限公司、Daifuku Korea Co., Ltd.、Clean Factomation, Inc.(韓国)、Daifuku (Thailand) Ltd.などがあり、グローバルな最適地生産・調達体制の一翼を担っています。

中国では、液晶工場新設計画が継続しており、同システムの生産が繁忙期にあります。半導体工場向けシステムも国産化の方針のもと、需要が増えています。食品、医薬、自動車部品、eコマースなどの流通業向けはマテリアルハンドリングシステムの需要の拡大に加え、自動化レベルの高いシステムが求められています。自動車関連では、日系自動車メーカーを中心に顧客密着体制を強化しています。

台湾では、半導体工場向けシステムの受注が伸びています。

韓国では半導体工場、自動車生産ライン向けシステムの受注が好調でした。

アセアン諸国やインドでは、食品・日用雑貨・医薬品などの製造業での設備投資は活発で、特に冷凍食品業界の需要が急速に伸びています。各地に展開する現地法人でこうした需要を取り込むとともに、タイでは自動倉庫の現地生産を進めています。

ニュージーランドのBCS Group Limitedは、グループ企業と協業して、オセアニア以外での事業展開を強化しています。

当連結会計期間は、東アジアの半導体・液晶業界向けの受注・売上が増大したことから、受注高は394億45百万円前年同期比19.4%増)、売上高は283億40百万円同62.6%増)、セグメント利益は17億72百万円同379.6%増)となりました。

 

 

当社グループの財政状態については以下のとおりであります。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

①資産の部について

当第1四半期連結会計期間末における総資産は3,718億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億34百万円減少いたしました。流動資産の66億60百万円の増加につきましては、前期末の大型案件に係る完成工事未収入金の回収等にて受取手形・完成工事未収入金等が139億7百万円減少したこと等により、現金及び預金が161億34百万円増加、また受注残の増加に伴い未成工事支出金等が42億61百万円増加したことが主な要因であります。

一方、固定資産の77億94百万円の減少につきましては、関連会社株式の減少等で、投資その他の資産のその他が60億17百万円減少したことが主な要因であります。

②負債の部について

当第1四半期連結会計期間末における負債は1,792億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億円減少いたしました。流動負債の18億77百万円の減少につきましては、主として海外案件の前受があったことで未成工事受入金等が43億76百万円増加したものの、仕入債務の支払いにより支払手形・工事未払金等が12億53百万円減少、法人税の支払いにより未払法人税等が32億81百万円減少、また在外子会社の借入返済を中心に短期借入金が16億46百万円減少したことが主な要因であります。

 一方、固定負債の4億22百万円の減少につきましては、主として退職給付に係る負債が2億69百万円減少したことが主な要因であります。

③純資産の部について

当第1四半期連結会計期間末における純資産は1,926億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億65百万円増加いたしました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が55億61百万円増加したものの、円高等により為替換算調整勘定が47億86百万円減少したことが主な要因であります。

 

 

(2) 研究開発活動

当社グループは「保管」「搬送」「仕分け・ピッキング」をトータルソリューションのコアとなるシステムととらえ、最適・最良のマテリアルハンドリングシステムおよび電子機器を幅広く国内外の産業界へ提供するため、新システム・新製品の開発に取り組んでおります。昨今は、企業に求められる社会的責任が経済的側面から環境・社会活動まで含む概念へと広がっており、当社としても品質・環境・安全等にも配慮した製品やシステムの開発に努めています。

当第1四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は19億28百万円であります。

報告セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。なお、株式会社ダイフクプラスモアは洗車機等の販売に特化し、研究開発活動は行っておりませんので記載しておりません。

 

①株式会社ダイフク

a. 一般製造業及び流通業向け製品
 自動倉庫と組み合わせて高度な複合システムを形成する高速搬送台車「ソーティングトランスビークル(STV)」をモデルチェンジしました。ドライブ構造の見直し、制御ボックス数の削減により9%軽量化するとともに、高効率モータの標準採用により消費電力を従来比10%、CO2排出量およびエネルギー消費量を10%削減しました。

b. 半導体および液晶パネル生産ライン向け製品
 半導体生産ライン向けでは微細化対応、フレキシブル搬送・高能力搬送システム、次世代の天井走行台車システム、液晶パネル生産ライン向けでは高精細パネル対応と高能力搬送及び10世代クラスの大型機器の開発などを進めました。ソフトウエア面では、ともに生産効率の大幅向上を目指し、柔軟なレイアウト変更、保守性向上、製造装置とのスケジューリング機能の強化を図っています。

c. 自動車生産ライン向け製品 
 搬送システム用コントローラの新シリーズを開発し、5月末から自動車塗装ラインで稼働を始めました。新シリーズは、旧シリーズとの互換性を保ちつつ小型化を実現しました。検出器やモータの動作回数、通電時間、詳細異常内容等の管理と、これらを通信報告できる機能を搭載したIoT対応機種もラインアップし、ライン上に分散する機器の状況がリアルタイムで把握できるようになっています。

 今後は、順次新シリーズへの切り替えを行い、搬送システムのインテリジェント化を図っていきます。

当第1四半期連結累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は14億81百万円であります。

 

②コンテックグループ 

IoT機器製品では、IoT技術を使用した初の一般消費者向けの製品となる高齢者見守り支援サービス「あなたの安心」を開発し、7月から販売を開始しました。また、10km以上の長距離間通信が可能となるLoRa変調方式に対応した無線通信機器を開発し、6月から販売を開始しました。

産業用コンピュータ製品では、高性能CPUを搭載したファンレスの組み込み用コンピュータ「BX-T1000」シリーズを開発し、5月から販売を開始しました。

当第1四半期連結累計期間における当グループが支出した研究開発費の総額は2億86百万円であります。

 

③ Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ 

空港向け手荷物搬送システムでは引き続き、お客さまニーズ、競争力向上に即した改良を進めるとともに、生産・工事の両面からコストダウンに取り組んでいます。

一般製造業・流通業向けシステムでは、ピッキングや倉庫管理システムの開発に力を入れています。

当第1四半期連結累計期間における当グループが支出した研究開発費の総額は53百万円であります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当社は、持分法適用関連会社であるKNAPP AG(クナップ株式会社、以下KNAPP社)(本社所在地 オーストリア)の当社保有株式のすべてを、下記のとおり売却することを平成30年5月11日開催の取締役会で決議し、同日、株式譲渡契約を締結いたしました。本件に伴い、KNAPP社は当社の持分法適用関連会社から除外されました。

1. 株式売却の理由

当社グローバル経営戦略の一環として、当該株式の売却を行うことといたしました。

2.売却する持分法適用関連会社の概要

[1]名称        KNAPP AG(クナップ株式会社)
   [2]本社所在地     Graz, Austria(オーストリア グラーツ)
   [3]代表者          最高経営責任者(CEO) Mr. Gerald Hofer

                        (ジェラルド ホーファー)

[4]事業内容      物流システム等の製造・販売等
   [5]当社との取引内容  当社グループにおける同社製品の調達
   [6]決算期       毎年3月31日
   [7]資本金       5,000千ユーロ

3.株式譲渡の概要

[1]譲渡株式総数     1,500,000株(議決権の所有割合:30.00%)
   [2]譲渡相手先       1,417,241株(議決権比率:28.34%):
                Bartenstein Holding GmbH
                           (バーテンスタインホールディングス有限会社)
                            ※オーストリアの非上場企業
                             82,759 株(議決権比率: 1.66%):
                             Dr. Herbert Knapp(ハルバート クナップ)※KNAPPの創業者一族
   [3]譲渡契約締結日   平成30年5月11日
   [4]譲渡日            平成30年6月13日
   [5]譲渡価格          相手先との契約上の秘密保持義務に基づき非公表とさせていただきます。
   [6]譲渡後の保有株数  0株

4.当該事象の連結損益に与える影響額

本件株式売却に伴い、当第1四半期連結累計期間の連結財務諸表において69億48百万円の関係会社株式売却益を特別利益として計上いたしました。