第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当四半期連結会計期間における世界の経済は、堅調な米国経済を中心に緩やかな成長基調で推移しましたが、米中貿易摩擦・中国の景気減速等の影響を受け、先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、グローバル規模でのヒト・モノの動きの増加、流通形態の変革やIoTなどの技術革新による産業構造の変化、人手不足による自動化投資など、幅広い産業界のニーズに支えられ、さらなる成長が見込まれています。

このような経済・事業環境のもと、当社グループの受注は持続的拡大基調を保つものの、当四半期連結会計期間は半導体・液晶業界における設備投資への慎重姿勢や、海外子会社における一般製造業・流通業向けシステムの受注時期の遅れの影響を受けました。

この結果、受注高は1,004億67百万円前年同期比22.2%減)、売上高は961億60百万円同1.1%減)となりました。

営業利益は、半導体・液晶業界を取り巻く事業環境が厳しくなる中で受注した案件が増えたことや追加コストなどが影響しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に計上した関係会社(オーストリアのKNAPP社)株式の売却益(69億48百万円=連結簿価との差額)がなくなったため減少しました。

この結果、営業利益は64億23百万円同24.5%減)、経常利益は65億51百万円同27.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は52億29百万円同53.4%減)となりました。

なお、当連結会計期間の平均為替レートは、米ドルで110.30円(前年同期107.50円)、中国元で16.44円(同17.04円)、韓国ウォンで0.0983円(同0.1003円)となりました。これにより、受注高は前年同期比で約8億円増加しました。売上高、営業利益への影響は軽微でした。

セグメントごとの業績は次のとおりです。受注・売上は外部顧客への受注高・売上高を、セグメント利益は親会社株主に帰属する四半期純利益を記載しています。

前第2四半期連結会計期間より、量的重要性が増したことに伴い、前第1四半期連結会計期間まで「その他」に含めていた「Clean Factomation, Inc.」を報告セグメントに加えております。また、第1四半期連結会計期間より、これまで報告セグメントとして記載していた「株式会社ダイフクプラスモア」は、重要性が低下したことに伴い、「その他」に含めることとしました。報告セグメントに関する詳細は、後記(セグメント情報等)をご参照ください。

 

① 株式会社ダイフク

受注は、東アジア・北米の半導体工場向け輸出案件が伸び悩みましたが、国内の一般製造業および流通業向け大型システムは底堅く、自動車生産ライン向けシステムは、国内顧客の生産再編・整備やサービス・小規模の改造案件が順調に推移しました。

売上は、一般製造業・流通業向けシステムが豊富な受注残をベースに堅調に推移したものの、半導体・液晶生産ライン向けシステムは事業環境変化の影響がありました。

セグメント利益は、半導体・液晶業界を取り巻く事業環境が厳しくなる中での受注案件が増えたこと、追加コストの発生、前年同期に計上した関係会社株式の売却益(80億30百万円=取得簿価との差額)がなくなったため減少しました。

この結果、受注高は523億92百万円前年同期比16.2%減)、売上高は401億88百万円同7.2%減)、セグメント利益は23億20百万円同78.5%減)となりました。

 

 

② コンテックグループ

日本市場では、製造業の設備投資が伸び悩んだことから、生産ライン向けの産業用コンピュータ製品や計測制御用ボードの販売が減少しました。

米国市場では、空港セキュリティ関連向け産業用コンピュータの販売が好調だったことに加え、医療機器業界向けの販売も回復基調で推移しました。

利益面では、投資有価証券の売却による特別利益を計上しました。

この結果、受注高は52億83百万円前年同期比31.3%増)、売上高は34億28百万円同7.0%減)、セグメント利益は3億80百万円同95.0%増)となりました。

 

③ Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ

受注は、空港向けシステムが好調だったものの、一般製造業および流通業、自動車生産ライン、半導体向けシステムで受注時期の遅れにより減少しました。

売上は、一般製造業および流通業、自動車生産ライン向けは進捗の遅れにより減少しましたが、半導体向けシステム、空港向けシステムは好調に推移しました。

利益面は、進捗の遅れなどが影響したものの、増収効果・コストダウンの取り組みにより改善しました。

この結果、受注高は184億38百万円前年同期比9.1%減)、売上高は219億44百万円同9.8%増)、セグメント利益は13億46百万円同75.1%増)となりました。

 

④ Clean Factomation, Inc. (CFI)
Clean Factomation, Inc. は、韓国の当社100%子会社で、主に同国の半導体メーカーにクリーンルーム内搬送システムを提供しています。当社グループの日本・中国・台湾の工場と連携して、同システムのグローバル生産の一翼を担うとともに、付帯する関連装置の改良・改善に関する開発にも取り組んでいます。

受注は、前年同期は半導体需要の急激な伸長に伴う活発な設備投資があったのに対し、メモリー半導体需要の回復が遅れたことにより減少しました。売上・利益については、受注残をベースに順調に推移しました。

この結果、受注高は76億32百万円(前年同期比39.4%減)、売上高は80億11百万円(同7.1%増)、セグメント利益は9億83百万円(同15.2%増)となりました。

 

⑤ その他

「その他」は、当社グループを構成する連結子会社53社のうち、上記②③④以外の国内外の子会社です。各社とも、マテリアルハンドリングシステム・機器、洗車機の製造や販売等を行っています。

国内子会社:

株式会社ダイフクプラスモアは、サービスステーション、カーディーラー向けの洗車機に加え、トラック・バス向けの大型洗車機の拡販を強化し、販売台数は堅調に推移しています。

海外子会社:

中国、台湾、韓国、タイなどに生産拠点があり、グローバルな最適地生産・調達体制の一翼を担っています。

中国では、スマートフォンへの採用が進む有機ELパネル工場の計画が進展しています。食品、医薬、自動車部品、eコマースなどの流通業向けシステムはマテリアルハンドリングシステムの需要が拡大しています。自動車関連では、日系自動車メーカーを中心に顧客密着体制を構築し、堅調に推移しています。

台湾では、半導体工場向けシステムの受注が減少しましたが、売上は受注残をベースに順調に推移しています。

韓国では、自動車生産ライン向けシステムの売上が減少しましたが、サービス案件の受注増を目指して積極的な提案活動を展開しています。

アセアン諸国やインドでは、食品・日用雑貨・医薬品などの製造業での設備投資が活発で、特に冷凍食品業界の需要が急速に伸びています。各地に展開する海外子会社でこうした需要を取り込むとともに、タイでは新工場棟の建設に着手しました。インドでは物流システム企業「Vega Conveyors & Automation Private Limited」を2019年4月に買収し、生産体制構築に取り組んでいます(今年度は非連結)。

ニュージーランドのBCS Group Limitedは、オセアニア以外での事業展開の強化にも積極的に取り組んでいます。

当連結会計期間は東アジアの半導体・液晶パネル業界の事業環境の変化の影響を受け、受注高は167億20百万円(前年同期比43.8%減)、売上高は223億89百万円(同4.8%減)、セグメント利益は4億14百万円(同54.6%減)となりました。

 

 

当社グループの財政状態については以下のとおりであります。

①資産の部について

当第1四半期連結会計期間末における総資産は4,011億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ88億78百万円減少いたしました。流動資産の134億21百万円の減少につきましては、受取手形・完成工事未収入金等が90億15百万円現金及び預金が84億84百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。

一方、固定資産の45億43百万円の増加につきましては、建設仮勘定等の増加により、有形固定資産が44億52百万円増加したことが主な要因であります。

②負債の部について

当第1四半期連結会計期間末における負債は1,808億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億24百万円減少いたしました。流動負債の79億55百万円の減少につきましては、主として海外案件の前受があったことで未成工事受入金等が66億34百万円増加したものの、仕入債務の支払いにより支払手形・工事未払金等が50億59百万円減少、法人税の支払いにより未払法人税等が94億76百万円減少したことが主な要因であります。

 一方、固定負債の17億31百万円の増加につきましては、その他の固定負債が18億34百万円増加したことが主な要因であります。

③純資産の部について

当第1四半期連結会計期間末における純資産は2,202億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億53百万円減少いたしました。配当等により利益剰余金が24億82百万円減少したことが主な要因であります。

 

 

(2) 研究開発活動

当社グループは「保管」「搬送」「仕分け・ピッキング」をトータルソリューションのコアとなるシステムととらえ、最適・最良のマテリアルハンドリングシステムおよび電子機器を幅広く国内外の産業界へ提供するため、新システム・新製品の開発に取り組んでおります。昨今は、企業に求められる社会的責任が経済的側面から環境・社会活動まで含む概念へと広がっており、当社としても品質・環境・安全等にも配慮した製品やシステムの開発に努めています。

当第1四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は2,131百万円であります。

報告セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

① 株式会社ダイフク

a. 一般製造業及び流通業向け製品

出荷前検査の品質向上・生産性向上のため、自動倉庫の地上設定器の検査をロボットおよびカメラを使用して自動で行えるようにしました。ロボットで地上設定器の各種ボタンを押し、このときの動作および画面表示が正常かを画像処理技術で判定します。画像処理技術にはディープラーニングを活用して精度の向上を図っています。この技術は他の検査や製品への応用を計画しています。

b. 半導体および液晶パネル生産ライン向け製品

半導体生産ライン向けでは最先端の回路線幅である7ナノ~5ナノの搬送・保管システムの開発を行っています。液晶パネル生産ライン向けでは有機EL蒸着装置向けのマスク搬送システムの開発などを行っています。

また、半導体・液晶双方のお客さまがシステムを計画する際、十分に検討をしていただくためのシミュレーションやVRを活用したToolの開発にも力を入れています。

ソフトウェア面ではシステムの搬送効率の向上や振動の低減、メンテナンスの利便性向上などのために、IoTおよびAIを導入する開発を行っています。

c. 自動車生産ライン向け製品

高い品質の自動車塗装を実現・維持する要となる前処理・下地電着塗装向けに開発し、国内のメーカーに納入した搬送設備が高評価をいただきました。品質確保のみならず、中・小規模の生産量にも対応できる点も評価され、他メーカーの海外工場への採用も決まりました。

当第1四半期連結累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は1,697百万円であります。

 

② コンテックグループ 

IoT機器製品では、機器からのセンサー情報をさまざまな通信ネットワーク規格に接続できる製品「IO-Linkマスタ」を開発し、6月から販売を開始しました。センサーの故障監視や寿命予測が必要な次世代の生産設備や社会インフラ向けへの拡販を目指します。

産業用コンピュータ製品では、画像処理等の高速処理が必要な検査設備向けに、ディスプレイスタンドとPCをコンパクトに一体化した「STAND-PCシリーズ」に、高速CPUを搭載したモデルを追加し、4月から販売を開始しました。

当第1四半期連結累計期間における当グループが支出した研究開発費の総額は269百万円であります。

 

③ Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ 

空港向け手荷物搬送システムでは引き続き、お客さまニーズ、競争力向上に即した改良を進めるとともに、生産・工事の両面からコストダウンに取り組んでいます。

一般製造業・流通業向けシステムでは、ピッキングやソーティングシステムの開発に力を入れています。

当第1四半期連結累計期間における当グループが支出した研究開発費の総額は39百万円であります。

 

④ Clean Factomation, Inc.(CFI)

ダイフクが開発した半導体生産ライン向けクリーンルーム内搬送システムに付帯する関連装置の改良・改善に関する開発および半導体後工程に関する機器の開発を行っています。

当第1四半期連結累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は64百万円であります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。