第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界の経済は、米国経済は底堅く推移したものの、米中貿易摩擦の長期化・中国の景気減速の影響などにより、引き続き先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、グローバル規模でのヒト・モノの動きの増加、流通形態の変革やIoTなどの技術革新による産業構造の変化、人手不足による自動化投資など、幅広い産業界のニーズに支えられ、さらなる成長が見込まれています。

このような経済・事業環境のもと、当社グループの受注は持続的拡大基調を維持しているものの、当第3四半期連結累計期間は、半導体・液晶業界の設備投資減少の影響を大きく受けました。一方で、一般製造業および流通業向けシステムはeコマースや医薬卸、食品業界を中心に堅調に推移しています。また、自動車生産ライン向けシステムは、北米で大型案件を受注しました。

売上は、半導体・液晶業界からの受注減少の影響により、前年同期の実績にはおよびませんでした。

この結果、受注高は3,381億7百万円(前年同期比9.8%減)、売上高は3,188億2百万円(同3.6%減)となりました。

営業利益は、半導体・液晶業界の設備投資予算が厳しいこと、液晶パネル工場の大型案件の工事での追加コスト等の影響を受けました。

この結果、営業利益は289億21百万円(同24.1%減)、経常利益は295億18百万円(同24.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は218億2百万円(同33.3%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益の減少は、主に前第1四半期連結会計期間に計上した関係会社株式の売却益(69億48百万円=連結簿価との差額)がなくなっていることによるものです。

なお、当第3四半期連結累計期間の当社グループの平均為替レートは、米ドルで109.22円(前年同期109.64円)、中国元で15.91円(同16.77円)、韓国ウォンで0.0940円(同0.1004円)、ユーロで122.36円(同130.61円)となりました。これにより、受注高は約82億円、売上高は約45億円それぞれ減少しました。営業利益への影響は軽微でした。

セグメントごとの業績は次のとおりです。受注・売上は外部顧客への受注高・売上高を、セグメント利益は親会社株主に帰属する四半期純利益を記載しています。

第1四半期連結会計期間より、これまで報告セグメントとして記載していた「株式会社ダイフクプラスモア」は、重要性が低下したことに伴い、「その他」に含めることとしました。報告セグメントに関する詳細は、後記(セグメント情報等)をご覧ください。

 

①株式会社ダイフク

受注は、国内の一般製造業および流通業向け大型システムは底堅く、自動車生産ライン向けシステムも、サービス・小規模の改造案件が堅調に推移しましたが、東アジア・北米の半導体工場向け輸出案件が伸び悩んだ影響を受けました。

売上は、豊富な受注残をベースに堅調に推移しました。eコマース関連の受注増加、システムの大型化に伴い、滋賀事業所内に新工場棟を建設し、生産能力を増強し対応しています。

利益面では、主に国内の一般製造業および流通業界向けシステムで収益性改善、増収効果があったものの、半導体・液晶業界の設備投資予算が厳しいこと、液晶パネル工場の大型案件の工事での追加コスト等の影響を受けました。

この結果、受注高は1,419億28百万円(前年同期比18.9%減)、売上高は1,457億75百万円(同1.2%増)、セグメント利益は123億48百万円(同49.5%減)となりました。セグメント利益の減少は、主に前第1四半期連結会計期間に計上した関係会社株式の売却益(80億30百万円=取得簿価との差額)がなくなっていることによるものです。

 

②コンテックグループ 

日本市場では、物流関連向けの大型案件があり、産業用コンピュータの売上が増加しました。また、第2四半期連結累計期間は製造業の設備投資に慎重さが見られたことから、計測制御用ボードの売上が減少しましたが、第3四半期連結会計期間から回復傾向となっています。

米国市場では、医療機器需要の拡大に伴い、産業用コンピュータの売上が増加しました。

利益面は、投資有価証券の売却による特別利益を計上しました。

この結果、受注高は129億60百万円(前年同期比2.8%増)、売上高は119億24百万円(同2.9%減)、セグメント利益は13億28百万円(同34.4%増)となりました。

 

③Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ

受注は、自動車生産ライン向けで既存工場設備のリニューアル、新車種対応を目的とした大型案件を獲得し、好調に推移しました。空港向けシステムの新規案件をはじめ、一般製造業および流通業向けシステム、半導体向けシステムは受注時期の遅れなどによる影響を受けました。

売上は、一般製造業および流通業向けが進捗の遅れにより減少しましたが、半導体、自動車、空港向けは堅調に推移しました。

利益面は、増収効果などにより改善しました。

この結果、受注高は1,000億79百万円(前年同期比13.5%増)、売上高は713億17百万円(同4.5%増)、セグメント利益は47億25百万円(同31.5%増)となりました。

 

④Clean Factomation, Inc.(CFI)

Clean Factomation, Inc.は、韓国にある当社100%子会社で、主に同国の半導体メーカーにクリーンルーム内搬送システムを提供しています。当社グループ内の日本・中国・台湾の工場と連携して、同システムのグローバル生産の一翼を担うとともに、付帯する関連装置の改良・改善に関する開発にも取り組んでいます。

メモリー半導体需要の回復が遅れていることにより受注高・売上高は減少しましたが、利益は改善しました。

この結果、受注高は187億80百万円(前年同期比34.9%減)、売上高は228億34百万円(同13.1%減)、セグメント利益は30億18百万円(同36.8%増)となりました。

 

⑤その他

「その他」は、当社グループを構成する連結子会社53社のうち、上記②③④以外の国内外の子会社です。各社とも、マテリアルハンドリングシステム・機器、洗車機の製造や販売を行っています。

国内子会社:

株式会社ダイフクプラスモアは、国内で洗車機を販売しています。サービスステーション向けで石油元売各社の統合・資本提携に伴う需要があり、カーディーラー向け、トラック・バス用の大型洗車機と併せて、販売台数は堅調に推移しています。

海外子会社:

中国・台湾・韓国・タイ・インドに生産拠点があり、グローバルな最適地生産・調達体制の一翼を担っています。

中国では、液晶業界全体の設備投資は減少しているものの有機ELパネル工場は建設が見込まれており、食品、医薬、eコマース向けのマテリアルハンドリングシステムの需要も底堅く推移しています。自動車関連では、日系自動車メーカーを中心に顧客密着体制を構築し、受注は堅調に推移しています。こうした状況を受け、工場の増設・拡張リニューアル、営業・サービス拠点の開設、トレーニングセンターの設置などを進めています。

台湾では、半導体工場向けシステムの受注・売上ともに順調に推移しています。

韓国では、経済全般の厳しさが影響し、自動車生産ライン向けシステムの受注・売上が減少しましたが、サービス案件の獲得に向けて積極的な提案活動を展開しています。

アセアン諸国やインドでは、特にインド・ベトナムで食品・日用雑貨・医薬品などの製造業の設備投資が活発です。各地に展開する海外子会社でこうした需要を取り込むとともに、タイで新工場棟を建設するなど現地生産を強化しています。

ニュージーランドのBCS Group Limitedは、オセアニア以外での事業展開の強化にも積極的に取り組んでいます。

当第3四半期連結累計期間の受注高は643億58百万円(前年同期比8.1%減)、売上高は680億52百万円(同11.7%減)、セグメント利益は13億40百万円(同63.0%減)となりました。

このほか、2019年4月にはM&Aによりインドで一般製造業・流通業向けシステムの生産拠点を確保、同8月には有力な製造拠点として各国の企業が進出し、自動化ニーズが高まりつつあるベトナムに「Daifuku Intralogistics Vietnam Co., Ltd.」を設立しました。同8月にはオランダ、オーストラリアでのM&Aにより、空港向けシステムのデジタル技術強化に取り組んでいます。

 

 

当社グループの財政状態については以下のとおりであります。

①資産の部について

当第3四半期連結会計期間末における総資産は4,036億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億82百万円減少いたしました。流動資産の130億16百万円の減少につきましては、未成工事支出金等が27億5百万円、未収入金等の計上によりその他の流動資産が76億70百万円増加したものの、現金及び預金が248億36百万円減少したことが主な要因であります。

一方、固定資産の67億33百万円の増加につきましては、建物等の取得により有形固定資産が80億2百万円増加したことが主な要因であります。

②負債の部について

当第3四半期連結会計期間末における負債は1,730億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ140億23百万円減少いたしました。流動負債の165億53百万円の減少につきましては、仕入債務の支払いにより支払手形・工事未払金等が46億22百万円、法人税等の支払いにより未払法人税等が119億76百万円減少したことが主な要因であります。

一方、固定負債の25億30百万円の増加につきましては、主としてその他の固定負債が19億25百万円増加したことが要因であります。

③純資産の部について

当第3四半期連結会計期間末における純資産は2,306億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ77億40百万円増加いたしました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が103億8百万円増加したものの、為替換算調整勘定が34億50百万円減少したことが主な要因であります。

 

 

(2) 研究開発活動

当社グループは「保管」「搬送」「仕分け・ピッキング」をトータルソリューションのコアとなるシステムととらえ、最適・最良のマテリアルハンドリングシステムおよび電子機器を幅広く国内外の産業界へ提供するため、新システム・新製品の開発に取り組んでおります。昨今は、企業に求められる社会的責任が経済的側面から環境・社会活動まで含む概念へと広がっており、当社としても品質・環境・安全等にも配慮した製品やシステムの開発に努めています。

当第3四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は6,787百万円です。

報告セグメントごとの研究開発活動は次のとおりです。

 

①株式会社ダイフク

a.半導体および液晶パネル生産ライン向け製品

半導体生産ライン向けでは最先端の回路線幅である7ナノ~5ナノの搬送・保管システムの開発を行っています。液晶パネル生産ライン向けでは有機EL蒸着装置向けのマスク搬送システムの開発などを行っています。

また、半導体・液晶双方のお客さまがシステムを計画する際に、十分検討をしていただくためのシミュレーションやVRを活用したToolの開発にも力を入れています。

ソフトウェア面ではIoTおよびAIを活用しシステムの搬送効率の向上や振動の低減、メンテナンスの利便性向上などを図る開発を行っています。

b. 自動車生産ライン向け製品

搬送システムの制御面の向上に取り組みました。制御プログラムの信頼性を高める仕組みやIoT技術を使った稼働状況データ取得機能を付加するとともに、検出器をデジタルで多点検出するものや画像処理による検出に切り替えるなど、より完成度が高く、ユーザーの使い勝手の良さを追求した設備の納入を進めています。

当第3四半期連結累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は5,358百万円です。

 

②コンテックグループ

IoT機器製品では、工場における設備のモニタリング用に、設備の稼働状態を配線なしで監視することが可能な「積層信号灯計測機CPS-PAVシリーズ」を開発し、2019年11月から販売を開始しました。

産業用コンピュータ製品では、名刺2枚サイズで限られた空間にも設置可能な小型コンピュータ「BX-R200シリーズ」を開発し、2020年1月から販売を開始しました。IoT用途や機器組み込み用途向けに拡販していきます。

当第3四半期連結累計期間における当グループが支出した研究開発費の総額は846百万円です。

 

③Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ

空港向け手荷物搬送システムでは引き続き、お客さまニーズ、競争力向上に即した改良を進めるとともに、生産・工事の両面からコストダウンに取り組んでいます。

一般製造業・流通業向けシステムでは、ピッキングやソーティングシステムの開発に力を入れています。

当第3四半期連結累計期間における当グループが支出した研究開発費の総額は139百万円です。

 

④Clean Factomation, Inc.(CFI)

ダイフクが開発した半導体生産ライン向けクリーンルーム内搬送システムに付帯する関連装置の改良・改善に関する開発および半導体後工程に関する機器の開発を行っています。

当第3四半期連結累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は238百万円です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。