第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものです。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当四半期連結会計期間における世界の経済は、2020年初頭より影響が顕在化し始めた新型コロナウイルス感染症が各国に波及し、景気が急速に悪化しました。その影響は今もなお世界各国で継続しており、テクノロジーを巡る通商問題も加わって、先行き不透明な状況が続いています。

国内においても、緊急事態宣言が4月7日から1カ月以上にわたって発令され、経済活動に制限がかかっていたこともあり、先行き不透明な状況で推移しました。

上記のような経済・事業環境のもと、受注は新型コロナウイルス感染症の影響により、期ずれや先送り案件が生じました。売上は進行が遅れている案件があるものの、豊富な前期末受注残をベースに順調に推移しました。

この結果、受注高は1,049億4百万円前年同期比4.4%増)、売上高は1,139億68百万円同18.5%増)となりました。

利益面では、北米や中国での工事進行遅れ、部品の一部に調達コストの増加などがあったものの、国内の一般製造業・流通業向けシステムがけん引し、順調に推移しました。

この結果、営業利益は90億25百万円同40.5%増)、経常利益は98億77百万円同50.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は73億94百万円同41.4%増)となりました。

当第1四半期連結会計期間の平均為替レートは、米ドルで109.12円(前年同期110.30円)、韓国ウォンで0.0904円(同0.0983円)、中国元で15.52円(同16.44円)となりました。近年は、韓国ウォンや中国元の影響が大きくなっており、前年同期比で受注高は約38億円減少しました。売上高は約17億円減少したものの、営業利益への影響は軽微でした。

 

〔新型コロナウイルス感染症の影響〕

当社グループ業績への新型コロナウイルス感染症の主な影響は、以下のとおりです。当社グループのうち、株式会社ダイフク、株式会社コンテックをはじめとする国内の会社は3月末決算、海外子会社はほとんどが12月末決算のため、それぞれ2020年4月から6月末、2020年1月から3月末までの期間の状況を記載しています。

当社グループでは、社長をトップとする対策本部を早期に立ち上げ、機動的に対策を講じました。当社グループが提供するシステムは、社会活動に不可欠なインフラを構成するEssential Businessと位置付けられているケースが多いことから、各地行政機関の指導やお客さまの方針に従い、

・適切な感染拡大防止策を講じ、社員とその家族、お客さま、取引先の安全確保を最優先にする

・営業・管理系社員を中心に在宅勤務と時差出勤を併用する

などの対策を取って事業活動を継続しました。移動や出社の制限、休業などによって、商談が進めにくくなり受注時期が遅れる、工事進行が遅れる等が共通して見られた影響です。

 

・日本

当社グループの主力生産拠点である滋賀事業所は、支障なく生産活動を続けることができました。調達が難しくなる可能性のある一部の輸入部品については、国産の代替品を手当てし、コストよりも、納期を守ることや、お客さまへ納入した設備の稼働を止めないことを優先しました。また、構築済みのITインフラを有効に活用し、東京・大阪を中心に在宅勤務を実施しました。

・アメリカ

自動車生産ライン向けシステムでは、生産は継続したものの、お客さまの工場の休業により工事・サービス案件の多くが休止状態になりました。一方、半導体工場や流通業向けシステムでは、お客さまの多くが操業を続け、工事・サービス活動も継続しました。

空港向けシステムは、航空会社の専用ターミナル増設等は延期された案件が多いものの、空港運営会社が長期的・計画的に進める案件は大きな影響は受けていません。旅客数の減少に伴い、空港設備のオペレーション&メンテナンスは規模が縮小しました。

・中国

当社子会社、お客さまともに出社・移動が大幅に制限され、武漢近郊では本格稼働を5月まで待つ必要がありました。このため、受注時期や売上進捗が遅れ気味に推移しました。

・韓国

工場を休止することなく操業を続けることができ、比較的小さな影響で推移しました。

・その他

台湾・タイでも工場を休止することなく操業を続けることができました。タイ以外の東南アジアやインドは、全般に事業活動が停滞気味となり、進捗が大幅に遅れています。欧州、オセアニアも全般に事業活動が停滞気味となりました。

 

〔アフター・コロナ社会に向けて〕

当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、近年、グローバル規模でのヒト・モノの動きの増加、流通形態の変革やIoTなどの技術革新による産業構造の変化、人手不足による自動化投資など、幅広い産業界のニーズに支えられ力強く成長してきました。

新型コロナウイルス感染症により、産業界全体の先行きが見通し難い状況にありますが、eコマースのさらなる拡大、5G通信やデータセンター向け半導体の需要増加など新たなニーズも見込まれ、中長期的な成長を目指せる環境に変化はないと考えています。当社グループが提供するシステムは、人手不足の解消や、リードタイムの短縮に資するだけでなく、省人化によって「密」を防ぐこともできます。今後、人の手を介さないための自動化へのニーズはさらに加速すると考えられます。コロナ前とは違う新たな日常「ニューノーマル」社会の構築に貢献できる、新たな物流ソリューションを開発・提供してまいります。

 

〔セグメントごとの業績〕

セグメントごとの業績は次のとおりです。受注・売上は外部顧客への受注高・売上高を、セグメント利益は親会社株主に帰属する四半期純利益を記載しています。

報告セグメントに関する詳細は、後記(セグメント情報等)をご参照ください。

 

① 株式会社ダイフク

受注は、移動制限等により商談が進まず、特に半導体・液晶生産ライン向けシステムの東アジアへの輸出案件で影響が生じたほか、一般製造業・流通業向けシステム、自動車生産ライン向けシステムも伸び悩みました。

売上は、一般製造業・流通業向けシステムが豊富な受注残をベースに順調に推移したことが寄与し、増収となりました。

セグメント利益は、半導体・液晶生産ライン向けシステムで、2019年度後半にお客さまの業界の事業環境が厳しくなる中で受注した収益率の低い案件の売上があったものの、一般製造業・流通業向けシステムの売上増、収益率改善がけん引し、増益となりました。

この結果、受注高は338億74百万円前年同期比35.3%減)、売上高は506億8百万円同25.9%増)、セグメント利益は45億64百万円同96.7%増)となりました。

 

② コンテックグループ

日本市場では、先行きの不透明感に伴う企業の設備投資先送りなどにより、受注に影響が出ていますが、前期に受注した物流関連向け産業用コンピュータの大型案件を計上したこともあり、売上は増加しました。

米国市場では、医療機器業界向けの産業用コンピュータの販売が底堅く推移したことに加え、空港セキュリティ関連向け案件も売上の増加に寄与しました。

利益面では、前期に計上した投資有価証券の売却益がなくなっていることから減益となりました。

この結果、受注高は41億51百万円前年同期比21.4%減)、売上高は39億72百万円同15.9%増)、セグメント利益は3億28百万円同13.7%減)となりました。

 

③ Daifuku North America Holding Company(DNAHC)グループ

受注は、一般製造業・流通業向けシステムはeコマースがけん引して好調に推移し、自動車生産ライン向けシステム、半導体生産ライン向けシステムは堅調でした。空港向けシステムは前年並みを維持しました。

売上は、前期に大型案件を受注した自動車生産ライン向けシステムがけん引し、増収となりました。

利益面は、利益率が低い一部の大型案件の影響を受けました。

この結果、受注高は244億53百万円前年同期比32.6%増)、売上高は339億82百万円同54.9%増)、セグメント利益は12億48百万円同7.2%減)となりました。

 

④ Clean Factomation, Inc.(CFI)
Clean Factomation, Inc. は、主に韓国の半導体メーカーにクリーンルーム内搬送システムを提供しています。

受注は、在宅勤務やウェブ会議の利用が活発化したことによるデータセンター用半導体需要増が加わり、順調に推移しました。売上・利益については、受注残をベースに堅調に推移しました。

この結果、受注高は123億88百万円(前年同期比62.3%増)、売上高は72億41百万円(同9.6%減)、セグメント利益は11億92百万円(同21.2%増)となりました。

 

⑤ その他

「その他」は、当社グループを構成する連結子会社67社のうち、上記②③④以外の国内外の子会社です。これら各社は、マテリアルハンドリングシステム・機器、洗車機の製造や販売等を行っています。主な子会社の状況は、次のとおりです。

国内子会社:

株式会社ダイフクプラスモアは、サービスステーション、カーディーラー向けの洗車機に加え、トラック・バス向けの大型洗車機の拡販を強化しており、販売台数は堅調に推移しています。

海外子会社:

中国、台湾、韓国、タイ、インドなどに主な生産拠点があり、グローバルな最適地生産・調達体制の一翼を担いつつ、販売・工事・サービスも行っています。

また、北米、アジア、欧州、中米、オセアニアに販売・工事・サービスを行う海外子会社を幅広く配置しています。

受注は、中国や韓国で大型案件が寄与したものの、売上・利益は、新型コロナウイルス感染症による社会活動の制限、厳しさを増した経済環境の影響を受けました。この結果、受注高は300億35百万円(前年同期比79.6%増)、売上高は171億17百万円(同23.5%減)、セグメント利益は4億3百万円(同2.7%減)となりました。

 

〔当社グループの財政状態〕

資産は、前連結会計年度末に比べ125億45百万円増加し、4,234億33百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が182億11百万円増加したことによるものです。

負債は、前連結会計年度末に比べ124億72百万円増加し、1,860億4百万円となりました。主な要因は、短期借入金が97億59百万円未払法人税等が24億22百万円増加したことによるものです。

純資産は、前連結会計年度末に比べ72百万円増加し、2,374億28百万円となりました。主な要因は、利益剰余金等が増加したものの、為替換算調整勘定等が減少したことによるものです。

 

 

(2)資本の財源と資金の流動性及び調達状況についての分析

新型コロナウイルス感染症の収束・終息が見通せない中、手元資金を厚くするために当社は、今年5月に100億円を短期借入で調達し、当社及びグループ各社の一時的な運転資金不足に備え、十分な手元流動性の確保を図っております。また、国内金融機関において300億円のコミットメントラインを設定しており、緊急時の資金調達手段を確保しております。
 

(3)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は2,079百万円です。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。