当第2四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものです。
当第2四半期連結累計期間における世界の経済は、2020年初頭より影響が顕在化し始めた新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、景気が急速に悪化しました。6月以降、経済活動を再開する動きが日本をはじめ各国で見られましたが、いまだに収束時期が見通せないうえに、ハイテク分野を巡る通商問題も加わって、先行き不透明な状況が続いています。
このような経済・事業環境のもと、当社グループの受注は、移動や出社、面談の制限、お客さまの休業等による商談の遅れなどから前期の実績にはおよびませんでした。売上は、豊富な前期末受注残高をベースに順調に推移しました。
この結果、受注高は1,893億8百万円(前年同期比11.7%減)、売上高は2,300億6百万円(同10.2%増)となりました。
利益面では、国内の一般製造業・流通業向けシステムがけん引し、順調に推移しました。
この結果、営業利益は196億69百万円(同13.8%増)、経常利益は203億44百万円(同15.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は147億32百万円(同11.9%増)となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間の当社グループの平均為替レートは、米ドルで108.25円(前年同期109.98円)、中国元で15.32円(同16.23円)、韓国ウォンで0.0894円(同0.0960円)となりました。為替の変動により、受注高は前年同期比で約53億円減少しました。売上高は約38億円減少しましたが、営業利益への影響は軽微でした。
〔新型コロナウイルス感染症の影響〕
当社グループが提供するシステムは、社会活動に不可欠なインフラを構成するEssential Businessと位置付けられるケースが多く、新型コロナウイルス感染症拡大の渦中にあっても事業活動継続への強い要望がありました。
当社グループでは、社長をトップとする対策本部を早期に立ち上げ、社員やその家族、お客さま、取引先の安全確保を最優先とし、各地行政機関の指導やお客さまの方針に従いながら、対策に当たってきました。営業・管理系を中心とした社員については、構築済みのITインフラを活用した在宅勤務や時差出勤などを機動的に実施しました。
当社グループ業績への新型コロナウイルス感染症の影響は、主に受注面で現れました。第2四半期は日本で受注計上時期の遅れが目立ち、8月6日の第1四半期決算発表時に公表した上期予想数値2,000億円に届きませんでした。
これは、第1四半期に営業活動が制限されたことによるものですが、第2四半期以降は商談も進んでおり、引合い状況も通年並みに戻りつつあります。第3四半期の受注は期ずれした案件も含め大きく回復する見込みです。
一方、部品の調達難や工事遅延の影響が一部であったものの、生産や工事は全体として順調に進捗しており、売上や利益は予想数値を上回りました。
地域別の影響は、以下のとおりです。当社グループのうち、株式会社ダイフク、株式会社コンテックをはじめとする国内の会社は3月末決算、海外子会社はそのほとんどが12月末決算のため、それぞれ2020年4月から9月末、2020年1月から6月末までの期間の状況を記載しています。
・日本
当社グループの主力生産拠点である滋賀事業所は、支障なく生産活動を続けることができました。第1四半期には調達が難しくなる可能性のあった一部の輸入部品を、予め国産の代替品に変更することで、コストよりも納期を守ることや、お客さまへ納入した設備の稼働を止めないことを優先しました。第2四半期以降は正常に戻っています。
・アメリカ
半導体工場や流通業向けでは、お客さまの多くが操業を続け、工事・サービス活動も継続しました。一方、自動車生産ライン向けシステムでは、お客さまの工場休業により工事・サービスが一時休止状態となりましたが、その後は通常の事業活動を継続しています。
空港向けシステムは、空港運営会社が長期的に進める案件が多いため、大きな影響は受けていません。オペレーション&メンテナンスは、旅客数の減少に伴い、現時点では規模を縮小しての運営が続いています。
・中国
当社子会社、お客さまともに出社・移動が一時、大幅に制限され、武漢近郊では本格稼働を5月まで待つ必要がありました。このため、受注時期や工事の進捗が遅れ気味に推移し、一部の案件で遅延を取り戻すためのコストが増加しました。第2四半期以降、中国経済全体の回復は顕著であり、事業環境が改善しています。
・韓国
工場を休止することなく操業を続けることができ、比較的小さな影響で推移しました。
・その他
台湾・タイの工場は休止することなく操業を続けることができ、回復基調にあります。タイ以外の東南アジアやインドは、事業活動の停滞が続いており、依然として進捗が遅れています。欧州、オセアニアは、事業活動が一時停滞していましたが、徐々に案件が動き出しています。
〔アフター・コロナ社会に向けて〕
当社グループの主力事業であるマテリアルハンドリングシステムは、近年、グローバル規模でのヒト・モノの動きの増加、流通形態の変革やIoTなどの技術革新による産業構造の変化、人手不足による自動化投資など、幅広い産業界のニーズに支えられ力強く成長してきました。
新型コロナウイルス感染症により、産業界全体の先行きが見通し難い状況にありますが、eコマースのさらなる拡大、5G通信やデータセンター向け半導体の需要増加など新たなニーズも見込まれ、中長期的な成長を目指せる環境に大きな変化はありません。
当社グループが提供するシステムは、人手不足の解消や、リードタイムの短縮に資するだけでなく、省人化によって「密」を防ぐこともできます。今後、人の手を介さないための自動化へのニーズはさらに加速すると考えられます。コロナ前とは違う新たな日常「ニューノーマル」社会の構築に貢献できる、新たな物流ソリューションを開発・提供していきます。
〔セグメントごとの業績〕
セグメントごとの業績は次のとおりです。受注・売上は外部顧客への受注高・売上高を、セグメント利益は親会社株主に帰属する四半期純利益を記載しています。
報告セグメントに関する詳細は、後記(セグメント情報等)をご参照ください。
受注は、移動制限等により商談が進まなかった影響が、半導体・液晶生産ライン向けシステムの輸出案件や、一般製造業・流通業向けシステムに見られたほか、自動車生産ライン向けシステムも伸び悩みました。
売上は、半導体・液晶生産ライン向けシステム、自動車生産ライン向けシステムはお客さまの業界の事業環境の厳しさを反映して減少しましたが、一般製造業・流通業向けシステムは豊富な受注残高をベースに順調に推移したことが寄与し、全体としては増加しました。
セグメント利益は、主に一般製造業・流通業向けシステムの売上増、収益率改善により、増加しました。
この結果、受注高は812億23百万円(前年同期比22.1%減)、売上高は999億28百万円(同6.6%増)、セグメント利益は97億44百万円(同31.4%増)となりました。
日本市場では、先行き不透明感に伴い産業界全体が設備投資に慎重になっていることから、産業用コンピュータやIoT機器製品の売上が減少しました。
米国市場では、空港セキュリティ関連や製造業の設備投資は鈍化していますが、医療機器向けの産業用コンピュータの売上は底堅く推移しました。
セグメント利益は、前期に計上した投資有価証券の売却益がなくなっていることから減少しました。
この結果、受注高は76億92百万円(前年同期比8.8%減)、売上高は78億62百万円(同4.4%増)、セグメント利益は5億72百万円(同18.9%減)となりました。
受注は、一般製造業・流通業向けシステムはeコマースがけん引して好調に推移し、自動車生産ライン向けシステム、半導体生産ライン向けシステムは堅調に推移しました。空港向けシステムは、大型案件の受注時期の遅れなどによる影響を受けて減少しました。
売上は、前期に大型案件を受注した自動車生産ライン向けシステム、eコマース案件がけん引した一般製造業・流通業向けシステムが大きく増加しました。
セグメント利益は、利益率が低い一部の大型案件等の影響を受けました。
この結果、受注高は378億62百万円(前年同期比10.1%減)、売上高は678億80百万円(同46.5%増)、セグメント利益は27億1百万円(同0.3%増)となりました。
この結果、受注高は216億32百万円(前年同期比52.2%増)、売上高は138億15百万円(同15.1%減)、セグメント利益は20億52百万円(同5.4%増)となりました。
「その他」は、当社グループを構成する連結子会社67社のうち、上記②③④以外の国内外の子会社です。これら各社は、マテリアルハンドリングシステム・機器、洗車機の製造や販売等を行っています。主な子会社の状況は、次のとおりです。
国内子会社:
株式会社ダイフクプラスモアは、サービスステーション、カーディーラー向けの洗車機に加え、トラック・バス用の大型洗車機の拡販を強化していますが、販売台数が減少しました。
海外子会社:
中国、台湾、韓国、タイ、インドなどに生産拠点があり、グローバルな最適地生産・調達体制の一翼を担いつつ、販売・工事・サービスも行っています。
また、北中米、アジア、欧州、オセアニアに販売・工事・サービスを行う海外子会社を幅広く配置しています。
中国や韓国等で大型案件を受注したものの、全般に新型コロナウイルス感染症による社会活動の制限、急速に悪化した景気の影響を受けました。この結果、受注高は408億97百万円(前年同期比9.6%減)、売上高は393億72百万円(同13.4%減)、セグメント利益は10億89百万円(同30.4%増)となりました。
〔当社グループの財政状態〕
資産は、前連結会計年度末に比べ214億4百万円増加し、4,322億92百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が143億89百万円、受取手形・完成工事未収入金等が36億69百万円増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ127億70百万円増加し、1,863億2百万円となりました。主な要因は、短期借入金が137億84百万円増加したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ86億33百万円増加し、2,459億90百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が92億12百万円増加したことによるものです。
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ143億92百万円増加し、852億76百万円となりました。
営業活動による資金の増加は、主にたな卸資産の増加額が60億56百万円あったものの、税金等調整前四半期純利益が201億83百万円あったことにより、122億62百万円(前年同四半期は60億20百万円の増加)となりました。
投資活動による資金の減少は、主に固定資産の取得による支出が40億73百万円あったことにより、42億54百万円(前年同四半期は64億28百万円の減少)となりました。
財務活動による資金の増加は、主に配当金の支払額が56億78百万円あったものの、短期借入金の借入による収入が137億83百万円あったことにより、73億94百万円(前年同四半期は123億45百万円の減少)となりました。
(3) 資本の財源と資金の流動性及び調達状況についての分析
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、手元資金を厚くするために当社は、今年5月に100億円を短期借入で調達し、当社及びグループ各社の一時的な運転資金不足に備え、十分な手元流動性の確保を図っております。また、国内金融機関において300億円のコミットメントラインを設定しており、緊急時の資金調達手段を確保しております。
当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は4,595百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。