文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、確約されたものではありません。
当社グループの使命は、社是である創業の精神「誠心(まことのこころ)」のもとに、役員・従業員が一丸となって、お客様のご要望にお応えする魅力あふれる製品とサービスを適切な品質と価格で誠心を込めて提供することにあります。市場のニーズを確実に捉え、未開拓なソリューションを実現することによって、革新的な技術・製品を生み出す「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」を目指してまいります。
当社グループの持続的な成長に向けた投資とリスクの許容を可能とする健全な財務基盤を備える為の適切な 水準として、株主資本当期純利益率(ROE)10%以上を目指します。
当社グループは、100年企業へ向けて以下の「グループ経営ビジョン」を定めております。
・お客様の立場に立ち、誠心を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる、活力と新規性に 満ちた開発型企業となる。
・コストダウンや社内コア技術を中心とした改良型商品開発から、市場のニーズを確実に捉え、さまざまな企 業とコラボレーションする柔軟な企業となる。
・世界No.1を目指して、グループの全従業員が一丸となり、お客様満足度の最大化に努め、革新的な技術・ 製品を常に生み出していく、「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」になることを目指す。
今後の見通しにつきましては、緩やかに回復基調が継続している世界経済においても、米中貿易摩擦やそれに伴う各国の経済減速、ヨーロッパでのブレグジット問題および政情不安といった地政学リスク等、不透明な要素が内在しております。そのため、海外販売比率を高めている当社グループは、地域の偏りによるリスクを回避しつつ以下に掲げる方針に基づき企業活動に努めてまいります。
社是や経営理念をはじめ、経営の根幹を永続的に支える精神を「アネスト岩田フィロソフィ」としてまとめ直しました。すべての役員・従業員は、1926年の創業から大切に受け継がれてきた伝統を継承し、「100年企業」を目指します。
当社グループを支える人財を広く世界に求め、柔軟な視野でビジネスを考え行動できる人財の確保と育成に努めます。また、従業員の能力と適性を尊重し、海外拠点との双方向的な人財交流によって、企業風土の国際化と人財配置体制の最適化に取り組みます。
子育て・介護の負担を抱えるなど、従業員個々のライフスタイルに応じ、「1~2時間単位の有給休暇」や「介護のために退職した従業員に対して退職前と同一条件で復職を認める」など、柔軟な勤務体系の整備を推進しています。少子高齢化による生産年齢人口の減少が深刻さを増し、いわゆる「働き方改革」の必要性が高まりを見せる状況下において、今後もライフワークバランスの向上に努めます。
当社は革新的な技術・製品を生み出していくために、様々な背景を持つ従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、多様な価値観から生まれる発想を尊重する組織運営の実現に努めています。その一環として、出産・育児支援などに向けて、時短勤務制度の活用を推進しており、対象となるすべての従業員に対して育児休暇の取得を奨励しています。さらに、テレワーク導入の検討を開始するなど、多様な人財が長く活躍し続けることができる労働環境を整備してまいります。
圧縮機・真空機器事業は、空圧・膨張・真空に関わる「社会必須のエネルギー」を効率的、かつ安定的に供給するエアエナジー総合事業として、そのノウハウの構築と蓄積、人財の育成、必要とされるサービスの開発、効率的エネルギー管理に関わる製品開発を進め、「空圧・膨張・真空エネルギーの総合マネジメント事業」への転換を継続推進します。
塗装機器・塗装設備事業は、世界中のお客様に満足していただける、最適な塗膜作成技術を有する世界トップクラスのコーティングメーカになることを目指します。塗装機器というハードに留まらず、塗装・塗布方法や塗装・塗布技術などのソフトの提供と共に「高効率、作業環境改善、地球環境保全」を更に追求します。
IT技術の急速な進展により、当社グループを取り巻く社会環境はこれまでにない変化を見せております。当社グループは、独自のノウハウをデータ化し活用することで生産ラインを効率化したほか、IoT機能を搭載した商品の開発を進めるなど、ますます進化するIT技術の活用による新しい付加価値をもった商品・サービスを提供してまいります。
当社グループは、取締役会における議決権を行使することによる適切な監督・監査機能の確保を目的とし て、2016年6月28日の第70期定時株主総会決議を以て、監査等委員会設置会社へ移行しました。その中で、取締役会の諮問機関として、代表取締役と社外取締役全員で構成し委員長を社外取締役とする指名・報酬委員会を設け、代表取締役や取締役会の独断を牽制し統治機能を強化いたしました。また、内部統制委員会とCSR委員会を設置し、取締役会の機能を補完する体制といたしました。今後も更なるガバナンスの強化と共に取締役会の活性化に努めます。
1. 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の取り組み
当社は、1926年の創業以来、「誠心(まことのこころ)」を社是として、常に「お客さまの立場に立ち、誠心を込め製品やサービスをお届けする」ことを実行してまいりました。品質向上・技術革新に努め、お客さまのご支持をいただき、塗装機器・塗装設備・圧縮機・真空機器の専門メーカとして、世界No.1を目指す企業へと成長してまいりました。
当社グループは、100年企業へ向けて以下のグループ経営ビジョンを定め、中長期的な経営戦略としております。
①お客さまの立場に立ち、誠心を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる、活力と新規性に 満ちた開発型企業となる。
②コストダウンや社内コア技術を中心とした改良型商品開発から、市場のニーズを確実に捉え、さまざまな企業とコラボレーションする柔軟な企業となる。
③世界No.1を目指して、グループの全従業員が一丸となり、お客さま満足度の最大化に努め、革新的な技術・製品を常に生み出していく、「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」になることを目指す。併せて、社是の具体化を目指してさらなる品質向上・技術革新に努めるとともに、事業規模の拡大・社会への貢献を実行することが、当社の企業価値を長期にわたり向上させ、株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
2. 本方針の目的と基本的な考え方
当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。特定の者の大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する株主の皆さまの判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかしながら、株式の大規模買付の中には、その目的などから見て企業価値・株主共同の利益を著しく毀損するもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大規模買付の内容などについて検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするものなど、対象会社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に反するものも少なくありません。そのため、当社取締役会としては企業価値・株主共同の利益の保護及び株主の皆さまに買い付けに応じるか否かを適切に判断して頂く時間を確保することを目的として大規模買付行為に関するルール(以下「大規模買付ルール」といいます)を導入いたしました。
なお、現時点において当社株式について具体的な大規模買付行為の兆候があるとの認識はありません。
3.大規模買付ルールの内容
大規模買付ルールとは、①大規模買付者が事前に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、②それに基づき当社取締役会が当該大規模買付行為について評価・検討を行うための期間が経過した後に、または株主総会を開催する場合には株主の皆さまに発動の可否を判断いただくための検討期間が経過した後に大規模買付行為が開始されるというものです。
大規模買付ルールの概要は、以下のとおりです。
本方針は以下の①または②に該当する当社株券の買付けまたはこれらに類似する行為(ただし、当社取締役 会が承認したものを除きます。当該行為を、以下「大規模買付行為」といいます)がなされる場合は適用対象とします。大規模行為を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます)は予め本方針に定める手続に従わなければならないものとします。
①当社が発行者である株券等(注1)について、保有者(注2)の株券等保有割合(注3)が20%以上となる買付け
②当社が発行者である株券等(注4)について、公開買付け(注5)に係る株券等の株券等所有割合(注6)及びその特別関係者(注7)の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
注1 金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。以下別段の定めがない限り同じとします。
注2 金融商品取引法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者とみなされる者を含むものとします。以下同じとします。
注3 金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。以下同じとします。
注4 金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。以下②において同じとします。
注5 金融商品取引法第27条の2第6項に規定されます。以下同じとします。
注6 金融商品取引法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。以下同じとします。
注7 金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。ただし、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。以下同じとします。
大規模買付行為を実施しようとする大規模買付者には、大規模買付行為に先立ち、当社取締役会に対し、大規模買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先及び提案する大規模買付行為の概要を明示した大規模買付ルールに従う旨の「意向表明書」をご提出いただいたうえで、当社取締役会に対して、当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)を提供していただきます。当社取締役会は、意向表明書の受領後10営業日以内に、大規模買付者から当初提供いただくべき本必要情報のリストを当該大規模買付者に交付します。当初提供していただいた情報を精査した結果、それだけでは不十分と認められる場合には、当社取締役会は、大規模買付者に対して本必要情報が揃うまで追加的に情報提供を求めます。本必要情報の具体的内容は大規模買付者の属性及び大規模買付行為の内容によって異なりますが、一般的な項目は以下のとおりです。
①大規模買付者及びそのグループ(共同保有者、特別関係者及び(ファンドの場合は)各組合員その他の構成員を含みます。)の概要(大規模買付者の事業内容、資本構成、当社及び当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)
②大規模買付行為の目的及び内容(買付等の対価の価額・種類、買付等の時期、関連する取引の仕組み、買付等の方法の適法性、買付等及び関連する取引の実現可能性等を含みます。)
③当社株式の取得対価の算定根拠及び取得資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます。)
④当社及び当社グループの経営に参画した後に想定している経営者候補(当社及び当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)、経営方針・経営理念、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等
⑤当社及び当社グループの取引先、顧客、従業員等のステークホルダーと当社及び当社グループとの関係に関し、大規模買付行為完了後に予定する変更の有無及びその内容
⑥その他大規模買付行為の妥当性及び適法性等を判断するために当社取締役会または独立委員会が合理的に必要と判断する情報
注8 独立委員会は、当社取締役会から独立した第三者機関として、本方針が取締役の保身のために利用されることがないよう監視するとともに、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に反する買付けを抑止するという働きを担います。独立委員会は、公正で合理的な判断を可能にするために、当社の業務執行を行う経営陣から独立し、当社及び当社取締役会との間に特別の利害関係を有していない当社社外取締役、弁護士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者、実績ある会社経営者等の中から選任され、計3名以上の委員で構成されます。
なお、大規模買付行為の提案があった事実及び当社取締役会に提供された本必要情報は、当社株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、当社取締役会が適切と判断する時点で、その全部または一部を開示します。
当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し本必要情報の提供を完了した後、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)または90日間(その他の大規模買付行為の場合)を当社取締役会による評価・検討・交渉、取締役会としての意見形成及び取締役会による代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として与えられるべきものと考えます。取締役会評価期間中、当社取締役会は、独立委員会に諮問し、また、必要に応じて外部専門家等の助言を受けながら、提供された本必要情報を十分に評価・検討し、独立委員会からの勧告を最大限尊重したうえで、当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、公表します。また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として当社株主の皆様に対し代替案を提示することもあります。なお、当社取締役会は、本必要情報の提供が完了した場合には、速やかにその旨及び取締役会評価期間が満了する日を公表いたします。
当社取締役会は、対抗措置の発動の是非について判断を行う場合は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の必要性、相当性等を十分検討したうえで対抗措置発動または不発動等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。
また、当社取締役会は、独立委員会が対抗措置の発動について勧告を行い、発動の決議について株主総会の開催を要請する場合には、株主の皆様に本方針による対抗措置を発動することの可否を十分にご検討いただくための期間(以下「株主検討期間」といいます。)として最長60日間の期間を設定し、当該株主検討期間中に当社株主総会を開催することがあります。
当社取締役会において、株主総会の開催及び基準日の決定を決議した場合、取締役会評価期間はその日をもって終了し、ただちに、株主検討期間へ移行することとします。
当該株主総会の開催に際しては、当社取締役会は、大規模買付者が提供した本必要情報、本必要情報に対する当社取締役会の意見、当社取締役会の代替案その他当社取締役会が適切と判断する事項を記載した書面を、株主の皆様に対し、株主総会招集通知とともに送付し、適時・適切にその旨を開示いたします。
株主総会において対抗措置の発動または不発動について決議された場合、当社取締役会は、当該株主総会の決議に従うものとします。当該株主総会が対抗措置を発動することを否決する決議をした場合には、当社取締役会は対抗措置を発動いたしません。
有価証券報告書に記載した「事業の状況」、「経理の状況」等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には主に以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
①技術革新と事業戦略に関するリスク
当社グループは、独自の技術とノウハウをもとにお客さまの立場に立ち、「誠心」を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスを提供することで、顧客価値の向上に努めております。しかしながら、経済や市場状況の変化、また、ITを含む急速な技術革新や世界各所で進む法規制等の外的要因により、当社グループの製品やサービスの革新スピードが追従できない事態が生じた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②海外での事業活動に関するリスク
当社グループは、日本はもとより、アジア、ヨーロッパなど世界各国でお客さまと密着した営業をさらに進めるために、海外生産工場を含めた事業拠点の体制強化を行っております。海外売上高比率は当連結会計年度実績で55%以上を占めており、今後も成長を見込んでおります。ただし、自然災害を含む予期しない国際情勢の変化、海外諸国の経済動向と規制等の変化、関税やその他の貿易障壁によって、当社製品の輸出に支障が生じたり、価格競争力が低下したりすることで、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③為替変動に関するリスク
当社グループは、販売や資材調達等の取引の一部において米ドルやユーロなどでの外貨取引を行っており、予期しない急激な為替変動は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④退職給付債務に関するリスク
当社及び一部の子会社の従業員を対象に、退職給付債務と年金資金を会計基準に基づき拠出しております。株式や債券市場等の予期しない市場変動により、年金資金の収益性が低下し、追加資金拠出と費用負担が必要になる可能性があります。2009年度より確定拠出年金を導入し、従業員は2012年度に確定拠出年金へ全面移行したことにより、リスクの低減を図りましたが、企業年金受給者及び待機者への追加資金の拠出と費用負担はリスクとして残り、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤製品の品質に関するリスク
当社グループは、ISO9001に基づいた品質保証体制のもと製品の品質確保に細心の注意を払っておりますが、欠陥が発生した場合には、欠陥に起因する損害に対し製造物責任保険で補償されない賠償責任を負担する可能性があります。また、当社グループ内でのクレームに対する処理、製品回収及び交換等による多大な費用の支出が生じる可能性があり、当社グループの企業イメージの毀損を含め、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥人材の確保と育成に関するリスク
当社グループは、海外に30社以上の子会社、関連会社を有しており、持続的な成長と健全な組織運営のために、多角的な視点でビジネスを考え自律的に行動できる人材をグローバル規模で確保し、育成すべく努めております。しかしながら、日本では少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、また、海外では労働市場の急速な変動が予測されており、当社グループに在籍している従業員の流出防止や優秀な人材が獲得できない場合には、当社グループの将来の成長及び事業の見通しに悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦原材料、部品等の調達に関するリスク
当社グループの事業活動において、原材料、部品、機器、サービスなどが適時・適切に、安定した価格と良好
な品質をもって供給されることが必要不可欠です。しかしながら、特殊性の高い原材料・部品等については一部
の仕入先に対する依存度が高いため、品質上の課題や仕入先の経営状態の悪化等によって調達が不足または中断
する可能性があります。また、原材料については、商品市場における需給のひっ迫または価格の急激な変動によ
り、収益性が損なわれることがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営
成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧情報セキュリティ体制の整備に関するリスク
事業活動の推進やグローバル展開における競争力の強化を確かなものにするために、情報システムの安全性・信頼性を維持していくことがますます重要になっています。当社は適切な情報セキュリティ体制を整備し、セキュリティ対策を行うとともに、IT分野における投資活動を今後とも拡大してまいります。しかしながら、自然災害や予期しないサイバー攻撃またはコンピュータウイルスの侵入を原因とする不正アクセスによって、情報漏えいや改ざん及び情報システムの障害が発生するリスクを完全に排除することはできません。これらの事象が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨情報管理のリテラシーに関するリスク
当社グループは、事業活動を展開する過程で技術開発や営業に関する機密情報及び個人情報を保持しておりま す。これらの情報の取り扱いに万全を期し、漏えいや不正な持ち出しを未然に防ぐため、従業員に対する啓発教育を行っております。しかしながら、予期しない事態が発生した場合には、当社グループの社会的信用が損なわれ、関係先への損害賠償の義務が生じることなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩M&Aを含めた他社との業務提携に関するリスク
当社グループは、事業基盤の強化を加速し持続的な成長を確保するために、海外企業の買収を含めた協働先との包括的な業務提携を積極的に推進しております。しかしながら、技術やノウハウの獲得や販売網の共有などによるシナジーが当初の想定どおりに実現しない場合には、期待した収益性を維持できず、また減損処理が発生することなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
流動資産は、26,021百万円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。これは、主に「現金及び預金」が1,562百万円増加したことによるものです。固定資産は、21,536百万円(同1.2%減)となりました。これは主に、関東支店を本社敷地内へ移転したことに伴う売却等により「土地」が221百万円減少したことなどによるものです。その結果、総資産は47,557百万円(同0.6%増)となりました。
流動負債は、9,956百万円(同7.6%減)となりました。これは主に、「支払手形及び買掛金」が564百万円減少
したことなどによるものです。固定負債は、4,098百万円(同10.2%増)となりました。これは主に、設備投資の
増強により「その他」に含まれるリース債務(固定)が増加したことなどによるものです。その結果、負債合計は
14,054百万円(同3.1%減)となりました。
純資産は、33,502百万円(同2.2%増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の増加に
より「利益剰余金」が2,071百万円増加したことなどによるものです。また、純資産より非支配株主持分を除いた
自己資本は29,901百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の61.4%から62.9%と1.5ポイントの増加とな
りました。
当連結会計年度の業績は、売上高38,807百万円(前連結会計年度比18.3%増)、営業利益4,339百万円(同13.5%増)、経常利益4,701百万円(同8.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,947百万円(同4.9%増)となりました。
日本では、外部への売上高17,522百万円(前連結会計年度比2.0%減)、セグメント利益3,957百万円(同1.7%減)の減収減益となりました。ヨーロッパでは、外部への売上高4,482百万円(同15.1%増)、セグメント利益166百万円(同22.2%減)の増収減益となりました。アジアでは、外部への売上高11,854百万円(同78.5%増)、セグメント利益1,162百万円(同73.9%増)の増収増益となりました。
セグメントの業績の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のため省略しております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます)は、前連結会計年度末に比べ2,166百
万円増加し、当連結会計年度末には9,858百万円(同28.2%増)となりました。当連結会計年度における各キャッ
シュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果、資金収支は4,848百万円の収入(同18.8%増)となり、前連結会計年度末に比べ768百万円の収入の増加となりました。これは主に、「減価償却費」が379百万円増加したことなどによるものです。
投資活動の結果、資金収支は551百万円の支出(同84.2%減)となり、前連結会計年度末に比べ2,933百万円の支出の減少となりました。これは主に、「出資金の払込による支出」が1,724百万円減少したことなどによるものです。
財務活動の結果、資金収支は1,848百万円の支出(同177.3%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,181百万円の支出の増加となりました。これは主に、「長期借入金の返済による支出」が622百万円増加したことや「連結の範囲の変更を伴わない子会社出資金の取得による支出」が213百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
(注) 1.表示金額には、消費税等は含まれておりません。
2.アジアの増加は、主として前連結会計年度末に連結子会社とした上海斯可絡圧縮機有限公司等が加わったことによるものです。
当連結会計年度における塗装設備の受注状況は、次のとおりであります。
(注) 1.表示金額には、消費税等は含まれておりません。
2.この受注及び受注残高は、塗装設備製品のものです。塗装設備製品以外は受注から販売までが短期間であり、受注及び受注残高の管理対象としておりません。
3.日本の受注残高の増加は、主に自動車生産、医療設備生産に関連した塗装設備の受注が増加したことなどよるものです。
4.その他の受注及び受注残高の増加は、主にメキシコの自動車生産に関連した塗装設備の受注が増加したことなどによるものです。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.表示金額には、消費税等は含まれておりません。
2.アジアの増加は、主として前連結会計年度末に連結子会社とした上海斯可絡圧縮機有限公司等が加わったことによるものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって重要な見積もりについては権限を明確に定め、適切な情報に基づく判断に努めています。
当社グループは、圧縮機製品、真空機器製品、塗装機器製品、塗装設備製品を企業のコア事業として捉えています。当連結会計年度における製品別売上高は、次のとおりです。
(単位:千円)
当連結会計年度における世界経済は、減税効果などにより設備投資や個人消費が堅調に推移したアメリカを中心として景気拡大の基調が続きましたが、年度後半からは米中貿易摩擦や中国の景気減速、英国のEU離脱やヨーロッパでの政情不安など、不確実性が高まっております。日本経済におきましては、世界の潮流による影響を受けつつも、良好な雇用環境や省力化ニーズの高まりを受け、個人消費や設備投資が底堅く推移いたしました。
そのような経営環境の中、当社グループは中期経営計画の最終年度を迎え「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」を目指して事業活動を続けてまいりました結果、売上高、営業利益、経常利益におきましては、創業以来の最高実績となり、ROEは6期連続で2桁台を達成することができました。同時に新たな中期経営計画を策定し、更なる成長に向けた活動を開始いたしました。
圧縮機製品では、従来から継続してきた提案型営業の割合が増加したことにより、日本では、オイルフリースクロールコンプレッサや中形圧縮機の販売が伸長いたしました。海外ではインド、ブラジルなどの新興国や中国を主としたアジアにて医療向け圧縮機ユニットや付帯機器が継続して伸長し、電動バスや鉄道車両等の公共交通機関向け車両搭載用圧縮機ユニットの販売も同様に、アメリカ、インドなど中国以外のエリアにおいても引き続き伸長しております。また、前連結会計年度末に連結子会社とした中国のスクリュー圧縮機製造・販売会社である上海斯可絡圧縮機有限公司や、当連結会計年度に連結子会社とした台湾のエアーブラシや医療向け小形圧縮機製造・販売子会社であるANEST IWATA SPARMAX Co.,Ltd.の業績が好調に推移し、当社グループの成長へ貢献いたしました。
真空機器製品では、日本の販路活用と展示会出展や機関誌掲載などのプロモーションによる一般工業市場向けオイルフリースクロール真空ポンプの販売が定着してまいりましたが、他方、アメリカ、ヨーロッパにおける当社の供給先である装置メーカやOEM先の需要減少といった海外での苦戦が継続いたしました。
塗装機器製品では、自動車補修塗料メーカ各社様とのコラボレーションを継続し、特定塗料に対する認証取得活動や各種プロモーション活動に注力したヨーロッパ、地域に見合ったモデルの投入により当社ブランドを真に認識いただくことを目指した中国などで販売が伸長いたしました。また、日本を始め、工業塗装市場へ十分な活動ができていなかった世界各国においてターゲットの選定や、各地域に見合った施策を立案し、一部の活動を開始いたしました。塗装機器製品に含まれ、塗料以外の液体を扱う液圧機器製品では、世界各国において、主に製パン・製菓製造時に使用する食液塗布専用のスプレーガン、液体供給機器などの拡販活動を継続し販売を伸ばしております。
塗装設備製品では、設備更新のはざまにあり大きな伸長とならなかった日本に対して、北米、中国の自動車部品製造やインドの木工製品製造といった海外市場への塗装設備納入により伸長しました。また日本では、塗装設備導入をご検討のお客様による効果測定や、市場ごとにアプリケーションの提案を可能としたコーティングソリューションセンターを設立し、次期活動へ向けた準備が完了いたしました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの財源については自己資本を基本としつつも、一部、金融機関等からの借り入れにより調達しています。
また、当社グループの当連結会計年度末において、短期借入金1,399百万円に対して現金及び現金同等物の期末残高9,858百万円と資金の流動性を確保しています。なお、当座貸越限度額及び貸出コミットメント契約8,314百万円を結んでおり、この契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は423百万円です。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、主として当社が主体となり関係会社と共同推進する形をとっており、環境保全を技術開発の大きな目的にするとともに、固有技術の進化と先端技術の応用展開を進めながら、お客さまのご要望に応えるための新製品開発と既存製品の改良を積極的に進めております。なお、当期の研究開発費の総額は547百万円です。その他に製品の改良・改造に使用した606百万円を製造経費としております。報告セグメントは日本及びアジアとなり、合計1,154百万円のうち日本は1,021百万円です。