第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、創業以来125年にわたり、創業製品である消火器に加え、高圧ポンプ技術、2サイクルガソリンエンジン技術の三つをコア・コンピタンスとして、農林業用機械・緑化管理機器、産業機械・環境衛生機器、防災関連の分野において、生産性、安全性、快適性の向上を目指した製品、サービスを提供することにより、社会に貢献してまいりました。その間、変わることなく持ち続けてきたのが、当社グループの社是である「誠意をもって人と事に當ろう」という精神です。これからもこの精神を変えることなく、三つのコア技術をさらに深めながら新しい用途開発を追求・開発し企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、2019年10月から2022年9月までの3年間を対象とする「丸山製作所グループ中期経営計画」において、2022年9月期の連結売上高36,500百万円、営業利益1,200百万円、自己資本利益率(ROE)4.5%以上を経営指標として掲げて、成長戦略の推進と収益力の向上に努めております。なお、2020年11月12日に、経営数値目標の売上高を36,500百万円に修正しておりますが、営業利益及び自己資本利益率(ROE)の目標値に変更はありません。

 

(3)会社の経営環境及び対処すべき課題

 当社グループでは、社会貢献するとともに事業を進化させるべく「次の100年を創る-All for the Future-」とブランドステートメントを定めました。当社のコア技術であるポンプとエンジンを更に進化させ、SDGsにつながる事業領域を将来に亘って継続的に拡大すべく、当社グループとしては、次の事項を重点課題として全社員で取り組み、収益力の向上並びに経営体質の強化に努め、単年度計画、中期経営計画の達成を目指してまいります。

 

① 収益力向上

 当社グループでは「食料」「水」「環境」「草ビジネス」を成長市場と捉え、積極的に事業展開を図ってまります。国内におきましては、産業機械事業を拡大すべく、前期より販売を本格化したUFB(ウルトラファインバブル)のマーケットに注力するとともに販売体制を見直し、更に様々な業界へのアプローチを深耕し、収益力の向上を目指してまいります。海外におきましても、工業用機械部門では新製品を投入し更なる拡販活動を展開するとともに、農林業用機械部門では大型防除機を中心とした製品のアジア各国への販売を強化することにより、収益力向上に努めてまいります。ロボット技術、ICTを活用した製品を市場に投入することにより、更なる農作業の省力化や農産物の高品質化を実現する手助けになるものと捉え、スマート農業関連の製品開発、並びに販売に注力することにより更なる収益力向上に努めてまいります。未だ収束しない新型コロナウイルス感染症対策の除菌用機械として、長年培ってきた農業用防除機技術を更に活かし、環境衛生用機械分野の開発・販売に積極的に取り組み、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の一翼を担ってまいります。

② 品質向上

 丸山グループでは品質方針を『お客様から「次も丸山」と言われる会社になる。そのためには品質の向上、無駄の排除、スピードアップによって、お客様に品質の良い製品とサービスを提供します』と定めております。全従業員が一丸となり、顧客のニーズと期待に対してご満足いただける製品開発に取り組むとともに、大型製品整備体制の強化などを実施しアフターサービス体制を展開してまいります。

③ 財務体質強化

 丸山グループでは、在庫削減をキーワードとして、全部門において業務プロセスの見直しを実施することによって、在庫の削減、有利子負債の削減に取り組み、財務体質を強化してまいります。

④ 人材育成

 働き甲斐を感じられる人事制度・評価制度を再構築するとともに教育制度を更に充実し、行動指針である「丸山のこころ」を自主的に実践できる社員を育成してまいります。また、コロナ禍においても従業員が生産性を維持向上できるよう様々な体制を整え、海外人材を含めた多種多様な従業員が活躍できるよう働き方改革を進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業、業績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは、次のとおりです。かかるリスクの要因によっては、当社グループの事業、業績、株価及び財務状況等に著しい影響を与える可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 経済状況

当社グループの主要な事業である農林業用機械部門では、減反政策の見直し等の政府が策定する農業政策方針の内容により、当社製品に対する需要が低下した場合は、当社グループの製品売上高が減少し業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、工業用機械部門、その他の機械部門においても、景気動向の悪化により民間設備投資、公共投資等が減少した場合は、当社グループの製品売上高が減少し業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

② 海外情勢

当社グループは、海外市場の拡大を図っており、現在では当社グループの売上高の約2割を海外市場に依存しているほか、タイに販売拠点及び生産拠点を、アメリカ、中国、ベルギーに販売拠点をそれぞれ設けております。これらの国及び展開先各国における予期せぬ経済情勢や政治体制の変化により、市場の状況が悪化し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、為替レートの変動リスクを軽減する手段を講じておりますが、海外売上高の約4割がアメリカ市場への輸出であることから、特に対ドルレートが大幅に円高へ振れた場合に、当社グループの業績及び財務状況に著しい影響を及ぼす可能性があります。

③ 天候、災害

当社グループの製品売上高の7割以上を農林業用機械部門が占めているため、台風、冷夏、地震等の自然災害の発生により、農業施設、農産物等が被害を受け農業収入が減少した場合には、農家の購買意欲の減退により売上高が減少し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

自然災害の発生により当社グループの拠点の設備等が大きな被害を受け、その一部又は全部の操業が中断し、生産及び出荷に支障をきたし、その影響が長期化する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループに被害が無い場合でも、仕入先工場の被災による生産能力の低下により、原材料等の入荷遅延や調達困難が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

④ 資金調達、運用

当社は、運転資金の効率的な調達、運用を行うため、取引銀行8行とコミットメントライン契約、タームローン契約及びe-Noteless利用契約(電子記録債権買取)を締結しております。これらの契約には財務制限条項があり、各年度の決算日の連結及び単体の貸借対照表における純資産の部の金額を基準となる決算日の連結及び単体の貸借対照表における純資産の部の金額の75%以上に維持すること、各年度の決算日の連結及び単体の損益計算書における経常損益が2期連続して損失にならないようにすることの取り決めがなされております。

これらに抵触した場合、該当する借入金の一括返済及び契約解除の恐れがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 特定販売先への依存

当社グループの売上高の約3割を主要販売先上位3社に依存しております。当社グループと主要販売先との取引関係は長年にわたり安定的に継続しており、今後とも良好な関係を維持していく予定ですが、何らかの理由により当該会社との関係に変化が生じた場合、当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 棚卸資産の評価

当社グループは、販売見込みや需要動向に基づき生産販売計画を策定し、原材料の調達及び調達のリードタイム短縮、生産販売計画の精度向上による棚卸資産の削減に努めておりますが、季節性・天候の変動や他社との競合等により需要が縮小し販売計画を下回ると、余剰・滞留在庫が生じる場合があります。その棚卸資産の正味売却価額が帳簿価額よりも下落するような収益性の低下や長期滞留となった場合には棚卸資産の評価損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 原材料、部品調達

当社グループでは複数購買、グローバル調達等により安定した原材料、部品の供給確保に努めておりますが、原材料、部品価格の高騰や災害などにより原材料、部品供給が不安定になった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 品質保証

当社グループでは、『お客様から「次も丸山」と言われる会社になる。そのためには品質の向上、無駄の排除、スピードアップによって、お客様に品質のよい製品とサービスを提供します。』という品質方針を定め、全従業員が一丸となり顧客のニーズと期待に対して満足する製品を設計・開発及び製造し、提供するための活動を展開しており、また、万一に備え製造物責任保険に加入しております。しかしながら、生産過程において全ての製品について欠陥が無いという保証はなく、さまざまな要因により欠陥が生じる可能性があり、加入している製造物責任保険で補償されない賠償責任を負担する可能性もあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、不測の事態が発生した場合には、法令及び社内規程に従い、品質保証部門により、リコールを含めた必要な措置を迅速に講じてまいります。

⑨ 人材の確保

当社グループの継続的な成長には、優秀な人材を確保し、育成することが重要な要素の一つでありますが、著しい人材採用環境の悪化や人材流出の増加が継続した場合は、当社の人材確保が計画通りに進まず、将来の成長に影響が及び、中・長期的に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 知的財産権

当社グループは、事業活動を行う上で他社との差別化を図るため、技術やノウハウ等を蓄積しておりますが、第三者が当社の知的財産を不正に使用した類似製品の製造・販売、当社グループのロゴマークの使用等を防止できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、結果として知的財産権を侵害したとして第三者から訴訟を提起された場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑪ コンプライアンス

当社グループは、企業行動規範として「丸山グループ・コンプライアンスマニュアル」を定め、コンプライアンス体制を整備するとともに、研修会などの実施を通じて法令遵守及びコンプライアンスの強化に努めております。しかし、万一、法令やコンプライアンス等に違反する行為が発生した場合に監督官庁からの処分や事業活動の制限、あるいは訴訟の提起、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑫ 新型コロナウイルス感染症の拡大

当社グループは、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という。)拡大防止のため、従業員及び取引先の安全を第一に考え、政府や地域行政の発表・要請を踏まえた不要不急の出張制限や時差出勤、在宅勤務(テレワーク)の推進、テレビ会議の導入等の対応を実施しております。これら各種対応の継続的な実施により事業活動への影響の低減を図っておりますが、当社の製造拠点や調達先、営業所において感染者が発生し、工場の稼働停止やサプライチェーンの停滞に起因する生産減、営業活動の自粛等により事業活動に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、感染症の拡大に伴い、事態が深刻化、長期化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

(財政状態の状況)

 当連結会計年度末における資産総額は32,733百万円となり、前連結会計年度末より160百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の増加(2,034百万円)、電子記録債権の増加(774百万円)はありましたが、受取手形及び売掛金の減少(1,765百万円)、流動資産その他に含まれる未収入金の減少(1,591百万円)によるものであります。

 当連結会計年度末における負債総額は16,691百万円となり、前連結会計年度末に比べ707百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少(999百万円)によるものであります。

 当連結会計年度末の純資産総額は16,042百万円となり、前連結会計年度末に比べ546百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどによる利益剰余金の増加(403百万円)、期末日にかけての時価の上昇によるその他有価証券評価差額金の増加(126百万円)によるものであります。

 

(経営成績の状況)

当連結会計年度における国内経済は、2019年12月までは輸出や生産が弱含んでいたものの、個人消費、雇用情勢は引続き改善傾向で推移しておりましたが、年明けより大きな問題に発展した新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」という。)の影響により、経済が急減速し、厳しい状況となりました。海外経済におきましても、感染症の世界的大流行の影響により、景気が急速に悪化し、極めて厳しい状況が続きました。今後、社会経済活動の段階的な再開が予想されますが、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響も懸念されるため、先行きについては不透明な状況となっております。

当社グループが主力とする農林業用機械業界におきましては、機械の出荷・生産実績は、トラクタやコンバインなど大型機械は、感染症の影響や消費増税前の駆け込み需要の反動などにより、前連結会計年度に比べ大幅に減少しました。しかしながら、当社グループの主力製品である刈払機は、天候が順調だったこともあり、業界全体では微減となりました。

そのような中、国内における取組みとしまして、当連結会計年度より子会社であるマルヤマエクセル株式会社の工業用機械部門を当社へ事業移管し、当社の全国に広がる販売網、サービス網を活用することにより、積極的に販売の拡大に努めてまいりました。海外におきましては、新製品投入のほか、既存の製品を感染症対策製品として販売することで、販路を拡大してまいりました。

しかしながら、国内売上高は27,216百万円(前期比0.9%減)となりました。また、海外売上高は7,679百万円(前期比11.7%減)となり、売上高合計は34,895百万円(前期比3.5%減)となりました。

利益面では、営業利益は852百万円(前期比96.3%増)、経常利益は763百万円(前期比91.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は648百万円(前期比115.1%増)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

・農林業用機械

 国内におきましては、刈払機や補用部品の増加はありましたが、大型防除機が減少いたしました。また、海外におきましては、大型防除機や刈払機が減少したことなどにより、国内外の農林業用機械の売上高合計は26,433百万円(前期比3.1%減)、営業利益は1,034百万円(前期比106.3%増)となりました。

・工業用機械

 国内におきましては、工業用ポンプが減少いたしました。海外におきましても、主に北米向けの工業用ポンプが減少した結果、国内外の工業用機械の売上高合計は6,067百万円(前期比6.5%減)、営業利益は1,020百万円(前期比8.9%減)となりました。

・その他の機械

 消防機械を主なものとする、その他の機械の売上高は2,199百万円(前期比0.0%減)、営業利益は131百万円(前期比36.4%増)となりました。

・不動産賃貸他

 不動産賃貸他の売上高は488百万円(前期比3.7%減)、営業利益は282百万円(前期比3.7%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期借入金の減少はありましたが、売上債権の減少、仕入債務の増加などにより前連結会計年度末に比べ2,017百万円増加し、4,124百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は4,602百万円(前期比4,280百万円増)となりました。これは、前連結会計年度に比べ、売上債権の減少、仕入債務の増加などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は829百万円(前期比109百万円増)となりました。これは、前連結会計年度に比べ、投資有価証券の売却による収入がなかったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は1,786百万円(前期比2,001百万円増)となりました。これは、前連結会計年度に比べ、短期借入金が減少したことなどによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

農林業用機械

16,306

96.7

工業用機械

4,948

95.8

その他の機械

598

98.2

合計

21,853

96.5

(注)1 金額は、各機種ごとの当該期間中の平均販売価格によって計算しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 農林業用機械の一部を除き、原則として、受注生産を行っておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

農林業用機械

26,433

96.9

工業用機械

6,067

93.5

その他の機械

2,199

100.0

不動産賃貸他

488

96.3

調整額(セグメント間取引)

△293

合計

34,895

96.5

(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

全国農業協同組合連合会

4,478

12.4

4,391

12.6

㈱クボタ

4,845

13.4

4,251

12.2

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(財政状態)

・資産

 当連結会計年度末における資産総額は32,733百万円となり、前連結会計年度末より160百万円減少いたしました。

 流動資産は20,906百万円となり、前連結会計年度末に比べ278百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の増加(2,034百万円)、電子記録債権の増加(774百万円)はありましたが、受取手形及び売掛金の減少(1,765百万円)、流動資産その他に含まれる未収入金の減少(1,591百万円)によるものであります。

 固定資産は11,827百万円となり、前連結会計年度末に比べ117百万円増加いたしました。これは主に、期末日にかけての時価の上昇などによる投資有価証券の増加(223百万円)によるものであります。

・負債

 当連結会計年度末における負債総額は16,691百万円となり、前連結会計年度末に比べ707百万円減少いたしました。

 流動負債は10,910百万円となり、前連結会計年度末に比べ489百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加(232百万円)、電子記録債務の増加(243百万円)はありましたが、短期借入金の減少(999百万円)によるものであります。

 固定負債は5,781百万円となり、前連結会計年度末に比べ218百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少(336百万円)によるものであります。

・純資産

 当連結会計年度末の純資産総額は16,042百万円となり、前連結会計年度末に比べ546百万円増加いたしました。

 これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどによる利益剰余金の増加(403百万円)、期末日にかけての時価の上昇によるその他有価証券評価差額金の増加(126百万円)によるものであります。

 

(経営成績等)

・売上高

 当連結会計年度の売上高は、国内におきましては、ホームセンター流通は刈払機を中心に増加しましたが、アグリ流通では、感染症拡大防止を目的とした営業活動の抑制や展示会の中止の影響もあり大型防除機などが減少した結果、国内売上高は27,216百万円(前期比0.9%減)となりました。また、海外におきましても、感染症の影響により営業活動が抑制されたこともあり、大型防除機や刈払機が減少した結果、海外売上高は7,679百万円(前期比11.7%減)となり、売上高合計は34,895百万円(前期比3.5%減)となりました。

・売上総利益

 当連結会計年度の売上総利益は、売上高の減少に伴う減少はありましたが、製造経費の削減に努めたことによる原価率の改善などにより、前連結会計年度に比べ627百万円(7.5%)増益の9,056百万円となりました。

・営業利益

 当連結会計年度の営業利益は、売上総利益の増加や販売費及び一般管理費の削減に努めたことなどにより、前連結会計年度に比べ418百万円(96.3%)増益の852百万円となりました。

・経常利益

 当連結会計年度の経常利益は、営業利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ363百万円(91.1%)増益の763百万円となりました。

・税金等調整前当期純利益

 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、特別利益の減少はありましたが、経常利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ342百万円(77.6%)増益の782百万円となりました。

・親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ347百万円(115.1%)増益の648百万円となりました。

 

 なお、セグメント別の売上高の分析は、3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。

 

② 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備の新設、更新に係る投資であります。

 これらの必要資金は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入れ、債権流動化により賄うことを基本方針としております。

 また、当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行8行と総額4,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、この契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高はなく、また、当連結会計年度末において、現金及び現金同等物を4,124百万円を保有しており、将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないものと認識しております。

 なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

 当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 当社の連結財務諸表作成においては、資産・負債の評価及び収益・費用の認識については、重要な会計方針に基づき継続して見積り及び判断を行っており、特に、貸倒引当金、繰延税金資産及び退職給付に係る負債は、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の見積り及び判断に重要な影響を及ぼすものと認識しております。

 当社は連結財務諸表作成において、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき、合理的であると考えられる要因を考慮したうえで見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、2019年10月から2022年9月までの3年間を対象とする「丸山製作所グループ中期経営計画」において、2022年9月期の連結売上高36,500百万円、営業利益1,200百万円、自己資本利益率(ROE)4.5%以上を経営指標として掲げております。なお、2020年11月12日に、経営数値目標の売上高を36,500百万円に修正しておりますが、営業利益及び自己資本利益率(ROE)の目標値に変更はありません。

 初年度となる当連結会計年度におきましては、連結売上高34,895百万円、営業利益852百万円、ROE4.0%ととなりました。

 

4【経営上の重要な契約等】

 特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 お客様にご満足いただき、「次も丸山」と言われる高品質な商品を提供するため、当社技術部門では基礎技術の研究を推進するとともに、グループ各社の技術部門と連携を取りながら新規又は既存分野の製品開発を行っております。またスマート農業や環境衛生をキーワードにした製品開発を目指し、積極的な研究開発活動を行っております。

 なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は251百万円であり、その他に製品の改良・改造に使用した788百万円を製造経費としており、研究開発関連費用は1,039百万円であります。

 開発活動の概要は次のとおりであります。

 

① 農林業用機械部門

薬剤の散布幅を18.3mと従来より広くし作業効率を向上させ、チルトハンドルなどを装備することで取扱性も向上した乗用型ブームスプレーヤBSA-662C/1062Cシリーズを開発いたしました

水冷ガソリンエンジンを搭載し、静音、低振動を実現したステレオスプレーヤSSA-E602DXを開発いたしました。

北海道市場向けに作業効率向上と精密散布を可能とするセクションコントロールシステムを採用したトラクタ牽引式ブームスプレーヤBSD-20LTシリーズ及びトラクタ直装式マウントブームスプレーヤBSM-75LTシリーズを開発いたしました。

・当部門に係る研究開発関連費用は、804百万円となっております。

 

② 工業用機械部門

・新型コロナウイルス感染症用の各種除菌剤への適応調査を行い、除菌剤対応バッテリー噴霧機MSB1500LI(Z)及びMSB100LI(Z)を開発いたしました。

・UFB(ウルトラファインバブル)技術を用いたポンプとして、ピストン式のUP400/UP700、プランジャ式のUP450/UP7500とこれらポンプを搭載したセット動噴UFB320EAなど6型式を開発いたしました。

原動機(モータ)と直結可能とすることで装置全体をコンパクト化した工業用ポンプとして、MODEL2560BE、MODEL2565BE、MODEL1730を開発いたしました。

・当部門に係る研究開発関連費用は、154百万円となっております。

 

③ その他の機械部門

・一般社団法人消火器工業会の自主基準である高性能型消火器に適合した消火薬剤を開発いたしました。

・当部門に係る研究開発関連費用は、80百万円となっております。