当第3四半期連結会計期間における重要な変更は、以下のとおりである。
(1)業務提携契約
相手先 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
パナソニック㈱ | 日本 | 空調事業の下記分野に関する提携についての基本合意 | 自 平成11年11月22日 |
(注)上記契約については、契約期間を「自 平成11年11月22日 至 平成27年11月21日」から「自 平成11年11月
22日 至 平成28年11月21日」に変更している。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間(平成27年4月1日~12月31日)の世界経済は、米国では堅調な個人消費を背景に景気は拡大基調にある。欧州景気は緩やかに回復しているが、地政学リスクなど景気の下押し要因が残存している。新興国経済は、中国をはじめとして、減速傾向にある。わが国経済は、雇用情勢の回復、堅調な個人消費、比較的良好な企業マインドが景気を下支えしている。
このような事業環境のもと、当社グループは、本年度を最終年度とする戦略経営計画“FUSION15(フュージョン・フィフティーン)”の完遂に向けて、重点施策に取り組んでいる。空調・冷凍機事業では、販売網の強化などにより需要を取り込んだアジアや、景気減速の中でも販売店開発や差別化商品により需要の創出に取り組んだ中国など、世界各地域で主要製品の販売を拡大した。化学事業では、半導体関連など好調市場での需要を取り込んだ。加えて、トータルコストダウンの全社推進を図るなど、売上高・利益の確保に努めた。
当第3四半期連結累計期間の業績については、アメリカ・アジアを中心に海外での販売が好調に推移したことに加え、主に米ドル・中国元を中心とした通貨の円安による円貨換算額の増加により、売上高は1兆5,516億77百万円(前年同期比8.3%増)となった。営業利益は1,665億85百万円(前年同期比11.6%増)、経常利益は1,645億92百万円(前年同期比6.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、1,067億84百万円(前年同期比13.7%増)となった。
セグメントごとの業績を示すと、次のとおりである。
①空調・冷凍機事業
空調・冷凍機事業セグメント合計の売上高は、前年同期比8.0%増の1兆3,985億28百万円となった。営業利益は、前年同期比10.9%増の1,523億78百万円となった。
国内業務用空調機器では、建築着工の伸び悩みから、業界需要は前年同期を下回る水準で推移した。当社グループも、低調な業界需要の影響を受け販売台数は前年同期を下回ったが、全シリーズに新冷媒HFC32(R32)を採用した店舗・オフィス用エアコン『FIVE STAR ZEAS(ファイブスタージアス)』及び『Eco-ZEAS(エコジアス)』をはじめとする高付加価値商品の販売拡大に取り組み、売上高は前年同期並みとなった。
国内住宅用空調機器では、夏季の天候不順や暖冬の影響により量販業界の販売は前年同期を下回ったが、卸業界での出荷が牽引し、業界需要は前年同期並みとなった。当社グループは、ルームエアコン『うるさら7(セブン)』のブランド力を活かし、全シリーズでの販売拡大に取り組み、前年同期並みの売上高となった。
欧州では、夏季の好天により主力の南欧・中欧市場の需要が急回復した中、現地生産の強みを活かすタイムリーな商品供給と季節を通じて販売活動の強化に取り組んだことにより、住宅用空調機器の売上高は前年同期を大きく上回った。業務用空調機器でも、イギリス・ドイツでの建築需要の回復に減速がみられる中、各国での販売店訪問の強化やプロジェクトのフォローアップの強化が奏功し、売上高は前年同期を上回った。また、ヒートポンプ式温水暖房機器でも、環境規制強化による需要拡大をとらえ、主力のフランス市場を中心に販売を伸ばした。新興国市場においては、中東・アフリカでは、湾岸諸国での原油価格低迷の長期化や、地政学リスクの高まりを背景に、第3四半期に入って以降の大型物件に顧客都合による納期の遅延が発生したが、中小型物件の受注強化を推進し、第3四半期累計では、売上高は前年同期を大きく上回った。また、トルコ・ロシアでも受注活動を強化し、売上高は前年同期を上回った。
中国では、景気は減速傾向にあり、業界需要は前年同期を下回ったが、当社グループの売上は第3四半期に入り回復基調にある。住宅用空調機器は当社グループ独自の専売店である「プロショップ」販売網の強化や「ニューライフマルチシリーズ」など新たな商品の発売により、街売・小売を中心に販売拡大に取り組んだ結果、第3四半期の売上高は前年同期を上回った。業務用・大型ビル(アプライド)空調機器は大型投資・不動産物件の減少により市場の回復は遅れており、売上高は前年同期を下回った。一方、当社の主力商品である住宅用マルチエアコンの売上高は前年同期を上回り、さらにコストダウン・為替換算効果もあり、中国地域全体では、売上高・営業利益ともに前年同期を上回った。
アジア・オセアニアでは、ベトナムでは拡大する需要を着実に取り込み、売上高は前年同期を大幅に上回った。タイでは住宅用空調機器の販売は前年同期並みであるものの、業務用空調機器で販売を伸ばした結果、売上高は前年同期を上回った。インドネシアでは住宅用空調機器で順調に販売を伸ばし、売上高は前年同期を上回った。これらの結果、地域全体での売上高は前年同期を上回った。
アメリカの住宅用空調機器の業界需要は、省エネ性能に関する法規制強化による需要が当期初めに一段落したとともに暖冬影響もあり、前年同期を下回り、当社機器売上高も伸び悩んだ。ライトコマーシャル機器(中規模ビル向け業務用空調機器)は、ルート別の販売施策を展開し、売上高は前年同期を上回った。アプライド分野は、前年同期を上回る需要水準の中、エアハンドリングユニットを中心とした機器の販売を強化し、また、サービス事業や中南米での販売を伸ばし、売上高は前年同期を上回った。
舶用事業では、海上コンテナ冷凍装置及び舶用エアコン・舶用冷凍機の販売増加により、売上高は前年同期を上回った。
②化学事業
化学事業セグメント合計の売上高は、前年同期比16.0%増の1,182億18百万円となった。営業利益は、前年同期比21.4%増の124億19百万円となった。
フッ素樹脂は、日本・アジアを中心とした半導体関連の需要が好調に推移した。また、フッ素ゴムについても、欧州の堅調な自動車関連需要、アジアでの拡販等により売上高は前年同期を上回った。市場毎には、中国の通信基地向け電線用途等での販売減や、米国市場における中国・インド生産品の低価格での販売による影響があるものの、フッ素樹脂全体での売上高は前年同期を上回った。
化成品は、撥水撥油剤の拡販施策の進展等により、米国・中国を中心に販売が伸長した。タッチパネル等に用いられる表面防汚コーティング剤は、堅調な需要に支えられ、売上高は前年同期を上回った。また、医薬中間体は、米国での販売が落ち込んだものの、欧州での医薬品関連向けを中心に販売が伸長した。これらを受けて、化成品全体での売上高は前年同期を上回った。
フルオロカーボンガスについては、中国の現地エアコンメーカー向け販売不振が影響したが、既存ベースでは前年同期並みであった。一方、ガス全体の売上高は、ソルベイ社より買収した欧州ガス事業が新たに加わったことにより、前年同期を大きく上回った。
③その他事業
その他事業セグメント合計の売上高は、前年同期比1.0%減の349億30百万円となった。営業利益は、前年同期比10.8%増の17億64百万円となった。
産業機械用油圧機器は、国内及び米国市場が堅調に推移したが、アジア市場の需要停滞の影響により、売上高は前年同期並みとなった。建機・車両用油圧機器は、国内主要顧客の米国向け需要が堅調に推移したが、国内需要は排ガス規制前の駆け込み需要の反動影響により、売上高は前年同期並みとなった。
特機部門では、在宅酸素医療用機器の販売は堅調に推移したが、防衛省向け砲弾の売上高は減少した。
電子システム事業では、IT投資が緩やかに増加しつつある中、設計・開発分野向けデータベースシステムを中心に販売を伸ばした。
(2) 財政状態の分析
総資産は、2兆3,272億22百万円となり、前連結会計年度末に比べて632億33百万円増加した。流動資産は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べて573億円増加の1兆1,399億14百万円となった。固定資産は、建物及び構築物の増加等により、前連結会計年度末に比べて59億32百万円増加の1兆1,873億7百万円となった。
負債は、コマーシャル・ペーパーの増加等により、前連結会計年度末に比べて297億42百万円増加の1兆2,454億20百万円となった。有利子負債比率は、29.3%となった。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加等により、前連結会計年度末に比べて334億90百万円増加の1兆818億1百万円となった。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動では、仕入債務が増加したこと等により、前年同期に比べて660億63百万円増加し、1,871億32百万円のキャッシュの増加となった。投資活動では、有形固定資産の取得による支出の増加等により、前年同期に比べて149億16百万円減少し、729億91百万円のキャッシュの減少となった。財務活動では、長期借入金の返済による支出の減少等により、前年同期に比べて227億34百万円増加し、179億86百万円のキャッシュの減少となった。この結果、当第3四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は、前年同期に比べて164億33百万円増加し、751億48百万円のキャッシュの増加となった。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は349億24百万円である。
(空調・冷凍機事業、化学事業、その他事業)
当社は平成27年11月25日、グローバルに広がる当社グループの技術開発のコア拠点として「テクノロジー・イノベーションセンター(以下TIC)」を当社淀川製作所(大阪府摂津市)内に開設した。
TICでは、国内3拠点(堺・滋賀・淀川製作所)に分散していた技術者を集約し、技術開発を推進するとともに、グローバルでの産・官・学連携を積極的に進め、世界中の人・情報・技術をTICに呼び込む。社内外の協創イノベーションにより、差別化商品による事業拡大、新技術・先端技術による新たな価値・事業創出などを目指す。
(6) 主要な設備
新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動があった設備は、次のとおりである。
(新設)
会社名 | 事業所名 | セグメント | 設備の内容 | 投資額(百万円) |
ダイキン工業㈱ | 淀川製作所 | 空調・冷凍機事業、化学事業、その他事業 | 研究開発施設 | 29,574 |