第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、事業等のリスクについて新たに発生した事項または重要な変更はない。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われていない。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日~12月31日)の世界経済は、米国では堅調な個人消費が景気を下支えした。欧州経済は緩やかな回復基調にあるものの、地政学リスクなどの景気下押し要因が残存している。中国経済は緩やかに減速した。新興国経済は全体として持ち直しの動きがみられるが、金融市場・為替の動揺による景気下振れリスクが残る。わが国経済は、一部に弱さもみられるが、個人消費や輸出の持ち直しを背景に緩やかな回復基調が続いている。

このような事業環境のもと、当社グループは、平成32年度を目標年度とする戦略経営計画“FUSION20(フュージョン・トゥエンティ)”初年度における成果創出に向けて、より一層の販売拡大やコストダウンなど全社を挙げた取り組みを行っている。特に、日本・中国・アジアなど世界各地域での空調主要製品の販売を中心に、売上高・利益の確保に努めた。

当第3四半期連結累計期間の業績については、中国元・米ドル・ユーロ等に対して円高が進行したことにより、円貨換算額の減少等のマイナス影響はあったが、世界各地域での空調事業は好調に推移したことから、売上高は1兆5,205億72百万円(前年同期比2.0%減)となった。利益面では、円貨換算による減益要因はあったものの、各地域での販売数量増加とコストダウンによる粗利率改善もあり、営業利益は1,862億73百万円(前年同期比11.8%増)、経常利益は1,882億9百万円(前年同期比14.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,253億69百万円(前年同期比17.4%増)となった。

 

セグメントごとの業績を示すと、次のとおりである。

 

①空調・冷凍機事業

空調・冷凍機事業セグメント合計の売上高は、前年同期比1.4%減の1兆3,784億2百万円となった。営業利益は、前年同期比12.9%増の1,720億86百万円となった。

国内業務用空調機器の業界需要は、上期での西日本における猛暑影響と省エネルギー性の高い設備更新への政府補助金制度による需要の押し上げもあり、前年同期を上回った。当社グループも、店舗・オフィス用エアコン『FIVE STAR ZEAS(ファイブスタージアス)』及び『Eco-ZEAS(エコジアス)』を中心に需要を取り込み、売上高は前年同期を上回った。

国内住宅用空調機器の業界需要は、西日本の猛暑影響による上期からの堅調な需要が第3四半期も持続し、前年同期を上回った。当社グループも、省エネ・高付加価値商品『うるさら7(セブン)』のブランド力を活かし、全シリーズでの販売拡大に取り組み、前年同期を上回る売上高となった。

欧州では、販売は堅調に推移したが、地域全体の売上高は為替影響により前年同期を下回った。住宅用空調機器は、9月以降の販売は減少傾向にあるものの、昨年の猛暑を契機に需要の拡大が続いていたことから中欧・南欧市場を中心に販売が好調に推移し、現地通貨での第3四半期累計の売上高は前年同期を上回った。業務用空調機器では、欧州経済が伸びないながらも空調機器の更新時期に入り、主要各国において販売は好調に推移した。また、ヒートポンプ式温水暖房機器は、フランスで市場が縮小するものの、欧州全体では前年同期を上回った。

 

中東・アフリカでは、原油価格低迷の長期化や地政学リスクの高まりにより、大型プロジェクトの一時停止や延期が相次いでおり、市場環境が厳しいものの販売は前年同期並みとなったが、地域全体の売上高は為替影響により前年同期を下回った。トルコでは、7月のクーデター未遂以降も政情不安が継続するものの、住宅用空調機器では順調に販売を伸ばし、現地通貨での売上高は前年同期を上回った。

中国では、大型不動産投資は依然として低調であるが、個人消費は底堅い状況にある。当社グループは、堅調な個人消費を取り込むため小売・街売をさらに強化し、現地通貨での売上高は全地域・全製品で前年同期を上回った。一方、急速な人民元安の影響により円貨換算後の売上高は前年同期を下回ったが、生産部門での内作化・生産性向上を軸としたコストダウンを推進し、高収益を維持した。住宅用市場では、独自の専売店「プロショップ」で当社グループの強みである提案力・工事力を活かし、顧客に様々な生活スタイルを提案する住宅用マルチエアコン「ニューライフマルチシリーズ」を重点に中高級住宅市場を中心に販売を拡大し、現地通貨での住宅用空調機器の売上高は前年同期を上回った。業務用市場では、設計事務所へのPR・スペックインを強化し、ビルから一般店舗、新築から更新まで幅広く市場を攻略する等により、現地通貨での業務用空調機器の売上高は前年同期を上回った。大型ビル(アプライド)空調機器市場では、商品ラインナップの拡充、販売体制の強化により、中小物件を中心に販売を拡大し、現地通貨での売上高は前年同期を上回った。

アジア・オセアニアでは、為替影響により地域全体の売上高は前年同期並みとなったが、販売店開発の推進、地域ニーズを捉えた省エネ差別化商品の拡販、サービス体制の強化等により、拡大する中間層の需要を取り込み、現地通貨での売上高は前年同期を大きく上回った。住宅用空調機器では、省エネ性能に優れた冷房専用インバータ機の販売が好調に推移し、特に、ベトナム・インドネシア・インドで拡販した。ビル用マルチエアコンでは、スペックイン活動の強化、販売店の育成に注力し、販売を拡大した。

米州では、販売は堅調に推移したが、為替影響により地域全体の売上高は前年同期並みとなった。住宅用空調機器は、業界需要の拡大と暖房機器の販売促進により現地通貨での売上高は前年同期を上回った。ライトコマーシャル機器(中規模ビル向け業務用空調機器)は、業界の高い伸びと販売網拡大施策の展開により、現地通貨での売上高は前年同期を上回った。アプライド分野は、前年同期を上回る需要水準の中、インバータールーフトップ等のアプライド機器の販売を拡大し、また、サービス事業も伸ばし、現地通貨での売上高は前年同期を上回った。

舶用事業は、海上コンテナ冷凍装置の需要減少に伴う販売減少により、売上高は前年同期を下回った。

 

②化学事業

化学事業セグメント合計の売上高は、前年同期比7.0%減の1,099億91百万円となった。営業利益は、前年同期比1.0%減の122億94百万円となった。

フッ素樹脂は、国内・アジアの半導体関連需要は堅調に推移したものの、為替が円高に振れたことに加え、米国市場における競合他社や中国・インド生産品の低価格販売及びLAN電線市場での競争激化の影響もあり、フッ素樹脂全体での売上高は前年同期を下回った。また、フッ素ゴムについては、国内・中国の自動車関連分野での需要が堅調であったものの、同様に為替の影響が大きく、売上高は前年同期並みとなった。

化成品では、撥水撥油剤の新商品への切替え遅れの影響等により販売が伸びず、さらには為替の影響もあり、売上高は前年同期を大きく下回った。タッチパネル等に用いられる表面防汚コーティング剤は、中国での好調な需要に支えられ、売上高は前年同期を上回った。半導体洗浄用途向けのエッチャントは、関連需要が好調な日本・アジアでの販売が伸長し、売上高は前年同期を上回った。化成品全体では売上高は前年同期を下回った。

フルオロカーボンガスについては、米州でのアフターサービス向けの販売が伸長し、ガス全体の売上高は前年同期を上回った。

 

 

③その他事業

その他事業セグメント合計の売上高は、前年同期比7.9%減の321億77百万円となった。営業利益は、前年同期比6.4%増の18億77百万円となった。

産業機械用油圧機器は、日本国内及び米国市場の需要低迷の影響により、売上高は前年同期を下回った。建機・車両用油圧機器は、国内及び米国主要顧客向け販売が堅調に推移したが、中国農業機械メーカーの生産調整の影響により、売上高は前年同期並みとなった。

特機部門では、在宅酸素医療用機器の販売は堅調に推移したが、防衛省向け砲弾の売上高が減少したことにより、売上高は前年同期と比べ減少した。

電子システム事業では、IT投資需要が横ばいで推移する中、設計・開発分野向けデータベースシステムを中心に拡販を進め、売上高は前年同期並みとなった。

 

(2) 財政状態の分析

総資産は、2兆4,023億73百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,112億68百万円増加した。流動資産は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べて1,319億45百万円増加の1兆1,987億14百万円となった。固定資産は、建物及び構築物の増加等により、前連結会計年度末に比べて793億22百万円増加の1兆2,036億59百万円となった。

負債は、コマーシャル・ペーパーの増加等により、前連結会計年度末に比べて1,128億91百万円増加の1兆2,665億27百万円となった。有利子負債比率は、前連結会計年度末の27.8%から28.6%となった。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加等により、前連結会計年度末に比べて983億76百万円増加の1兆1,358億46百万円となった。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動では、税金等調整前四半期純利益の増加及び法人税等の支払額の減少等により、前年同期に比べて327億54百万円増加し、2,198億87百万円のキャッシュの増加となった。投資活動では、連結子会社買収による支出の増加等により、前年同期に比べて284億80百万円減少し、1,014億72百万円のキャッシュの減少となった。財務活動では、長期借入れによる収入の増加等により、前年同期に比べて202億95百万円増加し、23億8百万円のキャッシュの増加となった。これらの結果に為替換算差額を加えた当第3四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は、前年同期に比べて442億34百万円増加し、1,193億83百万円のキャッシュの増加となった。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は390億75百万円である。

 

(6) 主要な設備

新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動があった設備は、次のとおりである。

(新設)

会社名

事業所名
(所在地)

セグメント
の名称

設備の内容

投資額(百万円)

グッドマン グローバル グループ インク

ダイキン テキサス テクノロジー パーク
(アメリカ合衆国テキサス州)

空調・冷凍機事業

製造工場・物流センター他

45,483

 

(注)子会社を含めて記載している。