「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成30年4月1日~6月30日)の世界経済は、堅調な成長が持続した。米国経済は大型減税に伴う個人消費や設備投資の押し上げにより拡大が続いた。欧州経済は個人消費の回復が景気を下支えした。新興国経済は、米国の金利上昇に伴う資金流出リスクはあるものの、総じて安定した成長が続いた。中国経済についても堅調な個人消費が牽引し、安定的に成長した。わが国経済は雇用環境が改善し、個人消費や設備投資の回復基調が続いた。
このような事業環境のもと、当社グループは、平成32年度を最終年度とする戦略経営計画“FUSION20(フュージョン・トゥエンティ)後半3ヶ年計画”をスタートし、売上高・利益のさらなる拡大に向け、全社を挙げて取り組んでいる。世界各地域での空調主要商品の販売拡大や化学事業の推進に加え、コストダウンや経費削減の徹底に努めた。
当第1四半期連結累計期間の経営成績については、売上高は6,567億96百万円(前年同期比12.0%増)となった。利益面では、営業利益は831億19百万円(前年同期比11.7%増)、経常利益は854億66百万円(前年同期比14.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、596億29百万円(前年同期比16.9%増)となった。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりである。
①空調・冷凍機事業
空調・冷凍機事業セグメント合計の売上高は、前年同期比11.1%増の5,950億89百万円となった。営業利益は、前年同期比6.8%増の740億70百万円となった。
国内業務用空調機器の業界需要は、設備投資と建築着工が堅調に推移したことにより、前年同期を上回った。当社グループは、店舗・オフィス用市場では、『Eco-ZEAS(エコジアス)』をはじめとする「スカイエアシリーズ」や個別運転が可能でスリム設計が特長のマルチエアコン『machi(マチ)マルチ』を主力に、同市場の需要を着実に取り込み、販売を拡大した。また、ビル用市場では、事務所や工場などでの好調な需要を背景に、ビル用マルチエアコン「VRVシリーズ」の販売を拡大した。以上の結果、業務用空調機器の売上高は前年同期を上回った。
国内住宅用空調機器の業界需要は、天候に恵まれたこともあり、前年同期を上回った。当社グループは、設定温度に到達した後も快適な湿度をコントロールし続ける機能(「プレミアム冷房」)など、当社独自の技術を搭載した最上位機種『うるさら7(セブン)』に加え、デザイン性と機能性を両立したルームエアコン『risora(リソラ)』を新たにラインナップした。これら好調な中高級機種が牽引し、住宅用空調機器の売上高は前年同期を上回った。
米州では、堅調な需要に加えて販売戦略が奏功し、地域全体の売上高は前年同期を上回った。住宅用空調機器は、新規販売網の開発や売価アップに取り組んだ結果、売上高は前年同期を上回った。ライトコマーシャル機器(中規模ビル向け業務用空調機器)は、「VRVシリーズ」の販売が拡大し、売上高は前年同期を上回った。大型ビル(アプライド)空調分野は、販売網強化や商品ラインナップの拡充によりルーフトップを中心に機器の販売を拡大した。また、サービス事業の拡大や中南米の空調エンジニアリング会社買収による中南米事業の伸張も加わり、売上高は前年同期を上回った。
中国では、成熟する大都市から成長する地方都市へ販売網を拡大した。大型不動産投資が減少する中、街売・小売の強化により、堅調な一般消費を取り込み、全商品で売上高は前年同期を上回った。原材料市況の高騰影響を受ける中、差別化商品を投入して高売価を維持し、さらに部品の内作化や生産性向上などコストダウンを推進し、増収増益を達成した。住宅用市場では、独自の専売店「プロショップ」を中心にIoT機能、空気質の見える化など差別化機能を織り込んだ「ニューライフマルチシリーズ」を進化させ、新たな市場ニーズを生みだし、中高級住宅市場を重点に販売を拡大した。業務用市場では、「VRVシリーズ」を中心に大型ビルから店舗・事務所まで品揃えを強化した。市場ニーズに適した提案力により、中国全土で設計事務所・デベロッパーへのセミナー・スペックインを展開し、引合いを拡大した。アプライド空調市場では、大空間市場に加え中小物件へのきめ細かな販売活動の展開、商品ラインナップの拡充によるアプライド機器の拡販、さらにサービス・メンテナンスなど保守事業の拡大に取り組んだ。
アジア・オセアニアでは、地域全体の売上高は前年同期を上回った。東南アジアの住宅用空調機器は、都市部から地方までカバーする販売店開発により販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。業務用空調機器では、販売店網の拡充やスペックイン強化等により、売上高は前年同期を上回った。インドでは、業務用空調機器を中心に販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。
欧州では、地域全体の売上高は前年同期を上回った。住宅用空調機器では、各国で進めている営業力強化やR32新冷媒機の販売促進などの効果により売上高は前年同期を上回った。また、住宅用ヒートポンプ式温水暖房機器も販売体制強化と新商品の発売などにより、売上高は前年同期を上回った。業務用空調機器では、各国での物件管理の強化や新商品の投入を進めた。さらに、店舗・事務所・ホテル向けの中大型業務用空調機器の拡販により、売上高は前年同期を上回った。
中東・アフリカでは、地政学的なリスク影響による経済停滞が続き、プロジェクトの工事進行が遅れた結果、販売が遅れ、売上高は前年同期を下回った。トルコでは堅調な消費に支えられ住宅用空調機器の販売を伸ばし、売上高は前年同期を上回った。
舶用事業は、海上コンテナ冷凍装置の販売台数増加により、売上高は前年同期を大きく上回った。
②化学事業
化学事業セグメント合計の売上高は、前年同期比20.9%増の501億15百万円となった。営業利益は、前年同期比74.0%増の79億63百万円となった。
フッ素樹脂は、米国市場でのLANケーブル用の新商品の販売に加え、国内・米州・中国を中心に半導体関連需要が好調に推移したことから、フッ素樹脂全体での売上高は前年同期を大きく上回った。また、フッ素ゴムについても、世界各地域で自動車関連分野での需要が堅調に推移したことにより売上高は前年同期を上回った。
化成品のうち、撥水撥油剤は中国・欧州での需要が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。表面防汚コーティング剤は、中国での需要が伸び悩んだものの、その他地域での拡販でカバーし、売上高は前年同期を上回った。これらの結果、化成品全体では売上高は前年同期を上回った。
フルオロカーボンガスについては、原材料価格高騰及び需給逼迫に対応した欧州を中心とする価格改定により、ガス全体の売上高は前年同期を大きく上回った。
③その他事業
その他事業セグメント合計の売上高は、前年同期比18.8%増の115億90百万円となった。営業利益は、前年同期比124.7%増の10億83百万円となった。
産業機械用油圧機器は、国内及び米国市場が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。建機・車両用油圧機器は、国内及び米国主要顧客向け販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。
特機部門では、航空機部品の受注が堅調に推移した。また、在宅酸素医療用機器の販売が好調に推移し、売上高は前年同期を上回った。
電子システム事業では、品質課題の解決・設計開発期間の短縮・コストダウン支援といった顧客のニーズに合致した設計・開発分野向けデータベースシステム『SpaceFinder(スペースファインダー)』と、業務アプリケーション開発システム『Smart Innovator(スマート イノベータ―)』の販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。
(2) 財政状態の状況
総資産は、2兆5,766億8百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,009億円増加した。流動資産は、受取手形及び売掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べて927億15百万円増加の1兆2,980億9百万円となった。固定資産は、建物及び構築物の増加等により、前連結会計年度末に比べて81億85百万円増加の1兆2,785億99百万円となった。
負債は、短期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べて645億93百万円増加の1兆2,159億79百万円となった。有利子負債比率は、前連結会計年度末の22.4%から22.8%となった。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加等により、前連結会計年度末に比べて363億7百万円増加の1兆3,606億29百万円となった。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動では、棚卸資産の増加幅の減少等により、前年同期に比べて225億65百万円収入が増加し、567億73百万円の収入となった。投資活動では、有形固定資産の取得による支出の減少等により、前年同期に比べて1億60百万円支出が減少し、309億87百万円の支出となった。財務活動では、長期借入金の返済による支出の増加等により、前年同期に比べて135億2百万円支出が増加し、3億11百万円の支出となった。これらの結果に為替換算差額を加えた当第1四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は、前年同期に比べて47百万円増加し、211億10百万円のキャッシュの増加となった。
(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に重要な変更はない。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は157億36百万円である。