第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、事業等のリスクについて新たに発生した事項または重要な変更はない。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号  平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成30年4月1日~12月31日)の世界経済は、米欧を中心に緩やかに拡大したものの、期間後半以降は不透明感が強まり成長鈍化の兆しが見られた。米国経済は大型減税により企業・家計の両部門ともに堅調で、拡大を維持した。欧州経済は英国の合意なきEU離脱への懸念が広がったものの、緩やかに成長した。新興国経済は、米国の政策金利の利上げを要因とする通貨安の影響から、景気減速の動きが広がった。中国経済は米中貿易摩擦が深刻化し、期間後半以降は減速基調となった。わが国経済は個人消費と設備投資の堅調さに支えられ、緩やかな成長を維持した。

このような事業環境のもと、当社グループは、平成32年度を目標年度とする戦略経営計画“FUSION20(フュージョン・トゥエンティ)”後半3ヶ年計画をスタートし、売上高・利益のさらなる拡大に全社を挙げて取り組んでいる。世界各地域での空調事業や化学事業での販売拡大に加え、コストダウンや経費削減の徹底等に努めた。

当第3四半期連結累計期間の経営成績については、売上高は1兆8,751億75百万円(前年同期比8.9%増)となった。利益面では、営業利益は2,138億45百万円(前年同期比6.3%増)、経常利益は2,159億22百万円(前年同期比5.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,498億96百万円(前年同期比2.6%減)となった。なお、前期に米国における税制改正により法人税等が減少していた影響もあり、親会社株主に帰属する四半期純利益の前年同期比は減少となっている。

 

セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりである。

 

①空調・冷凍機事業

空調・冷凍機事業セグメント合計の売上高は、前年同期比8.3%増の1兆6,872億12百万円となった。営業利益は、前年同期比2.6%増の1,854億35百万円となった。

国内業務用空調機器の業界需要は、設備投資や建築着工が堅調に推移したことにより、前年同期を上回った。当社グループは、店舗・オフィス用市場では、『FIVE STAR ZEAS(ファイブスタージアス)』・『Eco-ZEAS(エコジアス)』をはじめとする「スカイエアシリーズ」、個別運転が可能でスリム設計の『machi(マチ)マルチ』の販売を拡大した。また、ビル・設備用市場では、主力商品の「VRVシリーズ」のモデルチェンジ機を新たに発売した。さらに、事務所・工場等の好調な需要や作業環境の改善ニーズを背景に、大空間でも個別に温度・風量を制御できる『MULTI CUBE(マルチキューブ)』等、ユーザー用途に合わせた提案型新商品の販売を拡大し、業務用空調機器の売上高は前年同期を上回った。

国内住宅用空調機器の業界需要は、夏季が猛暑であった影響により、堅調に推移し、前年同期を上回った。当社グループは、独自のAIにより湿度までコントロールする機能を搭載した高級機種『うるさら7(セブン)』の新機種の発売に加え、デザイン性と機能性を両立する『risora(リソラ)』の販売が好調に推移し、住宅用空調機器の売上高は前年同期を上回った。

米州では、堅調な需要に加えて販売戦略が奏功し、地域全体の売上高は前年同期を上回った。住宅用空調機器は、新規販売網の開拓や売価アップに取り組んだ結果、売上高は前年同期を上回った。ライトコマーシャル機器(中規模ビル向け業務用空調機器)は、「VRVシリーズ」の販売が拡大し、売上高は前年同期を上回った。大型ビル(アプライド)空調分野は、需要が堅調に推移する中、販売網強化や商品ラインナップ拡充により、ルーフトップを中心にアプライド機器の販売を拡大した。また、サービス事業でも販売を拡大し、売上高は前年同期を上回った。

 

中国では、米中貿易摩擦による景気減速、政府の新築住宅抑制政策により市場環境が悪化する中、品揃えの強化・地方都市での拡販により売上高は前年同期を上回った。同時に固定費削減、内作の拡大等によるコストダウンを推進し、高収益を維持した。住宅用市場では、中高級住宅向け「ニューライフマルチシリーズ」に加え、市場の変化に対応し、一般住宅を攻略するため「普及型マルチシリーズ」を拡充した。比較的堅調な地方都市を中心に当社グループの専売店である「プロショップ」の販売網を拡大した。業務用市場では、店舗・事務所から大型ビルまで顧客の多様なニーズに対応し、品揃えを強化した。成熟市場である大都市ではインターネットを活用し顧客と繋がる「インテリジェントVRV」を投入し、更新需要の獲得に注力した。アプライド空調市場では、大型物件から中小物件まで、きめ細かな販売活動を展開し、商品ラインナップの拡充による機器の拡販に加え、サービス事業でも販売を拡大した。

アジア・オセアニアでは、地域全体の売上高は前年同期を上回った。東南アジアの住宅用空調機器では、都市部から地方までカバーする販売店開発により販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。業務用空調機器では、販売店網の拡充やスペックイン活動の強化等により、売上高は前年同期を上回った。インドでは、業務用空調機器を中心に販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。

欧州では、地域全体の売上高は前年同期を上回った。住宅用空調機器では、大市場のイタリア・フランスでの販売が堅調に推移したことや、各国で進めている顧客開発等の営業力強化、R32冷媒機の販売拡大等の効果により、売上高は前年同期を上回った。また、住宅用ヒートポンプ式温水暖房機器では、脱炭素政策による普及拡大を追い風に、フランス・スペイン・イタリア等で販売体制強化と新商品の販売を促進し、売上高は前年同期を大きく上回った。業務用空調機器でも、店舗向け市場でのR32冷媒機の訴求、物件引合い管理の強化、設計事務所への訪問増加とスペックイン活動の強化等により、中大型業務用空調機を拡販し、売上高は前年同期を上回った。

中東・アフリカでは、地政学的なリスクが残る中、顧客訪問・物件管理等を強化した。トルコでもインフレによる個人消費と建築投資へのマイナス影響が顕在化する中、暖房機器の販売を拡大した。これらの結果、地域全体の現地通貨での売上高は前年同期を大きく上回ったが、トルコリラ急落の影響により円貨換算後の売上高は前年同期を下回った。

舶用事業は、海上コンテナ冷凍装置の販売台数増加により、売上高は前年同期を上回った。

 

②化学事業

化学事業セグメント合計の売上高は、前年同期比14.5%増の1,494億18百万円となった。営業利益は、前年同期比38.6%増の247億38百万円となった。

フッ素樹脂は、米国市場でのLANケーブル用の新商品拡販と世界各地域での半導体関連需要が好調に推移したことにより、売上高は前年同期を上回った。フッ素ゴムについても、国内・米国市場において、自動車関連・半導体関連分野での需要が堅調に推移したことにより、売上高は前年同期を上回った。

化成品のうち、表面防汚コーティング剤は、中国での需要が減少した影響が大きく、売上高は前年同期を下回った。一方、撥水撥油剤は中国・アジアでの需要が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。これらの結果、化成品全体では売上高は前年同期を上回った。

フルオロカーボンガスについては、原材料価格高騰と需給逼迫に対応した欧州を中心とする価格改定により、ガス全体の売上高は前年同期を大きく上回った。

 

③その他事業

その他事業セグメント合計の売上高は、前年同期比11.4%増の385億45百万円となった。営業利益は、前年同期比37.8%増の36億64百万円となった。

産業機械用油圧機器は、国内及び米国市場が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。建機・車両用油圧機器は、国内及び米国主要顧客向け販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。

特機部門では、防衛省向けの売上高は、前年同期並みとなった。在宅酸素医療用機器は酸素濃縮装置の販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。

電子システム事業では、品質課題の解決・設計開発期間の短縮・コストダウン支援といった顧客のニーズに合致した設計・開発分野向けデータベースシステム『SpaceFinder(スペースファインダー)』と、業務アプリケーション開発システム『Smart Innovator(スマートイノベータ―)』の販売が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。

 

 

(2) 財政状態の状況

総資産は、2兆5,691億6百万円となり、前連結会計年度末に比べて933億97百万円増加した。流動資産は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べて1,212億51百万円増加の1兆3,265億44百万円となった。固定資産は、投資有価証券の時価変動による減少等により、前連結会計年度末に比べて278億53百万円減少の1兆2,425億61百万円となった。

負債は、コマーシャル・ペーパーの増加等により、前連結会計年度末に比べて223億11百万円増加の1兆1,736億97百万円となった。有利子負債比率は、前連結会計年度末の22.4%から22.0%となった。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加等により、前連結会計年度末に比べて710億86百万円増加の1兆3,954億8百万円となった。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動では、税金等調整前四半期純利益の増加等により、前年同期に比べて249億14百万円収入が増加し、2,164億66百万円の収入となった。投資活動では、連結子会社買収による支出の減少等により、前年同期に比べて102億12百万円支出が減少し、837億17百万円の支出となった。財務活動では、長期借入れによる収入の減少等により、前年同期に比べて227億21百万円支出が増加し、455億95百万円の支出となった。これらの結果に為替換算差額を加えた当第3四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は、前年同期に比べて223億86百万円減少し、755億59百万円のキャッシュの増加となった。

 

(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に重要な変更はない。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は476億90百万円である。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間における重要な変更は、以下のとおりである。

(1)買収に関する契約

会社名

 相手先

国名

契約内容

契約期間

ダイキン ヨーロッパ エヌ ブイ

ヨーロピアン クーリング 2 エスアーエールエル

ルクセンブルク大公国

クール インターナショナル ホールディング ゲーエムベーハー(オーストリア共和国)の買収に関する契約

自 平成30年11月22日
至 定めなし