文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」となることを新たな経営ビジョンに掲げ、複雑化する経営環境や社会が直面する課題に革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指しております。
当社グループでは、事業を通じて持続的に企業価値を向上させるため、自らの強みを活かし優先的に取り組むべき重要な経営課題(マテリアリティ)10項目を特定し、各マテリアリティを事業戦略の策定や各事業における意思決定プロセスにおいて考慮すべき重要な要素と位置付けて、事業活動を行っております。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明し、気候変動への取り組みを強化するとともに、提言に基づく開示内容を拡充し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
引き続き、これらの課題解決を通じて、社会的に期待される役割について認識し、関連SDGs達成への寄与にも努めながら、財務面を含む持続的な成長を確実なものとしてまいります。
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A |
企業価値に特に大きな 影響を与える社会的課題 |
(1) 気候変動による事業環境変化への対応 |
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(2) 国内人口の減少への対応 |
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B |
持続的な企業価値向上 のために取り組む マテリアリティ |
(3) 人材の育成と活用 |
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(4) 新技術の開発と活用 |
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(5) パートナー企業との協業推進 |
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(6) 生産性の向上 |
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C |
持続的な 企業価値向上の 前提となる取り組み |
(7) 安全衛生の確保 |
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(8) コンプライアンス・ガバナンスの堅持 |
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(9) リスクマネジメントの高度化 |
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(10) 積極的なチャレンジやスピード感がある企業風土への変革 |
(2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
前グループ中期経営計画(2019~2021年度)期間においては、コロナ禍の影響や地政学リスクの顕在化などの影響を受けたものの、物流ソリューション事業が堅調に推移しグループ業績を牽引、さらに、機械・プラント事業の営業利益の黒字化や環境事業の成長も企業価値向上に寄与する形となりました。
この結果を踏まえ、当社グループは「未来へ向けた成長路線の確立」を基本方針とし、当社グループが解決すべき社会課題を明確化した「グループ中期経営計画(2022~2024年度)」を策定いたしました。
物流ソリューション事業では「労働人口減少」に伴う社会課題解決のために、新たな技術革新とソリューション力により物流現場の無人化を実現し付加価値を高めてまいります。
プラント事業及び次世代エネルギー開発事業では「カーボンニュートラル社会」の実現に向けて、高度な技術と実績を活かし、メンテナンス需要に応えるとともに、次世代エネルギー向け等のタンク製造に取り組んでまいります。
みらい創生事業では「生活環境リスク」に対応すべく、高度な計測技術や調査・分析の実績等を活かすとともに、産業機械・建築領域も含め、多様でサステナブルな生活環境の実現に取り組んでまいります。
各事業の基本方針・重点施策は以下の通りです。
・物流ソリューション事業
〔基本方針〕事業領域拡大による高成長企業への進化
〔重点施策〕・部分から全体エンジニアリングへの業務領域の拡大
・強みを活かした提案力の向上と顧客領域の拡大
・人材育成、確保によるサービス事業の強化
・映像とデータを融合した新ソリューションの開発
一般物流につきましては、Eコマース市場の堅調な拡大を受け物流施設投資が伸長しており、今後益々、少子高齢化に伴う労働人口の減少・多様化による省力化・省人化技術、AI・IoTを活用した物流を止めないための予知保全サービスなどの需要が見込まれます。また、空港物流につきましては、今後回復に向かうとみられる国内外の旅行・移動に関連して、ウィズコロナ社会の下、ソーシャルディスタンスを意識した非接触技術やSBD(セルフサービス自動手荷物預けシステム)などの自動化設備によるソリューションへの期待が高まっております。
・プラント事業
〔基本方針〕エネルギー転換の過渡期における安定したエネルギーインフラへの寄与
〔重点施策〕・メンテナンス需要の継続受注及び新規取り込みによる安定収益確保
・TKKプラントエンジのフル活用や協力会社との協業による効率追求
・タンクメーカーの実績と知見を基にした活躍領域の拡大
地政学リスクの高まりや新型コロナウィルス等の影響によりプラント関連の設備投資は停滞しておりますが、国内市場において、老朽化が進むタンクのメンテナンスは一定の需要が見込まれます。また、安定的な受注獲得のためには、現場監督者の高齢化や人材不足に対応する体制強化の推進が必要です。
・次世代エネルギー開発事業
〔基本方針〕次世代エネルギー社会到来に向けた高度な技術力の獲得と参画
〔重点施策〕・燃料アンモニア・MCH・液化CO2などの貯蔵ニーズへの取組み
・海外市場におけるタンク新設需要の取込み
・液化水素タンクの建設技術(設計・溶接検査・施工)の獲得
地政学リスクの高まりや新型コロナウィルス等の影響により国内外のタンク新設需要は厳しい事業環境が予見されます。一方で、カーボンニュートラル社会へ向け、次世代のエネルギーへ切り替わっていく過渡期に差し掛かってきており、燃料アンモニア向けタンク、MCH向けタンクなど新たな需要拡大が期待されます。また、研究開発の進展による液化水素タンクの建設技術獲得への関心が高まっております。
・みらい創生事業その他
〔基本方針〕グループの成長を加速させる第三の事業確立への挑戦
〔重点施策〕・環境領域のM&Aを含めた事業拡大
・グループ各社の競争力強化による安定収益化
・保有技術、ノウハウ及び外部連携によるビジネスモデルの変革
当セグメントは、環境調査・分析、産業機械、建築等の分野で事業を行う当社グループ関連会社で構成されております。環境調査・分析の市場は、気候変動に伴う大気観測や河川観測、アセスメントの重要性が増し、法改正の動きもみられるなど、調査・分析及び機器保守の需要は、引き続き拡大することが予想されます。産業機械事業の市場は、産業現場や土木現場の省力化・自動化、さらに安全性に対する社会的ニーズを背景に、買い替えも含めた需要が望めるものと考えます。建築事業の市場は、人件費や資材等の高騰などで苦戦が予測されております。
・経営基盤強化策
当社グループは、社員の柔軟な働き方を可能にする環境づくりとダイバーシティへの取組み等を通して、「健康経営®優良法人2022」に認定されました。今後も、グループ全体としてより一層のガバナンス強化はもちろん、ESG経営を推進してまいります。
そのうえで、 社員一人ひとりが“ACTION FOR THE FUTURE”を実践する企業風土を醸成し、グループ全体の持続的成長を支えるために、以下の重点施策を遂行してまいります。
・人財総合力の向上施策の展開
・企画力の強化と事業支援の展開
・ESG経営施策の展開
(3)目標とする経営指標
当中期経営計画期間の最終年度にあたる2024年度の連結業績目標として、売上高650億円、営業利益42億円、ROE8%の達成を目指し、新スローガン「ACTION FOR THE FUTURE 期待を超える実行力で、未来を支えるチカラになる」のもとグループ一丸となって目標達成に取り組んでまいります。
(単位:百万円)
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連結業績目標への推移 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
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売上高 |
52,100 |
57,300 |
65,000 |
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物流ソリューション事業 |
31,000 |
32,600 |
36,400 |
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プラント事業 |
9,000 |
8,500 |
8,500 |
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次世代エネルギー開発事業 |
2,000 |
2,500 |
2,400 |
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みらい創生事業その他 |
10,100 |
13,700 |
17,700 |
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営業利益 |
2,700 |
3,300 |
4,200 |
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物流ソリューション事業 |
3,100 |
3,320 |
3,700 |
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プラント事業 |
380 |
400 |
450 |
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次世代エネルギー開発事業 |
△470 |
△350 |
△260 |
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みらい創生事業その他 |
800 |
890 |
1,230 |
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ROE |
6% |
6% |
8% |
(注)上表における各事業の営業利益の目標数値はセグメント間の内部取引及び振替高の調整額が含まれておりません。
当社のリスク管理体制は、取締役の中から任命されたリスク管理統括責任者が、当社及び当社グループのリスク管理を統括し、全社リスク管理部門がリスク管理統括責任者の指揮命令の下、リスクの洗い出し、評価・結果のモニタリング等を行います。重要リスクについては、経営環境の変化やリスク対応状況等を踏まえて定期的に見直しが行われ、適切なリスク対策が適時に実行されるよう努めております。
事業活動に与える可能性のあるリスクのうち、重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、予見することが困難なリスクも存在します。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断によるものです。
① 気候変動に関する影響
当社グループでは、ESG経営を推進しており、SDGsやパリ協定で示される国際的な目標を重要視しております。また、経営上の重要課題(マテリアリティ)の冒頭に「気候変動による事業環境変化への対応」を掲げております。
世界的な環境意識の高まりや低炭素・脱炭素型社会への移行による、エネルギーシフトが加速する中で、LNG・原油等のタンク需要が減少することは避けられず、当社の事業環境に悪影響が及ぶ可能性があります。そこで当社の技術を活かし大型液化水素貯蔵の開発や、発電用燃料としての水素やアンモニアの需要拡大への対応を通じた、低炭素社会の実現を目指し、当社の強みを活かしたインフラに係る取り組みを積極的に推進しております。また、当社グループ全体として、省エネ型製品・サービスの開発、自家消費型再生エネルギー(太陽光)の活用など、低炭素・脱炭素型社会に向けた施策を推進しています。当社グループの温室効果ガスの排出(Scope1及び2)の削減については、2022年5月に「2050年までのカーボンニュートラル達成」を宣言し、また2022年度より「TCFD提言に基づく気候変動リスク(及び機会)にかかる情報開示」も開始しております。気候変動対応については、当社グループ経営における長期的リスク(及び機会)への対応を検討する好機と捉えており、投資家等に向けた情報開示や対話を促進していく考えでおります。
また、当社グループの事業に起因した環境問題が発生した場合には、社会的な信用低下につながる可能性があります。そのため当社が掲げる環境方針のもと、ISO14001を取得・更新し、環境マネジメントシステムを積極的に整備・運用をしております。
② プロジェクトの遂行に関するリスク
物流ソリューション事業では、Eコマース市場の拡大、物流業務のアウトソーシングの広がりなどにより、サプライチェーンの中で物流センターにおける役割が増えると共に、物流業務の効率化、拠点の集約化の動きに合わせて物流センターが大型化する傾向にあり、これまで以上にプロジェクト管理・遂行能力の重要性が高まっております。
そのため、当事業においては、営業提案から施工まで一貫した納期管理の徹底を行い、標準化や生産性向上によるコスト・作業負担の低減に努めるとともに、協力会社の拡大など、持続可能なプロジェクト遂行体制の整備に努めております。しかしながら、短納期化が求められるなかでの予期せぬ建築施工計画の変更による工期圧縮や、一定期間内に複数の大型プロジェクトを同時進行することに伴う納期調整など、様々な要因によって想定外のコストが発生する可能性があります。
また、当事業が提供する主要な製品や部材の中には、海外の特定取引先から調達しているものが存在し、取引先の経営方針・経営環境の変化や、国際需給の変動、自然災害、事故などにより、安定的にこれら製品や部材を調達できない場合にはプロジェクトの遂行に影響を与える可能性があります。
機械・プラント事業においては、国内製油所を中心にタンク補修工事を請け負っており、工事従事者が不足した場合や資機材の調達価格が高騰した場合、現場監督者の技術の継承が遅れた場合には事業遂行に影響を及ぼす可能性があります。そのため、パートナー企業との連携を強化し、安定的な施工体制を整えながら、現場人材の確保・育成を図るため「TKKプラントエンジ株式会社」を設立しております。またタンク新設プロジェクトへの対応として、受注から施工まで少数精鋭による一貫した管理・情報集約体制を整え、迅速かつ効率的なプロジェクトの遂行を行っております。
当社グループでは、機械・プラント事業を中心に海外でも事業を展開しており、当社連結子会社のインドネシア現地法人においてタンク等の鉄鋼材料の加工や現地工事、マレーシア現地法人では現地空港における手荷物搬送設備のメンテナンス及び現地石油化学プラント関連設備のメンテナンス事業を行っております。これらの海外事業には以下に掲げるようなリスクが内在しており、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
1.法律又は規制の予期せぬ変更
2.政治経済の不安定性
3.人材確保の困難性
4.不利な税制改正
5.テロ、戦争、疫病、災害、その他の要因による社会的混乱
また、新型コロナウイルス感染症の影響や、地政学リスクの影響による部材等の不足や価格高騰により、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
プロジェクトの遂行にあたっては案件に応じて製造物責任賠償保険等に加入すると共に、品質を担保するため、当社グループでは社内規定を制定し、品質マネジメントシステムを整備するなど、品質管理を強化しております。また品質問題が発生した場合でも品質管理の主管部門を社長直轄とすることで、迅速な対応を可能とする体制を整備しております。しかしながら万が一製品に重大な品質クレーム・トラブルが発生した場合には、修繕費用や賠償の発生等によりプロジェクト収益が悪化するのみならず、当社グループの社会的評価の低下に繋がり、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
③ 人材の確保・育成に関する影響
当社グループでは、人材の確保と育成は重要課題の一つであり、人材の流出や採用コストの上昇は、事業活動に影響が生じる可能性があると認識しております。
そのため、多様な人材確保のため採用対象を多様化させると共に、女性活躍推進行動計画を策定し、女性管理職候補者の育成・登用、時差勤務の利用促進、有給取得率向上、男性の育児休業取得促進などの取り組みを進め、「健康経営®優良法人2022(大規模法人部門)」に認定されるなど、働きやすい職場環境づくりによる人材の定着化を推進しております。
また、物流ソリューション事業では、千葉事業所内にエデュケーションセンターを開設し、人材のさらなる技能強化や安全教育指導を実施しております。
④ 受注競争の激化による影響
当社グループの主力事業は何れも受注型産業であり、厳しい受注競争に晒されているため、採算面での不合理な下方圧力に直面した場合には、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の政策・方針や、業界の経営環境変化、業界再編の動きは、受注活動に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクに対し、物流ソリューション事業においては、国内外における顧客領域の拡大を進めつつ、外部技術の柔軟な導入による最適なソリューション提供を行うと同時に、製品の内製化、標準化を推し進め、価格競争力を強化しております。また、更なる業務効率向上を図るために社内システムの刷新を行うなどの対策を進めております。
機械・プラント事業では厳しい事業環境が長期化する中で、コア技術であるタンクEPC(設計・調達・施工)遂行能力を向上・発展させ、品質面での優位性を活かした受注活動に取り組むと共に、海外子会社による事業領域の拡大を図っております。
また、厳しい受注競争の中で、当社グループは持続的企業価値向上と社会の発展に貢献することを目指し、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決するソリューションイノベーター」となることを経営ビジョンとして掲げ、最先端技術を有する国内外の企業やCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)を活用したスタートアップとの連携、大学・研究機関との共同研究などを通じて、様々な技術開発に取り組んでおります。
しかしながら、製品・技術のライフサイクルが短命化する中で、市場からの要請に対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下し、中長期的に業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産等の固定資産を保有しています。継続的な業績のモニタリング等により、当該固定資産に対する投資の回収が困難となる前に対策を講じるように努めておりますが、経営環境や事業の状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、当該資産に対する減損損失の計上により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 新規事業の立ち上げに関するリスク
当社グループは、長きにわたり物流ソリューション事業、機械・プラント事業の2事業を主力として展開をし、これまで両事業が相互補完的にグループ収益を支えてまいりましたが、これら事業環境の変動幅は大きく、収益のボラティリティが高いと認識しております。
そのため、M&Aの実行や、CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)の立ち上げとスタートアップとの連携など、あらゆる手段を講じてその可能性を追求しておりますが、主力2事業に続く第3の柱となる事業の創出が遅れた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 労働安全衛生に関する影響
当社グループでは、安全をすべてに優先すべき事項と捉え、「労働安全衛生方針」のもと、OHSAS18001・ISO45001の取得・更新、社長直轄の主管部門の設置、グループ安全会議の開催、現場パトロールの実施、パートナー企業を含めた安全体制の維持・拡充等により、安全衛生の確保・向上に努めております。
しかしながら、このような対策を取っていながらも、事件、事故が発生した場合、工場の稼働や顧客対応に支障が生じるだけでなく、損害賠償の発生、刑事罰や行政処分の執行、社会的信用の失墜などにつながり、事業活動や財政状態に影響を与える可能性があります。
⑦ コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、社会インフラという社会からの信頼なくしては成り立たない分野で事業を行っており、法令等を遵守するコンプライアンスは、信頼される事業活動のもっとも重要な基盤の一つであると認識しております。
そのため、当社ではコンプライアンス委員会の設置や統括責任者の任命など組織体制を整備する他、グループ企業行動憲章をはじめとした諸規程を定め、グループ全取締役及び社員へ社会的責任及び公共的使命を周知徹底し、意識を醸成するなど、コンプライアンスを堅持する取り組みを推進しております。
しかし万が一、国内外の関連法規などに抵触する事態が発生した場合には多額の課徴金や損害賠償が発生するなど、業績及び財政状態に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループの社会的な信用が低下し、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 自然災害・疫病等に関するリスク
当社グループは、火災や地震、大規模な自然災害や疫病の流行等に備え、BCP(業務継続計画)マニュアルを策定し、連絡体制の整備、災害備蓄の実施や、国内主要製造・開発拠点における耐震補強工事や避難所の設置など、事業継続に必要な対策を講じております。
しかしながら、想定以上の災害の発生により深刻な物的・人的被害を受けた場合、社員の健康のみならず施設に重大な影響を与え、損害保険の付保による適切なカバーを行なっているものの、直接的・間接的損害や復旧費用などが予想以上に多額となり、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響は、多方面にわたるリスクとの認識のもと、当社グループでは、感染防止指針や事例別対応マニュアルを策定し、感染拡大への防止策を講じながら、リモートワークの推奨、休暇・補償制度の拡充などの制度面の整備や、電子申請システム、クラウドストレージなどITツールの強化も行っております。
⑨ 情報セキュリティ並びに情報インフラ整備に関する影響
当社グループは事業を通じて顧客、技術情報等さまざまな機密情報を取り扱っており、これら情報の管理強化のため、情報セキュリティ委員会を組織し社員教育の実施等、その重要性の周知徹底を行うと共に、情報システムのセキュリティ対策を行っております。
しかしながら、コンピュータウイルスなど予期せぬサイバー攻撃により、かかる情報システムの機能に支障が生じ、不適切な形で機密情報が消失、漏洩した場合には、当社グループの信頼性を損なうこととなり、事業活動そのものに影響を与える可能性があります。これらへの対応の一環として、当社情報資産の適切な管理運用、及び当社の関係取引先の安全性確保の観点から、メールへのファイル添付を禁止(PPAP廃止)し、ファイル共有サービス(BOX®)を導入いたしました。
また、当社グループではRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)による業務の自動化・効率化や業務標準化システムの導入を進めるなど、IT技術によるビジネスモデルの変革を目指しておりますが、これらDX(デジタル・トランスフォーメーション)の取り組みに遅れを取った場合には、競争上の優位性を確立できず、事業機会を失う可能性があります。
⑩ 市場動向等に関するリスク
物流ソリューション事業では、小売、卸売、生協などの業界を中心に製品・システムを納入しております。また国内空港を中心に手荷物搬送システム等を提供しております。そのため、景気後退や少子高齢化の進展等による物流量の低下などで、物流施設関連への投資が停滞した場合や、航空関連需要の動向によっては、当事業の展開に影響を与える可能性があることから、AI、IoT技術を活用した事業領域の拡大を図っております。
機械・プラント事業においては、LNGプラントや製油所等に各種タンクを納入すると共に、既設の原油タンク等のメンテナンスを実施しております。そのため世界的な景気動向の他、産油・産ガス国や消費国の経済・社会情勢、各国のエネルギー・環境政策の動向、原油・LNG価格の動向等により、プラントオーナーの投資計画の中止・延期・大幅見直し等が発生した場合には、当事業の業績に悪影響を及ぼす可能性があることから、安定収益源の確保による受注変動に強い事業体質を確立すべく、メンテナンス案件の収益性向上等の取り組みを強化しています。また、経済環境が悪化した場合には次のようなリスクを想定しております。
a) 為替相場の変動
当社グループの事業活動には、海外における製品の生産、資材の販売、建設工事等が含まれており、主に米ドル建てでの取引が発生します。現時点において、外貨建ての取引高、及び保有資産額は相対的に僅少であるため、為替相場の変動リスクは低いと認識しておりますが、想定外の変動は将来的な当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
b) 金利の変動
当社グループは営業債権などによる信用供与、固定資産取得などのため、短期・長期の調達比率のバランスを鑑みながら金融機関より資金調達を行っております。大規模な金融緩和政策などにより、低金利が継続しているものの、金利が上昇する局面においては、資金調達コストが増大し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
c) 保有有価証券の評価
当社グループは、市場価格のない株式等以外の有価証券を保有しております。決算期末日の株価によって再評価を行っており、大幅に株価が下落した場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(TCFD提言に基づく気候変動リスク(及び機会)にかかる情報開示)
当社グループは、2018年度に特定した持続的な企業価値向上に向けた重要な経営課題(マテリアリティ)の冒頭に「気候変動による事業環境変化への対応」を掲げており、気候変動への対応を経営上のリスク及びビジネスチャンス創出の機会と認識し、その対処に取り組むとともに、進捗にかかる情報開示に努めており、気候変動課題に関し、以下2点の情報開示を行いました。
① カーボンニュートラルにかかる温室効果ガス(以下GHG)の排出削減目標値の開示
当社グループの事業活動を通じたGHG排出削減目標を策定し公表しました。
(詳細は2022年5月13日付プレスリリースをご参照ください)
<削減対象のGHG>
当社単体及び国内海外連結子会社における「Scope1排出量+Scope2排出量」
Scope1排出量: 自社での燃料の使用等によるGHGの直接排出
Scope2排出量: 自社が購入した電気・熱の使用によるGHGの間接排出
<GHG削減目標>
「2050年までにカーボンニュートラルを達成」
「2030年までに2019年度対比で50%に削減」
当社グループにおいて省エネルギーや再生可能エネルギー導入をはじめとしたGHG排出削減活動を推進し対象範囲のGHG排出量を2050年までにカーボンニュートラルにします。
なおScope3排出量については、仕入先・顧客と協働し、バリューチェーンを通じた削減の取り組みを推進していきます。
Scope3:事業活動のサプライチェーン内で間接排出されたScope1・2以外のGHG
② TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づく情報開示
当社グループはTCFD提言に賛同し、同提言の枠組みに沿って、外部専門家グループの支援を受け、開示を行いました。
(詳細は2022年6月28日付プレスリリースをご参照ください)
・ガバナンス
当社グループにおける気候変動リスクを含むビジネスリスクは、取締役会によって指名された取締役を委員長とするリスク管理委員会が管掌し、同委員会は必要な計画の策定と実施を推進します。なお、リスクマネジメント室が同委員会の事務局として機能しています。
リスク管理委員会の構成メンバーは、各事業本部において当該事業を管掌する取締役ないし執行役員の中から選任され、この選任を通じて、各事業部門間での取り組みが共有され、業務計画等の立案・実施において気候変動課題が考慮される仕組みとなっています。
・戦略
当社グループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のある気候変動リスク及び機会を特定し、シナリオ分析を実施しました。
分析にあたっては、 原則として2050年までの期間を対象とし、短期(3年程度)、中期(2030年まで)、長期(2050年まで)の3視点で、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)等が公表する複数の既存シナリオを参照しつつ、2つの気候変動シナリオ(産業革命以降の今世紀末までの平均気温上昇が2℃未満のケース、4℃のケース)に基づく世界観を想定し、網羅的に分析を行いました。
2つのシナリオに基づくTKKグループのリスク及び機会とそれらに伴う事業及び財務への影響を検討したところ、現時点で2050年までを俯瞰すると、TKKグループの2020年度連結売上高で概ね85%を占める主力3事業(物流ソリューション事業、次世代エネルギー開発事業、プラント事業)での全般的な財務的影響は「機会」が「リスク」を上回るとみています。
物流ソリューション事業では、気候変動による物流現場の環境悪化や少子高齢化等の流れから、高度な省力化・省人化物流システムへの需要には継続的な伸びが期待でき、「機会」が「リスク」を十分に上回ると考えます。
プラント事業では、既存の石油・ガス貯蔵タンク向けのメンテナンス需要は徐々に低下することが見込まれますが、それに代わり次世代エネルギー活用としてMCHやアンモニア貯蔵化などが進み、これらの改造やメンテナンスの需要が見込まれます。
次世代エネルギー開発事業では、化石燃料の使用が制限されていくことに伴い、従来の石油・ガス貯蔵タンクの新設需要は減少に向かいますが、替わって次世代エネルギーである水素や燃料アンモニア向け、あるいは液化CO2向けタンクの新設需要が増加し、これをカバーすることが期待できます。
また、4℃シナリオ下においては、物理的リスクに関し、急性では、河川氾濫による水害発生や台風・洪水等によって事業所業務のサプライチェーンが影響を受ける可能性が高まると想定しています。また慢性については、今世紀末において海水面上昇による事業所への影響の可能性を特定しましたが、2050年までを視野にいれた分析では、財務影響は小さいと考えています。TKKグループでは、物理的リスクの影響を受けることが考えられる事業や事業所において、今後リスク軽減の対策を講じていきます。
・リスク管理
企業を取り巻く環境が複雑かつ多様化する中、当社グループは、事業に重要な影響を与えるリスクの適切な管理を重視し、グループの重要経営課題(マテリアリティ)においても「リスクマネジメントの高度化」を掲げています。
リスク管理委員会は年2回以上開催され、取締役会及び経営会議に定期報告を行うことになっており、経営会議では、リスク管理委員会からの報告・答申等に基づき、必要な協議・決議を行います。取締役会は、経営会議及びリスク管理委員会で協議・決議された内容の報告を受け、当社グループの気候変動課題への対応方針及び計画の実行と進捗についての監督を行います。
・指標と目標
GHGプロトコルに準じて算出したサプライチェーン排出量の算出結果は以下の通りです。
Scope1排出量+Scope2排出量 (国内外を含むグループ全体)
・2019年度:5,276 t-CO2e ・2020年度4,993 t-CO2e ・2021年度5,142t-CO2e
Scope3排出量(国内外を含むグループ全体) (単位:t-CO2e)
・2020年度348,949 t-CO2e
※Scope3排出量のうち、カテゴリー11「販売した製品の使用」が198,684 t-CO2e、カテゴリー1「購入した製品サービス」が128,769 t-CO2eで、Scope3排出量全体の94%を占めます。
上記より、2020年度のサプライチェーンGHG排出量は353,942t-CO2eうちScope1・2排出量4,993t-CO2e(GHG総排出量に占める構成比1.4%)Scope3排出量348,949t-CO2e (同構成比98.6%)であります。
また、GHG排出削減に向けての施策について、Scope1・2排出量は、2021年度で57%が電気使用、33%がガソリン・軽油の消費に由来するものであることから、以下の項目に重点を置くことが必要と考えております。
・自家消費太陽光設備の導入
・ゼロ排出・再エネ由来電気の導入
・社用車のEV化
・省エネ設備の導入
Scope3排出量は、製品の使用過程における消費電力の削減等カテゴリー別の具体的対策を検討し、また仕入先・顧客とも協働し、GHG排出量の削減に向け、対策の立案とその推進に取り組んでまいります。
さらに、2022年度より、GHG排出削減効果の大きい新規設備投資を促進していくことを目的に、設備投資計画の検討において、設定した社内炭素価格を適用し仮想的な費用に換算することで、投資判断の参考とするInternal Carbon Pricing制度を導入し、脱炭素投資の推進をしてまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、先進国を中心としてワクチン接種が進展したことにより、新型コロナウイルス感染拡大の影響による景気の悪化から一部持ち直しの動きがみられます。
一方で、2月のロシアによるウクライナ侵攻や、中国におけるロックダウンなどに端を発する世界的なサプライチェーンの混乱などにより、先行きについては依然不透明な状況となっております。
このような中、物流ソリューション事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で巣ごもり需要が増加したことによるEC向けの物量の増加や人手不足を背景とした自動化・省人化設備への需要が引き続き堅調に推移しております。一方で空港向け手荷物搬送システムは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で引き続き設備需要の低迷が見込まれます。
機械・プラント事業では、今期の市場環境は、国内製油所向けメンテナンス事業は引き続き堅調なるも、新設案件は、コロナ後を見据えた引き合いが増加傾向にあるものの、厳しい状況は今なお続いております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りになりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ55億26百万円増加し、642億90百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ55億33百万円増加し、278億13百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7百万円減少し、364億77百万円となりました。
b.経営成績
このような状況の中、2021年度の連結決算の状況は、売上高が591億77百万円(前連結会計年度比35.7%増)、営業利益は引き続き好調な物流ソリューション事業の牽引などにより28億8百万円(同7.0%増)、経常利益は34億74百万円(同13.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億34百万円(同31.3%増)となりました。また受注高につきましては、470億85百万円(同11.7%増)となりました。
・物流ソリューション事業
ネット通販、卸、生協、製造業向けの「マルチシャトル」を組み込んだ庫内自動化設備案件を中心に売上は増加しました。事業拡大に伴う経費増などにより営業利益は若干の増加に留まりました。
この結果、当事業の売上高は329億87百万円(前連結会計年度比21.1%増)、営業利益は31億49百万円(同0.3%増)、受注高は319億55百万円(同4.4%増)となりました。
・機械・プラント事業
国内製油所向けメンテナンス案件を中心に売上を積み上げた結果、売上高は150億6百万円(前連結会計年度比53.1%増)となりました。なお今期は会計基準の変更により32億90百万円の売上及び同額の売上原価が加算されております。同影響額を除く従来基準での売上高は117億16百万円(同19.5%増)となっております。また営業損益については、営業利益は1億8百万円(前連結会計年度は営業損失6億2百万円)、受注高は138億46百万円(同49.5%増)となりました。
・その他
主に、子会社それぞれの特性を生かして産業用機械や一般建築、環境分野などへの事業展開に注力した結果、売上高は111億83百万円(前連結会計年度比70.0%増)、営業利益は5億72百万円(同27.5%減)、受注高は12億82百万円(同43.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べて13億45百万円増加し、86億54百万円になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動に用いた資金は10億97百万円(前連結会計年度は14億82百万円の収入)になりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上37億16百万円、売上債権及び契約資産の増加103億62百万円、契約負債の減少17億82百万円、棚卸資産の減少59億53百万円、法人税等の支払額15億39百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に用いた資金は8億30百万円(前連結会計年度は3億38百万円の支出)になりました。主な要因は、固定資産の取得による支出10億13百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入6億44百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6億19百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は32億8百万円(前連結会計年度は51億76百万円の支出)になりました。主な要因は、短期借入金の純増加額41億64百万円、配当金の支払9億45百万円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
1.受注実績
当連結会計年度における各事業の受注実績を示すと、次の通りであります。
なお一部の見込生産を除き、受注生産を行っております。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
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物流ソリューション事業 |
31,955 |
104.4% |
31,435 |
96.8% |
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機械・プラント事業 |
13,846 |
149.5% |
7,279 |
86.3% |
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報告セグメント計 |
45,802 |
114.9% |
38,715 |
94.6% |
|
その他 |
1,282 |
56.3% |
261 |
16.5% |
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合計 |
47,085 |
111.7% |
38,977 |
91.7% |
2.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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物流ソリューション事業 |
32,987 |
121.1% |
|
機械・プラント事業 |
15,006 |
153.1% |
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報告セグメント計 |
47,993 |
129.6% |
|
その他 |
11,183 |
170.0% |
|
合計 |
59,177 |
135.7% |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.経営成績等の状況に関する分析・検討
(中期経営計画の目指す経営指標に関する分析)
当社グループは2019年4月にグループ中期経営計画(2019~2021年度)を策定し、本計画期間の3カ年を、長期ビジョンの実現のための飛躍に向けた基盤確立の時期として位置付けておりました。最終年度である2021年度は、コロナ禍の影響や地政学リスクの顕在化などの影響を受けたものの、物流ソリューション事業が堅調に推移しグループ業績を牽引、さらに、機械・プラント事業の営業利益の黒字化や環境事業の成長も企業価値向上に寄与する形となりました。
この結果を踏まえ、当社グループは「未来へ向けた成長路線の確立」を基本方針とし、当社グループが解決すべき社会課題を明確化した『グループ中期経営計画(2022年度~2024年度)』を策定いたしました。
新たな中期経営計画(2022~2024年度)における各セグメントの目標数値、基本戦略及びそれらの進捗状況、並びに経営者が認識する現状の事業環境については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。
2021年度の業績予想と実績との比較
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2021年度(予想) |
2021年度(実績) |
予想比 |
2021年度 (中計目標) |
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売上高 |
54,700 |
59,177 |
4,477 |
46,000 |
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物流ソリューション事業 |
30,000 |
32,987 |
2,987 |
28,000 |
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機械・プラント事業 |
14,400 |
15,006 |
606 |
9,100 |
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その他事業 |
10,300 |
11,183 |
883 |
8,000 |
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営業利益 |
2,370 |
2,808 |
438 |
2,100 |
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物流ソリューション事業 |
2,700 |
3,149 |
449 |
2,600 |
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機械・プラント事業 |
△80 |
108 |
188 |
△400 |
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その他事業 |
780 |
572 |
△208 |
800 |
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ROE |
4.7% |
6.4% |
1.7pt |
5.0% |
売上高は、予想比44億77百万円増収(8.2%増)の591億77百万円となりました。これは、物流ソリューション事業においてEC向けの物量の増加や人手不足を背景とした自動化・省人化設備への需要が堅調に推移したことや、機械・プラント事業において、メンテナンス事業が堅調に推移したこと等によるものです。
営業利益は、予想比4億38百万円増益(18.5%増)の28億8百万円となりました。これは、物流ソリューション事業での事業の拡大や、機械・プラント事業において採算が改善したこと等によるものです。
ROEは、為替差益や投資有価証券売却益を計上したこと等により予想比1.7ポイント増加の6.4%となりました。
b.財政状態に関する分析・検討
当連結会計年度末における総資産は642億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ55億26百万円増加しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が118億38百万円増加し、仕掛品が59億36百万円減少したことによるものです。一方負債は278億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ55億33百万円増加しました。これは主に金融機関からの借入金(短期借入金・1年内返済予定の長期借入金・長期借入金)が合計で44億91百万円増加したことによるものです。
また純資産については、364億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益23億34百万円、剰余金の配当9億49百万円及びその他有価証券評価差額金の減少13億5百万円によるものです。
主にソリューション事業における業容拡大に伴う運転資金の増加や環境計測株式会社の株式取得費用に充てるため、前連結会計年度と比べ金融機関からの借入金が増加しております。
また、保有有価証券の売却や当連結会計年度にかけての株式相場の下落による保有有価証券の値下がり等により、投資有価証券及びその他有価証券評価差額金が減少しております。
なお、借入金額の増加等のバランスシートの拡大により、当連結会計年度末の自己資本比率としては56.7%と前連結会計年度末に比べ5.4ポイント下落しました。
c.キャッシュ・フローに関する分析・検討
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、受注獲得や競争力強化のための販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、資金の需給状況に応じて株主還元や成長投資にも資金を利用しております。また、ロシアによるウクライナ侵攻、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大、またそれらに起因する原材料不足やサプライチェーンの混乱等によるキャッシュ・フローの急激な悪化に備え、当社グループでは手元流動性を十分に確保する方針を執っております。万一、追加の資金が必要になった場合には、金融機関からの借り入れにより資金を調達していく考えです。
当社グループは、当連結会計年度において株主還元に9億48百万円、成長投資に16億76百万円使用しました。当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けており、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております株主還元方針に従った自己株式の取得や配当金の支払い等、機動的な株主還元を実施しております。
また、2022年度より開始する新たな中期経営計画に則り、次世代エネルギー開発事業の研究開発やみらい創生事業の業容拡大を目指した投資、既存事業の生産能力強化等成長投資にも資金を利用してまいります。
当社グループでは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保するため、営業活動から獲得した手元資金を活用するほか、必要に応じて機関投資家向けの社債発行や、金融機関より短期借入金及び長期借入金による資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は137億21百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は86億54百万円であります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、主力事業の物流ソリューション事業及び機械・プラント事業を中心に行われております。これらの事業では、新製品・サービスの開発、技術力向上及び既存事業の強みを生かした新事業の立ち上げのため、以下のような研究開発活動を重点的に行ってまいりました。
なお、当連結会計年度において、研究開発関連の人件費234百万円を含む
・物流ソリューション事業
1.基本的考え方
お客様のニーズにきめ細かく対応した最適なソリューションの提供を通じて更なる社会貢献を目指すことを基本方針として、研究開発を推進しています。具体的な施策として新中期経営計画の重点施策に沿った開発方針とし、ハードウェア開発からソフト開発にシフトし、特にAI、IoTを含む今後発展する技術を用い、マテハンシステムの融合と新しいシステムを構築し、新しいソリューション開発に着手しております。
2.研究開発状況と成果
(1) 省人・自動化に向けた無人搬送台車の開発
自立搬送ロボットAMRの導入が、生協の案件で決定しました。従来の主にストレート型の集品コンベヤ式とは異なる新たなソリューションにより、高い生産性・品質、省人化・自動化を実現可能とした点が評価されました。また、この無人搬送技術を空港案件にも適用し、新しい手荷物搬送ラインの実現にも着手していく予定です。今後は、まだ市場に存在しない出荷準備作業の出荷搬送物に対応できるAMRを開発し、さらなる自動化の実現を図っていく予定です。
(2) 止めない物流への実現 予知保全サービスの開発
予知保全サービスは、一昨年度の導入からコスト削減・機能アップ版を開発し、2号機目として大手化粧品メーカー様向けの物流センターへ納品が完了しました。
現状は出庫設備のボトルネックであるMSSリフター部のみとしておりますが、他設備への適用や新しいソリューションサービスを提供できるように引き続きブラッシュアップを行います。
また、エッジ端末を搬送物に搭載したDr.ブツリューに関しては、可用性を重視した新モデルでの実稼働を確実に行い、2022年度下期には全サービス拠点への導入を推し進めており、止めない物流を実現してまいります。
(3) 映像技術とデータを融合させたソリューションの推進
データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、他のマテハン機器メーカーに対し、競争上の優位性を確立してまいります。先ずは、画像技術の発展、データ基盤の整備を背景に、画像データを用いることで、「映像技術とデータを融合させたDX」を模索し、新しい付加価値として差別化を図ってまいります。
なお、当事業に係る研究開発費は
・機械・プラント事業
1.世界最大の液体水素タンク建設を目指した研究開発
経済産業省策定の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」に示される2030年頃の発電事業用水素発電に資する、大型液化水素タンクの研究開発を継続的に実施しております。
2021年度は、日本高圧力技術協会に発表した論文が、同協会令和3年度科学技術賞を受賞しました。また、2019年度から参画するNEDO水素社会構築技術開発事業においては、①真空排気システムの確立、②内槽底部への入熱量算定手法の確立、③SUS316Lの溶接材料を使用した溶接施工法の確立、をすべく研究開発を推進しており、これまでのところ良好な結果が得られております。
2.次世代エネルギー向け貯蔵の研究開発
2050年カーボンニュートラル社会の達成目標に向かって需要増加が見込まれる燃料アンモニア・液化炭酸ガス・MCH等のタンクに関する研究開発、技術検証の取り組みを進めています。
国内・海外、新設・改造のいずれのプロジェクト向けにも対応できるタンク専業メーカーの強みを活かして、タンク製品及び技術サービスの拡充を図ってまいります。
3.次世代エネルギー向け貯槽の溶接継手品質に関する研究開発
2050年のカーボンニュートラル宣言を受けて、グリーン社会実現を加速させるために、今年度よりアンモニア貯蔵タンクの研究開発に注力することといたしました。
アンモニア環境において炭素鋼(高張力鋼)は応力腐食割れ(SCC)発生のリスクが高くなるため、溶接継手のSCCに関するデータの収集及び耐SCC対策に関して研究開発を進めてまいります。
なお、当事業に係る研究開発費は