文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは「“水”を究め、自然と人間が調和した豊かな環境を創造する」を企業理念とし、企業ビジョン「持続可能な社会の実現に貢献する“水と環境の独創的価値の創造者”」の実現を目指し事業活動を展開しています。また、CSRに関する方針として「水と環境の問題にソリューションを提供し、未来への責任を果たす」を定め、CSRを経営の中核に位置付け、企業価値の向上と競争優位の創出に邁進しています。そして当社グループは、株主・投資家をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様に対する適正かつ迅速な情報開示を通じ、より透明性の高い経営の実現を目指しております。
当社グループは、2018年4月より5ヵ年の中期経営計画「MVP-22」(Maximize Value Proposition 2022)をスタートさせました。MVP-22計画最終年度(2022年度)の業績目標は次のとおりです。
売上高年平均成長率 3%以上(M&A等による上積みを除いた自律的成長分)
売上高営業利益率 15%
自己資本当期純利益率(ROE) 10%以上
MVP-22計画では「既成概念を壊し、仕事の品質とスピードを飛躍的に高め、顧客親密性を最大化する」を基本方針として、「社会との共通価値の創造」、「ソリューション提供の高速化」、「収益性のさらなる向上」、「コーポレートガバナンスの強化」、「働き方・意識改革とICT活用」を目指し、次の重点施策にスピードを上げて取組んでおります。
自然環境、産業、人々の生活に貢献する独創性の高い技術・商品・サービスで収益を拡大する。
水処理薬品、水処理装置、メンテナンスの技術・商品・サービスを駆使した総合ソリューションを顧客に迅速に展開する。
生産体制・プロセスを抜本的に見直し、生産活動の品質とスピードを飛躍的に高める。
既存の事業領域を拡大・拡充するとともに、新たな収益の柱となる事業領域を創出する。
技術立社としての強固な基盤を構築し、先進的な研究開発を推進する。
グループ各社における内部統制の実効性を向上させる。
中期経営計画「MVP-22」の初年度である2018年度は、CSVビジネスの展開と総合ソリューションの拡充に注力し、米国のU.S.ウォーター・サービス,Inc.の買収により米国において水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスによる総合ソリューションを拡大展開するための事業基盤を獲得するとともに、米国で半導体向け精密洗浄事業を展開するペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の25%株式取得に関する契約を締結し、半導体市場における精密洗浄のグローバルサプライヤーとして付加価値の高いソリューションを提供するためのサービス事業の基盤を強化しました。さらに、米国で人工知能/機械学習を活用した水道管の劣化予測ソフトウエアサービスを展開するベンチャー企業フラクタ,Inc.の株式の過半数を取得し、人工知能と機械学習の最先端技術、ノウハウを取得し、水と環境の分野でIoT/AIを活用したイノベーションにより新たなビジネスモデルを創出する体制を強化しました。また、コーポレートガバナンスのさらなる強化にも取り組み、社長をはじめとした経営層の後継者育成に関わる仕組みを整備するとともに、政策保有株式の縮減に関する方針を明確化し、保有株式の売却に注力しました。
MVP-22計画の達成に向けた当社グループのさらなる変革には、従来のビジネスモデル、ビジネスプロセスから早期脱却を図り、顧客にとって他に替え難い独創性の高い総合ソリューションの提供に邁進していくことが必要です。そのために、MVP-22計画の2年目となる2019年度は、国内における市場別・地域別営業体制を一層強化し総合ソリューションの展開を加速するとともに、海外においては買収事業のPMIを迅速に完遂し、グループとしての最適かつ一体的な運営体制を軌道に乗せることで、中間年度以降の飛躍的な変革に向けた土台を固めていきます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの水処理薬品事業、水処理装置事業は、当社グループが事業活動を行っている国内及び海外の国・地域の経済状況の影響を受けています。水処理薬品事業は、主な需要先である鉄鋼、石油精製・石油化学、紙・パルプ産業等の工場操業度により需要が変動し、経営成績に影響を与える可能性があります。また、水処理装置事業は、主な需要先である電子産業分野・一般産業分野の設備投資の動向により需要が変動し、経営成績に影響を与える可能性があります。
なお、当社グループの事業分野における競合相手との競争激化による商品やサービスの価格下落等により、当社グループの収益性が低下する可能性があります。
当社グループは商品の製造や製作・建設等のために使用する原材料や部品を当社グループ外から調達しております。また、様々な業務を行ううえで必要な役務サービスを当社グループ外から調達しております。市況の変化により原材料、部品及び役務の価格は変動し、経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは海外市場における事業拡大を図っております。これらの海外市場への事業展開にあたっては、国内とは異なる、予期しない法律又は規制の変更、政治・経済の混乱、為替の変動等のリスクが内在しており、これらの事態が発生した場合は、経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは継続して新技術・新商品・新サービスの開発に取り組んでおります。これらの開発は不確実なものであり、顧客ニーズに合致した技術や優位性のある商品・サービスをタイムリーに提案できない可能性や、技術革新や顧客ニーズの変化に追随できない可能性があります。優位性のある新商品・サービスを開発できない場合は、将来の成長と収益性を低下させる等、経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは知的財産権の重要性を認識し、国内及び海外において、知的財産の権利化、第三者が保有する知的財産権の侵害防止に継続して取り組んでおります。しかしながら、広範囲に事業を展開する中で、当社グループの知的財産権が侵害される可能性や第三者が保有する知的財産権を侵害する可能性があり、こうした場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループの事業活動において、情報システムの利用とその重要性は増大しており、コンピュータウイルスその他の要因によってかかる情報システムの機能に支障が生じた場合は、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
地震や台風等大規模な自然災害その他の事象により、当社グループの事業遂行に直接的又は間接的な混乱が生じた場合は、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題により景気の先行きに不透明感が高まり、年度後半にかけて中国及び欧州の経済成長は減速しましたが、米国の景気は堅調に推移し、中国を除くアジアの新興諸国も景気回復の動きが続いたことから、総じて緩やかに成長しました。国内経済は、個人消費が伸び悩むなど力強さはないものの、緩やかな成長が続きました。
当社グループを取り巻く市場環境は、国内においては、夏期に自然災害が相次いだことにより製造業の生産活動は、一時的に低下したものの、底堅く推移しました。設備投資は、高水準な企業収益を背景に増加しました。海外では、東アジアの電子産業を中心に活発な設備投資が継続しました。
このような中、当社グループは5ヵ年の中期経営計画「MVP-22」(Maximize Value Proposition 2022)をスタートさせました。「既成概念を壊し、仕事の品質とスピードを飛躍的に高め、顧客親密性を最大化する」という基本方針のもと、当連結会計年度は、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの技術・商品・サービスを駆使した総合ソリューションによる顧客への価値の提供に注力しました。特に、顧客の「節水」「CO2削減」「廃棄物削減」効果に優れ、社会との共通価値の創造を促進する技術・商品・サービスをCSV(Creating Shared Value)ビジネスと位置付け、排水回収システムを用いた顧客の水資源問題の解決に貢献する再生水供給サービス、ボイラ内のスケール(難溶性物質)生成を防止することによりボイラの省エネルギー稼働に貢献する水処理薬品、ごみ焼却施設に適用することで廃棄物削減と持続可能なエネルギー利用の実現に貢献する乾式メタン発酵技術を用いて発生するガスを利用する資源循環設備向け大型案件などを展開しました。また、IT・センシング技術を活用した競争力のある商品・サービスの開発と市場展開により総合ソリューションの強化を図りました。海外では、米国において水処理薬品・水処理装置を製造・販売するU.S.ウォーター・サービス,Inc.を買収したほか、半導体向けの精密洗浄事業を展開するペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の25%株式取得に関する契約を締結するなど、米国での総合ソリューション展開に向けた事業基盤を強化しました。さらに、水と環境の分野でIoT/AIを活用した新たなデジタルビジネスの創出、拡大を狙い、米国で水道管の劣化予測ソフトウエアサービスを展開するフラクタ,Inc.の株式を過半数取得し子会社化しました。
これらの結果、当連結会計年度の受注高は258,439百万円(前年同期比2.8%増)、売上高は259,409百万円(前年同期比9.5%増)となりました。利益につきましては、営業利益は24,326百万円(前年同期比8.2%増)、経常利益は23,919百万円(前年同期比8.2%増)、税金費用の一時的増加があり親会社株主に帰属する当期純利益は17,323百万円(前年同期比3.2%減)となりました。
なお、当連結会計年度から、主に水処理装置事業において工事進行基準の適用範囲を拡大した影響として、売上高は7,355百万円、営業利益及び経常利益は1,421百万円それぞれ増加しました。また、特別損益に政策保有株式の売却益8,676百万円を計上した一方で、クリタ・ヨーロッパGmbHのアルミナ化合物事業譲渡に伴う損失額2,867百万円、栗田水処理新材料(江陰)有限公司ののれんの減損損失1,097百万円を計上するなど合わせて5,063百万円を特別損失に計上しました。なお、栗田水処理新材料(江陰)有限公司ののれんの減損損失計上は、中国における人口密集区の危険化学品生産企業に対する規制強化に伴う生産制約を解消するため、同社の水処理薬品生産機能を新規に設立した栗田工業(泰興)水処理有限公司の工場(2020年度後半に操業開始予定)へ移管を決定したことによるものです。
MVP-22計画において水処理薬品事業は、ビジネスモデル変革と海外事業基盤の強化を進め、収益性の向上を目指しています。
国内では、顧客工場全体の水処理の最適化を実現するため、顧客窓口を一本化したワントップ体制のもと、水処理のさまざまな視点から顧客の課題を把握し、総合ソリューション提案を推進しました。また、国内事業運営の効率化のために販売拠点の移転・統合を実施しました。海外では、U.S.ウォーター・サービス,Inc.を買収し、米国全土をカバーする事業基盤を獲得しました。一方で、ドイツ子会社であるクリタ・ヨーロッパGmbHにおいて収益性の低いアルミナ化合物事業を売却しました。また、東南アジアにおける水処理薬品の需要拡大に対応するため、マレーシアに水処理薬品製造工場を新設しました。
商品・サービスにつきましては、ボイラの省エネルギー稼働に貢献する水処理薬品「セタミン®」や「ドリームポリマー®」を配合した水処理薬品などのCSVビジネスの提案に注力しました。また、IT・センシング技術である「S.sensing®」の活用を進めたほか、紙の製造プロセスの乾燥工程における熱伝導効率の改善により蒸気使用量の削減を実現するサービス契約型ビジネスを推進しました。
受注高・売上高につきましては、国内では、前連結会計年度における機器・役務のスポット案件計上の反動があったものの、新商品・新サービスを活用した課題解決提案により新規の顧客開拓に努め、冷却水薬品、鉄鋼向けプロセス薬品などが増加し、全体の受注高・売上高は増加しました。海外では、アジアを中心に水処理需要が増加したことに加え、前連結会計年度の第4四半期に連結子会社となった韓国の㈱韓水の経営成績の連結対象期間が11ヵ月分増加したことにより、受注高・売上高ともに増加しました。利益につきましては、主に海外売上高が増加したことにより、増益となりました。この結果、当社グループの水処理薬品事業全体の受注高は102,939百万円(前年同期比13.9%増)、売上高は102,088百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は8,327百万円(前年同期比16.0%増)となりました。
MVP-22計画において水処理装置事業は、超純水供給事業で培った知見や技術力を、大型のEPC(プラント建設などにおける設計(Engineering)、資材調達(Procurement)、建設工事(Construction)の一連の工程を請け負う案件)を起点とするメンテナンスと運転管理の包括契約提案につなげ、収益性の向上を目指しています。
国内では、省エネルギー、廃棄物削減、生産技術の進化、排水などのリサイクルを実現するため、顧客の製造プロセスやユーティリティ設備の理解を深め、総合ソリューション提案を推進したほか、ITやIoTを活用し、設計や運転管理の効率向上に取り組みました。また、将来の収益につながる超純水供給事業用設備への投資を積極的に行いました。海外では、ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の25%株式取得を決定し半導体市場における精密洗浄の付加価値の高いソリューションを提供するための事業基盤を強化しました。
商品・サービスにつきましては、CSVビジネスである「CORR®システム(The Customized Optimal Ready-made Recycle System)」などの排水回収システムを用いた再生水供給サービスや産業廃棄物及び一般廃棄物から電気・熱として利用できるバイオガスを生成する縦型乾式メタン発酵技術「KURITA DRANCO PROCESS®」などの提案を推進しました。
国内の受注高・売上高につきましては、電子産業分野においては、水処理装置が大型案件の受注と工事進捗により受注高・売上高とも増加し、メンテナンス・サービスも顧客工場の稼働率上昇を背景とした改造・増設案件の増加により受注高・売上高とも増加しました。一般産業分野においては、水処理装置の受注高は、乾式メタン発酵技術を用いて発生するガスを利用する資源循環設備向け大型案件の受注により増加しましたが、売上高は減少しました。メンテナンス・サービスは顧客工場の設備更新や生産能力増強を目的とした増設案件が増加し、受注高・売上高とも増加しました。電力分野向け水処理装置及び土壌浄化の受注高は大型案件の受注により増加し、売上高も前連結会計年度に受注した大型案件の工事進捗により増加しました。
海外では、水処理装置の受注高は、前連結会計年度における大型案件受注の反動で減少しましたが、売上高は中国・韓国の電子産業分野における大型案件の工事進捗により増加しました。なお、超純水供給事業の国内及び海外を合わせた売上高は、増設案件の収益計上があり増加しました。事業全体の利益につきましては、増収に加え、不採算案件発生の影響をコスト削減努力で吸収したことにより増益となりました。この結果、当社グループの水処理装置事業全体の受注高は155,500百万円(前年同期比3.5%減)、売上高は、工事進行基準の適用範囲拡大もあり、157,321百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は15,932百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
流動資産は149,550百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,859百万円減少しました。これは主に増収により売上債権が12,383百万円増加した一方で、工事進行基準の適用範囲拡大に伴い、当該適用対象案件についての計上がなくなったことにより仕掛品が2,386百万円、北米における買収(水処理薬品事業、水処理装置事業)や超純水供給事業(水処理装置事業)への設備投資等により現金及び預金と有価証券を合わせた手元資金が24,503百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定資産は200,335百万円となり、前連結会計年度末に比べ37,698百万円増加しました。これは主に政策保有株式売却等により投資有価証券が13,480百万円減少した一方で、前述の買収や超純水供給事業への設備投資等により有形固定資産、無形固定資産がそれぞれ23,641百万円、22,955百万円増加したことによるものであります。
流動負債は68,072百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,923百万円増加しました。これは主に超純水供給事業の設備取得により未払金が8,742百万円、前受金の増加等により「その他」が4,048百万円増加したことによるものであります。
固定負債は42,339百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,295百万円増加しました。これは主に長期前受金の収受により「その他」が14,877百万円増加したことによるものであります。
純資産は239,473百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,380百万円減少しました。これは主に株主資本が10,801百万円増加した一方で、その他の包括利益累計額が12,000百万円減少したことによるものであります。
株主資本の増加は、期末配当金及び中間配当金の計上を上回る親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が11,084百万円増加したことによるものであります。一方、その他の包括利益累計額の減少は、政策保有株式売却に伴い保有する投資有価証券の含み益が減少したことにより、その他有価証券評価差額金が7,907百万円、円高外国通貨安に伴い為替換算調整勘定が4,584百万円それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における資産、負債をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)調整額は、次のとおりであります。
1. セグメント資産の主なものは、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産の内訳は、前連結会計年度68,890百万円、当連結会計年度42,205百万円(預金、有価証券及び長期投資資金等)であります。
2. セグメント負債は、セグメント間債権債務消去に伴うものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は35,548百万円(前連結会計年度末比23,369百万円減少)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は38,478百万円(前年同期比17,070百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益27,532百万円、のれん償却を含む減価償却費17,761百万円、前受金の増加額15,920百万円等で資金が増加した一方、売上債権の増加額10,907百万円、法人税等の支払額8,915百万円等で資金が減少したためであります。
投資活動で使用した資金は51,559百万円(前年同期比35,631百万円増加)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入が13,335百万円あった一方で、事業買収に伴う支出で33,374百万円、有形固定資産の取得による支出で28,600百万円それぞれ資金を使用したためであります。
財務活動で使用した資金は11,280百万円(前年同期比1,139百万円減少)となりました。これは主に配当金の支払額で6,009百万円、短期借入金の純増減額で2,417百万円それぞれ資金を使用したためであります。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本とし、設備投資やその他成長分野への投資資金は自己資金を基本としつつも、必要に応じて銀行借入による調達を想定しております。なお、当連結会計年度末において、取引金融機関4社とコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高 - 百万円、借入未実行残高70,600百万円)。
当社は、100%子会社であるクリタ・アメリカ・ホールディングスInc.を通じて、グローバル・ウォーター・サービス・ホールディング・カンパニー,Inc.他3社の発行済株式の全てを取得する契約を2019年2月8日に締結し、2019年3月26日に全持分の取得が完了しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。
(注)三菱ケミカル株式会社とのイオン交換樹脂「ダイヤイオン」の販売代理権の取得契約を自動更新し、契約期間を2018年11月30日までから2023年11月30日までへと5年間延長しました。
当社グループは、ボイラ・冷却水処理技術、超純水製造技術、用排水処理技術、水回収技術、土壌・地下水浄化技術といった主力事業の強化に向けた技術開発に加え、当社技術を支える分析技術や解析技術、新素材開発等の基盤技術の深化に取り組んでいます。また、顧客の企業価値・競争力向上と社会的課題の解決に貢献する独創的なソリューションの提供に必要な商品・技術の開発にも積極的に取り組んでおります。
今後も、永年培ってきた“水”の技術にさらに磨きをかけるとともに、企業ビジョン「持続可能な社会の実現に貢献する水と環境の独創的価値の創造者」の実現に向けて、日本、ドイツ、シンガポールの開発拠点が連携して、産業と社会のニーズに幅広く対応する商品・技術の開発を積極的に進めてまいります。
研究開発は、主に当社の開発本部により推進されており、研究開発スタッフはグループ全体で約180名にのぼり、これは従業員総数の2.7%に当たっております。当連結会計年度の研究開発費の総額は
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発概要と主な成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
顧客の省エネルギー・環境負荷低減・生産性向上に貢献する水処理や環境改善、生産プロセス向けの薬品開発や、薬品処理効果の診断技術などの開発に取り組んでおります。
・排水回収や海水淡水化で使用される逆浸透膜(RO膜)設備において、膜の閉塞を抑制する処理薬品の注入量を最適に制御することで処理コストの低減と安定運転を実現する薬注システムを開発しました。
・排水汚泥処理市場において、汚泥廃棄物及びトータルコスト削減を実現する水処理薬品、汚泥の造粒濃縮装置及び脱水機を組合せた汚泥処理システムを開発しました。
・近年の中国市場における環境・安全規制の強化に伴い、開放循環冷却水プラントを環境・安全に配慮した水処理薬品で処理する技術を開発しました。
なお、当事業に係る研究開発費は
電子産業などの生産性向上に寄与する超純水水質の更なる高度化への挑戦や、環境規制を先取りした排水処理の開発を推進しています。また、排水の回収・再利用技術、汚泥減量技術などの循環型社会に対応した技術開発にも取り組んでおります。
・超純水製造システムを構成する各ユニットの機能向上と水質に応じた自動制御により、システム全体のユーティリティコスト削減を実現し、成長する電子産業市場における超純水製造システムの競争力強化を図りました。
・半導体産業において高まる高純度の水質への要求に対応するため、イオン交換樹脂では除去しにくいホウ素を極限まで除去できる省スペース型の純水製造装置を開発しました。
・中小型純水装置市場において、濁度の高い水質でも安定的処理できる前処理装置を開発し、遠隔監視システムを機能強化することで、純水供給サービスの適用拡大を図りました。
なお、当事業に係る研究開発費は