当連結会計年度のわが国経済は、原油安や円安の効果などによる企業収益の改善もあり、雇用情勢の回復や設備投資の持ち直しの動きも見られるなど、総じて景気回復基調の中で推移しました。
海外経済では、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気に減速傾向が見られましたが、先進国を中心として緩やかな成長が続きました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、主要顧客である石油業界においては、原油安に伴う在庫評価損により業績影響を受ける中、国内市場の縮小や設備過剰への対応を促す第二次「エネルギー供給構造高度化法」への対応の結果として、石油各社の経営統合・再編が相次ぎ公表され、国内の石油業界は大きく集約されることとなりました。
一方、石油化学業界においては、原油安を背景とする原料価格の下落や高機能製品の輸出の伸びにより業績が改善し、国内エチレン設備の稼働率も高い水準を維持しましたが、石油業界と同様に国内市場の縮小と設備過剰解消のため、エチレン設備をはじめとする過剰設備の廃止・不採算事業の撤退を進めました。
石油・石油化学業界全体としては、総じてメンテナンス投資や設備投資に対しては、強弱をつけた対応が行われました。
こうした中、当社グループにおいては、前期より増加すると見込んでいた定期修理工事の量的規模が想定よりも縮小となりましたが、プラントの老朽化・事故防止・安定稼働などの観点からのプラント強靭化対策工事、精製能力の削減や設備廃止に伴う改造・改修工事、コンビナート連携による新投資工事、競争力のある製品生産のための新規プラント建設工事が堅調に推移しました。
損益面におきましては、大型の改造・改修工事や新規設備工事に対して、事業所と国内プロジェクト部が連携した社内ジョイントベンチャーを編成し、収益管理の徹底を図ったことや、仕掛工事を含めた工事全体量の増加に伴う稼働率の向上が工事収益の改善につながりました。加えて、材料費、労務費、外注加工費などの直接コストの低減や間接費および一般管理費の圧縮による間接コストの低減を図るなど、徹底したコスト削減により収益を確保いたしました。
このような状況の中、連結ベースの業績につきましては、受注高(エンジニアリング業)は前期比6.7%増の92,201,924千円となりました。完成工事高は前期比5.0%増の89,491,193千円となっております。
完成工事高の内訳は、エンジニアリング業といたしましては、石油・石油化学関係で 67,036,117千円、一般化学・薬品・食品・電力等の一般工業関係で22,313,441千円となりました。
損益面では、営業利益は前期比46.8%増の6,792,939千円、経常利益は前期比30.2%増の6,591,971千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比29.6%増の3,897,429千円となりました。
当社単体の業績につきましては、受注高は前期比5.7%増の86,416,090千円、完成工事高は前期比2.1%増の81,501,357千円、営業利益は前期比42.4%増の6,168,595千円、経常利益は前期比38.6%増の6,146,422千円、当期純利益は前期比45.0%増の3,741,237千円となりました。
| 完成工事高の内訳 | ||||||
| ①事業セグメント別 | ||||||
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| 完成工事高(千円) | 前期比(%) | ||
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| エンジニアリング業 | 89,349,558 |
| 5.0 |
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| 石油・石油化学関係 | 67,036,117 |
| 3.4 |
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| 一般工業関係 | 22,313,441 |
| 10.2 |
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| その他の事業 | 141,634 |
| △19.5 |
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| 合 計 | 89,491,193 |
| 5.0 |
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| ②工事種類別(その他の事業分を除く) | ||||||
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| 完成工事高(千円) | 前期比(%) | ||
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| エンジニアリング業 | 89,349,558 |
| 5.0 |
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| 日常保全工事 | 23,695,718 |
| 7.2 |
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| 定期修理工事 | 31,202,240 |
| △6.7 |
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| 改造・改修工事 | 24,617,418 |
| 7.4 |
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| 新規設備工事 | 9,834,181 |
| 49.6 |
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(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ517,419千円(前期比△2.6%)減少し、期末残高は19,686,247千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、1,548,346千円の収入(前年同期では8,958,416千円の収入)となりました。主な収入は、税金等調整前当期純利益6,427,840千円及び仕入債務の増加3,010,278千円、主な支出は、売上債権の増加4,664,125千円及び法人税等の支払額2,670,312千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、374,487千円の支出(前年同期では361,797千円の収入)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出521,327千円、投資有価証券の取得による支出205,899千円、主な収入は、有形及び無形固定資産の売却による収入368,792千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、1,662,545千円の支出(前年同期では1,435,827千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,386,594千円の支出によるものであります。
事業セグメント別
区分 | 前連結会計年度(千円) | 当連結会計年度(千円) |
エンジニアリング業 |
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石油・石油化学関係 | 65,744,091 | 72,952,198 |
一般工業関係 | 20,630,408 | 19,249,725 |
合計 | 86,374,499 | 92,201,924 |
①事業セグメント別
区分 | 前連結会計年度(千円) | 当連結会計年度(千円) |
エンジニアリング業 |
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石油・石油化学関係 | 64,819,000 | 67,036,117 |
一般工業関係 | 20,246,435 | 22,313,441 |
計 | 85,065,436 | 89,349,558 |
その他の事業 | 176,013 | 141,634 |
合計 | 85,241,450 | 89,491,193 |
②工事種類別(その他の事業除く)
区分 | 前連結会計年度(千円) | 当連結会計年度(千円) |
エンジニアリング業 |
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日常保全工事 | 22,107,827 | 23,695,718 |
定期修理工事 | 33,458,454 | 31,202,240 |
改造・改修工事 | 22,926,028 | 24,617,418 |
新規設備工事 | 6,573,126 | 9,834,181 |
合計 | 85,065,436 | 89,349,558 |
(注) 1 当社グループでは、エンジニアリング業以外は受注生産を行っておりません。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載を省略しております。
3 主な相手先別の完成工事高および総完成工事高に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
完成工事高(千円) | 割合(%) | 完成工事高(千円) | 割合(%) | |
JXエネルギー㈱ | 22,122,727 | 26.0 | 21,450,625 | 24.0 |
東燃ゼネラル石油㈱ | 9,877,381 | 11.6 | 12,231,503 | 13.7 |
4 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
5 平成28年1月1日付で、JX日鉱日石エネルギー㈱は、JXエネルギー㈱に社名変更しております。
当社グループの主要顧客であります石油・石油化学業界においては、業界再編の流れの中でメンテナンス費用および設備投資に対しては、引き続き強弱をつけた対応が予想されますが、次期(平成29年3月期)は、定期修理工事の繁忙期にあたり、平成28年3月期を上回る完成工事高を見込んでおります。
受注高につきましては、プラント強靭化対策工事、精製能力の削減や設備廃止に伴う改造・改修工事、コンビナート連携による新投資工事、競争力のある製品生産のための新規プラント建設工事など、引き続き受注確保に努めてまいります。
また、当社グループは、本年度、新たに「第6次中期計画-メンテナンスとエンジニアリングによるソリューション・サービス提供企業へ」を次のとおり策定いたしました。
Ⅰ. 経営ビジョン
第6次中期計画では、「全ての設備に対応できるエンジニアリング能力のある『総合プラントメンテナンス企業』として、次の経営ビジョンを掲げ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
● 当社グループはOne to One Maintenanceの事業コンセプトのもと、全ての設備に対応できるエンジニアリング 能力を備えた『総合プラントメンテナンス企業』として、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。
● メンテナンスおよびエンジニアリングにおける技術や施工などのサービス提供力の高度化を図り、多様化する顧客のニーズに対応した的確なソリューション・サービスを提供する。
● 石油・石油化学分野におけるトップシェアの維持・拡大はもとより、化学、食品、医薬分野における専門性の高い技術の蓄積と実績を積み上げ、事業ポートフォリオの更なる多様化を推進し、将来に向けた成長と経営基盤の強化を図る。
Ⅱ. 第6次中期計画の基本方針
1.受注戦略
受注戦略1 メンテナンス事業の強化による受注拡大
メンテナンス事業の強化を図り、受注拡大を達成するために、次の成果目標を設定します。
① 既存顧客におけるメンテナンスシェアの維持・拡大
② 未参入・未常駐工場への参入
③ 新規常駐事務所の開設
受注戦略2 エンジニアリング事業の強化による受注拡大
エンジニアリング事業の強化を図り、改造・改修工事および新規設備工事の受注拡大を達成するために、次の成果目標を設定します。
① FS・FEED業務からの参入による中小規模プラント建設工事の受注拡大
② 過去の特殊工事の実績を活かした大型装置における改造・改修工事の受注拡大
③ 一般化学を中心とする新設投資案件の受注拡大
受注戦略3 タンク事業の強化による受注拡大
タンク事業を成長・強化分野と位置付けタンク事業の強化を図り、石油業界だけでなく、電力などの他の業界分野での受注拡大を達成するために、次の成果目標を設定します。
① タンク工事の受注拡大
② 未参入工場への新規参入
2.経営基盤の強化
「無事故・無災害」と「品質トラブル・ゼロ」を永続的目標として引き続き推進するとともに、コーポレートガバナンス・コードへの対応、グループガバナンス体制の整備・強化を推進し、ステークホルダーおよび社会からより一層信頼される企業を目指します。
Ⅲ. 経営目標数値
第6次中期計画の最終年度である2018年度(平成31年3月期)において、連結完成工事高950億円を目指すとともに、成長戦略、経営基盤強化のための投資を実践します。
配当については、経営の最重要課題と位置づけ、配当の継続性および安定性に留意し、収益に対応した配当を実施するものとし、30%以上の配当性向(連結)を目標とします。
また、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として、自己資本当期純利益率(ROE)9%以上を目標とします。
1.業績計画(第6次中期計画最終年度《2018年度(平成31年3月期)》連結業績目標
① 受注高 950億円
② 完成工事高 950億円
③ 営業利益 66億円(営業利益率 6.9%)
④ 経常利益 67億円(経常利益率 7.1%)
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益 40億円(当期純利益率 4.2%)
2.経営指標目標値
① 自己資本当期純利益率(ROE) 9%以上
② 配当性向(連結) 30%以上
3.投資計画
2016年度~2018年度 114億円(フリーキャッシュ増加額)
⇒ 110億円 《成長戦略投資(新規分野・新規事業の開拓、M&A・技術提携・特許取得、研究開発)》
《経営基盤強化(特許機械・器具などの新規導入、新規事業拠点設置、固定資産更新)》
《配当金・その他》
当社グループの事業に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のような項目があります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生回避および発生した場合の対応に努める所存であります。なお、これらの項目のうち、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの事業は、石油・石油化学等のプラント関係のメンテナンス等を基盤としており、予想を上回る設備投資の削減が行われた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
原材料の価格が予想を超えて高騰した際、それを請負金額に反映することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
設計・施工の品質管理には万全を期しておりますが、瑕疵担保責任および製造物責任による損害賠償が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
不動産・有価証券等の資産を保有しておりますが、時価の変動により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
年金資産の時価の下落および運用利回り・割引率等退職給付に係る負債算定に用いる前提に変更があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
地震、台風等の自然災害によって、正常な事業活動ができなくなる可能性があります。
当社は、建設業法に基づき、特定建設業許可(9業種、国土交通大臣許可(特-27)第3979号)および一般建設業許可(1業種、国土交通大臣許可(般-27)第3979号)を受けております。
当社グループでは、当該許可の諸条件や各法令の遵守に努めており、現時点において、これらの免許の取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、万一法令違反等によって許可が取り消された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、総合プラントメンテナンス企業としての更なる成長に向けて、前年に引き続き製造設備のメンテナンスサービスに関するテーマを選択し取り組んでおります。
業務の効率化、安全性や品質の向上、労務費や社外流出コストの適正化、および工程の最適化などを目的として、主にメンテナンスの施工方法や管理方法に関する分野について活動を進めてまいりました。また今年度は、第5次中期経営計画の最終年として研究開発の成果を意識して実施いたしました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は83,889千円(消費税等は含まない)で、主な取り組みは次のとおりであります。
(1) メンテナンスの施工技術分野
メンテンナスにおける施工方法については、主に既存技術の付加価値向上に加え作業員の非熟練化及び軽労化を目的として取り組みました。
一つは、弊社の得意とする定期修理工事において、特殊な能力が必要とされる熱交換器チューブバンドル抜き出し作業です。既に使用されているハイドロエキストラクターの適用範囲を拡大させるために、国内の設備に合った小型かつ軽量のハイドロエキストラクターを設計・製作しました。これにより作業の軽労化に加え、少ない経験でも安全に作業できる環境を実現することができました。この機材は、平成28年度の定期修理工事で早速使用される予定です。
次に、前期から継続している配管切断技術については、無火気工法として切削切断機を導入し、「SPC_CARBER™」工法のアイソレーション技術と組み合わせたソリューションを提供しております。非常に時間のかかる高圧厚肉配管切断・開先加工作業を中心に適用を進めています。
また、独占実施契約を取得したマグネシウム合金による防食技術「SPCマグネラップ」については、石油精製・石油化学等の工場において、特に桟橋などの塩害による腐食が懸念される配管へ適用し実績を作ることができました。
施工方法に関する研究開発や技術導入の成果は、弊社の付加価値として顧客に認知していただいております。今後も技術力強化策として更に軽労化、非熟練化、安全性向上を目標に顧客満足度に貢献して参ります。
(2) メンテナンスの管理技術分野
管理技術については主に施工管理業務におけるICT化を推進し、繰り返し使用される情報の一元化や再利用によって業務を効率化し、現場品質管理にかける時間を増加させることを目標として取り組みました。
一つは、弊社のCMMS(Computerized Maintenance Management System)の見直しを行い、自社にてS-TORAGETM(メンテナンスデータベース)を開発、完成させました。様々なスタイルの顧客にOne to Oneで提供する情報を、正確かつ簡単に処理できる仕組みとなりました。このシステムは弊社の標準システムとして順次、現場に導入していきます。
次に、現場で煩雑になりがちな機材管理に関し、GPS技術を利用した位置情報管理システムの開発に着手しました。これは分解した熱交換器チューブバンドルの位置、工事に使用するクレーンや機材の位置を管理するもので、将来的には作業員の動線把握にも展開可能であると考えています。
また、現場管理情報の共有とリアルタイム性を企図して、スマートフォンやタブレットなどを利用して、既に開発した進捗・情報共有化ツール(SPIRITTM)、S-TORAGETMやGPS位置情報システムから現場にいながら情報を取得できる仕組みを開発しています。
これらの管理技術に関する研究開発は、業務効率化による残業時間削減や新たな管理方法の実現に向けた取り組みとして、社内標準化を目指し継続的に推進して参ります。
(3) その他の技術分野
新たな取り組みとして、従来タンクの底板溶接に用いていたサブマージ自動溶接機を側板へ適用拡大するための機材改造に関する研究に着手しました。これは第6次中期経営計画にも描かれているタンク事業の強化に貢献できる技術であり、この技術が確立された際には溶接工の不足にも貢献できると考えます。
また、導入を目指して進めてきた3Dスキャニング技術についても、改造改修工事のベースデータを短時間で正確に取得することが可能となり、多くの現場で採用され始めています。
当社グループでは、石油精製及び石油化学マーケット縮小に伴う市場競争での勝ち残りや、ガス事業及び食品など新規分野への参入を意識して、それに寄与する付加価値の高い技術やサービスの提供を行っていきたいと考えております。また、作業員や監督者など現場従事者の軽労化、非熟練化や安全性向上にも配慮した取り組みを進めてまいります。従いまして、研究開発テーマの選定にあたっては、国内はもとより欧州や米国など国外も視野に入れ、継続して市場調査を行ってまいります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、期末日現在の資産、負債及び期間中の収益、費用の報告額に影響する判断および見積りが要求され、過去の実績および状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っております。
当社グループは特に以下の会計方針の適用において見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合もあります。
①貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の特定の債権については、保守的に見積った回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
②工事損失引当金
当社グループは、受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における未引渡工事のうち損失の発生が見込まれ、且つ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上しております。
③完成工事補償引当金
当社グループは、完成工事に係る瑕疵担保等の費用に備えるため、過去の経験割合に基づく一定の算定基準を基礎に、期末日現在において予定されている瑕疵担保等の費用を合理的に見積った補償見込額を加味して完成工事補償引当金として計上しております。
④賞与引当金
当社グループは、従業員賞与の支給に充てるため、支給見込額のうち、当連結会計年度に対応する額を計上しております。
⑤役員賞与引当金
連結子会社は、役員賞与の支給に充てるため、支給見込み額のうち、当連結会計年度に対応する額を計上しております。
⑥役員退職慰労引当金
連結子会社は、役員の退任時の慰労金支給に備えるため、内規に基づき、期末要支給額を計上しております。
⑦退職給付に係る負債
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、見積りを反映した各種の仮定に基づく数理計算により算出された退職給付に係る負債を計上しております。
⑧繰延税金資産
当社グループは、期末日後将来的に発生する課税所得を見積り、当該課税所得に係わる税金負担を軽減する効果を有すると判断した回収可能額を繰延税金資産として計上しております。
⑨受注高および完成工事高
当社グループは、請負方法および契約形態等により金額が確定していない受注および完成工事については、決定見込額を見積り、受注高および完成工事高として計上しております。
⑩工事原価
当社グループは、工事契約において定められている目的物を引き渡した連結会計年度において、確定していない費用については、支払見込額を見積り、工事原価として計上しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高(エンジニアリング業)は前期比6.7%増の92,201,924千円、完成工事高は同5.0%増の89,491,193千円、経常利益は同30.2%増の6,591,971千円、親会社株主に帰属する当期純利益は同29.6%増の3,897,429千円となりました。
①受注高および完成工事高
受注高(エンジニアリング業)が前期比で5,827,424千円、完成工事高が同4,249,743千円それぞれ増加しました。受注高は、高付加価値製品生産プラント、海外の化学薬品プラントなどの件数が増したことにより増加いたしました。
完成工事高は、受注高の要因に連動して増加いたしました。
②営業利益
営業利益は、上記の完成工事高の増加に伴い、前期比で2,164,693千円増加の6,792,939千円となりました。
③営業外損益
営業外損益においては、円高による為替差損計上により、損益が前期比で636,194千円減少いたしました。
④特別損益
特別損益においては、減損損失と投資有価証券評価損の計上により、損益が380,538千円減少いたしました。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益が増加したことにより前期比で890,462千円増加いたしました。
経営成績に重要な影響を与える要因については、4.「事業等のリスク」に記載したとおりであります。当社グループを取り巻く環境は、国内の石油製品の需要減少、国内生産設備の能力余剰対策の一環としてメンテナンス費用および設備投資の抑制により、経営環境は楽観できない状況が続くものと予想されます。
当社グループの当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ517,419千円(△2.6%)減少し、期末残高は19,686,247千円となりました。概要については「業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フロー施策として、事業強化による受注拡大への取り組みとして投資有価証券の取得を行う一方、固定資産の売却による資金回収に努めました。今後も第6次中期計画達成を図り、健全なキャッシュ・フローを維持できる収益の確保に努めてまいります。
当社グループは、3.「対処すべき課題」に記載したとおり、平成28年度から平成30年度までの3ヵ年にわたる第6次中期計画を策定し、経営目標の達成と企業価値の向上に向けて着実に施策を実行してまいります。