文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは「人にふれあう技術を育て人と共に伸びるディ・アイ・ディ」を経営理念とし、誠意あふれる技術で人・自然を大切にした商品を創造し、社員一人一人の個性と、企業の成長によって明日の社会づくりに貢献していきたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、第12次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)において、事業の成長性をはかる『売上高』、事業の収益性をはかる『営業利益』及び『営業利益率』、株主資本の効率性をはかる『自己資本利益率(ROE)』を経営指標として、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
ものづくり企業としての原点に立ち返り、既存商品・新商品の競争力を徹底的に磨き上げ、事業領域・技術領域の拡大にたゆまぬ挑戦を継続して行きます。
国内を含むグローバル事業は、成長市場・成長分野を取込み拡大することを目指し、全世界を俯瞰し、進化した技術と経営資源を戦略的に投下することで取り込みを急ぎます。
これらの挑戦をカタチにするために、次世代を担う多様性を持った人材を育て、活用するしくみの構築を急ぎ、継続的に躍進できる企業づくりを進めます。
当社グループは、第12次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)において、下記の方針を定めています。
1.一人ひとりの力を集結して事業を完遂し社会の発展に貢献する
個々能力を集め、組織の力を最大限に発揮し事業課題をやりきることで、社会の持続的な発展に貢献していきます。
2.技術を差別化の源泉として新しい市場に挑戦する
「EV化」に対応した技術、高度塑性加工技術、表面処理技術などを「強み」とし、磨き上げ、新たな市場に果敢に挑戦していきます。
3.共通価値観を浸透させ人を育て活かす風土をつくる
「私たちの共通価値観」により、全社でベクトルを合わせ、社員と共に成長できる企業を目指します。
当社グループは動力伝動搬送関連製品(チェーン、コンベヤ)及びリムホイール関連製品(リム、ホイール、スポーク・ボルト)の製造販売事業を主要な事業としており、二輪車メーカー及び自動車メーカーが主力顧客となります。二輪車及び自動車業界ともに、アジアを中心とした新興国における人口増加を背景とした需要の拡大が期待され、先進国においては大きな市場の拡大は期待できないものの、更なる市場シェアの獲得に向け取り組んでおります。
このような状況のもと、第11次中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)『切り拓こう たゆまぬ挑戦で 未来を!』の達成に向け、グループ一丸となって継続的な変革を実施してまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界各地で経済活動が大きく制限され、世界経済は非常に厳しい状況となり、当初目標を下回る結果となりました。
世界経済の先行きが不透明な状況ではありますが、本年、当社は『「伝える」「はこぶ」未来をカタチに!』をスローガンとする第12次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)の初年度となります。従業員一人ひとりの力を集結させ、組織の力を最大化することにより、ものづくり企業として社会の発展に貢献すると共に、EV化に対応し得る技術、高度塑性加工や金属表面処理などの既存固有技術を「強み」として磨き上げ、それら技術を差別化の源泉として新しい市場に挑戦してまいります。また、従業員との間で共通の価値観を共有することにより、人を育て活かす風土を醸成し、共に成長し続ける企業を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下の通りであります。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社では様々な危機事態に備えるため、各種委員会等を設置しており、危機発生時には随時、各種の委員会等を召集、開催し対応することでリスク発生時の影響の極小化に努めております。
文中の将来に関する事項の記載については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)景気変動について
当社グループは、国内のほか海外市場にも製品を販売しており、各国の市場における急激な景気変動や需要変動が、業績に影響を与える可能性があります。
(2)有利子負債依存度について
当社グループは設備投資に要する資金を主に金融機関からの借入金等により調達しており、総資産に対する有利子負債の割合が高くなっております。近年は低金利の状況が続いておりますが、今後の金利変動によって業績に影響を与える可能性があります。
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
|
(百万円) |
(百万円) |
(百万円) |
|
|
総資産(A) |
61,262 |
61,859 |
67,905 |
|
有利子負債額(B) |
17,747 |
21,397 |
25,636 |
|
(B)/(A) % |
29.0 |
34.6 |
37.8 |
|
売上高(C) |
47,543 |
47,510 |
42,478 |
|
支払利息(D) |
224 |
199 |
194 |
|
(D)/(C) % |
0.5 |
0.4 |
0.5 |
(3)原材料の市況変動の影響について
当社グループが製造販売しているチェーン、コンベヤ、リム、ホイール、スポーク・ボルト等は主に鋼材、アルミ材を原材料としております。従って、鋼材、アルミ材の市況が変動する局面では、取引先より価格変更の要請の可能性があります。随時市況価格を注視し取引先との価格交渉にあたっておりますが、今後、原材料価格が急激に変動した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替相場の影響について
当社グループの海外売上高比率は、2019年3月期52.8%、2020年3月期55.2%、2021年3月期53.7%とおおむね半分を占めております。当社グループが行う輸出取引は、商社等を通じて行う円建取引と直接行う外貨建取引がありますが、外貨建取引が増加しており、為替変動の影響が大きくなってきております。このため、為替予約等によるリスクヘッジを行っておりますが、そのリスクを全て排除することは不可能であり、業績に影響を与える可能性があります。
(5)品質不良の影響について
当社グループの製品に対する欠陥や品質不良によりクレーム又はリコールが発生した場合には、当社グループ製品に対する顧客の信頼が低下し、業績に影響を与える可能性があります。また、欠陥や品質不良により多額の損害賠償が発生し、製造物責任保険等で賠償額を十分に補填できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。
(6)競争激化について
現状、複数の企業による激しい価格競争が生じておりますが、より品質の高い低コストの商品を供給できる競合先が台頭し、市場でのシェアを急速に獲得した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは付加価値の高い商品を開発するために、投資を積極的に行っているものの、競合他社との激しい競争において、十分な効果が反映されない場合には、業績に影響を与える可能性があります。
(7)有価証券投資の影響について
当社グループは、取引金融機関、取引先の銘柄を中心に株式を保有しております。保有株式の個々の銘柄の価格変動が業績に影響を与える可能性があります。
(8)各国の社会的・政治的影響について
当社グループの生産拠点において、法律、規制の変更及び政治、経済要因の変動等により生産活動に支障が生じた場合には、業績に影響を与える可能性があります。
(9)固定資産の減損について
当社グループは、固定資産の減損に係る会計処理を適用しており、保有する固定資産は減損リスクにさらされております。経営環境の著しい悪化等により固定資産の回収可能価額が低下した場合には、減損損失の計上により業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)繰延税金資産の回収可能性の評価について
当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しておりますが、実際の課税所得が予測と異なり回収可能性に疑義が生じた場合、もしくは税率の変更等を含む各国の税制の変更があった場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要となります。
その結果として、繰延税金資産の取崩が必要となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)自然災害や感染症等について
当社グループでは、不測の自然災害等に備え、損害の発生を最小限に抑えるべく点検・訓練の実施、連絡体制の整備、損害保険の付保等リスク管理に努めるとともに、新型コロナウイルスの感染拡大に対しては、移動制限や在宅勤務、時差出勤、衛生管理の徹底等を実施し感染予防に努めております。ただし、当社グループの生産拠点の被災等により、生産活動が停滞し、製品の供給が滞ることにより、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、同様に主要顧客においても自然災害による被災等により、生産停止や生産減少が余儀なくされることで、当社グループもその影響を受け、業績に重大な影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の勢いは止まることなく、一部の国において景気回復の基調は見られたものの、全般的に低調に推移しました。また、米国大統領選挙後の社会的混乱や米中覇権争いの激化などから、先行きに対する不透明感が増しました。わが国の経済も、新型コロナウイルス感染症拡大の勢いは収まることなく、感染防止と社会経済活動の両立に困難をきたしました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、北米における合弁会社の設立決定等、海外拠点の強化を進め、グローバルな生産活動と拡販活動を推進し、グループ全体で事業領域の拡大を推進してまいりました。
収益面につきましては、二輪車及び四輪車向け製品の需要は、当第3四半期以降コロナ禍前の水準に回復してきたものの、年間を通じては低調に推移したことから、設備投資の圧縮や人件費の抑制、経費削減等に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,045百万円増加し、67,905百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,067百万円増加し、38,812百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,978百万円増加し、29,092百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高42,478百万円(前期比10.6%減)、営業利益1,241百万円(前期比6.4%増)、経常利益1,447百万円(前期比31.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,049百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,920百万円)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
(日本)
鉄鋼メーカー向け搬送関連設備の大型案件の売上を計上したことに加え、海外向けの生産設備の受注が好調に推移したものの、二輪車及び四輪車用チェーン等において、新型コロナウイルス感染拡大の影響による完成車メーカーの生産停止や生産減少により、受注が大きく減少したことから、生産効率の改善による材料費等の低減、人件費の抑制、経費削減等に努めた結果、外部顧客への売上高は22,028百万円(前期比5.8%減)、営業利益は586百万円(前期比55.9%増)となりました。
(アジア)
新型コロナウイルス感染拡大の影響による完成車メーカーの生産減少により二輪車及び四輪車用チェーンの受注が低調に推移するとともに、中国においても景気悪化による設備投資意欲の減退や工事延期の影響等により受注が低調に推移したことから、外部顧客への売上高は12,539百万円(前期比15.8%減)、営業利益は435百万円(前期比43.5%減)となりました。
(北米)
新型コロナウイルス感染拡大の影響による完成車メーカーの生産停止や生産減少により四輪車用チェーンの受注が低調に推移するとともに、産業機械用チェーンにおいて一部機種が生産終了となったものの、収益面につきましては、前期は合弁会社設立関連費用の負担が大きかったこともあり、外部顧客への売上高は3,339百万円(前期比16.4%減)、営業利益は51百万円(前期は91百万円の営業損失)となりました。
(南米)
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、完成車メーカー向け及び補修市場向け二輪車用チェーンの受注が低調に推移したことに加え、現地通貨安の影響を受けたものの、利益率の高い製品の販売が増加したことやコストダウンを徹底したことにより、外部顧客への売上高は2,083百万円(前期比18.2%減)、営業利益は36百万円(前期は89百万円の営業損失)となりました。
(欧州)
補修市場向けにおいて、新型コロナウイルス感染拡大の影響による受注低迷に加え、為替や資材価格の変動影響により仕入コストが増加したこともあり、外部顧客への売上高は2,487百万円(前期比7.8%減)、営業利益は108百万円(前期比12.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ4,683百万円増加し、12,707百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,570百万円(前期は2,827百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,392百万円(前期は税金等調整前当期純損失1,096百万円)、減価償却費2,567百万円(前期は2,676百万円)を計上し、売上債権が1,107百万円増加(前期は343百万円の減少)したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,470百万円(前期は3,887百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,399百万円(前期は3,888百万円の支出)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,801百万円(前期は1,868百万円の獲得)となりました。これは主に、借入金の増加額が4,217百万円(前期は1,385百万円の増加)、配当金の支払額163百万円(前期は382百万円)、非支配株主への配当金の支払額90百万円(前期は170百万円)等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
17,800 |
△15.0 |
|
アジア |
12,402 |
△15.6 |
|
北米 |
1,235 |
△26.4 |
|
南米 |
2,305 |
△9.6 |
|
合 計 |
33,743 |
△15.4 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
21,974 |
△5.1 |
3,994 |
△1.3 |
|
アジア |
13,110 |
△9.6 |
4,123 |
16.1 |
|
北米 |
2,977 |
△26.0 |
742 |
△32.8 |
|
南米 |
1,997 |
△21.2 |
532 |
△13.9 |
|
欧州 |
2,990 |
13.4 |
1,196 |
72.4 |
|
合 計 |
43,050 |
△8.1 |
10,588 |
5.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
22,028 |
△5.8 |
|
アジア |
12,539 |
△15.8 |
|
北米 |
3,339 |
△16.4 |
|
南米 |
2,083 |
△18.2 |
|
欧州 |
2,487 |
△7.8 |
|
合 計 |
42,478 |
△10.6 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当期における主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、建設仮勘定が1,215百万円減少したものの、現金及び預金が4,682百万円増加、投資有価証券が2,097百万円増加したことなどにより6,045百万円増加し、67,905百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、借入金が4,034百万円増加したことなどにより4,067百万円増加し、38,812百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、為替換算調整勘定が383百万円減少したものの、利益剰余金が885百万円増加、その他有価証券評価差額金が1,405百万円増加したことなどにより1,978百万円増加し、29,092百万円となりました。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、42,478百万円(前期比10.6%減)となりました。セグメント別の売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、7,534百万円(前期比9.5%減)となりました。また、売上総利益率は17.7%(前期比0.2%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は6,292百万円(前期比12.1%減)となりました。これは主に、人件費の抑制、経費削減等に努めたことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は1,241百万円(前期比6.4%増)、営業利益率は2.9%(前期比0.4%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は828百万円(前期比12.7%増)、営業外費用は622百万円(前期比22.1%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は1,447百万円(前期比31.3%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前期は当社及び海外連結子会社(インド、ベトナム、フィリピン等の各拠点)の固定資産について、足元の新型コロナウイルス感染拡大の影響も含めて将来の回収可能性を検討した結果、減損損失を計上したものの、当期は大きな減損損失の計上がなかったため、1,049百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,920百万円)となりました。
3)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績、株価及び財政状況に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは市場動向、為替動向、資材費動向、金利動向等があります。詳細は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
第11次中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)『切り拓こう たゆまぬ挑戦で 未来を!』の達成に向け、グループ一丸となって継続的な変革を実施してまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界各地で経済活動が大きく制限され、世界経済は非常に厳しい状況となり、当初目標を下回る結果となりました。
世界経済の先行きが不透明な状況ではありますが、本年、当社は『「伝える」「はこぶ」未来をカタチに!』をスローガンとする第12次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)の初年度となります。従業員一人ひとりの力を集結させ、組織の力を最大化することにより、ものづくり企業として社会の発展に貢献すると共に、EV化に対応し得る技術、高度塑性加工や金属表面処理などの既存固有技術を「強み」として磨き上げ、それら技術を差別化の源泉として新しい市場に挑戦してまいります。また、従業員との間で共通の価値観を共有することにより、人を育て活かす風土を醸成し、共に成長し続ける企業を目指してまいります。
4)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第11次中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期の最終年度である当連結会計年度の達成、進捗状況は以下のとおりであります。
二輪車及び四輪車向け製品においては2019年末から続く新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による影響が第2四半期まで続き、第3四半期以降に市場が回復基調に転じたもののそれ以前の落ち込みを補う事が出来なかったこと、産業向け製品においては、食品・包装といった市場はコロナ禍にあっても比較的好調を維持しておりましたが、設備投資抑制の影響等により、総じて低調に推移したことから、当連結会計年度の売上高は42,478百万円(計画比22.8%減)、営業利益は1,241百万円(計画 比75.2%減)、営業利益率は2.9%、自己資本利益率(ROE)は4.8%となりました。
|
指標 |
計画 |
実績 |
計画比 |
|
売上高 |
55,000百万円 |
42,478百万円 |
△22.8% |
|
営業利益 |
5,000百万円 |
1,241百万円 |
△75.2% |
|
営業利益率 |
9.0% |
2.9% |
△6.1% |
|
自己資本利益率(ROE) |
10.0% |
4.8% |
△5.2% |
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの動力伝動搬送関連製品等の製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要としては、製造設備投資に加え、情報処理のための無形固定資産投資等があります。
財政政策
当社は、2020年4月2日開催の取締役会決議に基づき、新型コロナウイルス感染症の影響による不測の事態に備え、運転資金の確保を目的として総額48億円の借入を実行しております。
その他、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は25,636百万円であります。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物は12,707百万円であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたっての会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 固定資産の減損損失
当社グループは、固定資産について、独立したキャッシュ・フローを生み出す管理会計上の最小単位でグルーピングを実施しており、減損損失の測定のステップに至り、当該グルーピングの単位から得られる回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額の見積りは事業計画や経営環境等により変動するため、当該見積りに影響を与える要因が発生した場合は、固定資産の評価に影響を与える可能性があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる繰延税金資産について評価性引当額を計上しております。
将来の課税所得の見積りは事業計画や経営環境等により変動するため、当該見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の回収可能性に影響を与える可能性があります。
|
相 手 方 の 名 称 |
国 名 |
契約品目 |
契 約 内 容 |
契 約 期 間 |
|
D.I.D ASIA CO.,LTD |
タイ |
スプロケットキット・スポークニップル |
スプロケットキット・スポークニップルに関する商標の使用許諾 |
自 2016年8月8日 至 2026年8月7日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
相 手 方 の 名 称 |
国 名 |
契約品目 |
契 約 内 容 |
契 約 期 間 |
|
大同鏈条(常熟)有限公司 |
中国 |
チェーン・コンベヤ |
チェーン及びコンベヤに関する技術・製造のノウハウの供与 |
自 2020年1月1日 至 2029年12月31日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
DAIDO INDUSTRIAL E |
ブラジル |
チェーン |
商標の使用許諾 |
自 2021年1月1日 至 2021年12月31日 (以後、1年毎に自動更新) |
|
DAIDO INDUSTRIA DE CORRENTES DA AMAZONIA LTDA. |
ブラジル |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2016年12月12日 至 2021年12月11日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
P.T.DAIDO INDONESIA |
インドネシア |
チェーン・リム |
チェーン及びリムに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2020年9月13日 至 2025年9月12日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
DAIDO SITTIPOL |
タイ |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2021年3月4日 至 2026年3月3日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
P.T.FSCM MANUFACTURING INDONESIA |
インドネシア |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与 |
自 2019年5月1日 至 2022年4月30日 |
|
INTERFACE SOLUTIONS CO.,LTD. |
タイ |
コンベヤ |
コンベヤに関する技術・製造ノウハウの供与 |
自 2012年11月13日 至 2022年11月12日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
DAIDO INDIA PVT.LTD. |
インド |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2012年11月7日 至 2022年11月6日 (以後、5年毎に自動更新) |
|
DAIDO CORPORATION OF AMERICA |
米国 |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2015年2月19日 至 2025年2月18日 (以後、5年毎に自動更新) |
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D.I.D VIETNAM CO.,LTD. |
ベトナム |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2017年9月26日 至 2027年9月25日 (以後、5年毎に自動更新) |
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Atlas Autos (Private) Limited |
パキスタン |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2020年11月13日 至 2023年11月12日 (以後、3年毎に自動更新) |
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D.I.D PHILLIPINES INC. |
フィリピン |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2019年1月9日 至 2029年1月8日 (以後、5年毎に自動更新) |
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ATLAS DID (PRIVATE) LTD. |
パキスタン |
チェーン |
チェーンに関する技術・製造ノウハウの供与、商標の使用許諾 |
自 2019年10月1日 至 2022年9月30日 (以後、3年毎に自動更新) |
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iwis-Daido LLC |
米国 |
- |
合弁会社の事業運営に必要な知的財産の使用許諾 |
2021年1月1日~ (重大な契約違反、解消等がない限り存続) |
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DID EUROPE S.R.L. |
イタリア |
チェーンルーブ・チェーンクリーナー |
チェーンルーブ・チェーンクリーナーに関する商標の使用許諾 |
自 2021年3月22日 至 2031年3月21日 (以後、5年毎に自動更新) |
(注)1 上記については、ロイヤリティとして売上高の一定率を受け取っております。
2 上記の技術援助契約及び商標の使用許諾契約は提出会社が締結しているものであります。
当社グループの研究開発活動は、新製品の研究開発及び既存商品の基礎研究、用途開発であります。グループ全体の研究開発活動を日本において当社が一括して担っており、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1)動力伝動搬送関連製品
①塑性加工開発において、ULプレスや多数の加工設備を導入し、本格的に高度塑性加工技術の開発活動を開始いたしました。多種多様な製品(寸法、精度、形状、材質)に対応するため、事前の要素実験を経て、新たな技術・工法を採用しております。一部の製品は量産稼働を開始しておりますが、現在は高度塑性加工技術を盛り込んだエンジン内スプロケットの販売を控えており、その量産準備を進めております。
②二輪車用シールチェーンにおいて、鍛造プレート用順送金型の開発を行いました。プレス工法を確立させ量産を開始しております。チェーン全体で10%の軽量化を実現し、ロードレース世界選手権(MotoGP)で採用されております。
③アルミリムやサイレントチェーンの検査において、AIカメラを使用した外観検査自動化の開発に取り組んでおります。検査員の工数削減や、不良品の見落としによる外部流出防止等の大きな効果が期待できます。検査ロジックを確立し実用化に向け、推進してまいります。
(2)その他
継続して新製品及び既存製品の研究、開発に取り組んでおります。