(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、企業ビジョンを「株式会社 北川鉄工所はものづくりという業にあって、お客様の喜びを我々の喜びとし、素直な心を尊び、勇気ある行動を敬い、自己実現の場として自律した活力あるリーダーを育成し、技術を誇り、未知なる世界に挑戦するQuality Businessを実践する集団である。」と掲げ、グループ社員全員でこの価値観を共有して実践することが、ものづくり企業としての企業価値の向上につながるものと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは長期経営計画「Plus Decade 2031」において、2031年度に連結売上高1,000億円、2026年度に連結営業利益で過去最高益となる60億円を目標としております。同時に、資本コストを意識した収益の確保を目指すべく、2026年度に投下資本利益率(ROIC※1)を6%以上、合わせて自己資本利益率(ROE)も8%以上を目標といたします。
加えて資本政策面においても、キャピタリゼーション比率※2を意識し、新規事業投資と株主還元を行いつつ、目標数値を25~30%の割合で設定して自己資本と有利子負債のバランスを図ってまいります。
※1 投下資本利益率(ROIC) = 税引後連結営業利益 ÷(固定資産+売上債権+棚卸資産-仕入債務)
※2 キャピタリゼーション比率 = 有利子負債 ÷(有利子負債+自己資本)
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは2021年に、長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、グループ全体の視点から、事業ビジョン、組織ビジョンを明確化し、中長期的な戦略に取り組んでおります。この「Plus Decade 2031」のビジョンは「4つの価値観を実践し、世界基準の成長を実現する」です。
当社の行動原理である「4つの価値観」を実践することで、世界経済の成長に立ち遅れることなく、継続した事業規模の拡大に取り組んでまいります。
また、Plus Decade 2031の骨子として以下の3点を重点項目に挙げております。
①事業構造の転換
当社グループは、金属素形材事業・産業機械事業・工作機器事業の3事業を主として行っております。これら既存事業のバランスを見直し、周辺領域への事業展開を推進することで事業ポートフォリオの再構築を図ります。
②経営品質の進化
最先端情報技術の社内実装に挑戦し、現有する技術基盤と組み合わせ新たなものづくりを共創します。また、AIを用いた品質情報分析による不良率の低減や、3Dモデルを用いた設計による提案力の強化を図り、より一層の価値提供に取り組んでまいります。
③人材育成
当社は企業成長の根幹は人材であるという思想のもと、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに、自ら学習し、思考し、行動できる社員の育成を図ります。企業だけでなく共に働く社員の成長を促し、継続的な事業規模の拡大を目指してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
①既存事業の基盤強化
キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)は、自動車のEV化に対応するため、EV化においても需要のある自動車部品へシフトすると共に農業機械・建設機械部品及び産業機械部品の拡大を図り、安定的な商品構成を再構築してまいります。
キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)は、コンクリートプラント・ビル建設用クレーン・自走式立体駐車場などの主力事業の収益力強化に加え、カーボンニュートラルやSDGsなどの環境テーマを新たなビジネスチャンスと捉え、既存コア技術を用いて新市場分野の事業拡大に挑戦してまいります。
キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)は、海外の販売強化のため、販売網やサービス網の再構築、ネット販売のシステム化などを進めていきます。またM&Aなどを有効な手段として活用し、必要な技術や商品群を獲得することで、事業領域の拡大を図ってまいります。
②デジタル技術活用による業務改革
業務オペレーションの効率を高めるために、積極的にデジタル技術の導入を目指します。3DモデルやAI、ARなどの先端技術を積極的に推進し、生産性の向上や新たな付加価値の創出に繋げていきます。また、情報セキュリティー対策の充実や基幹システムの再構築によりIT化のリスクの極小化を目指してまいります。
③新たな成長市場への参入
事業成長の原動力となるべく、既存事業を含めた新商品開発の強化及び産官学連携やアライアンスなどの社外連携やM&Aにより、新事業分野への取り組みを強化してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。
当社グループは、売上高のほとんどが民需を主体とした販売によるものであり、景気の変動による業績への直接的な影響は避けられません。また、米中貿易摩擦に起因する保護貿易政策の台頭や関税の引上げのような安全保障上の問題は当社グループの売上に大きな影響を及ぼしており、新たな政策の実施や国家間の利害対立など予期せぬ問題が発生した場合、当社グループの事業運営が制限される可能性があります。
当社グループは、金属素形材、産業機械、工作機器と多岐にわたる事業を展開しており、複数の取引先から多種多様な原材料、部品等を調達することにより安定的なサプライチェーンの構築を図っています。これらの調達にあたっては、予期しない法律や規制の変更、政治・経済等の混乱による世界的な需給構造の変化、原材料の急激な価格上昇の長期化、特別な税金及び関税、調達先の倒産などが生じる可能性があります。その場合、生産コスト増加による利益率及び工程遅れによる生産効率の低下等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今般のロシア軍によるウクライナ国内への軍事侵攻に起因し、資源価格の上昇等により調達価格に変動が生じた場合は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、「お客様第一主義のものづくり」という認識のもと、ISO9001及びISO14001を取得するなど製品の品質を維持・向上するための取組みを行っております。また、品質管理及び環境管理を経営の最重要事項の一つとしており、製品の工程管理及び完成検査の強化など、品質確保に関して出来る限り厳格な管理体制の構築に努めておりますが、製品の開発・製造などにおける品質上のリスクを全て将来にわたって完全に排除することは困難なものと認識しております。万が一、クレーム、製品の不具合、使用部品の不良、重大な事故が発生した場合、社会的信用の低下、取引停止、損害賠償、製品の補償費用の発生などを含め、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、アジア、北中米、欧州などにおいて積極的な事業展開を図っております。金属素形材事業及び工作機器事業につきましては、海外に生産拠点を有しており、グローバル市場における価格競争力の強化に取り組んでいます。しかし、これらの国、地域においては、予期しない法律または諸規則の変更、政府による政策発動、急激な経済の変化などの要因、宗教・文化の相違、商習慣に関する障害、特別な税金及び関税などが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、金属素形材事業、産業機械事業、工作機器事業のいずれの市場においても同業他社との激しい競合環境にあり、当社グループにとって有利な価格決定をすることが困難な状況に置かれています。これは、当社グループの収益の維持に対する深刻な圧力となっており、特に市場が低迷した場合の影響が顕著となると考えられます。当社グループは高付加価値製品の提供と省人化・効率化によるコスト競争力の向上により対応していく方針ではありますが、販売価格の下落及び競合の市場競争力強化が進んだ場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、日本国内をはじめ、タイ、メキシコなどの主要施設・生産拠点に関して、火災・地震・豪雨等の災害に対する防止策、軽減策及び財務リスクを最小化すべく保険加入などの対策を行っています。さらに、災害発生時及び発生後の迅速な対応・早期復旧を可能とするための体制整備などの対策も進めております。しかし、大規模な地震、台風等の自然災害及び火災等の事故が発生し、主要施設・生産拠点などが被害を受けた場合、生産・販売活動の中断による製品供給の停止、修復費用の発生などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、貿易取引において外貨建決済を行うことや、生産拠点のグローバル化を進めることによる外貨建債権の保有など、為替相場の変動によるリスクを有しております。これらの取引に対し、先物為替予約や外貨建見合債務の保有などによるヘッジ策を講じておりますが、為替相場の変動によるリスクが完全に回避される保証はなく、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の事態が長期化すれば、世界的な景気の悪化、生産活動の縮減または停止等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況の中、当社グループでは、従業員の安全を確保するために、国内外の感染の状況を踏まえて、出張の制限、オフィス内でのソーシャルディスタンスの確保、在宅勤務の実施等の感染予防対策を講じております。
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の普及により先進国を中心に持ち直しの動きが見られたものの、半導体の供給不足や原材料の価格高騰、部品の調達難航など依然として厳しい状況は継続しています。加えて、2月にはロシア軍がウクライナ国内に軍事侵攻を行うなど、先行きが見通せない状況です。また、わが国の経済につきましても、サプライチェーンの停滞や地政学的リスクの上昇など、今後も不透明な状況が続くと思われます。
このような状況のなか、当社グループでは、金属素形材事業においては自動車部品の供給不足が未だ解消されておらず、原材料の価格高騰についても高騰分の販売価格への転嫁の遅れから売上は回復基調で推移しましたが収益は依然厳しい状況となっています。そのためメキシコ子会社、タイ子会社の資産に対して減損損失3,705百万円を計上しております。一方、産業機械事業におきましては、国内建設市場が高水準で推移しており好調を維持し、工作機器事業も欧米の経済活動の活発化など世界経済の持ち直しの動きに伴い、回復傾向で推移しました。
その結果、当連結会計年度の売上高はグループ全体で、58,676百万円(前期比 20.4%増)、営業利益は、2,101百万円(前期比 281.3%増)、経常利益は、3,062百万円(前期比 162.3%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は、951百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益244百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態及び経営成績に影響を及ぼしています。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (会計方針の変更)」に記載しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)
自動車関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の流行に起因する部品の供給不足や半導体不足が継続していますが、市場は少しずつ回復に向かっています。また、農業機械・建設機械関連業界におきましても、北米及び欧州を中心に市場が活況であり好調を維持しました。
このような状況のもと、当カンパニーにおきましては、国内外の生産拠点間の連携強化や生産ラインの自動化による生産性改善などに取り組み収益力の向上を図るとともに、脱炭素社会移行に伴う事業機会や付加価値の高い製品への移行など、事業課題の解決に向けた活動を行ってまいりました。また、メキシコ子会社では、自動車の次期モデルに搭載される部品の量産に向けて準備を進め、タイ子会社では生産アイテムの見直しによる収益改善に注力いたしました。
自動車メーカー各社の生産調整は依然として続いているものの、原材料価格高騰分の一部分については、販売価格への転嫁が進み、自動車部品及び農業機械・産業機械部品ともに売上高が増加したものの利益につきまして当初の材料費負担の影響が残りました。
その結果、当カンパニーの売上高は、27,026百万円(前期比 16.5%増)、セグメント損失(営業損失)は、224百万円(前期セグメント損失(営業損失)664百万円)となりました。
キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)
国内の建設業界におきましては、公共工事は高水準を維持し、民間設備投資につきましても概ね回復基調で推移しました。また、当カンパニーの関連分野におきましても、輸入資材や原油の価格高騰、鋼材不足による工程の遅れなどの問題はあるものの好調を維持しました。
このような状況のもと、コンクリートプラント事業では、新商品の販売拡大や既存商品の品質向上に努めました。荷役機械関連事業では、新規市場の開拓を進めるとともに生産機能を甲山工場に集約することで効率的な生産体制を構築し、収益性を向上させてまいりました。自走式立体駐車場事業ではスーパーロングスパンタイプ立体駐車場の市場認知度の向上を図ってまいりました。
コンクリートプラント事業につきましてはプラントの建替工事が好調で売上高が増加しました。荷役機械関連事業も高水準の売上高を確保し、自走式立体駐車場事業も商業施設及び医療施設向け大規模物件を完工したことにより売上が増加しました。
その結果、当カンパニーの売上高は、21,336百万円(前期比20.5%増)、セグメント利益(営業利益)は、2,381百万円(前期比30.4%増)となりました。
キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)
工作機械関連業界におきましては、資材調達の難航、物流の停滞による輸出コストの上昇等の懸念は残るものの、国内外を問わず半導体関連及び自動車関連の設備投資が積極的に行われ回復傾向で推移しました。内需につきましては、補助金関連により設備投資が活発化し、堅調に推移しました。外需につきましては、中国が先行して回復し、2021年後半からは欧米も回復傾向で推移し、好調な受注を維持しました。
このような状況のもと、当カンパニーにおきましては、パワーチャックの高付加価値商品であるBRシリーズの生産性向上及び販売拡大に注力しました。なお、「BRチャック」と「Tnut-Plus」に関する技術が2021年度日本機械学会賞を受賞しております。また、ホームページ上にウェブショールームを開設し、最新の商品情報や技術情報の発信に努めました。さらに、ロボット周辺機器市場での事業化を推進するために、新規市場開拓に向けたアカウントの獲得やロボットハンドのラインナップ拡充などを行ってまいりました。
その結果、当カンパニーの売上高は、9,807百万円(前期比31.4%増)、セグメント利益(営業利益)は、1,051百万円(前期比122.0%増)となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,499百万円の収入となりました。収入の主な内訳は、減価償却費3,849百万円、減損損失3,705百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額2,312百万円及び棚卸資産の増加額1,545百万円によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,702百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出4,644百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、675百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額421百万円であります。
これらにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,748百万円減少し、8,600百万円となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格で表示しており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用したことにより、前連結会計年度の期末受注残高と当連結会計年度の期首受注残高は一致いたしません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるアイシン・エィ・ダブリュ株式会社(現在の商号は、株式会社アイシン)に対する販売高は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載しておりません。
本項に記載した予想、見通し、方針等の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用に影響を与える見積りを行っております。また、見積りに関しては、過去の実績等の情報に基づいて判断しておりますが、不確実な要素も含んでおり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、不確実性が大きく将来の事業計画の合理的な作成が困難でありますが、期末時点で入手可能な情報に基づいて検証しております。
当連結会計年度末の総資産は、売上債権の増加などにより、前連結会計年度末に比べて406百万円増加し、73,311百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、仕入債務の増加などにより、前連結会計年度末に比べて2,023百万円増加し、36,576百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に属する当期純損失の計上があり、前連結会計年度末に比べて1,616百万円減少し、36,735百万円となりました。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は36,326百万円となり、自己資本比率は49.6%となりました。
当連結会計年度の売上高は、前期比20.4%増の58,676百万円となりました。
事業別では、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーは、北米及び欧州を中心に農業機械・産業機械関連業界が活況であり、前期比16.5%の増収となりました。
キタガワ サン テック カンパニーは、コンクリートプラント事業及び自走式立体駐車場事業の売上高が増加し、荷役機械関連事業も高水準の売上高を維持したことにより、前期比20.5%の増収となりました。
キタガワ グローバル ハンド カンパニーは、国内外ともに企業の設備投資意欲が向上し、前期比31.4%の増収となりました。
当連結会計年度の営業利益は、前期比281.3%増の2,101百万円となりました。
事業別では、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーは、自動車部品の原材料価格の高騰分について販売価格への転嫁を進めていましたが、当初の材料費負担の影響が大きく224百万円の赤字となりました。
キタガワ サン テック カンパニーは、自走式立体駐車場事業が商業施設及び医療施設向け大規模物件を完工したことにより売上が増加し前期比30.4%の増益となりました。
キタガワ グローバル ハンド カンパニーは、国内外を問わず受注が好調であり、生産量の増加に伴い営業利益につきましても前期比122.0%の増益となりました。
当連結会計年度の経常利益は、営業収益が大幅に増加し、営業外収益につきましてもスクラップ売却益などの増加により、前期比162.3%増の3,062百万円となりました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、メキシコ子会社及びタイ子会社の資産に対して減損損失3,705百万円を計上したため、951百万円の赤字となりました。
キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に
記載しております。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
当社グループにおける資金需要の主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金、また、製造設備の増強、合理化及び更新を目的とした設備資金であります。当社グループの資金の源泉は、主として、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達となります。
当連結会計年度におきましては、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーを中心に設備投資を行なったことにより、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は8,600百万円となり、前期末比1,748百万円の減少となりました。
当社グループ経営陣は、企業価値の最大化を目指し、現在の経営環境や入手可能な情報を元に最善の経営方針を立案するように努めております。当社グループ全体としては、各セグメントの成長追求、開発体制の再構築、人的資源の戦略的投入、持続的成長へ向けた経営基盤の確立を経営課題と認識して取り組んでまいります。
なお、各セグメントの具体的な取り組みは「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した活動を進めてまいります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。
当連結会計年度は、大径対応低温摩擦接合機を開発しました。従来機より大径部品への利用が可能となり、機械要素、自動車部品分野を主体に試験接合の依頼が増えております。前年度開発しました小型ユニットタイプウォータカッター「バリューモデル」の市場投入を行い、ご利用いただいておりますユーザー様からの要望を取り入れブラッシュアップを行っております。
その他、研究開発活動としては、設備の状態監視による予備保全を目的とした高速画像処理技術やAI判定技術を応用した点検・検査装置の開発に取り組みました。UAV(無人航空機)開発においては、自社製のフライトコントローラを搭載した汎用的なマルチロータ型UAV開発しました。自動飛行・自動離着陸に成功し、上空からのデータ収集等の実証試験を進めております。これら研究開発テーマにつきましては、翌連結会計年度も引き続いて試験機の開発を進め製品化に繋げる取組みを行います。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)
当連結会計年度は、前連結会計年度までに開発展開している生砂管理の安定化策(鋳造製品の組合せによる添加剤の添加量調整)の運用確認・調整を、引き続き本社地区全ラインに適用しており問題なく機能しております。これによりコロナ禍における生産変動や生産品目の変化に対しても安定した品質を維持することができました。
快削性球状黒鉛鋳鉄での製品実現に向けて、数水準の材質調整した供試材により切削環境を変えた切削性試験や鋳造欠陥の発生度合いの確認を行い、基礎データの収集を行いました。これによりメリット・デメリットを明確にすることができてきております。翌連結会計年度においては、好条件の材質及び加工条件を決定し、鋳鉄実製品を用いた切削性の評価を行い、実用に向けての取組みを進めてまいります。
また、前連結会計年度までに導入した鋳造シミュレーションソフトと3D樹脂プリンターを用いて各種試作型の製作を行い、社内試作ロスのミニマム化を図っております。
当連結会計年度においては、鋳造シミュレーションの高速化を図り、複雑なシミュレーションの高速化を行うとともに、解析アルゴリズムが改善による内部欠陥発生現象をより製作に把握できるようになっております。翌連結会計年度においても受注製品の生産準備等に用い、コストのミニマム化を図ってまいります。
当事業に係る研究開発費は
キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)
当連結会計年度は、前連結会計年度に続き国土交通省の建設技術研究開発助成制度を活用した「生コンクリートスラッジ水高度利用技術の開発」を進め、同技術のJIS規格化に向けた取組みを行いました。翌連結会計年度においては、NEDOに創設された「グリーンイノベーション基金事業/CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」への参画が決定し、スラッジ水高度利用技術を加えた総合的なカーボンニュートラル貢献技術の開発を進めます。
生コンプラント関係では、次世代2軸強制練りミキサ「ジクロスNEO」のシリーズ最大機種、および新型ミキサ自動洗浄機の開発と商品化に取組み最大機種の1号機をお客様に納入し製品ラインナップに加えました。また、同クラスの動力アップしたミキサも社内試験プラントで基本性能試験も完了し、翌連結会計年度においてお客様に納入予定です。
建設機械関係ではクレーン運転の自動化に向けた技術開発を進めており、前連結会計年度から引き続きバージョンアップを行いました。更に遠隔運転の開発にも着手し、引き続き周辺機能の開発を行う予定です。また、吊荷旋回制御装置については標準機に加え、大型・小型を完成させシリーズ化しました。
立体駐車場関係では、車室横に柱の無い大空間を実現したスーパーロングスパンタイプの3層4段の大臣認定を新たに取得しました。3層4段から5層6段までのラインナップを揃えることで、この駐車場の使い易さを最大限にPRし、お客様への提案力を高めてまいります。また、高層タイプの需要の高まりを踏まえ、新たにスーパーロングスパンタイプの6層7段の大臣認定取得に向けた作業に着手しました。翌連結会計年度に大臣認定を取得する予定です。
当事業に係る研究開発費は
キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)
当連結会計年度は、旋盤用チャックでは、既に開発完了して販売中の新型標準チャックBRシリーズ(三つ爪タイプ)の高精度技術を展開して、特殊チャックや高機能チャック開発に継続して取り組みました。なおBRシリーズ開発で獲得した高精度技術は、2021年度日本機械学会賞(技術)を受賞致しました。
NC円テーブルでは、低速から高速まで様々な回転速度の機種の開発を継続すると共に、マシニングセンタ組込タイプの開発にも継続して取り組みました。
自動化需要に対応した商品としては、マシニングセンタ関連では測長機能付きテールストック、センタリングバイス、パレットクランプ等を開発しました。旋盤や複合機関連ではオートジョーチェンジチャック(AJC)の開発に継続して取り組みました。ロボット関連ではロボットハンドの新機種開発やサイズ拡充に取り組みました。
当事業に係る研究開発費は