当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済は新興国の減速や原油価格の動向により不安定な状況が続きましたが、円安の恩恵等もあって企業収益や雇用環境は着実に改善し、設備投資が堅調に推移するなど、景気は底堅い状況にあるものと考えられます。
このような経営環境下にあって、当社グループは、平成26年4月よりスタートした新中期経営計画において100年企業を目指した「新たなステージへの挑戦」を経営コンセプトに掲げ、市場・プロダクトのグローバル展開、総合提案ビジネスの拡大に取り組むとともに、徹底的な顧客ニーズの掘り起こしに注力し、原価低減、販管費抑制にも努めました。
業績は、売上高については1,195億6百万円(前期比8.8%増)となりました。利益については、営業利益129億42百万円(同38.3%増)、経常利益136億65百万円(同34.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益84億5百万円(同23.7%増)となり、増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
時間情報システム事業の売上高は854億62百万円(前期比7.5%増)、営業利益は120億99百万円(同35.0%増)となりました。
情報システムは、国内では企業の業績回復を背景に、マイナンバー制度や個人情報漏洩防止対策関連への情報システム投資が増加傾向にあります。当社はこのような市場環境において、就業・給与・人事の3in1に入室・セキュリティを加え、システムの所有から利用までのトータルソリューション提案活動の強化に取り組んでまいりました。 当連結会計年度の国内実績は、ターミナルが6億33百万円増収(前期比10.0%増)、ソフトウェアが1億59百万円増収(同4.5%増)となりました。ターミナルの増収は複数の大型更新案件受注によるもので、ソフトウェアは中堅市場向け就業システムの受注拡大によるものです。海外の実績は、北米のアキュタイムシステムズ社が増収、欧州のホロスマート社がグループ会社売却の影響により減収となり、海外全体では7億13百万円増収(同7.9%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は255億12百万円(同8.3%増)となりました。
時間管理機器は、標準機の恒常的な需要はあるものの、機能向上のニーズがある一方で低価格化の動きが継続しております。当社はこのような市場環境において、使いやすさ向上と機能を強化したパソコン集計ソフト付タイムレコーダーの拡販に注力するとともに、ユーザークラブ(有償会員サービス)による顧客基盤の拡充に取り組んでまいりました。当連結会計年度の国内実績は、標準機が31百万円減収(前期比2.5%減)、サプライ品が85百万円増収(同10.5%増)となりました。また、海外の実績は、北米が為替の影響もあり増収となり、海外全体では15百万円増収(同1.2%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は41億65百万円(同1.6%増)となりました。
パーキングシステムは、国内では駐車場運営の効率化や管理コストの削減、駐車場利用者への利便性向上、場内の安全・安心への取り組みなど、駐車場経営に求められるニーズが益々多様化しております。当社はこのような市場環境において、大手駐車場管理会社との連携を一層強化するとともに、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスの提供などに注力してまいりました。また、システム機器の機能・操作性の向上を図り、国内グループ会社との連携による駐車場運営の新規提案や駐輪場、セキュリティゲートシステム、有料道路等の新市場拡大にも取り組んでまいりました。当連結会計年度の国内実績は、駐車場機器が6億79百万円減収(前期比3.7%減)、メンテ・サプライが3億66百万円増収(同4.0%増)となりました。なお、グループ会社アマノマネジメントサービス株式会社による運営受託事業は順調に拡大しており、受託車室数が31,500台増加(同10.1%増)いたしました。海外の実績は、北米のアマノマクギャン社が新システムの受注拡大により増収、欧州がバーコードシステムの好調により増収、アジア地域では韓国・香港の運営受託事業が順調に拡大し増収となり、海外全体では35億92百万円増収(同23.4%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は557億84百万円(同7.7%増)となりました。
環境関連システム事業の売上高は340億44百万円(前期比12.1%増)、営業利益は45億76百万円(同36.1%増)となりました。
環境システムは、国内では企業の設備投資が底堅く、海外での日系企業の設備投資も堅調に推移しております。当社はこのような市場環境において、国内では汎用機の提案活動強化による需要取り込みに注力するとともに、製薬・食品・化粧品市場での受注拡大に取り組んでまいりました。海外では海外進出企業の需要獲得のため、海外グループ会社との連携強化、エンジニアリング・販売・サービス体制強化、さらには現地調達の拡大によるコスト競争力の向上に注力してまいりました。当連結会計年度の国内実績は、汎用機が10億21百万円増収(前期比15.7%増)、大型システムが3億円増収(同4.8%増)、メンテ・サプライが1億92百万円増収(同5.3%増)となりました。海外の実績は、中国経済減速の影響によりアジア地域で減収、海外全体では3億13百万円減収(同7.5%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は218億30百万円(同5.8%増)となりました。
クリーンシステムは、国内では清掃管理コスト抑制の動きが継続する一方、付加価値の高い清掃機器や周辺清掃作業、美観維持に関わるサービスへのニーズが高まっております。当社はこのような市場環境において、周辺清掃作業取り込みによるトータルクリンリネス提案を強化するとともに、ファクトリー市場への提案活動を強化し、安全性・操作性の向上および作業の効率化を両立する洗浄機の拡販に注力してまいりました。当連結会計年度の国内実績は、清掃機器が2億70百万円増収(前期比14.3%増)、メンテ・サプライが3億46百万円減収(同11.3%減)、清掃受託サービスが6億33百万円減収(同41.3%減)となりました。海外の実績は、北米が木材床研磨機器事業が引き続き寄与し増収、海外全体では22億43百万円増収(同53.8%増)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は122億13百万円(同25.6%増)となりました。
(参考情報)
| (単位:百万円) | |||||||
| 売上高 | 営業利益 | ||||||
| 平成27年 | 平成28年 | 増減 | 増減率 | 平成27年 | 平成28年 | 増減 | 増減率 |
日本 | 77,336 | 80,756 | 3,419 | 4.4 | 10,542 | 13,307 | 2,764 | 26.2 |
アジア | 11,596 | 12,791 | 1,194 | 10.3 | 974 | 840 | △134 | △13.8 |
北米 | 15,093 | 20,566 | 5,473 | 36.3 | 290 | 1,868 | 1,577 | 542.2 |
欧州 | 7,738 | 7,329 | △409 | △5.3 | 477 | 536 | 58 | 12.2 |
計 | 111,765 | 121,444 | 9,678 | 8.7 | 12,285 | 16,551 | 4,266 | 34.7 |
消去 | △1,927 | △1,937 | ― | ― | △2,928 | △3,608 | ― | ― |
連結 | 109,837 | 119,506 | 9,668 | 8.8 | 9,357 | 12,942 | 3,585 | 38.3 |
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国
(2)北米………………アメリカ、カナダ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
| (単位:百万円) | ||||||
| 海外売上高 | 連結売上高に占める | |||||
| 平成27年 | 平成28年 | 増減 | 増減率 | 平成27年 | 平成28年 | 増減 |
アジア | 11,750 | 12,880 | 1,130 | 9.6 | 10.7 | 10.8 | 0.1 |
北米 | 13,948 | 18,996 | 5,047 | 36.2 | 12.7 | 15.9 | 3.2 |
欧州 | 7,374 | 7,286 | △87 | △1.2 | 6.7 | 6.1 | △0.6 |
その他 | 1,751 | 1,510 | △240 | △13.8 | 1.6 | 1.2 | △0.4 |
計 | 34,824 | 40,673 | 5,849 | 16.8 | 31.7 | 34.0 | 2.3 |
連結売上高 | 109,837 | 119,506 |
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(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国
(2)北米………………アメリカ、カナダ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
(4)その他の地域……中南米
3.海外売上高は、当社及び連結子会社の本邦以外の国又は地域における売上高であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、327億25百万円と前連結会計年度末に比べ21億99百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、134億20百万円(前期に比べ59億1百万円の収入の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額42億14百万円、売上債権の増加額20億49百万円等が計上されたものの、税金等調整前当期純利益133億14百万円、減価償却費44億15百万円等が計上されたことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△66億8百万円(前期に比べ89百万円の支出の増加)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入103億64百万円、有価証券の償還による収入24億円等が計上されたものの、定期預金の預入による支出101億33百万円、無形固定資産の取得による支出32億70百万円、有形固定資産の取得による支出29億6百万円、有価証券の取得による支出20億円等が計上されたことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△43億8百万円(前期に比べ13億38百万円の支出の増加)となりました。これは主に、セール・アンド・リースバックによる収入12億27百万円等が計上されたものの、配当金の支払額32億93百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出16億43百万円、短期借入金の返済による支出3億41百万円等が計上されたことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
時間情報システム事業 | 32,590 | +4.2 |
環境関連システム事業 | 22,994 | +20.9 |
合計 | 55,584 | +10.5 |
(注) 1 金額は、平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
製品は見込み生産でありますが、一部製品に付帯する部品等は受注に応じて生産しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
時間情報システム事業 | 85,462 | +7.5 |
環境関連システム事業 | 34,044 | +12.1 |
合計 | 119,506 | +8.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、「TIME & ECOLOGYの事業領域重視/本業強化」「得意な事業領域におけるニッチトップ」「不断のリストラ」「キャッシュ・フローをベースとした経営」を4つの不変の戦略として継続しながら、時代の変化に対応し、変り続けることを伝統としております。この4つの基本戦略に基づき、平成26年4月から新中期経営計画をスタートいたしました。
〔1〕基本方針
100年企業を目指した「新たなステージへの挑戦」を経営コンセプトとして掲げ、次の4つの重要課題に取り組んでまいります。
①「企業規模の拡大」 売上拡大と営業利益率10%の達成
②「経営効率の向上」 ROE(自己資本当期純利益率)10%を目指した収益力の向上
③「連結経営の強化」国内外グループ会社の成長による営業利益連単倍率10%の伸長 (※)
④「コーポレートガバナンスの進化」 アマノグループ全体の内部統制環境の強化
(※)平成29年3月期より、「売上連単倍率」から「営業利益連単倍率」へと変更しております。
〔2〕数値計画
(単位:百万円)
| 平成27年3月期(実績) | 平成28年3月期(実績) | 平成29年3月期(修正) | |||
| 金額 | 前年比 | 金額 | 前年比 | 金額 | 前年比 |
売上高 | 109,837 | 7.5% | 119,506 | 8.8% | 122,000 | 2.1% |
営業利益 | 9,357 | 6.0% | 12,942 | 38.3% | 13,000 | 0.4% |
営業利益率 | 8.5% | ― | 10.8% | ― | 10.7% | ― |
経常利益 | 10,189 | 8.1% | 13,665 | 34.1% | 13,500 | △1.2% |
親会社株主に | 6,794 | 28.2% | 8,405 | 23.7% | 8,800 | 4.7% |
次期の事業課題につきましては、上記の新中期経営計画に基づき、その目標を達成するべく以下の施策を実行してまいります。具体的な事業課題につきましては、次のとおりであります。
情報システムは、「サービス残業」、「長時間労働(過重労働)」撲滅を目的に政府主導の企業への監視強化が進む中、「適正な労働時間の管理」に対するコンプライアンスへの取り組みとして、労働時間管理体制の整備・構築を目的とした就業管理システムへの潜在的需要が顕在化してきております。また、労働生産性向上のための多様な働き方を目的とした労働基準法改正などを背景に、企業の人事管理システムの更新需要やクラウド、スマートデバイスを利用したシステムへの需要拡大が見込まれます。このような市場環境下、中小市場に新ソフトウェア「次世代型 人事労務管理パッケージ TimePro-NX」を投入、就業のみならず人事給与のトータル提案を一層強化し、ハード・ソフト・サービス・クラウドまでの「ワンストップサービス」で顧客基盤の拡大を図ってまいります。また、中堅市場では、クレオ社との連携により財務会計市場に参入し、就業・人事・給与・会計のソフトウェアとコンサルティング営業の強化による「ミニERPベンダー」を目指した業容拡大に取り組んでまいります。
海外市場においては、欧米でのクラウドサービスの拡充を図ってまいります。また、フランスのホロクオルツ社は欧州他地域への市場拡大を目指し、北米のアキュタイムシステムズ社は新端末シリーズの拡販による顧客基盤の強化を目指してまいります。
パーキングシステムは、2020年のオリンピックイヤーに向けた不動産市況の活性化を背景に駐車場関連市場は拡大しております。また、駐車場運営上のコスト削減、場内の安全・安心の確保、環境への配慮に加えて、利用者の利便性の向上に関するソリューション提案ニーズが高まってきております。このような市場環境下、システム機器の機能・操作性の向上を図りつつ、大手駐車場管理会社との連携を一層強化するとともに、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスなどを提供し、「パーキングファシリティ サービスプロバイダー」を目指してまいります。また、セキュリティゲートや有料道路、駐輪場などの施設に関する取り組みも強化拡充し、事業の拡大を図ってまいります。
海外市場においては、北米ではアマノマクギャン社が新システムの拡販、周辺サービスの拡充によるソリューション提案を強化し市場拡大を図ります。欧州ではバーコードシステムの展開を加速し、新たに運営受託サービス事業への取り組みによる事業拡大を図ってまいります。アジアでは新規市場の開拓と運営受託サービス事業の強化により事業拡大を目指してまいります。
環境システムは、国内では企業の設備投資が底堅く、海外での日系企業の設備投資も堅調に推移しております。このような市場環境下、国内では汎用機を中心とした需要の取り込みを強化するとともに、安定的な成長が見込まれる製薬・食品・化粧品市場での拡販を図ってまいります。また、産業機器メーカーとの提携などによるエンジニアリング力の強化と周辺装置を含めたトータル販売に取り組み、「グローバルエンジニアリング マルチベンダー」を目指してまいります。
海外市場においては、アジアではフィリピンに在外子会社の支店を開設、拠点網を拡充し、国内外拠点間の連携を図ることで日系企業へのエンジニアリング力、販売・サービス体制を強化し、現地調達・組立の拡大によるコスト競争力の向上に努めてまいります。北米・中南米ではメキシコに現地法人を開設し、自動車関連企業を中心とした日系進出企業への汎用機の拡販を推進してまいります。
クリーンシステムは、企業の清掃コスト削減の動きが継続する一方、清掃作業員の高齢化や未経験者の増加が進む中、清掃機器の安全性・操作性の向上のみならず、ローコストでの建物の美観維持に関わるニーズも高まっております。このような市場環境下、国内では清掃ロボットでの新市場開拓やファクトリー市場の深堀り、市街地型ミニスーパーの出店やコンビニエンスストアのイートインコーナーの拡大に対応した小型洗浄機の拡販など、顧客基盤の強化を図ってまいります。また、清掃受託や美観維持も含めた総合提案を推進し、「トータルクリンリネス サービスプロバイダー」を目指してまいります。
海外市場においては、アジア地域に進出する日系流通業の需要の取り込み、北米におけるアマノパイオニアエクリプス社の木材床研磨機器部門の事業基盤強化、業容拡大を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家に重要な影響を及ぼす可能性のあると想定される事項には、以下のものがあります。
なお、当社グループは、現在及び将来における事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項については、可能な限りこれらを想定した中でリスク要因の排除、対応に注力し事業活動を行っております。
また、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月29日)現在において当社が判断したものであります。
当社グループは、蓄積した独自技術とノウハウにより高品質な製品やサービス、ソリューションを顧客に提供し、各事業領域において日本をはじめ北米・欧州・アジア各地域で高い市場シェアを占め、グローバルな事業展開を行っております。
当社グループの平成28年3月期における事業部門別売上高の構成比は、時間情報システム事業が71.5%、環境関連システム事業が28.5%の割合となっております。営業利益への貢献割合につきましては、配賦不能経費控除前で時間情報システム事業が72.6%、環境関連システム事業が27.4%となっております。また、直近5ヵ年間の加重平均値を用いた場合でも、時間情報システム事業は売上高で72.7%、営業利益で75.3%を占めております。
将来のリスク要因としては、当社グループの業績において高い割合を有する時間情報システム事業について、需要構造の激変、新市場の創出等により市場拡大が見込まれると予測された場合、異業種からの参入または強力な競争相手の参入が予想されます。この場合、競争相手が当社を凌駕する革新的な製品やソリューションをもって参入してきたとき、当社グループの市場優位性が低下し、業績へ重大な影響を与えることがあります。
当社グループは、グローバルな事業展開を進めており、海外に製造・販売拠点を保有しております。したがって、当社グループの業績は、海外での取引を円換算する際に、為替相場の変動により影響を受ける状況にあります。
当社グループでは、システム・ソリューションの提案やASP・SaaSサービス、ホスティングサービス等のクラウドビジネスを展開する中で、顧客及び顧客からお預かりした個人情報等の機密情報を取扱っております。そのため、「情報セキュリティ管理規程」に基づく安全管理措置の強化・徹底を図り、具体的には、ハードディスクや外部媒体の暗号化による機密情報漏洩防止措置、定期的なe-learningによる社員教育等を実施しております。また、当社は平成26年2月にプライバシーマークの認証を取得し、業務委託先の監督や社内規定の遵守徹底を図る等、情報セキュリティへの取組みについては万全を期しておりますが、予期せぬ事態によりそれら機密情報や個人情報の紛失、漏洩が起きた場合には、信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大規模地震や風水害等の自然災害発生時には、人的・物的被害を受ける可能性があります。当社グループでは、平時より災害時緊急連絡カードの常時携帯、緊急連絡網や安否確認システムの整備、ファイルサーバーの外部データセンター移設、また緊急事態発生時における災害対策本部設置体制の整備等、必要な措置を講じておりますが、販売拠点である営業所及び製造拠点である事業所の損壊や従業員の業務従事困難な状況の発生により、事業活動が一時的に継続できなくなる可能性があります。
当社グループは、日本をはじめ北米・欧州・アジア各地域においてグローバルな事業展開を行っております。展開先の国・地域における独自の法令諸規則適用や政治変動による社会混乱、戦争・テロ発生等により、業務不能な状況となることも想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。
当社グループにおける研究開発活動は、時間情報システム機器と環境関連システム機器に分け関係会社間で行っております。
時間情報システム機器については、当社及びアマノ シンシナティ Inc.、アマノ マクギャン Inc.、アキュタイム システムズ Inc.、ホロクオルツ S.A.及びアマノ コーリア Corp.の各会社間で北米地域、欧州地域、アジア・オセアニア地域におけるタイムレコーダー、就業情報・給与計算・人事情報システム、駐車場管理システムのソフト・ハードの相互供給体制と販売促進・保守体系を確立するため、国際バージョンの製品及び関連技術の共同開発を行っております。
環境関連システム機器については、集塵機、粉粒体空気輸送システム、排気ガス処理システム、脱臭システム等は、グループ各社の技術・市場情報をもとに当社が製品並びに技術開発を行っております。クリーンシステム機器は、当社とアマノ パイオニア エクリプス Corp.がグローバルプロジェクト体制で機器並びにケミカル用品の開発を行っております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は13億74百万円であります。
また、当連結会計年度のセグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。
情報システムについては、「TimePro-XGシリーズ」において、平成28年1月より行政手続きに必要となるマイナンバー制度とWindows10対応版ソフトウェアを平成27年10月に市場投入いたしました。また、中小規模層市場向けの人事労務管理パッケージのリニューアル商品「TimePro-NX」の開発を進め、就業・給与ソリューションに人事情報登録と検索機能を標準搭載し、必要な人事システム機能はアドオンで追加することにより、人事システムとしても活用が可能な商品として平成29年3月期に市場投入を予定しております。情報ターミナルでは、多機能型就業専用ターミナル(システムタイムレコーダー)として好評の「SX-250A」について、バリアフリー仕様の「SX-280A」を平成27年7月に市場投入いたしました。SX-250の機能を継承しつつ、点字や凹凸によるガイド・ボタン、音声ガイダンス機能を装備しております。また、人感センサーを内蔵し、省エネにも配慮いたしました。さらに、クラウドサービス「CYBER XEED」専用ターミナル「SX-150A」の後継機種「SX-170A」を平成27年12月に市場投入いたしました。
時間管理機器については、PC接続式タイムレコーダー市場の更新・拡大を図っているTimeP@CKⅢシリーズの付属ソフト「サッと勤怠with」でWindows10対応版を順次投入してまいります。
パーキングシステムについては、駐車場データセンター「ParkingWeb」のサービス機能拡充を継続し、モバイル端末を利用した経営分析サービスや収益率向上に役立つ情報サービスの提供を平成27年9月より開始いたしました。また、新しいクラウド型ソリューションとして、平成27年12月には各種決済カードやモバイル端末などを利用した定期在車管理システムを、平成28年3月には大型商業施設におけるフレキシブルな割引設定をリアルタイムに可能とするクラウド型オンラインシステムのサービスを開始いたしました。また、買上合算割引システムの新ラインナップとして、利用者の操作性を向上させた新型割引認証機「AR-800N」を平成28年1月に市場投入しております。工場向けセキュリティゲート「GT-1700」では、システムコスト削減や利便性向上を目的とした、非接触RFIDとの連携やモバイル接続等のオプション機能を平成27年12月に市場投入いたしました。高速道路市場向けでは、ETCレーンでの利用を可能とする自動復帰型発進制御機「RB-1700」を平成28年1月に市場投入しております。
当事業に係る研究開発費は10億52百万円であります。
環境システムについては、加工室内環境を常に一定の空気量で吸引し清浄化することができる電気集塵方式(低圧力損失)を採用した3Dプリンター専用集塵機「FM-3DP」と、省エネルギー、省スペース型パルスジェット汎用集塵機「PiFシリーズ」の粉塵爆発圧力放散型「PiF-SD/Dシリーズ」の2機種を平成28年1月に市場投入いたしました。
クリーンシステムについては、電気集塵機の基礎技術の応用によりフライヤーの油煙を捕集する油煙除去装置「EC-5F」を平成27年9月にコンビニエンスストア向けとして市場投入いたしました。また、清掃ロボット「自律走行型ロボット床面洗浄機 SE-500iX」では、センサー視認距離の延長や走行制御の機能強化を実現いたしました。
当事業に係る研究開発費は3億21百万円であります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末日における資産・負債の報告金額並びに当連結会計年度における収益・費用の報告金額に関する見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。その詳細は第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]「注記事項」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
当社グループの当連結会計年度における財政状態は次のとおりであります。
(流動資産)
流動資産の残高は858億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億42百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が17億61百万円、受取手形及び売掛金が17億15百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産の残高は510億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億63百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が4億31百万円減少したものの、無形固定資産がソフトウエア仮勘定の増加等により9億97百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債の残高は341億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億53百万円の増加となりました。これは主に、未払法人税等が10億36百万円、短期借入金が9億22百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債の残高は72億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億5百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が14億82百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の残高は956億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億57百万円の増加となりました。これは主に、為替換算調整勘定の減少等によりその他の包括利益累計額合計が16億92百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が51億9百万円増加したことによるものであります。
当社グループの当連結会計年度における売上高は1,195億6百万円(前期比8.8%増)、営業利益は129億42百万円(同38.3%増)、経常利益は136億65百万円(同34.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は84億5百万円(同23.7%増)となりました。
当連結会計年度の経営成績は、平成26年4月よりスタートした新中期経営計画において100年企業を目指した「新たなステージへの挑戦」を経営コンセプトに掲げ、市場・プロダクトのグローバル展開、総合提案ビジネスの拡大に取り組むとともに、徹底的な顧客ニーズの掘り起こしに注力し、原価低減、販管費抑制に努めた結果、増収増益となりました。
なお、事業別の分析は、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1) 業績の項目をご参照ください。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ21億99百万円増加し、327億25百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
| 平成24年3月期 | 平成25年3月期 | 平成26年3月期 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 |
自己資本比率(%) | 69.6 | 69.8 | 67.6 | 69.8 | 69.5 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 56.9 | 62.3 | 66.5 | 83.7 | 99.4 |
キャッシュ・フロー対有利子 | 50.2 | 34.7 | 37.3 | 52.2 | 25.5 |
インタレスト・カバレッジ・ | 158.1 | 207.7 | 219.7 | 122.9 | 292.2 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループは、100年企業を目指した「新たなステージへの挑戦」を経営コンセプトとして掲げ、「企業規模の拡大」「経営効率の向上」「連結経営の強化」「コーポレートガバナンスの進化」の4つの重要課題に取り組んでまいります。各事業ごとのアクションプランは以下のとおりです。
・ML(Middle Low)市場 汎用パッケージ拡販
新ソフトウェア(就業・給与)投入
・MH(Middle High)市場 ミニERP提案強化
クレオ社との協業/コンサルティング営業強化
・HRトータルクラウド拡販
・公共市場 深耕
・北米 アキュタイムシステムズ社
クラウドサービス展開、ターミナル提案強化
・欧州 ホロクオルツ社 顧客基盤強化
アクセス、クラウドサービス拡大
・標準機市場 新規需要掘り起こし
オンラインショップ、ネット販売強化
・TimeP@CK 機能向上モデル 拡販
有償会員サービス拡大
新ビジネスパートナー育成
・北米 新商品投入 販売チャネル再編
・欧州 販売網構築 ネット販売展開
・大手運営管理会社との連携強化
・中小運営管理会社
駐車場データセンター サービス拡充
・運営受託事業 トータル提案 拡大
・新市場 深耕
駐輪システム、セキュリティゲート、有料道路
・北米 新システム販売強化、新市場開拓
・欧州 バーコードシステム 展開加速(北米市場投入)
・アジア
運営受託事業拡大
中国市場 需要取り込み強化
・国内発 グローバル案件 受注拡大
・汎用集塵機 需要取り込み強化
・製薬、食品、化粧品市場 深耕
・周辺装置を含めたトータル販売拡大
・北米、中米
自動車関連企業への汎用機 拡販
・アジア
エンジニアリング力、販売サービス体制 強化
・海外未開拓市場の攻略
・清掃ロボット 需要開拓
・トータルクリンリネス提案推進
清掃受託メニュー拡充、美観維持提案
ハード、ソフト、サービスのシステム化 IT化
・ファクトリー市場 深堀
・北米 事業基盤強化
木材床研磨機器市場展開拡大