当連結会計年度におけるわが国経済は、海外は米国経済が堅調に推移する一方で中国など新興国の減速、英国のEU離脱問題、米国新政権の政策運営の動向等により先行き不透明な状況が続く中、国内では、年度後半からの円安や株高を背景に、雇用環境や設備投資は底堅く、輸出が持ち直しの動きを見せるなど、景気は緩やかな回復基調が継続しているものと考えられます。
このような経営環境下にあって、当社グループは、平成26年4月よりスタートした第6次中期経営計画において100年企業を目指した「新たなステージへの挑戦」を経営コンセプトに掲げ、市場・プロダクトのグローバル展開、総合提案ビジネスの拡大に取り組むとともに、徹底的な顧客ニーズの掘り起こしに注力し、原価低減、販管費抑制にも努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は1,201億24百万円(前期比0.5%増)、営業利益131億65百万円(同1.7%増)、経常利益138億6百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益92億23百万円(同9.7%増)となり、増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
時間情報システム事業の売上高は870億10百万円(前期比1.8%増)、営業利益は118億90百万円(同1.7%減)となりました。
情報システムは、国内では政府が推進する「働き方改革」を背景に、長時間労働の是正、生産性の向上、多様な人材活用に向けた今後の企業の動向が注目されております。当社はこのような市場環境において、「HR(Human Resources)のアマノ」として就業・給与・人事の3in1に入室・セキュリティを加え、システムの所有から利用までのトータルソリューション提案活動の強化に取り組んでまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、ハードウェアは1億82百万円減収(4.1%減)、ソフトウェアは4億64百万円減収(7.6%減)、メンテ・サプライは1億83百万円増収(4.8%増)となりました。ハードウェアの減収は、旧型ターミナルの更新需要が上期で一段落したことによるもので、ソフトウェアの減収は昨年4月に中小規模向けに投入した新ソフトウェア「TimePro-NX」の受注活動の立ち上がりが遅れたことによるものです。クラウドサービスを展開するアマノビジネスソリューションズ社は需要が着実に拡大し、二桁の増収となりました。海外の実績は、北米のアキュタイムシステムズ社は減収、欧州のホロスマート社は前期買収したアクセスコントロール事業が寄与し現地通貨ベースでは増収となったものの為替の影響で円ベースでは横ばいとなり、海外全体では3億95百万円減収(前期比4.0%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は247億89百万円(前期比2.8%減)となりました。
時間管理機器は、標準機の恒常的な需要はあるものの、機能向上のニーズがある一方で低価格化の動きが継続しております。当社はこのような市場環境において、使いやすさ向上と機能を強化したパソコン集計ソフト付タイムレコーダーの拡販に注力するとともに、ユーザークラブ(有償会員サービス)による顧客基盤の拡充に取り組んでまいりました。当期の国内実績は、前期に比べ、タイムカード等のサプライ品の売上が減少し、全体では94百万円減収(3.0%減)となりました。また、海外の実績は、アジアでは横ばいも北米、欧州の減収により、海外全体では2億94百万円減収(前期比22.7%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は38億18百万円(前期比8.3%減)となりました。
パーキングシステムは、国内では駐車場運営の効率化や管理コストの削減、駐車場利用者への利便性向上、場内の安全・安心の取り組みやインターネットとの連携等、駐車場経営に求められるニーズは益々多様化しております。当社はこのような市場環境において、大手駐車場管理会社との連携を一層強化するとともに、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスの提供などに注力してまいりました。また、システム機器の機能・操作性の向上を図り、駐車場運営の効率化提案や駐車場利用者へのサービス向上提案の強化に加え、駐輪場、セキュリティゲートシステム、有料道路等の新市場拡大にも取り組んでまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、駐車場機器は中小型駐車場および駐輪場の受注拡大により25億32百万円増収(14.6%増)、メンテ・サプライは21百万円増収(0.2%増)となりました。アマノマネジメントサービス社による運営受託事業は順調に拡大し増収となり、受託車室数は前期末比41,300台増加(12.0%増)いたしました。海外の実績は、北米のアマノマクギャン社は現地通貨ベースで増収も為替の影響により円ベースでは減収、アジアは韓国・マレーシア・香港の運営受託事業が順調に拡大したものの、海外全体では6億47百万円減収(前期比3.4%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は584億2百万円(前期比4.7%増)となりました。
環境関連システム事業の売上高は331億13百万円(前期比2.7%減)、営業利益は48億93百万円(同6.9%増)となりました。
環境システムは、国内では設備投資が底堅いものの、海外では中国経済の減速等の影響もあり、日系企業の投資が低調に推移するなど、事業環境は厳しい状況が継続いたしました。当社はこのような市場環境においても、国内では自動車関連の企業を中心に汎用機の提案活動強化による需要取り込みに注力するとともに、製薬・食品・化粧品市場での受注拡大に取り組んでまいりました。海外では日系企業の投資動向を注視しながら、海外グループ会社との連携強化、エンジニアリング・販売・サービス体制強化、さらには現地調達の拡大によるコスト競争力の向上を進めてまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、汎用機は1億57百万円増収(2.2%増)、大型システムは3億8百万円増収(4.8%増)、メンテ・サプライは4億48百万円増収(10.5%増)となりました。海外の実績は、円高の影響もありアジア地域で減収となり、海外全体では9億57百万円減収(前期比24.9%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は217億12百万円(前期比0.5%減)となりました。
クリーンシステムは、企業の清掃コスト削減の動きが継続する一方、ビルメンテナンス業界における作業員の人手不足問題が顕在化しており、清掃作業の効率化と品質の向上を両立させる提案ニーズがさらに高まってきております。当社はこのような市場環境において、清掃ロボットによる新たな清掃手法と、安全性・操作性を向上した新自動床面洗浄機EGシリーズの発売等により、企業の抱える清掃の課題に対して提案活動を強化してまいりました。当期の国内実績は、アマノ単体が新製品の販売は順調に推移したものの、前期に比べ清掃機器全体では28百万円減収(1.3%減)、メンテ・サプライは1億28百万円減収(4.8%減)となりました。海外の実績は、北米が木材床研磨機器事業の好調な推移に伴い現地通貨ベースでは増収となるも為替の影響により円ベースでは減収となるなど、海外全体では5億84百万円減収(前期比9.1%減)となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は114億1百万円(前期比6.7%減)となりました。
(参考情報)
|
|
(単位:百万円) |
|||||||
|
|
売上高 |
営業利益 |
||||||
|
|
平成28年 |
平成29年 |
増減 |
増減率 |
平成28年 |
平成29年 |
増減 |
増減率 |
|
日本 |
80,756 |
84,315 |
3,558 |
4.4 |
13,307 |
14,408 |
1,101 |
8.3 |
|
アジア |
12,791 |
12,021 |
△769 |
△6.0 |
840 |
896 |
56 |
6.7 |
|
北米 |
20,566 |
18,858 |
△1,708 |
△8.3 |
1,868 |
852 |
△1,015 |
△54.4 |
|
欧州 |
7,329 |
7,383 |
54 |
0.7 |
536 |
490 |
△45 |
△8.5 |
|
計 |
121,444 |
122,579 |
1,135 |
0.9 |
16,551 |
16,648 |
96 |
0.6 |
|
消去 |
△1,937 |
△2,455 |
― |
― |
△3,608 |
△3,483 |
― |
― |
|
連結 |
119,506 |
120,124 |
617 |
0.5 |
12,942 |
13,165 |
222 |
1.7 |
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国
(2)北米………………アメリカ、カナダ、メキシコ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
|
|
(単位:百万円) |
||||||
|
|
海外売上高 |
連結売上高に占める |
|||||
|
|
平成28年 |
平成29年 |
増減 |
増減率 |
平成28年 |
平成29年 |
増減 |
|
アジア |
12,880 |
12,404 |
△475 |
△3.7 |
10.8 |
10.3 |
△0.5 |
|
北米 |
18,996 |
17,141 |
△1,854 |
△9.8 |
15.9 |
14.3 |
△1.6 |
|
欧州 |
7,286 |
7,357 |
71 |
1.0 |
6.1 |
6.1 |
0.0 |
|
その他 |
1,510 |
1,184 |
△325 |
△21.6 |
1.2 |
1.0 |
△0.2 |
|
計 |
40,673 |
38,088 |
△2,584 |
△6.4 |
34.0 |
31.7 |
△2.3 |
|
連結売上高 |
119,506 |
120,124 |
|
|
|
|
|
(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国
(2)北米………………アメリカ、カナダ
(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン
(4)その他の地域……中南米
3.海外売上高は、当社及び連結子会社の本邦以外の国又は地域における売上高であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、352億70百万円と前連結会計年度末に比べ25億44百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、137億34百万円(前期に比べ3億14百万円の収入の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額54億88百万円等が計上されたものの、税金等調整前当期純利益138億31百万円、減価償却費49億33百万円等が計上されたことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△46億84百万円(前期に比べ19億23百万円の支出の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入90億11百万円、有価証券の償還による収入23億円等が計上されたものの、定期預金の預入による支出86億1百万円、有形固定資産の取得による支出31億9百万円、無形固定資産の取得による支出24億64百万円、有価証券の取得による支出20億円等が計上されたことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△62億56百万円(前期に比べ19億48百万円の支出の増加)となりました。これは主に、セール・アンド・リースバックによる収入16億2百万円等が計上されたものの、配当金の支払額39億6百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出17億13百万円、短期借入金の返済による支出11億95百万円等が計上されたことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
時間情報システム事業 |
34,362 |
+5.4 |
|
環境関連システム事業 |
20,501 |
△10.8 |
|
合計 |
54,863 |
△1.3 |
(注) 1 金額は、平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
製品は見込み生産でありますが、一部製品に付帯する部品等は受注に応じて生産しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
時間情報システム事業 |
87,010 |
+1.8 |
|
環境関連システム事業 |
33,113 |
△2.7 |
|
合計 |
120,124 |
+0.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、「人と時間」「人と環境」の分野で新しい価値を創造し、安心・快適で健全な社会の実現に貢献することを経営理念としております。
この経営理念のもと、経営環境の変化に対応した最適なガバナンス体制を機軸に、既存事業の拡大に加え中長期・グローバルな視点での新しい事業・市場を創出して持続成長を実現することにより企業価値の最大化を図ります。また、事業活動を通じて確保した適正な利益を継続的に還元して、「顧客、取引先、株主、社員、地域社会」の全てのステークホールダーに信頼され評価される企業を目指してまいります。
当社は、この度、平成29年4月から平成32年3月までの3ヵ年の「新中期経営計画」を策定いたしました。
その概要は次のとおりであります。
[1]基本方針
新中期経営計画では、「100年企業への2nd Stage -持続成長のための革新的価値創造-」を経営コンセプトとして掲げ、コンプライアンス重視やコーポレートガバナンスの更なる強化を基礎としながら、企業価値向上に向けて4つの重要課題に取り組んでまいります。
①「エリア別成長戦略」… 日本・北米・欧州・アジアの4極でそれぞれの成長戦略を推進
②「経営基盤強化」… 継続的なコスト削減活動や働き方改革による生産性向上等に基づく経営体質の強化
③「イノベーション創出」… 断トツのニッチトップを目指すとともに第6、7の柱を構築
④「ブランド価値向上」… 上記重要課題の取組みにより、アマノブランドの価値向上を推進
新中期経営計画の目標は、「トリプル11」の達成といたします。
①営業利益率 11%以上
②ROE 11%以上
③売上高連単倍率 11%伸長
この基本方針に基づく地域別の主な施策と課題は以下のとおりです。
1.日本市場
日本市場は、国内グループ各社やグループ外の企業とも連携を強化し、全事業についてハード、ソフト、サービスに亘る総合ソリューション提案力の質と量の向上を図り、戦略的な「3in1活動」を推進し、既存顧客の深堀りや囲い込みによるストックの拡大につなげ、各事業で中長期における断トツのニッチトップを目指します。
情報システムは、「長時間労働(過重労働)」撲滅、「生産性向上」を目的として政府主導で企業への指導が強化される中、「適正な労働時間の管理」に対する取り組みが注目されており、労働時間管理体制の整備・構築を目的とした就業管理システムへの潜在的需要が顕在化してきております。また、多様な働き方を目的とした労働基準法改正への動きなどを背景に、企業のシステムの更新需要やクラウド、スマートデバイスを利用したシステムへの需要拡大が見込まれます。
このような市場環境下、昨年投入した中小市場向け人事労務管理パッケージソフトウェア「TimePro-NX」による就業・人事・給与のトータル提案を一層強化し、ハード・ソフト・サービス・クラウドまでの「ワンストップサービス」で顧客基盤の拡大を図ってまいります。また、中堅・大規模市場では、クレオ社との連携により就業・人事・給与・会計のソフトウェアとコンサルティング営業の強化による「HRソリューションベンダー」を目指した業容拡大に取り組んでまいります。
パーキングシステムは、2020年の東京オリンピックに向けた不動産市況の活性化を背景に、駐車場関連市場が引続き拡大しております。また、駐車場運営上のコスト削減、場内の安全・安心の確保、環境への配慮、利用者の利便性の向上に加えて、Webを介した駐車場利用やキャッシュレス等の新たな運用に関するソリューション提案ニーズが高まってきております。
このような市場環境下、システム機器の機能・操作性の向上を図りつつ、大手駐車場管理会社との連携を一層強化し、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスなどを提供するとともに、予約ビジネスやシェアリングエコノミー等の市場変化に対応するべく「パーキングトータルソリューションベンダー」を目指してまいります。また、駐輪場やセキュリティゲート、有料道路などの施設に関する取り組みも強化拡充を継続し、事業の拡大を図ってまいります。
環境システムは、国内では自動車関連企業を中心に企業の設備投資は底堅く、海外では中国経済減速の影響があるものの、米国をはじめとする海外での日系企業の設備投資は堅調に推移しております。
このような市場環境下、国内では新製品投入による汎用機の台数拡大を図るとともに、景況感に左右されにくい製薬・食品・化粧品市場等の事業領域の拡大を図ってまいります。また、産業機器メーカーとの提携などによるエンジニアリング力の強化と周辺装置を含めたトータル販売に取り組み、「M2Mパーシャルソリューションベンダー」を目指してまいります。
クリーンシステムは、企業の清掃コスト削減の動きが継続する一方、清掃作業員の高齢化や未経験者の増加が進む中、清掃機器の安全性・操作性の向上のみならず、ローコストで建物の美観維持に関わるニーズも高まっております。
このような市場環境下、国内では、清掃ロボット(ロボット洗浄機・ロボット掃除機)市場の拡大や新型洗浄機によるファクトリー市場の拡大、保守契約やサプライ品の受注推進によるストックビジネスの拡大など、顧客基盤の強化を図ってまいります。また、清掃受託や美観維持も含めた総合提案を推進し、清掃ロボットを中心とした「ロボティクスソリューションベンダー」を目指してまいります。
2.北米市場
北米においては、パーキングシステムは、アマノマクギャン社において一昨年投入したシステム機器の拡販や、ローエンド市場向け新システムの早期定着を図ります。情報システムは、アキュタイムシステムズ社の就業情報ターミナルの拡販、クラウドサービスの展開により、業容の拡大を図ります。クリーンシステムはアマノパイオニアエクリプス社の木材床研磨機器部門のさらなる業容拡大を図るとともに、新たなニッチ領域やチャネルの開拓を進めてまいります。環境システムは、昨年設立したアマノメキシコ社において自動車関連企業を中心とした日系進出企業への汎用機の拡販を図ります。
3.欧州市場
欧州においては、情報システムは、ホロクオルツ社におけるワークフォース・マネジメント、アクセスコントロール事業等の推進による顧客基盤の更なる強化を図ります。パーキングシステムは、運営受託事業の展開による事業拡大を図ります。
4.アジア市場
アジアにおいては、パーキングシステムは、運営受託事業のサービス強化と新たな地域への展開により、事業拡大を目指します。環境システムは、アジアグループ各社と日本との連携により、日系企業へのエンジニアリング力、販売・サービス体制を強化し、また、現地生産の拡大によるコスト競争力の向上を図ります。
この他、対処すべき課題としては、以下の項目が掲げられます。
1.働き方改革の実践
全社の生産性向上を図るために、体内時計を変え、仕事の優先順位を意識したスケジューリングを行うことで、従業員一人ひとりが生産性を高める取組みを継続して進めてまいります。自社で実践した取組みについては、「HRソリューションベンダー」として事例と成果を外部に発信するとともに、就業管理システム等の当社の商品力向上にも活かしてまいります。
2.イノベーションの創出
各事業におけるNo.1領域を増やすことで「断トツのニッチトップ」を目指すとともに、新規事業として「第6、7の柱」の構築を行うために、自社の技術・ノウハウに拘らず、ベンチャー企業等との連携やM&Aによって社外の技術・ノウハウを取り込むといったオープンイノベーションの推進を図ってまいります。また、将来の市場トレンドを想定し、AIやIoT、ロボット、Web等を活用した先端的なビジネス展開を目指すため、現在の商品・サービスラインナップに必ずしも固執しない研究開発(イノベーションジレンマの打破)にも取り組んでまいります。
3.ブランド価値の更なる向上
企業価値向上に向けて、マスメディアやソーシャルメディア等を活用して市場全体での当社認知度向上を図るとともに、事業毎のブランド戦略を強く推進し、グループ各社とのシナジー効果をこれまで以上に創出していくことで、当社ブランド力の更なる向上を図ってまいります。
[2]数値計画
本計画の最終年度である平成32年3月期は売上高1,400億円以上、営業利益160億円以上の達成を目指してまいります。
<数値計画>
(単位:百万円)
|
|
平成30年3月期 |
平成31年3月期 |
平成32年3月期 |
|||
|
|
金額 |
前年比 |
金額 |
前年比 |
金額 |
前年比 |
|
売上高 |
126,000 |
4.9% |
132,000 |
4.8% |
142,000 |
7.6% |
|
営業利益 |
13,800 |
4.8% |
14,500 |
5.1% |
16,000 |
10.3% |
|
営業利益率 |
11.0% |
― |
11.0% |
― |
11.3% |
― |
|
経常利益 |
14,300 |
3.6% |
14,900 |
4.2% |
16,400 |
10.1% |
|
親会社株主に |
9,400 |
1.9% |
9,800 |
4.3% |
10,800 |
10.2% |
有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家に重要な影響を及ぼす可能性のあると想定される事項には、以下のものがあります。
なお、当社グループは、現在及び将来における事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項については、可能な限りこれらを想定した中でリスク要因の排除、対応に注力し事業活動を行っております。
また、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月29日)現在において当社が判断したものであります。
当社グループは、蓄積した独自技術とノウハウにより高品質な製品やサービス、ソリューションを顧客に提供し、各事業領域において日本をはじめ北米・欧州・アジア各地域で高い市場シェアを占め、グローバルな事業展開を行っております。
当社グループの平成29年3月期における事業部門別売上高の構成比は、時間情報システム事業が72.4%、環境関連システム事業が27.6%の割合となっております。営業利益への貢献割合につきましては、配賦不能経費控除前で時間情報システム事業が70.8%、環境関連システム事業が29.2%となっております。また、直近5ヵ年間の加重平均値を用いた場合でも、時間情報システム事業は売上高で72.6%、営業利益で74.3%を占めております。
将来のリスク要因としては、当社グループの業績において高い割合を有する時間情報システム事業について、需要構造の激変、新市場の創出等により市場拡大が見込まれると予測された場合、異業種からの参入または強力な競争相手の参入が予想されます。この場合、競争相手が当社を凌駕する革新的な製品やソリューションをもって参入してきたとき、当社グループの市場優位性が低下し、業績へ重大な影響を与えることがあります。
当社グループは、グローバルな事業展開を進めており、海外に製造・販売拠点を保有しております。したがって、当社グループの業績は、海外での取引を円換算する際に、為替相場の変動により影響を受ける状況にあります。
当社グループでは、システム・ソリューションの提案やASP・SaaSサービス、ホスティングサービス等のクラウドビジネスを展開する中で、顧客及び顧客からお預かりした個人情報等の機密情報を取扱っております。そのため、「情報セキュリティ管理規程」に基づく安全管理措置の強化・徹底を図り、具体的には、ハードディスクや外部媒体の暗号化による機密情報漏洩防止措置、定期的なe-learningによる社員教育等を実施しております。また、当社は平成26年2月にプライバシーマークの認証を取得し、業務委託先の監督や社内規定の遵守徹底を図る等、情報セキュリティへの取組みについては万全を期しておりますが、予期せぬ事態によりそれら機密情報や個人情報の紛失、漏洩が起きた場合には、信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大規模地震や風水害等の自然災害発生時には、人的・物的被害を受ける可能性があります。当社グループでは、平時より災害時緊急連絡カードの常時携帯、緊急連絡網や安否確認システムの整備、ファイルサーバーの外部データセンター移設、また緊急事態発生時における災害対策本部設置体制の整備等、必要な措置を講じておりますが、販売拠点である営業所及び製造拠点である事業所の損壊や従業員の業務従事困難な状況の発生により、事業活動が一時的に継続できなくなる可能性があります。
当社グループは、日本をはじめ北米・欧州・アジア各地域においてグローバルな事業展開を行っております。展開先の国・地域における独自の法令諸規則適用や政治変動による社会混乱、戦争・テロ発生等により、業務不能な状況となることも想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動は、時間情報システム機器と環境関連システム機器に分け関係会社間で行っております。
時間情報システム機器については、当社及びアマノ シンシナティ Inc.、アマノ マクギャン Inc.、アキュタイム システムズ Inc.、ホロクオルツ S.A.及びアマノ コーリア Corp.の各会社間で北米地域、欧州地域、アジア・オセアニア地域におけるタイムレコーダー、就業情報・給与計算・人事情報システム、駐車場管理システムのソフト・ハードの相互供給体制と販売促進・保守体系を確立するため、国際バージョンの製品及び関連技術の共同開発を行っております。
環境関連システム機器については、集塵機、粉粒体空気輸送システム、排気ガス処理システム、脱臭システム等は、グループ各社の技術・市場情報をもとに当社が製品並びに技術開発を行っております。クリーンシステム機器は、当社とアマノ パイオニア エクリプス Corp.がグローバルプロジェクト体制で機器並びにケミカル用品の開発を行っております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は13億31百万円であります。
また、当連結会計年度のセグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。
情報システムについては、中小規模層市場向け人事労務管理パッケージ「TimePro-NX」を、平成28年4月に市場投入いたしました。就業・給与に人事情報登録と検索機能を標準搭載し、就業に強みを持つ「HRソリューションベンダー」としての地位確立を目指す製品となっております。中堅・大規模層市場向けの就業ソフトウェア「TimePro-VG」においては、平成28年10月に勤務状況(36協定時間超過、年休取得状況、打ち忘れ等)をメールで警告する機能を強化いたしました。今後も「働き方改革」をより一層サポートするソフトウェアとして、機能向上を図ってまいります。情報ターミナルでは、国内唯一であるタイムカード方式を採用したネットワーク対応型就業専用ターミナルの新モデル「TX-300」を平成28年10月に市場投入いたしました。大型タッチパネル付きカラー液晶表示機(LCD)や音声出力を標準搭載し、操作性と視認性等が大幅に向上いたしました。
時間管理機器については、中小規模事業所向けPC接続式タイムレコーダー「TimeP@CKⅢシリーズ」の勤怠管理ソフト「サッと勤怠 with」において、他システムとの連携強化を目的に集計データのカスタム出力機能を強化いたしました。
パーキングシステムについては、駐車場データセンター「ParkingWeb」に、車室精算間違いを正しい車室に振替できる振替精算機能や、利用日後の精算(払戻)を可能とする後日精算機能などを拡充し、平成29年2月に市場投入いたしました。また、平成29年2月にオンプレミス環境からパブリックデータセンターに移設し、ランニングコストを削減するとともにシステムの拡張性を確保し、平常時に最小のサーバ構成で運用が行えるシステムを構築いたしました。駐車場機器については、銀行・郵便局・コンビニなどの駐車場やスーパーなどの駐輪場向けの割引システムとして、磁気式サービス券の代わりにサーマル紙に割引QRコード印刷を可能とし、ランニングコストを低減させた新型割引発行機「GT-3900QR」を平成28年8月に市場投入いたしました。駐輪市場向けには、リチウムイオン電池を搭載した高寿命、および耐環境性に優れた電源バックアップシステムを平成28年7月に、操作性とデザイン性を向上し不正駐輪を低減させた自転車ロック装置「UT-1800」を平成28年10月にそれぞれ市場投入いたしました。管理会社向けシステムについては、通話ユニット・カメラモジュール・データ通信を統合化し、クリアな音声・双方向同時通話・複数カメラ搭載による利用者の状況確認や、ゲート状態の監視を可能とした新型駐車場監視機器「GT-8910」を平成29年3月に市場投入いたしました。高速道路市場向けには、自動復帰型発進制御機「RB-1700」や通行券発行装置「RB-2700」など、遠隔遮断機に対する各道路事業者の要求仕様に対応したラインナップを平成28年6月より順次市場投入しシェア拡大を図っております。
当事業に係る研究開発費は9億76百万円であります。
環境システムについては、「省エネ&省スペース」という特徴を持つ小型パルスジェット集塵機「PiFシリーズ」のラインナップ拡大として、プラズマ切断工程から発生する大量のヒュームを集塵できる専用集塵機「PiF-150」を平成28年11月に市場投入いたしました。また、小型PIFシリーズで培った技術、ノウハウを活かした中型パルスジェット集塵機のリニューアル商品開発も進めてまいります。
クリーンシステムについては、主力商品群となる床面洗浄機の洗浄幅430mm、500mm、640mm の3シリーズ 計5種のフルモデルチェンジを行い、「Z-1」、「EG-1」、「EG-2」を平成28年6月に、「EG-2a」を平成28年11月に、「EG-3a」を平成28年12月にそれぞれ市場投入しました。主な特徴として、環境負荷低減に繋がる「節水機能」、清掃作業者の負担軽減となる「操作性向上とコンパクト化」、メイン機能である「洗浄力と汚水回収率の向上」を実現しています。また近年の市場傾向である「清掃労働力の減少」に対応して、既に市場投入している自律制御走行式清掃ロボットの機能アップを実施致しました。ロボット洗浄機「SE-500iX」では、搭載するセンサーの認識可能距離を延長して周囲環境変化に対する対応力を向上させるとともに、壁際洗浄作業速度を上げることで作業効率を向上させました。ロボット掃除機「RcDC」では、清掃ヘッド部の構造改善により除じん率の向上を行い基本機能アップを図るとともに、清掃地図との連携や障害物回避機能を強化し、利便性を大きく向上させました。
当事業に係る研究開発費は3億54百万円であります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末日における資産・負債の報告金額並びに当連結会計年度における収益・費用の報告金額に関する見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。その詳細は第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]「注記事項」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
当社グループの当連結会計年度における財政状態は次のとおりであります。
(流動資産)
流動資産の残高は876億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億62百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が8億65百万円減少したものの現金及び預金が20億52百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産の残高は502億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億40百万円の減少となりました。これは主に、有形固定資産が99百万円増加したものの、無形固定資産がのれんの減少等により7億86百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債の残高は322億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億99百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が12億13百万円、未払法人税等が7億50百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債の残高は62億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億91百万円の減少となりました。これは主に、退職給付に係る負債が5億40百万円、リース債務が3億1百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の残高は994億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億14百万円の増加となりました。これは主に、為替換算調整勘定の減少等によりその他の包括利益累計額合計が5億41百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により株主資本が43億14百万円増加したことによるものであります。
当社グループの当連結会計年度における売上高は1,201億24百万円(前期比0.5%増)、営業利益131億65百万円(同1.7%増)、経常利益138億6百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益92億23百万円(同9.7%増)となり、増収増益となりました。
当連結会計年度の経営成績は、平成26年4月よりスタートした第6次中期経営計画において100年企業を目指した「新たなステージへの挑戦」を経営コンセプトに掲げ、市場・プロダクトのグローバル展開、総合提案ビジネスの拡大に取り組むとともに、徹底的な顧客ニーズの掘り起こしに注力し、原価低減、販管費抑制に努めた結果、増収増益となりました。
なお、事業別の分析は、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1) 業績の項目をご参照ください。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ25億44百万円増加し、352億70百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
|
|
平成25年3月期 |
平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
69.8 |
67.6 |
69.8 |
69.5 |
71.8 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
62.3 |
66.5 |
83.7 |
99.4 |
122.6 |
|
キャッシュ・フロー対有利子 |
34.7 |
37.3 |
52.2 |
25.5 |
16.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・ |
207.7 |
219.7 |
122.9 |
292.2 |
447.8 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループは、、「100年企業への2nd Stage -持続成長のための革新的価値創造-」を経営コンセプトとして掲げ、「エリア別成長戦略」「経営基盤強化」「イノベーション創出」「ブランド価値向上」の4つの重要課題に取り組んでまいります。各事業ごとのアクションプランは以下のとおりです。
・ML(Middle Low)市場 NX就業・給与 拡販
標準搭載の人事機能の提案強化
・MH(Middle High)市場 ミニERP提案強化
クレオ社との協業/コンサルティング営業強化
・HRトータルクラウド拡販
・ターミナルビジネス強化
・北米
クラウドサービス展開、ターミナル提案強化
・欧州 顧客基盤強化
アクセス、クラウドサービス拡大
・標準機市場 新規需要掘り起こし
オンラインショップ、ネット販売強化
・TimeP@CK 拡販
有償会員サービス拡大
新ビジネスパートナー育成 新提案の展開
・北米 販売チャネル再編
・欧州 販売網構築 ネット販売展開
・大手運営管理会社との連携強化
・中小運営管理会社
駐車場データセンター サービス拡充
・運営受託事業 トータル提案 拡大
・新市場 深耕
駐輪システム、セキュリティゲート、有料道路
・北米 新システム販売強化、新市場開拓
・欧州 バーコードシステム 展開加速(北米市場展開加速)
・アジア
運営受託事業拡大
中国市場 需要取り込み強化
・国内発 グローバル案件 受注拡大
・汎用集塵機 需要取り込み強化
・製薬、食品、化粧品市場 深耕
・周辺装置を含めたトータル販売拡大
・北米、中米
自動車関連企業への汎用機 拡販
・アジア
エンジニアリング力、販売サービス体制 強化
・海外未開拓市場の攻略
・清掃ロボット 需要拡大
・洗浄機EGシリーズ拡販
・トータルクリンリネス提案強化
清掃受託メニュー拡充、美観維持提案
ハード、ソフト、サービスのシステム化 IT化
・ファクトリー市場 深堀
・北米 事業基盤強化
木材床研磨機器市場 展開拡大