第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社は、「人と時間」「人と空気」の分野で新しい価値を創造し、安心・快適で健全な社会の実現に貢献することを経営理念としております。

  この経営理念のもと、経営環境の変化に対応した最適なガバナンス体制を機軸に、既存事業の拡大に加え中長期・グローバルな視点での新しい事業・市場を創出して持続成長を実現することにより企業価値の最大化を図ります。また、事業活動を通じて確保した適正な利益を継続的に還元して、「お客さま、取引先、株主、従業員、地域社会」の全てのステークホルダーに信頼され評価される企業を目指してまいります。

  当社は、2020年4月から2023年3月までの3ヵ年の「第8次中期経営計画」を策定しております。
その概要は次のとおりであります。

 

[1]基本方針

 第8次中期経営計画では、「100年企業への3rd Stage -持続成長につながる盤石な経営基盤の確立-」を経営コンセプトとして掲げ、グローバル時代に対応した経営管理体制整備やコンプライアンスの更なる徹底を基礎として、ESG経営を意識しながら、企業価値向上に向けて以下の2つの重要課題に取り組んでまいります。

①成長ドライブへの投資

 急速に進みつつあるデジタルトランスフォーメーションの動きに対応して、当社においても各事業分野におけるデジタル化、IT化を強力に推進してまいります。特に、ソフト系資産やIoT、AI等への戦略投資など、成長ドライブに対して確実な投資を実行し、売上・利益の持続成長を実現いたします。

 同時に、前第7次中期経営計画から開始いたしましたベンチャー企業やスタートアップ企業を含む更なる成長に向けた投資やM&Aについても継続して取り組み、第6の事業の柱の構築を目指してまいります。

 

  ②各部門の強みの相乗効果による断トツの競争優位性の確立

 各部門、各グループ会社の強みを改めて分析・把握した上で、それらをさらに強化するために上記①で示した戦略投資を実行しながら、それぞれの強みの相乗効果を図り、競争優位性をさらに高めてまいります。この取り組みの中で、当社がこれまでに培ってきた顧客基盤の深化・拡大に取り組むとともに、商品ラインナップについて市場トレンドを見据えた拡充をさらに図ってまいります。

 

 第8次中期経営計画の目標は、「3KPIs AVERAGE 12%」の達成といたします。

 ①OPR(営業利益率)    13%達成

 ②CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル) 12%短縮

  ③ROE(自己資本利益率)   11%達成

 

この基本方針に基づく地域別の主な施策と課題は以下のとおりです。

 

1.日本市場

 日本市場においては、国内グループ各社やグループ外の企業とも連携を強化し、全事業についてハード、ソフト、サービスに亘る総合ソリューション提案力の質と量の向上を図り、直販・直サポートの強みを活かした「3in1活動」を推進してまいります。市場分析・競合分析に基づいた中長期的な戦略をベースに、市場トレンドにあった営業体制を構築し、既存顧客との関係強化や新規顧客への取引拡大を図ることにより、各事業で断トツの競争優位性の確立を目指します。

 情報システムは、2019年4月に働き方改革関連法が施行され、翌年4月には中小企業への適用も開始されました。長時間労働是正のための労働時間の適正な把握が求められるほか、同一労働同一賃金の導入や副業・兼業、コロナ禍で急拡大したテレワーク等による労働スタイルの変化に伴い複雑な労働時間管理が企業の責務となったことを背景に、適法な労働時間管理体制の整備・再構築を目的とした就業管理システムへの需要が継続しております。また、オフィス外における勤務の増加に伴い勤務実態の把握のみならず、各種行政手続きの電子化への対応が求められる中、各種クラウドサービスに対する需要拡大が続くものと見込まれます。

 このような市場環境下、中小市場では人事労務管理パッケージソフトウェア「TimePro-NX」による就業・人事・給与のトータル提案継続により更なるシェア拡大を図るとともに、需要が底堅い中堅・大規模市場では、「TimePro-VG」を軸にクレオ社との連携による就業・人事・給与・会計のソフトウェアとコンサルティング営業の強化に取り組んでまいります。また、テレワーク等の新しい働き方の浸透に伴うクラウドサービスへの旺盛な需要に対して、各社の就業規則に合わせてカスタマイズが可能なクラウドベースの就業管理システムの機能向上を進めることで、継続的な拡大を目指してまいります。加えて、猶予期間を経て2024年に働き方改革関連法が適用される医療、建設、運輸等の業種における勤怠管理に対する取り組みを強化するとともに、人事届出サービスやシフト作成支援サービスの「e-AMANOシリーズ」も積極的に展開することで、ハード・ソフト・サービス・クラウドまでの「ワンストップサービス」で顧客基盤の維持・拡大を図り、更なる業容拡大に取り組んでまいります。

 パーキングシステムは、コロナ禍の影響を受け大きく落ち込んだ駐車場稼働率は改善傾向にあるものの、駐車場関連市場の本格的な回復には至っていない状況であります。その中でも、キャッシュレス決済の普及やチケットレスでの運用等の新たな需要は継続しております。また、駐車場運営上のコスト削減、場内の安全・安心の確保、環境への配慮、利用者の利便性の向上に加えて、デジタルトランスフォーメーションの流れの中で、クラウドによる駐車場サービスやETC技術を活用した運用に関するソリューション提案ニーズが高まってきております。更に、今後予定されている新紙幣(日本銀行券)の発行や2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に伴う需要も期待されます。

 このような市場の変化の中で、システム機器の機能・操作性の向上を図りつつ、大手駐車場管理会社との連携を一層強化し、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスなどを提供するとともに、予約ビジネスやシェアリングエコノミー、自動運転技術の進歩等の市場変化への対応を引続き行ってまいります。また、データセンターサービスを活用した運営受託事業の提案強化、駐輪場やセキュリティゲート、有料道路などの施設に関する取り組みも強化拡充を継続し、事業の拡大を図ってまいります。

 環境システムは、中国経済の回復により企業における設備投資に動きが出てきているものの、半導体等の部材不足や地政学リスクの高まりに伴い、各社の設備投資マインドについては先行き不透明な状況となっております。

 このような市場環境下、国内では新製品の投入や既存商品の新領域への展開による汎用機の台数拡大を図るとともに、景況感に左右されにくい製薬・食品・化粧品市場や、成長戦略分野を対象に事業領域の拡大を図ってまいります。また、産業機器メーカーとの提携や他社技術との融合などによるエンジニアリング力の強化や周辺装置を含めた省エネ・省力化提案によるトータル販売、IoTを活用した新たなサービスの提案にも取り組んでまいります。業務用空気清浄機については、衛生的で安心できる環境づくりへのニーズを背景に、医療関係や各種サービス業、小売業といった新たな顧客層への拡大を図ってまいります。

 クリーンシステムは、企業の清掃コスト削減の動きが継続する上に、清掃作業員の高齢化、女性採用率の増加による作業者負担の軽減が求められる中、清掃機器には安全性・操作性の向上、ローコストで建物の美観維持に関わるニーズに加え、ロボット技術を活用した清掃作業の自動化に対する需要が拡大しております。また、コロナ禍における衛生意識の高まりに加え、地球環境に配慮した清掃スタイルが求められるなど、新たな需要が拡大しております。

 このような市場環境下、国内では、昨年11月に出資を行ったPreferred Robotics社との連携により、清掃ロボット市場の拡大に向けた商品ラインナップの強化や通信機能を利用した各種サービスの拡充を図るとともに、洗浄機によるファクトリー市場の拡大、保守契約やサプライ品の受注推進によるストックビジネスの拡大など、顧客基盤の維持・拡大を図ってまいります。また、清掃ロボットを活用した清掃受託や美観維持、電解水生成装置による衛生管理向上も含めた総合提案を推進してまいります。

 

2.北米市場

  北米においては、パーキングシステムは、アマノマクギャン社においてシステム機器の拡販や、新たなクラウドベースシステムの機能拡張、販売拡大により売上回復を図ることで、本格的な業績回復を早期に目指します。情報システムは、アキュタイムシステムズ社の就業情報ターミナルの拡販、クラウド連携商品の拡充により、業容の拡大を図ります。クリーンシステムは、アマノパイオニアエクリプス社の木材床研磨機器部門の業容拡大を図るとともに、新たなニッチ領域やチャネルの開拓を進めてまいります。環境システムは、アマノメキシコ社においてメキシコを含めた北米市場における新規顧客の獲得、受注拡大を進めてまいります。

 

3.欧州市場 

 欧州においては、情報システムは、ホロクオルツ社におけるワークフォースマネジメント、アクセスコントロール事業等の推進やクラウドサービスの展開による顧客基盤の更なる強化を図ります。また、M&Aによるフランス以外の新たな国での事業展開を目指します。パーキングシステムは、システム機器販売及び運営受託事業の展開による事業拡大を図ります。

 

4.アジア市場

 アジアにおいては、パーキングシステムは、運営受託事業のサービス強化と新たな地域への展開により、事業拡大を目指します。環境システムは、アジアグループ各社と日本との連携により、日系企業へのエンジニアリング力、販売・サービス体制を強化するとともに、現地企業への提案も進めてまいります。また、各地域においてサプライチェーンネットワークの構築を図ります。

 

[2]数値計画

 本計画の最終年度である2023年3月期は売上高130,000百万円以上、営業利益16,500百万円以上の達成を目指してまいります。

 

(数値計画の主な前提・ポイント)

・第8次中期経営計画の最終年度である2023年3月期は、計画策定時に新型コロナウイルス感染症の終息を想定していたが、実際には各国で感染拡大が長期化しており、さらにサプライチェーンに混乱が生じ、半導体などの部材調達の問題も継続していることから、国内外のグループ各社がこれらの影響を依然として受ける前提に変更し、業績計画を修正。

・アマノ単体の情報システムは働き方改革の動きが、公共市場や医療、建設、運輸等の業種に拡がり、ソフトウェアを中心に成長が継続する見込み。一方、パーキングシステムは駐車場オーナーの投資意欲回復が見込まれ、成長軌道へ回帰。また、環境システムは好調な工作機械受注動向や自動車関連投資の再開等を背景に持ち直しの動きが継続するほか、クリーンシステムは衛生意識の高まりによる需要の増大からロボット機を中心に伸長を見込む。

・国内外の駐車場運営管理事業は成長ドライバーとして連結業績を牽引。

・懸案の北米アマノマクギャン社は当該年度前半に市場投入する新製品により、年度後半からの抜本的な収益改善を計画。

 

 なお、現時点では一定の前提に基づき数値計画を以下のとおり策定しておりますが、新型コロナウイルス感染症の終息時期やその後の各国経済の回復過程等、事業環境には依然として不透明感が強いことから、今後事業環境の変化が生じた際には適時に数値計画の見直しを実施する予定です。

 

  <数値計画>

(単位:百万円)

 

 2021年3月期

(実績)

2022年3月期

(実績)

2023年3月期

(修正前)

2023年3月期

(修正後)

 

金額

前年比

金額

前年比

金額

前年比

金額

前年比

売上高

113,598

△14.6%

118,429

4.3%

140,000

18.2%

130,000

9.8%

営業利益

9,934

△38.6%

12,893

29.8%

18,500

43.5%

16,500

28.0%

営業利益率

8.7%

10.9%

13.2%

12.7%

経常利益

11,017

△34.7%

13,919

26.3%

19,500

40.1%

17,200

23.6%

親会社株主に
帰属する
当期純利益

7,248

△31.4%

9,733

34.3%

13,000

33.6%

11,500

18.1%

 

 

 

2 【事業等のリスク】

  有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

  なお、当社グループは、現在及び将来における事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項については、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会のほか各種社内委員会を設置し、可能な限りこれらを想定した中でリスク要因の排除、対応に注力し事業活動を行っております。各委員会の活動内容は随時、代表取締役に報告されるとともに、必要に応じて取締役会に報告されます。各委員会の概要については、当社Webサイトをご参照ください。
(https://www.amano.co.jp/corp/governance.html)

  また、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月29日)現在において当社が判断したものであります。

 

① 経営環境等の変化による収益への影響

 当社グループは、蓄積した独自技術とノウハウにより高品質な製品やサービス、ソリューションを顧客に提供し、各事業領域において日本をはじめ北米・欧州・アジア各地域で高い市場シェアを占め、グローバルな事業展開を行っております。

 当社グループの2022年3月期における事業部門別売上高の構成比は、時間情報システム事業が73.5%、環境関連システム事業が26.5%の割合となっております。営業利益への貢献割合につきましては、配賦不能経費控除前で時間情報システム事業が75.2%、環境関連システム事業が24.8%となっております。また、直近5ヵ年間の加重平均値を用いた場合でも、時間情報システム事業は売上高で74.0%、営業利益で73.1%を占めております。

 将来のリスク要因としては、当社グループの業績において高い割合を有する時間情報システム事業について、需要構造の激変、新市場の創出等により市場拡大が見込まれると予測された場合、異業種からの参入又は強力な競争相手の参入が予想されます。この場合、競争相手が当社を凌駕する革新的な製品やソリューションをもって参入してきた時、当社グループの市場優位性が低下し、業績へ重大な影響を与えることがあります。

 当社グループはこれらのリスクに備え、競争力のある商品の継続的な開発やサポート体制の更なる強化を図っており、既存顧客との関係強化や新規顧客への取引拡大により、各事業における競争優位性を維持、向上させる事業活動を行っております。

 

② 為替相場の変動

  当社グループは、グローバルな事業展開を進めており、海外に生産・販売拠点を保有しております。したがって、当社グループの業績は、海外での取引を円換算する際に、為替相場の変動により影響を受ける状況にあります。

 当社グループはこれらのリスクに備え、必要に応じて為替予約等の実施を検討し、リスク低減に努めております。

 

③ 情報セキュリティ

  当社グループでは、システム・ソリューションの提案やASP・SaaSサービス、ホスティングサービス等のクラウドビジネスを展開する中で、顧客及び顧客からお預かりした個人情報等の機密情報を取扱っておりますが、サイバー攻撃等の予期せぬ事態によりそれら機密情報や個人情報の紛失、漏洩が起きた場合には、信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループはこれらのリスクに備え、情報セキュリティ管理委員会を設置の上「情報セキュリティ管理規程」に基づく安全管理措置の強化・徹底を図っております。具体的には、ハードディスクや外部媒体の暗号化による機密情報漏洩防止措置、定期的なe-learningによる社員教育等を実施しております。また、当社は2014年2月にプライバシーマークの認証を取得し、業務委託先の監督や社内規定の遵守徹底を図る等、情報セキュリティへの取り組みについては万全を期しております。当社の欧州子会社においては、2018年5月施行のGDPR(EU一般データ保護規則)について、現地の専門家の指導も仰ぎ、適切な対応を実施するなど、リスク低減に努めております。

 

 

④ 自然災害及び感染症

 大規模地震や世界的な気候変動に伴う風水害等が増加している状況であり、これらの自然災害発生時には、販売拠点である営業所及び製造拠点である事業所の損壊等、人的・物的被害を受ける可能性があります。また、感染症の拡大に伴う従業員の業務従事困難な状況の発生により、事業活動が一時的に継続できなくなる可能性があります。

 当社グループはこれらのリスクに備え、平時より緊急連絡網や安否確認システムの導入による従業員の安全確認・確保に加え、事業継続に向けたファイルサーバー等の外部データセンター移設や在宅勤務等を進めております。また、緊急事態発生時における災害対策本部設置体制の整備等、必要な措置を講じており、リスク低減に努めております。

 

⑤ 海外展開

 当社グループは、日本をはじめ北米・欧州・アジア各地域においてグローバルな事業展開を行っております。展開先の国・地域における独自の法令諸規則適用や政治変動による社会混乱、戦争・テロ・パンデミック発生等により、業務不能な状況となることも想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループはこれらのリスクに備え、平時より展開先の国・地域の情勢について情報収集を行うとともに、海外グループ会社経営会議を四半期毎に開催し、経営層が直接状況を確認、指示することでリスク低減に努めております。各種リスクが顕在化した際には、海外グループ各社との情報共有・交換を行うことで早期の状況把握に努めるとともに、必要に応じて外部の専門家も活用しながら適時適切な対応を行います。

 

⑥ 会計上の見積り前提変動

 当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたって、固定資産の減損会計や繰延税金資産の回収可能性等に関して見積りを行っております。これらの見積りは、将来に関する一定の前提に基づいて作成しており、国内外の経済活動に多大な影響を与える可能性のある自然災害、感染症の感染拡大等予期せぬ事象の発生により、その前提と大きく異なる場合、業績に影響を与える可能性があります。

 当社グループはこれらのリスクに備え、会計上の見積り時に、入手可能な情報に基づき合理的な金額を算出するように努めております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末日における資産・負債の報告金額並びに当連結会計年度における収益・費用の報告金額に関する見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。その詳細は第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]「注記事項」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。

 

(2) 経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、中国経済の回復基調継続や各国におけるワクチン接種拡大に伴う経済活動再開等により、景気に持ち直しの動きが見られるものの、半導体を含む部材不足、国内外における感染症の再拡大やウクライナ情勢の影響など、景気の先行き不透明な状況が続いているものと考えられます。

 このような経営環境下にあって、当社グループは、2020年4月よりスタートした第8次中期経営計画において、「100年企業への3rd Stage -持続成長につながる盤石な経営基盤の確立-」を経営コンセプトに掲げ、デジタルトランスフォーメーションの動きに対応すべく、成長ドライブへの戦略投資を推進するとともに、各部門の強みの相乗効果による断トツの競争優位性の確立に努めてまいりました。

  その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は118,429百万円(前期比4.3%増)、営業利益12,893百万円(同29.8%増)、経常利益13,919百万円(同26.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,733百万円(同34.3%増)となり、増収増益となりました。

 

(経営成績のポイント)

・アマノ単体は、「働き方改革」の追い風は継続しているものの、緊急事態宣言再発令の影響等により減収。

  情報システムはソフトウェアに対する需要が引続き堅調であるが、ハードウェアについてはマイナストレンドが継続し、減収。また、パーキングシステムは下期に持ち直しの動きが出始めたが、上期までの投資手控えの強まりが影響し、減収。一方、環境システムは中国経済の回復等に伴い堅調に推移し増収。

・国内グループ会社では、駐車場管理受託事業が順調に回復しつつあるほか、就業管理のクラウドサービスは引続き堅調。

・海外では、北米がアマノマクギャン社の減収があったものの、クリーンシステムを展開するアマノパイオニアエクリプス社が引続き好調で北米全体としても増収となったほか、アジア、欧州は二桁の増収。特に、欧州はフランスのホロクオルツ社がクラウドサービスを中心に引続き業績を伸ばしており、新型コロナウイルス感染症拡大前の前々期(2020年3月期)比でも増収。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

① 時間情報システム事業

 時間情報システム事業の売上高は、87,090百万円で、前期比2,499百万円の増収(3.0%増)となりました。

・情報システム 28,808百万円(前期比3.3%増)

 当事業部門は、国内では2019年4月の働き方改革関連法施行に伴い、労働時間の上限規制など新たな制度への対応が求められる中、生産性の向上や多様な人材活用に加え、テレワーク等による労働スタイルの変化により、人事労務管理に対する企業のデジタル化、ネットワーク化にも注目が集まっております。

 当社はこのような市場環境において、「HR(Human Resources)のアマノ」として就業・給与・人事の3in1に入室・セキュリティを加え、システムの所有から利用までのトータルソリューション提案活動の強化に取り組んでまいりました。

 当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、ソフトウェアは241百万円増収(2.7%増)、ハードウェアは522百万円減収(16.7%減)、メンテ・サプライは41百万円増収(0.9%増)となりました。ソフトウェアの増収は、中堅・大規模向け「TimePro-VG」の受注が堅調に推移し、中小規模向け「TimePro-NX」も下期に回復傾向が見られたことによるものです。また、ハードウェアの減収は、度重なる緊急事態宣言の影響を受けたことによるものです。アマノビジネスソリューションズ社が展開するクラウドサービスは、テレワークによる利用者数の増加もあり引続き堅調に推移いたしました。

 海外の実績は、北米のアキュタイムシステムズ社が減収、一方、欧州のホロクオルツ社は収益性の高いクラウドサービスが引続き堅調に推移し増収となり、海外全体では1,151百万円増収(前期比11.2%増)となりました。

 

・時間管理機器 2,700百万円(前期比5.5%減)

 当事業部門は、標準機の恒常的な需要がある一方で、低価格化の動きが継続しております。

 当社はこのような市場環境において、使いやすさの向上と機能を強化した勤怠管理ソフト付きタイムレコーダー「TimeP@CKシリーズ」の拡販に注力するとともに、ユーザークラブ(有償会員サービス)による顧客基盤の拡充に取り組んでまいりました。また、Wi-Fi機能を標準搭載しクラウド接続も可能な小型タイムレコーダーによる新たな利用方法の提案を行ってまいりました。

 当期の国内実績は、前期に比べ、標準機、勤怠管理ソフト付きタイムレコーダーともに減収となり、全体では166百万円減収(6.8%減)となりました。

 海外の実績は、欧州、アジアが減収となったものの北米が増収となり、海外全体では31百万円増収(前期比6.0%増)となりました。

 

・パーキングシステム 55,581百万円(前期比3.2%増)

 当事業部門は、国内では駐車場運営の効率化や管理コストの削減、駐車場利用者への利便性向上、場内の安全・安心の取り組みやインターネットとの連携による予約や決済、チケットレスやキャッシュレスによる非接触のシステム等、駐車場経営に求められるニーズは益々多様化しております。

 当社はこのような市場環境において、大手駐車場管理会社との連携を一層強化するとともに、中小駐車場管理会社には駐車場データセンターを介した各種サービスの提供などに注力してまいりました。また、車番チケットレスシステムの提案拡大等によりシステム機器の機能・操作性の向上を図り、駐車場運営の効率化提案や駐車場利用者へのサービス向上提案の強化に加え、駐輪場、セキュリティゲートシステム、有料道路等の市場拡大にも取り組んでまいりました。

 当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、受注が回復しつつあるものの管理会社向け案件の減少等により駐車場機器は419百万円減収(3.0%減)、メンテ・サプライは177百万円増収(2.1%増)となりました。アマノマネジメントサービス社による運営受託事業は、回復基調にあり増収、受託車室数は投資の継続により前期末比25,000台増加(4.9%増)となりました。

 海外の実績は、北米のアマノマクギャン社が減収、アジアは韓国、香港の運営受託事業が増収となり、海外全体では1,725百万円増収(前期比8.4%増)となりました。

 

② 環境関連システム事業

 環境関連システム事業の売上高は、31,339百万円で、前期比2,331百万円の増収(8.0%増)となりました。

・環境システム 19,977百万円(前期比7.0%増)

 当事業部門は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により設備投資需要が低迷していたものの、中国経済の回復に伴い事業環境は改善に向けた動きが出てきているものと考えられます。

 当社はこのような市場環境において、国内では工作機械や電子部品、次世代自動車開発への投資が続く自動車関連企業を中心に汎用機の提案活動強化による需要の取り込みに注力するとともに、比較的需要の安定している製薬・食品・化粧品市場での受注拡大に取り組んでまいりました。海外では日系企業の投資動向を注視しながら、海外グループ会社との連携強化、エンジニアリング・販売・サービス体制強化、さらには現地調達の拡大によるコスト競争力の向上を進めてまいりました。

 当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、工作機械受注の回復により汎用機は942百万円増収(15.0%増)、受注案件の減少により大型システムは653百万円減収(11.7%減)、メンテ・サプライは330百万円増収(8.8%増)となりました。

 海外の実績は、中国の回復によりアジアが増収となり、海外全体では745百万円増収(前期比26.8%増)となりました。

 

・クリーンシステム 11,361百万円(前期比9.8%増)

 当事業部門は、企業の清掃コスト削減の動きが継続する中、ビルメンテナンス業界における作業員の人手不足問題に加え、コロナ禍における衛生意識の高まりに伴い、これまで以上に清掃作業の効率化と品質の向上、清掃ロボットの活用に対する提案ニーズが高まっております。

 当社はこのような市場環境において、ロボット洗浄機「EGrobo」による清掃作業の自動化提案、安全性・操作性を向上した自動床面洗浄機「EGシリーズ」の拡販に加え、電解水生成装置による衛生管理向上提案等に取り組んでまいりました。

 当期の国内実績は、アマノ単体が前期に比べ、自動床面洗浄機の増加により清掃機器は19百万円増収(1.0%増)、メンテ・サプライは72百万円減収(3.2%減)となりました。

 海外の実績は、北米のアマノパイオニアエクリプス社が木材床研磨機器の増加により増収となり、海外全体では1,121百万円増収(前期比21.1%増)となりました。

 

 

(参考情報)

〔所在地別情報〕

 

(単位:百万円)

 

売上高

営業利益又は営業損失(△)

 

2021年
3月期

2022年
3月期

増減

増減率
(%)

2021年
3月期

2022年
3月期

増減

増減率
(%)

日本

75,004

75,222

218

0.3

13,222

14,830

1,607

12.2

アジア

16,950

19,614

2,663

15.7

519

902

383

73.7

北米

14,536

15,038

501

3.5

△876

△626

250

欧州

8,343

9,770

1,427

17.1

752

1,401

649

86.4

114,834

119,646

4,811

4.2

13,618

16,508

2,890

21.2

消去
又は全社

△1,236

△1,216

△3,683

△3,615

連結

113,598

118,429

4,830

4.3

9,934

12,893

2,958

29.8

 

(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。

2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国、フィリピン、ベトナム

(2)北米………………アメリカ、カナダ、メキシコ

(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン

 

〔海外売上高〕

 

(単位:百万円)

 

海外売上高

連結売上高に占める
海外売上高の割合(%)

 

2021年
3月期

2022年
3月期

増減

増減率
(%)

2021年
3月期

2022年
3月期

増減

アジア

16,971

19,628

2,657

15.7

14.9

16.6

1.7

北米

13,615

14,155

539

4.0

12.0

11.9

△0.1

欧州

8,046

9,320

1,274

15.8

7.1

7.9

0.8

その他
の地域

903

1,220

317

35.1

0.8

1.0

0.2

39,536

44,325

4,788

12.1

34.8

37.4

2.6

連結売上高

113,598

118,429

 

 

 

 

 

 

(注) 1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっております。

2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1)アジア……………シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国、中国、フィリピン、ベトナム

(2)北米………………アメリカ、カナダ

(3)欧州………………フランス、ベルギー、スペイン

(4)その他の地域……中南米

3.海外売上高は、当社及び連結子会社の本邦以外の国又は地域における売上高であります。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

時間情報システム事業

24,214

△4.1

環境関連システム事業

18,133

12.2

合計

42,347

2.3

 

(注) 金額は、平均販売価格によっております。

 

b. 受注実績

製品は見込み生産でありますが、一部製品に付帯する部品等は受注に応じて生産しております。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

時間情報システム事業

87,090

3.0

環境関連システム事業

31,339

8.0

合計

118,429

4.3

 

 

(3) 財政状態

総資産は、159,342百万円(前連結会計年度末比8,783百万円増加)となりました。

・流動資産:現金及び預金の増加及び原材料及び貯蔵品の増加等により6,936百万円増加

・固定資産:投資有価証券の増加及びリース資産の増加等により1,846百万円増加

 

負債は、43,071百万円(前連結会計年度末比4,097百万円増加)となりました。

・流動負債:未払法人税等の増加等により4,015百万円増加

・固定負債:リース債務の増加等により81百万円増加

 

純資産は、116,271百万円(前連結会計年度末比4,686百万円増加)となりました。

・株主資本:親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により2,392百万円増加

・その他の包括利益累計額:為替換算調整勘定の増加等により2,274百万円増加

 

セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。

① 時間情報システム事業

時間情報システム事業のセグメント資産は、70,331百万円で、前連結会計年度に比べ4,715百万円の増加となりました。これは主に、情報・パーキングソフトウェアの開発・改良・改善、駐車場運営事業用設備の取得、工場改修、生産の合理化及び製品の信頼性向上のための設備投資によるものであります。

 

② 環境関連システム事業

環境関連システム事業のセグメント資産は、29,704百万円で、前連結会計年度に比べ4,047百万円の増加となりました。これは主に、生産の合理化及び製品の信頼性向上のための設備投資および持分法非適用関連会社の株式取得によるものであります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の当期財政状態に対する影響は、時間情報システム事業の主にパーキングシステムにおいて、緊急事態宣言の発令に伴う外出自粛により車での移動が減少したため、大きく影響を受けております。また、現時点では多大な影響が発生した2021年3月期上期以降徐々に回復傾向にあるものの、2023年3月期にも依然として影響を受けるものと認識しております。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、55,931百万円と前連結会計年度末に比べ3,385百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、19,200百万円(前期比3,604百万円の収入の増加)となりました。

・主な収入:

税金等調整前当期純利益14,253百万円の計上、減価償却費8,070百万円の計上

・主な支出:

法人税等の支払額2,938百万円の計上

 

投資活動によるキャッシュ・フローは、△5,891百万円(前期比463百万円の支出の減少)となりました。

・主な収入:

定期預金の払戻による収入2,428百万円の計上

・主な支出:

定期預金の預入による支出2,962百万円の計上、投資有価証券の取得による支出2,110百万円の計上、有形固定資産の取得による支出1,951百万円の計上、無形固定資産の取得による支出1,597百万円の計上

 

財務活動によるキャッシュ・フローは、△10,870百万円(前期比2,235百万円の支出の増加)となりました。

・主な収入:

セール・アンド・リースバックによる収入1,312百万円の計上

・主な支出:

配当金の支払額5,234百万円の計上、リース債務の返済による支出4,606百万円の計上、自己株式の取得による支出2,154百万円の計上

 

 なお、新型コロナウイルス感染症拡大の当期キャッシュ・フローの状況に対する影響は、現時点では多大な影響が発生した2021年3月期上期以降徐々に回復傾向にあるものの、2023年3月期にも依然として影響を受けるものと認識しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

  当社グループは、配当等による株主還元を継続的に実施し、事業運営に必要な運転資金を確保したうえで、事業拡大・企業価値向上に向けたM&Aや成長投資に備えて内部留保を行っております。

  今後は、急速に進みつつあるデジタルトランスフォーメーションの動きに対応して、当社においても各事業分野におけるデジタル化、IT化を推進するとともに、ソフト系資産やIoT、AI等への戦略投資、ベンチャー投資やスタートアップ企業への投資やM&A、先進分野に関する研究開発等を検討しております。これら必要な投資については、状況に応じて外部から資金調達を行う場合もありますが、原則として自己資金にて賄う考えであり、営業活動によるキャッシュ・フローで、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローの支出をカバーするという基本的な流れを当連結会計年度においても継続しております。

  なお、当連結会計年度末における当社グループの流動比率は303.0%と流動性は十分な水準にあります。

 

 キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

 

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

自己資本比率(%)

72.3

71.8

70.5

73.6

72.5

時価ベースの自己資本比率(%)

150.1

132.5

116.1

134.0

102.4

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(%)

11.2

14.0

27.1

43.5

38.1

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

483.5

539.4

227.9

101.9

139.1

 

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(5) 「3KPIs AVERAGE 12%」の状況
① OPR13%達成

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの増収効果及び原価低減、販管費削減に伴う営業増益により、10.9%(前期比2.2Pt増)となりました。

② CCC12%短縮

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響継続により、76.5日(前々期比6.5%増)となりました。

③ ROE11%達成

当連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、8.6%(前期比2.0Pt増)となりました。

 

(6) 事業戦略展開

当社グループは、「100年企業への3rd Stage -持続成長につながる盤石な経営基盤の確立-」を経営コンセプトとして掲げ、「成長ドライブへの投資」「各部門の強みの相乗効果による断トツの競争優位性の確立」の2つの重要課題に取り組んでまいります。各事業ごとのアクションプランは以下のとおりです。

① 情報システム

・MH(Middle High)市場
  VG+ZeeM コンサル提案強化

・ML(Middle Low)市場

  クラウドサービス拡大(就業+人事・給与)

  NX就業・給与セットの提案継続

・周辺サービス(e-AMANO)提案強化

  人事届出、シフト作成支援

・デジタルタイムスタンプの市場開拓推進

・北米

  ERPシステム企業との連携強化

  生体認証付き新ターミナルの提案推進

・欧州

  就業、人事、アクセスのクロスセル推進

  クラウド事業推進

② 時間管理機器

・コネクテッドタイムレコーダー、コネクテッドツールの拡販

・TimeP@CKシリーズ 拡販、有償会員サービス拡充

・オンラインショップ、ネット販売強化

・北米、欧州、アジア 新規販売チャネル開拓

③ パーキングシステム

・チケットレス、キャッシュレスシステム提案推進

・クラウド、各種リモートサービスの展開

・運営受託事業 提案強化

・新市場 開拓

・北米 サブスクリプションモデルの新製品販売推進

・欧州 販売体制強化、運営受託事業強化

・アジア 運営受託事業拡大

・グループ連携による各地域毎のシステム提案展開

④ 環境システム

・汎用集塵機 新商品投入、機能向上

・新領域拡大 成長戦略分野への提案推進

・周辺装置を含めたトータル販売拡大

・グループ連携によるグローバル展開の推進

・北米、中米

汎用機の受注拡大

新規顧客開拓

・アジア

エンジニアリング力、販売サービス体制 強化

現地企業に対する提案強化

⑤ クリーンシステム

・清掃ロボット受注拡大、新製品投入

・遠隔サポートサービスの展開

・自動床面洗浄機EGシリーズ提案強化

・電解水生成装置を組み合わせた新清掃スタイル提案拡大

・北米 木材床研磨機器事業の拡大、販売体制強化、商品ラインナップ拡充

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、時間情報システム機器と環境関連システム機器に分け関係会社間で行っております。

時間情報システム機器については、当社及びアマノ シンシナティ Inc.、アマノ マクギャン Inc.、アキュタイム システムズ Inc.、ホロクオルツ S.A.及びアマノ コーリア Corp.の各会社間で北米地域、欧州地域、アジア・オセアニア地域におけるタイムレコーダー、就業情報・給与計算・人事情報システム、駐車場管理システムのソフト・ハードの相互供給体制と販売促進・保守体系を確立するため、国際バージョンの製品及び関連技術の共同開発を行っております。

環境関連システム機器については、集塵機、粉粒体空気輸送システム、排気ガス処理システム、脱臭システム等は、グループ各社の技術・市場情報をもとに当社が製品並びに技術開発を行っております。クリーンシステム機器は、当社とアマノ パイオニア エクリプス Corp.がグローバルプロジェクト体制で機器並びにケミカル用品の開発を行っております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2,015百万円であります。

また、当連結会計年度のセグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

① 時間情報システム事業

 時間情報システムについては、中大規模市場向けの就業ソフトウェア「TimePro-VG」において、役職別管理範囲自動設定、WebAPI連携等の機能を拡充した『TimePro-VG Ver2.3 SP』を2021年8月に、中小規模市場向け人事労務管理パッケージ「TimePro-NX」において、マルチブラウザ対応した『TimePro-NX Ver1.1.13.0』を2022年3月に市場投入いたしました。

 社会保険手続き電子申請の義務化に対応した「e-AMANO 人事届出クラウドサービス」では、新たに算定基礎届、月額変更届、賞与支払届の3種類のマイナポータル電子申請を利用可能とし、「TimePro-NX」とのAPI連携機能を加えたサービスを2021年7月より開始しております。引き続き人事情報管理を基本とした就業・給与・入室の総合提案による更なる販売拡大を図ると共に、e-Gov電子申請のAPI更改、gBizID認証に対応した機能強化を進めてまいります。

 時間管理機器については、コネクテッドタイムレコーダー(MX-1000/3000)専用のクラウドサービス「アマノコネクテッドツール」において、LINE連携などの無料版機能強化、および打刻修正、打刻データダウンロードなどの有料版機能を追加した『コネクテッドツールVer1.1』を2022年2月に市場投入しております。

 パーキングシステムについては、2021年8月に、駐車場の設置条件を緩和し複数台のカメラ設置により幅広車路にも対応した車番チケットレスシステムを市場投入いたしました。このシステムは立体駐車場での上層階と下層階で駐車料金を区別する通過判定用カメラ設置、身障者専用エリアへの入場制限、ナンバー登録された車両のみが通過可能なゲート制御にも対応しております。駐車場データセンター(ParkingWeb)では、2021年10月に経営分析サービスのリニューアルを行い、Microsoft Edge (Chromium)への対応やQRコード決済への対応など機能を拡張しております。有料道路市場向けには、ネットワーク型ETC決済システムの社会実験を2021年10月より実施し、各道路事業者の市場要求に対応した製品開発を継続しております。

当事業に係る研究開発費は1,666百万円であります。

 

② 環境関連システム事業

 環境システムについて、金属切削工程で発生するミストを捕集する電気集塵機EMシリーズ拡大のため「EM-8eⅢ」を2021年4月に市場投入いたしました。電気集塵の心臓部である放電部を従来の針式からブラシ式に改良し放電ポイントを増やすことで電極メンテナンスサイクルの飛躍的な延命を実現しました。また、ブラシ放電に合わせた荷電極の技術改良を同時実施したことで吸引ミスト濃度についても従来製品の100mg/m3に対し本製品は200mg/m3へと高めています。今後も地球環境負荷低減が求められる中、フィルターレスで廃棄物ゼロ、更に低圧損で省エネという特徴を有する電気集塵方式の技術開発を進めてまいります。

 業務用空気清浄機については「エアロゾルコレクター あまつかぜ」で小型版の「AC-8」を2021年4月より出荷開始いたしました。本機は独自の放電技術(特許取得済み)を採用した電気集塵機能に、UV-C紫外線照射機構を組み合わせることで、空気中に浮遊し続けるウイルスを含む浮遊微粒子(エアロゾル)を吸引・捕集し、抑制する機能を搭載した業務用空気清浄機となります。人が多く集まる施設において、安心できる環境づくりをサポートいたします。

 クリーンシステムについては、床面洗浄ロボット「EG-3RX」の機能版ソフトウェアを2021年4月にリリースいたしました。お客様の利便性向上のため、登録済みの清掃プランを最大20プラン連動して自動運転させる機能、自動走行中に停止した際に手動で移動させ自動運転を継続できる機能、レイアウト変動の影響による自動運転中の停止場所を予測し再学習の必要性を促す通知機能、遠隔によるソフトウェアアップデート機能を追加しております。また、スーパーマーケットに代表される小中規模施設をメインターゲットとした小型洗浄ロボットの開発をPreferred Robotics社と共同で開始しております。従来の自律走行技術に画像AI技術を追加し複雑で狭いエリアの清掃が可能になります。併せて、市場で稼働する清掃ロボットを一括管理するIoTクラウド管理機能の開発を進め、お客様のロボット運用での困りごとをアマノサポートセンターからきめ細かく対応してまいります。

 当事業に係る研究開発費は348百万円であります。