株式取得による会社等の買収
当第2四半期連結会計期間において、当社は、平成29年4月20日に、当社の連結子会社である日機装インターナショナル株式会社及び新設子会社を通じて、Cryogenic Industriesグループ傘下の事業会社であるACD社、Cosmodyne社、Cryoquip社及びCryogenic Industries AG(以下、CIS社)、それぞれの全株式を取得する最終契約を締結いたしました。関係当局の許可を経た後、買収を完了する予定です。
(1)株式取得の理由
Cryogenic Industriesグループは、その傘下にACD社、Cosmodyne社、Cryoquip社を有し、酸素・窒素・アルゴン等の産業ガスやメタン等の天然ガス分野の各種プラントに向けて様々な製品・サービスを展開する世界トップレベルの企業です。また、当社は、子会社化したLEWA社やGeveke社を含めて、原油や天然ガス開発等の上流分野から、液化天然ガス(LNG)の輸送、石油精製や石油化学等の下流分野に至るまでの幅広い製品ラインアップを持つ世界でも稀有なポンプ・システムメーカーとして、市場で確固たる地位を築いています。
Cryogenic Industriesグループのコア・テクノロジーは、遠心ポンプや往復動ポンプ等、当社と共通する技術要素があり、また、「気化」「液化」等、当社の既存事業の強化が期待できる要素も有しています。Cryogenic Industriesグループ傘下の事業会社各社が当社グループに加わることで、製品・サービスの強化やサービスネットワークの拡充等の事業シナジーの創出が期待できます。また、産業ガスや水素を含むクリーンエネルギー等、今後大きな成長が期待される市場への参入機会を得られるものと考えています。
(2)株式を取得する会社の概要
① 新設子会社の概要
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1)名称 |
CRYOGENIC INDUSTRIES HOLDINGS,INC. |
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2)所在地 |
5910 Pacific Center Boulevard, Suite 110, San Diego, CA 92121 USA |
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3)事業内容 |
子会社の経営方針策定・経営管理 |
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4)出資比率 |
Nikkiso America,Inc.(100%) |
(注)CRYOGENIC INDUSTRIES HOLDINGS,INC.を通じて、ACD社、Cosmodyne社、Cryoquip社の株式を取得します。
② 日機装インターナショナルの概要
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1)名称 |
日機装インターナショナル株式会社 |
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2)所在地 |
東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 |
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3)事業内容 |
子会社の経営方針策定・経営管理 |
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4)出資比率 |
日機装株式会社(100%) |
(注)日機装インターナショナル株式会社を通じて、CIS社の株式を取得します。
(3)株式取得により異動する会社の概要
① ACD社の概要
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1)名称 |
ACD,LLC |
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2)所在地 |
2321 S. Pullman Street, Santa Ana, CA 92705 USA |
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3)事業内容 |
産業ガス・エネルギー産業向けの遠心ポンプ、往復動ポンプ、ターボエキスパンダ等の製造・販売 |
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4)大株主 |
Cryogenic Industries,Inc. |
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② Cosmodyne社の概要
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1)名称 |
Cosmodyne,LLC |
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2)所在地 |
3010 Old Ranch Parkway, Suite 300, Seal Beach, CA 90740 USA |
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3)事業内容 |
産業ガス・エネルギー産業向けの空気分離、ガス精製及びガス液化プラント等のEPC |
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4)大株主 |
Cryogenic Industries,Inc. |
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③ Cryoquip社の概要
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1)名称 |
Cryoquip,LLC |
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2)所在地 |
25720 Jefferson Avenue Murrieta, CA 92562 USA |
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3)事業内容 |
産業ガス・エネルギー産業向けの熱交換器等の製造・販売 |
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4)大株主 |
Cryogenic Industries, Inc. |
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④ CIS社の概要
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1)名称 |
Cryogenic Industries AG |
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2)所在地 |
Aeschenvorstadt 4, 4CH-4051 Basel Switzerland |
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3)事業内容 |
子会社の経営管理・統括 |
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4)大株主 |
Ross M. Brown |
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(注)上記の主要な4社ほか各子会社等18社を含めた計22社の株式を取得します。
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、受注高 65,537百万円(前年同期比6.9%増)、売上高 63,306百万円(同2.2%増)、営業利益 353百万円(同82.2%減)、経常利益 532百万円(前年同期は経常損失 248百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益 162百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失 455百万円)となりました。
航空宇宙事業が計画通りに推移したほか、インダストリアル事業の海外子会社の収益改善が進みましたが、東村山に新設した航空宇宙工場の立ち上げ負担等により、工業部門のセグメント利益は前年同期を下回りました。
医療部門では、血液透析関連事業が前年同期並みに推移したものの、CRRT事業の業績悪化により、セグメント利益は減少しました。
また、平成29年4月20日に発表したCryogenic Industriesグループの株式取得に関連して、アドバイザリー費用等、計画外の経費を計上したため、連結営業利益は前年同期に比べ減益となりました。
工 業 部 門
工業部門は、ポンプ・システム製品、精密機器製品などを手掛けるインダストリアル事業、炭素繊維強化樹脂を使った航空機部品などを手掛ける航空宇宙事業、新規事業化を推進中の紫外線LED事業で構成されています。
<インダストリアル事業>
インダストリアル事業の受注高は31,362百万円(前年同期比15.0%増)、売上高は29,331百万円(同5.9%増)となりました。
原油価格は昨年に比べて持ち直しを見せているため、原油・ガス採掘等、上流分野の引き合いは増加していますが、成約に至る大型案件はなお限定的で本格的な市況回復には至っておりません。上流分野の需要が足踏みする中、LEWA社は引き続き下流分野の案件やアフターセールスに注力、また、経費圧縮にも努めた結果、収益力が回復してきています。クライオジェニックポンプ事業では順調に受注が積み上がりましたが、昨年より継続している品質不適合対策が完結していないことによる追加費用の計上もあり、利益の押し下げ要因となっています。
平成29年4月20日に発表したCryogenic Industriesグループの株式取得については、8月中の取得完了を目指し各種手続を進めています。本買収を通じて、今後成長が見込まれる液化天然ガス(LNG)の下流分野や、次世代エネルギーとして期待される水素を含めた産業ガス事業への参入など、インダストリアル事業の中長期的な成長に向けた事業基盤の整備を図ってまいります。
<航空宇宙事業>
航空宇宙事業の受注高は7,675百万円(前年同期比5.9%減)、売上高は7,408百万円(同9.2%減)となりました。
大型機の減産や機体の世代交代等があったものの、民間航空機の需要は小型機を中心に堅調に推移しました。このような中、主力製品であるカスケードの出荷高は過去最高水準となったものの、一部の航空機部品の価格改定や航空機メーカーでの生産調整に伴う出荷減等により、売上高は減少しました。また、東村山工場や宮崎工場の立ち上げによる経費増等により、利益は前年同期を下回りました。
航空宇宙事業では、急速に進んだ業容拡大に対応するため、体制整備と生産能力の拡充施策を推進しています。当第2四半期においては、東村山新工場で製品出荷を開始したほか、来期以降の早期立ち上げを目指している宮崎工場、ベトナム第2工場の建設計画も進捗しています。世界的な航空機需要の高まりを着実に取り込むべく、引き続き中長期的な視点に基づく成長戦略を遂行してまいります。
このほか、事業化を目指している紫外線LED事業においては、当初より有力市場としていた水殺菌分野において、水産加工業に向けた中流量水殺菌装置を開発・納入したほか、上水施設に向けた大流量水殺菌モジュールの開発に注力しました。
以上の結果、工業部門の受注高は39,134百万円(前年同期比10.3%増)、売上高は36,797百万円(同2.5%増)、セグメント利益は1,255百万円(同27.0%減)となりました。
医 療 部 門
<メディカル事業>
主力の血液透析関連事業においては、国内市場に向けた透析装置やダイアライザーの販売が低調となったものの、欧州や中国等の海外市場の販売が伸長し、売上高は増加、利益は前年同期並みとなりました。一方、CRRT事業では、事業体制の整備・強化を推進していますが、本格的な業績回復のためには開発中の新型装置の上市を待たざるを得ないため、欧州や中国などの主力市場で苦戦が続いています。老朽化した現有装置の機能改良版を市場投入して業績の下支えを図りつつ、新型装置の開発を急いでいます。
新規分野に向けた新製品の立ち上げの一環として、当第2四半期よりマイクロ波外科手術用エネルギーデバイス「Acrosurg.(アクロサージ)」の販売を開始しました。お客様である医療機関からの引き合いは旺盛で、順調に受注を積み上げました。
医療部門の受注高は26,403百万円(前年同期比2.2%増)、売上高は26,509百万円(同1.8%増)、セグメント利益は1,690百万円(同21.2%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は193,022百万円となり、前連結会計年度末に比べて17,565百万円増加しました。借入れによる現金及び預金の増加が主な要因です。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は126,648百万円となり、前連結会計年度末に比べて16,724百万円増加しました。借入金の増加が主な要因です。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は66,374百万円となり、前連結会計年度末に比べて840百万円増加しました。円安基調に伴う為替換算調整勘定の増加が主な要因です。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は42,092百万円となり、前連結会計年度末より16,172百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益の計上に加えて、売上債権の回収が進んだことにより、2,179百万円となりました。なお、前第2四半期連結累計期間と比較して3,002百万円の収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△4,419百万円となりました。定期預金の預入及び有形固定資産の取得による支出が主な要因です。なお、前第2四半期連結累計期間と比較して2,302百万円の支出増となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは18,510百万円となりました。借入れによる収入が主な要因です。なお、前第2四半期連結累計期間は△5,518百万円でした。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。
① 基本方針の内容
当社の支配形態は、企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるものとします。
② 当社の取り組みの具体的内容
イ 当社は、平成32年(2020年)12月期を最終事業年度とする5ヵ年の中期経営計画「日機装2020」及び当社グループの企業統治に関する基本方針を掲げた「日機装グループのコーポレート・ガバナンス基本方針」(平成27年10月制定)の着実な遂行・実施により、中長期的な企業価値の向上及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。
ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。
なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任します。
③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由
当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は980百万円です。
(6)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績の著しい増減はありません。
(8)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。