第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

 当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、受注高 84,730百万円(前年同期比31.3%増)、売上収益 75,578百万円(同20.1%増)、営業利益 3,168百万円(同29.7%増)、税引前四半期利益 2,762百万円(同19.2%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益 2,033百万円(同15.4%増)となりました。

 工業部門では、原油価格の上昇に加え、需給両面でLNG市場が世界的に拡大傾向にあるなどオイルと天然ガス市場の回復と今後の進展が見込まれており、LEWA社、Cryogenic Industriesグループ(以下、「CIグループ」)の受注は伸長、業績は回復基調にあります。当第2四半期連結累計期間においては両社とも売上収益の期ずれ等が影響し、業績は低調な結果となりましたが、国内ポンプ事業の好調によりインダストリアル事業全体では増収増益となりました。その他、精密機器事業は新型温水ラミネーター装置の受注が躍進し、航空宇宙事業は受注・売上収益とも堅調に推移しています。

 医療部門では、国内、海外市場ともに血液透析関連事業が前年同期比で伸長しており、医療部門のセグメント利益を底上げしています。主力の血液透析装置の次世代機種開発を急ぐとともに、新規事業の創出に取り組んでいます

 また、前年度に計上したCIグループの株式取得関連費用などの一時費用が消滅したことにより、全社費用が減少した結果、全社の営業利益は増加しました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

 

工 業 部 門

 

 工業部門は、産業用ポンプ・コンプレッサー等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び新規事業の深紫外線LED事業等で構成しています。

 

<インダストリアル事業>

 インダストリアル事業の受注高は39,826百万円(前年同期比55.6%増)、売上収益は33,567百万円(同39.9%増)となりました。

 原油価格の上昇に伴い、原油・ガス採掘など上流分野の設備投資再開の兆しが見え始めました。また、シェールガス由来のエチレン需要増加に伴い、石油化学分野の投資も動き始めています。LNGにおいては、市場の進展に伴って、LNG受入基地やFSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)で利用される大型のクライオジェニックポンプの引合いが活発になってきています。更には、船舶に対する環境規制の強化に伴いLNG燃料船が急増しており、LNG燃料船向けの燃料供給システムで高い技術と市場シェアを有しているCIグループは更なる需要伸長が見込まれています。

 こうして上流から下流分野まで事業環境が好転しつつある中、LEWA社では、上流分野を中心に引合いは増加しており、確実な受注に繋げる努力を継続しています。また、国内ポンプ事業では、LPG(液化石油ガス)設備向けクライオジェニックポンプ案件の好調がインダストリアル事業全体を底上げし、前年同期比では増収増益となりました。

<精密機器事業>

 精密機器事業の受注高は6,705百万円(前年同期比34.2%増)、売上収益は5,156百万円(同7.5%増)となりました。

 発電所向け案件においては、原子力発電所の再稼働遅れによる停滞を、火力発電所向け案件の取込みによりカバーしている状態が続いていますが、海外、特に東南アジア向けの水質調整装置の引合いが増加傾向にあり、当下半期に向けて着実な受注に繋げていきます。また、電子部品の用途の拡大に伴い、電子部品製造業界の投資は旺盛であり、新型温水ラミネーター装置の受注は大きく伸長しています。

 

<航空宇宙事業>

 航空宇宙事業の受注高は8,016百万円(前年同期比4.4%増)、売上収益は8,005百万円(同5.8%増)となりました。

 民間航空機需要は、小型機を中心に堅調に拡大しており、当社の航空機部品への引合いは主力製品のカスケードの他、翼部品など拡がりを見せています。当第2四半期連結累計期間においては、カスケードの一部需要減が当第1四半期から継続していることなどにより当初計画比では売上収益をやや押し下げましたが、ベトナム ハノイ第1工場での生産品目の出荷は順調に進捗しており、前年同期比では増収となりました。また、一部部材の内製化による原価低減が奏功、宮崎新工場に係る先行経費をカバーし、営業利益は前年同期並みに推移しています。

 2018年秋の操業開始を目指す宮崎新工場、同様に今秋の竣工を目指すベトナム ハノイ第2工場を含めた生産体制の再整備を目下進めており、引き続き事業基盤の強化に注力し、収益力向上に向けた成長戦略を遂行してまいります。

 

 このほか、深紫外線LED事業においては、有力市場である水殺菌及び空気殺菌での製品開発を進めるとともに、付加価値の高いモジュール・システムを供給できる体制を整えるべく、台湾プラスチックグループ(以下、「FPG」)との合弁会社設立に向けた協議を加速させています。その実現により当社の持つ開発・技術力とFPGの持つ生産技術力を組み合わせた高付加価値の深紫外線LEDを市場に供給していくことを目指しています。

 

 以上の結果、工業部門の受注高は54,598百万円(前年同期比42.3%増)、売上収益は46,786百万円(同28.5%増)、セグメント利益は2,666百万円(同2.1%増)となりました。

 

医 療 部 門

 

<メディカル事業>

 主力の血液透析関連事業においては、国内市場の透析装置需要の持ち直しとともに、血液回路など消耗品の販売が伸長し、前年同期比で売上収益、営業利益とも増加しました。海外市場では、市場拡大の著しい中国市場向けノックダウン部品販売が好調を維持し、アジア圏、欧米での販売も伸長しました。その結果、血液透析関連事業全体では前年同期比で増収増益となりました。

 国内市場においては、透析患者数の伸びの鈍化や競合他社との価格競争が激化しており、市場環境は引き続き厳しい状況にあると見ています。高付加価値の次世代装置の市場投入を急ぐとともに、営業・メンテナンス等のサービス運営体制の抜本的な組織構造改革を行ない、利益体質醸成に努めます。海外市場においては、アジアを中心とした成長市場を確実に取り込むための海外販売体制の強化、また、大手サービスプロバイダーとの提携も視野に入れ、事業規模の拡大を図ります。一方、CRRT事業では、昨年来、事業再建に取り組む中で、開発体制の見直しなど一時費用を計上した結果、営業利益は赤字となりましたが、主力市場である中国における装置販売の好調が他地域の販売不振をカバーし、前年同期比では売上収益は伸長しました。

 

 以上の結果、医療部門の受注高は30,132百万円(前年同期比15.1%増)、売上収益は28,791百万円(同8.7%増)、セグメント利益は2,164百万円(同19.1%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第2四半期連結会計期間末の資産合計は249,372百万円となり、前連結会計年度末に比べて4,680百万円増加しました。たな卸資産が増加したことが主な要因です。

 当第2四半期連結会計期間末の負債合計は174,711百万円となり、前連結会計年度末に比べて6,806百万円増加しました。その他の流動負債の増加が主な要因です。

 当第2四半期連結会計期間末の資本合計は74,661百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,126百万円減少しました。在外営業活動体の換算差額の減少が主な要因です。

(3)キャッシュ・フローの分析

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,698百万円増加し、35,794百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において、営業活動によるキャッシュ・フローは+7,124百万円となりました。税引前四半期利益の計上が主な要因です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△4,764百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは+283百万円となりました。借入れによる収入が借入金の返済による支出を上回ったことが主な要因です。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。

① 基本方針の内容

 当社の支配形態は、企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるものとします。なお、現在当社は買収防衛策を導入していません。

② 当社の取り組みの具体的内容

 当社は、2020年12月期を最終事業年度とする5ヵ年の中期経営計画「日機装2020」及び当社グループの企業統治に関する基本方針を掲げた「日機装グループのコーポレート・ガバナンス基本方針」(2015年10月制定)の着実な遂行・実施により、中長期的な企業価値の向上及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。

ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。

 なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任します。

③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由

 当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

(6)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,274百万円です。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

 当第2四半期連結累計期間において、工業部門は前第3四半期連結会計期間に買収したCIグループの影響により、生産、受注及び販売の実績が前年同期比で増加しています。