第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

 当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は、受注高 43,657百万円(前年同期比7.6%増)、売上収益 37,480百万円(同8.7%増)、営業利益 2,154百万円(同149.4%増)、税引前利益 1,927百万円(同1,843百万円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 1,402百万円(同1,364百万円増)となりました。

 工業部門では、原油価格の先行きに依然不透明感はあるものの、石油業界の投資は緩やかに戻り始め、市場環境は回復基調にあります。また、LNG市場の成長を受けて、主力のインダストリアル事業の受注高・売上収益は前年同期比で増加しています。その他、精密機器事業、航空宇宙事業は、受注高・売上収益とも底堅く推移しており、工業部門全体では増収増益となりました。

 医療部門では、国内血液透析事業の市場環境は厳しさを増していますが、海外での装置販売が伸長し、売上収益・セグメント利益は微増となりました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

 

工 業 部 門

 

 工業部門は、産業用ポンプ・コンプレッサー等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び深紫外線LED事業で構成しています。

 

<インダストリアル事業>

 インダストリアル事業の受注高は21,676百万円(前年同期比8.0%増)、売上収益は17,536百万円(同15.3%増)となりました。

 石油関連事業では、原油価格の回復に伴い、原油・ガス採掘など上流分野の引合いが増加傾向にあり、下流分野である石油化学市場も世界的な需要増加を見込んだ設備投資意欲が旺盛とみられています。LEWA社では、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)向けなどの引合いが増加しており、着実に受注に繋げるための営業活動を進めるとともに、アフターセールスにも注力し収益面の改善に努めています。この結果、前年同期比では増収増益となり、業績の底打ち感が出てきました。国内の石油化学市場においては、老朽設備の更新需要が業績を下支えしています。

 産業ガス・LNG関連事業においては、LNG受入基地の増加など世界的な市場成長が見込まれる中、Cryogenic Industriesグループを中心に引合いが活発になってきています。

 米中貿易摩擦問題や中東情勢など不安定要因が多いものの、インダストリアル事業は現状、堅調な足取りで推移しています。

 

<精密機器事業>

 精密機器事業の受注高は2,747百万円(前年同期比3.7%増)、売上収益は2,518百万円(同0.1%増)となりました。

 発電所向け事業は、東南アジアの火力発電所向け水質調整装置の受注を獲得しましたが、国内市場は停滞しており、総じて業績は低調な結果となりました。電子部品製造業界向け事業は、2019年初のアップル・ショックを受けて、業界の設備投資需要は一旦後退したものの既受注案件の生産・出荷は順調で、業績は拡大基調にあります。今後、5G通信の開始などにより、温水ラミネーター装置を始めとした電子部品製造装置全般の需要拡大を見込んでいます。その他、粉体計測機器事業は、例年並みの平穏な滑り出しとなりました。

 

<航空宇宙事業>

 航空宇宙事業の受注高は4,102百万円(前年同期比12.6%増)、売上収益は4,168百万円(同9.9%増)となりました。

 小型機(単通路機)を中心とした民間航空機需要は東南アジアを中心に拡大傾向が続き、当社への引合いも順調に増加しています。当第1四半期においては、昨年竣工した宮崎工場から主力部品であるカスケードを初出荷し、生産拠点、生産体制の最適化は着実に進んでいます。足元では、新型機への交替時期にある一部機種の減産による出荷減がありましたが、総じてカスケードの出荷は増加傾向にあります。全体として、宮崎工場に係る先行経費をカバーし、増収増益となりました。

 

 このほか、深紫外線LED事業においては、台湾プラスチックグループとの間で合弁契約を締結し、まもなく合弁会社を設立します。

 

 以上の結果、工業部門の受注高は28,588百万円(前年同期比8.3%増)、売上収益は24,304百万円(同12.7%増)、セグメント利益は2,089百万円(同130.3%増)となりました。

 

医 療 部 門

 

<メディカル事業>

 国内の血液透析関連事業においては、透析患者数の伸びの鈍化や透析医療施設の経営環境の変化を受けて、市場環境は引き続き厳しい状況にあり、当第1四半期の装置販売はやや低調な滑り出しとなりました。一方で、血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤を中心に消耗品全般の販売は伸長しています。海外市場においては、欧州を中心に装置販売が伸長しており、血液透析事業全体では前年同期比で増収増益となりました。

 事業再建中のCRRT事業については、主力市場である中国が事業を牽引する構図は変わりませんが、販売代理店への業務移管による拠点の統廃合など経費削減による収益改善策を着実に進めており、前年同期比では赤字幅を圧縮しています。

 

 以上の結果、医療部門の受注高は15,068百万円(前年同期比6.1%増)、売上収益は13,175百万円(同1.8%増)、セグメント利益は900百万円(同20.9%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第1四半期連結会計期間末の資産合計は264,814百万円となり、前連結会計年度末に比べて15,025百万円増加しました。IFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」)の適用に伴う使用権資産の増加が主な要因です。

 当第1四半期連結会計期間末の負債合計は186,053百万円となり、前連結会計年度末に比べて14,603百万円増加しました。IFRS第16号の適用に伴うリース負債の増加が主な要因です。

 当第1四半期連結会計期間末の資本合計は78,761百万円となり、前連結会計年度末に比べ422百万円増加しました。親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因です。

 

(3)キャッシュ・フローの分析

 当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて4,460百万円増加し、33,729百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは+1,130百万円となりました。売上債権の回収による収入が主な要因です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△1,678百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは+4,874百万円となりました。借入れによる収入が借入金の返済による支出を上回ったことが主な要因です。

(4)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。

① 基本方針の内容

 当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるべきと考えています。なお、現在当社は買収防衛策を導入していません。

② 当社の取り組みの具体的内容

 当社は、2020年12月期を最終事業年度とする5ヵ年の中期経営計画「日機装2020」及び当社グループの企業統治に関する基本方針を掲げた「日機装グループのコーポレート・ガバナンス基本方針」の着実な遂行・実施により、中長期的な企業価値の向上及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。

ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。

 なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任します。

③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由

 当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

(6)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は506百万円です。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。