第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

 当第2四半期連結累計期間における当社グループ業績は、受注高 85,908百万円(前年同期比1.4%増)、売上収益 78,956百万円(同4.5%増)、営業利益 3,558百万円(同12.3%増)、税引前四半期利益 2,999百万円(同8.6%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益 1,905百万円(同6.3%減)となりました。

 工業部門では、原油価格の先行きに不透明感はあるものの、足元の価格水準では、上流分野の原油・ガス採掘市場、及び下流分野の石油化学関連市場双方で投資が再開され、LEWA社を中心に業績は回復基調にあります。また、LNG市場の成長を受けて、クライオジェニックポンプの引合いは旺盛で、主力のインダストリアル事業の受注高・売上収益は前年同期比で増加しています。その他、米中貿易摩擦の影響を受け、精密機器事業の受注高は減速気味ですが、航空宇宙事業はエンジン部品の出荷が伸長し、工業部門全体では増収増益となりました。

 医療部門では、海外、特に欧州における血液透析装置販売は伸長していますが、国内市場では、競争環境の激化に加え、物流費などの経費増加により、医療部門全体では増収減益となりました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

 

工 業 部 門

 

 工業部門は、産業用ポンプ・コンプレッサー等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び新規事業の深紫外線LED事業等で構成しています。

 

<インダストリアル事業>

 インダストリアル事業の受注高は41,403百万円(前年同期比4.0%増)、売上収益は35,674百万円(同6.3%増)となりました。

 石油関連事業では、原油価格の中位での安定により、原油・ガス採掘など上流分野の引合いが増加傾向にある一方、下流分野である石油化学市場でも設備投資が継続しているものとみられています。LEWA社では、上流・下流分野での受注が好調に推移しており、アフターセールス事業も伸長した結果、前年同期比では増収増益となりました。

 産業ガス・LNG関連事業においては、LNG受入基地の増加など世界的な市場成長に伴い、大型のクライオジェニックポンプの受注が伸長しており、インダストリアル事業全体を牽引しています。また、Cryogenic Industriesグループ(以下、「CIグループ」)の業績回復に加え、償却負担の軽減効果もあり、当第2四半期の業績は前年同期比では増収増益となりました。

 先般発表の通り、今後、国内は生産拠点の再編を進めてまいります。インダストリアル事業においては、国内の生産機能を宮崎工場に集約し、生産効率向上、生産能力拡大とともに、抜本的な調達、物流及び業務プロセス改革を実施し、キャンドモータポンプ及びクライオジェニックポンプ事業のさらなる拡販と収益力向上を目指してまいります。

 

<精密機器事業>

 精密機器事業の受注高は5,623百万円(前年同期比16.1%減)、売上収益は5,466百万円(同6.0%増)となりました。

 発電所向け電力事業は、国内市場の低迷により低調な結果となりました。電子部品製造業界向け事業は、2019年初のアップル・ショック、そして米中貿易摩擦を受けた設備投資の減速により、受注高は減少しています。しかしながら、既受注案件の生産・出荷は順調に進展しており、コスト削減も奏功し、増収増益を確保しました。今後、5G通信の世界的拡大により、温水ラミネーター装置を始めとした電子部品製造装置全般の需要拡大を見込んでいます。粉体計測機器事業については、2019年6月3日に、当該事業を推進する当社連結子会社であるマイクロトラック・ベル株式会社及びMicrotrac,Inc.の全株式の譲渡を決定し、2019年7月8日に譲渡を実行しています。当第2四半期連結業績には、粉体計測機器事業の業績が含まれています。

 

<航空宇宙事業>

 航空宇宙事業の受注高は8,588百万円(前年同期比7.1%増)、売上収益は8,600百万円(同7.4%増)となりました。

 小型機(単通路機)を中心とした民間航空機需要は東南アジアを中心に拡大傾向が続き、当社への引合いも順調に増加しています。当第2四半期においては、エンジン部品の出荷が伸長し、全体として増収基調にあります。一方で、昨年竣工した宮崎工場の設備償却等の経費増加により減益となりました。今後、宮崎工場の安定稼働、そして拠点集約によるコスト最適化など事業基盤の強化により収益力向上を図ってまいります。

 

 このほか、深紫外線LED事業においては、台湾プラスチックグループとの間で合弁契約を締結し、合弁会社設立に向けた最終調整を進めています。

 

 以上の結果、工業部門の受注高は55,780百万円(前年同期比2.2%増)、売上収益は49,919百万円(同6.7%増)、セグメント利益は3,453百万円(同29.5%増)となりました。

 

医 療 部 門

 

<メディカル事業>

 国内の血液透析事業においては、透析患者数の伸びの鈍化など市場環境は引き続き厳しい状況にあります。競争の激化による単価下落に加え、新型血液透析装置の上市を見据えた購入先送りなどの影響もあり、当第2四半期の装置販売額は当初想定に比し低調な結果となりました。一方で、血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤を中心に消耗品全般の販売は堅調に推移しています。海外市場においては、欧州での装置販売が伸長しており、血液透析事業全体を下支えした結果、全体では前年同期並みの売上推移となりましたが、国内における物流費などの経費増加が利益を圧迫したことにより、減益となりました。

 事業再建途上のCRRT事業については、主力市場である中国での装置、消耗品販売が堅調に推移したことにより前期比では増収となりましたが、その他での不振を賄うには至らず、前期並みの赤字となりました。

 

 以上の結果、医療部門の受注高は30,128百万円(前年同期比0.0%減)、売上収益は29,037百万円(同0.9%増)、セグメント利益は1,912百万円(同11.6%減)となりました。

 メディカル事業においては、下期発売開始の新型血液透析装置の新機能により、利便性や治療の安全性のみならず経済性の面を兼ね備えることにより、顧客価値を実現し、また優れた顧客サービスを提供していくことによってさらなる拡販につとめます。また、海外市場においても、外部パートナー企業との連携を確立し、さらなる販売体制の強化を進めてまいります。

 

(2)財政状態の分析

 当第2四半期連結会計期間末の資産合計は264,157百万円となり、前連結会計年度末に比べて14,368百万円増加しました。IFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」)の適用に伴う使用権資産の増加が主な要因です。

 当第2四半期連結会計期間末の負債合計は187,895百万円となり、前連結会計年度末に比べて16,445百万円増加しました。IFRS第16号の適用に伴うリース負債の増加が主な要因です。

 当第2四半期連結会計期間末の資本合計は76,261百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,077百万円減少しました。在外営業活動体の換算差額の減少が主な要因です。

 

 

(3)キャッシュ・フローの分析

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて5,639百万円増加し、34,389百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において、営業活動によるキャッシュ・フローは+4,985百万円となりました。売上債権の回収による収入が主な要因です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△3,677百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは+4,782百万円となりました。借入れによる収入が借入金の返済による支出を上回ったことが主な要因です。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。

① 基本方針の内容

 当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるべきと考えています。なお、現在当社は買収防衛策を導入していません。

② 当社の取り組みの具体的内容

 当社は、2020年12月期を最終事業年度とする5ヵ年の中期経営計画「日機装2020」及び当社グループの企業統治に関する基本方針を掲げた「日機装グループのコーポレート・ガバナンス基本方針」の着実な遂行・実施により、中長期的な企業価値の向上及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。

ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。

 なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任します。

③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由

 当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

(6)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,207百万円です。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当社は、2019年6月3日開催の取締役会において、事業環境の変化に適切に対応するための事業ポートフォリオ見直しの一環として、当社の連結子会社であるマイクロトラック・ベル株式会社及びMicrotrac,Inc.の株式を、Verder International B.V.に譲渡することを決議し、同日に株式譲渡契約を締結しました。また、2019年7月8日に株式の譲渡を実施しました。

 詳細については、要約四半期連結財務諸表注記「15 後発事象」に記載しています。