(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、社会の一員として健全な倫理・価値観を社会と共有しながら、それぞれの事業分野において、独創的な技術を活かし、市場のニーズに応えた特長ある製品、サービスを提供することにより社会に貢献することを、経営の基本方針としています。
人々の良質な暮らしの実現のために、高度な技術に裏打ちされた質の高い製品・サービスの提供を通じて、原油・天然ガス生産業や航空宇宙産業のほか、血液透析医療など暮らしの根幹分野で創造的な貢献を果たすことを企業理念とし、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。また、企業の社会的責任を自覚し、透明性の高い経営に努め、広く株主、顧客、取引先、従業員からの信頼を得て、その期待に応えていきます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは収益力の指標として営業利益を重視しています。同時に、特定の指標に過度に依存することなく、収益力、効率性、成長性、安定性等の面で全体としてバランスのとれた姿を目指します。
(3)中長期的な会社の経営戦略
2016年12月期にスタートした中期経営計画「日機装2020」を推進する中で、Cryogenic Industriesグループ(以下、CIグループ)買収によるLNG関連事業の強化や、宮崎、ベトナムでの新工場建設など成長投資を加速するとともに、不採算事業や主軸事業との親和性が相対的に低い周辺事業の売却など経営資源の再配分を行ない、各事業セグメントにおいて成長に向けた道筋を明確にしてきました。
一方、その成長を確実なものとするために克服すべき課題も浮き彫りになってきたため、外部環境の変化や国内外の課題認識を反映した新中期経営計画「Nikkiso 2025」(対象期間:2020年~2025年)を策定しました。「Nikkiso 2025」では、前半の3ヵ年は「事業基盤の強化」を主眼とし、「日機装2020」で将来を見据えて取り組みを始めた技術力の向上と生産体制の再編、並びに国内と海外で一体となったグローバルベースでの事業推進体制の強化を実現します。後半の3ヵ年はその成果を結実させる時期と位置付け、「Nikkiso 2025」の最終事業年度である2025年12月期には、売上収益 2,500億円、営業利益 200億円の達成を目指しています。
(4)株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるべきと考えています。なお、現在当社は買収防衛策を導入していません。
② 当社の取り組みの具体的内容
イ 当社は、2025年12月期を最終事業年度とする6ヵ年の中期経営計画「Nikkiso 2025」及び当社グループの企業統治に関する基本方針を掲げた「日機装グループのコーポレート・ガバナンス基本方針」の着実な遂行・実施により、中長期的な企業価値の向上及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。
ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。
なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任します。
③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由
当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとして、下記のとおり認識しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものです。
① 製品市場変動
インダストリアル事業の主要な顧客は、エネルギー業界、石油化学業界、電力業界などです。この業界における需要の縮小や競争の激化が、当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、航空宇宙事業の顧客の大半は航空機業界ですが、同時多発テロのような航空機需要に重大な影響を及ぼすような事態が発生する場合に、当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 医療保険行政
メディカル事業は、人工透析関連をはじめとした医療市場を主要な販売先としており、医療保険行政の規制を受けています。したがって、メディカル事業の製品の市場と価格は、直接・間接にその影響を受けます。今後の規制の動向により、市場の縮小や価格の下落などが起きる場合には、当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 為替変動
当社グループには、海外子会社の資産・負債をはじめとして外貨建の売上、仕入、資産、負債があり、連結財務諸表作成のために円換算しています。主な通貨は米ドルとユーロであり、これらの通貨の為替変動が当社グループの業績と財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ全体では、外貨建売上が外貨建仕入を上回り、また外貨建資産が外貨建負債を上回るため、これらの通貨に対する円高が当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 海外生産
当社グループでは、海外販売比率の増加に伴って、海外生産比率が増加してきています。工業部門では、ポンプ製品はドイツ、アメリカが主力生産拠点であり、一部製品を、中国、台湾などで生産しています。また、航空機部品の一部をベトナムで生産しています。医療部門では、消耗品の血液回路をベトナムとタイで生産し、人工透析装置の一部を中国の合弁会社で生産しています。したがって、これらの国における法律・規制の変更、政治・経済要因の変動などにより、子会社の正常な会社運営、生産活動が影響を受けることにより、当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 子会社の業績
当社グループは、既存事業の製品ラインアップや技術、販路などを強化する目的や、新規事業の獲得などのために、国内外の事業会社やその事業などの買収、出資を行なっています。これらの買収や出資により事業体質の強化を図ることにより、将来の成長性は高まるものと考えていますが、その成果が著しく低調に推移する場合、当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ その他
上記のほか、世界的な経済環境悪化や紛争の発生、大規模な自然災害などによって、当社グループの事業を取り巻く環境に甚大な影響を与える事象が発生する場合、当社グループの業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)業績等の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループ業績は、受注高 167,034百万円(前年同期比3.2%減)、売上収益 165,780百万円(同0.3%増)、営業利益 12,466百万円(同21.0%増)、税引前利益11,381百万円(同16.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 6,813百万円(同8.5%減)となりました。
工業部門では、原油・ガス市場の投資回復基調が続く中、LEWA社では中核事業である上流分野の引合いが順調に回復し、下流分野やアフターセールスの営業強化も寄与して、前年同期比で増収増益となりました。また、LNG市場の成長を受けて、世界各地の大型のクライオジェニックポンプの引合いが活発で、CIグループのLNG関連製品の販売も好調でした。インダストリアル事業全体では、中東向け案件の減少やユーロ安による為替影響等により減収となりましたが、収益面では、LEWA社やCIグループの業績改善が寄与し、増益を確保しました。精密機器事業は、粉体計測機器事業譲渡等により受注高・売上収益は前年同期比で減少しました。航空宇宙事業は受注高・売上収益ともに底堅く推移し、前年同期比で増加しましたが、宮崎工場の立ち上げに伴う経費増加により減益となりました。また、深紫外線LED事業は、合弁会社との契約に基づくライセンスの許諾等に係る収入や開発受託料を当第3四半期から収益計上しています。以上の結果、工業部門全体では前年同期比で減収増益となりました。
医療部門は、国内血液透析装置の買い替えサイクルの長期化の影響等により装置販売は苦戦したものの、中国や欧州など海外向けの装置販売が堅調に推移し、国内の消耗品販売も増加したため、前年同期比で増収となりました。収益面では、製品開発費用等の増加や、CRRT(急性血液浄化療法)事業における減損損失の計上によって、医療部門全体では増収減益となりました。
その他、粉体計測機器事業の株式売却益を計上しました。以上の結果、全社では前年同期比で増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
工業部門
工業部門は、産業用ポンプ・システム等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び新規事業の深紫外線LED事業等で構成しています。
<インダストリアル事業>
インダストリアル事業の受注高は77,623百万円(前年同期比5.6%減)、売上収益は75,238百万円(同2.0%減)となりました。
石油関連事業は、原油価格の先行き不透明感はあるものの、2017年後半からの価格上昇に伴い原油・ガス採掘など上流分野の設備投資が再開され、FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)向けを中心に受注環境は改善傾向が続いています。中・下流分野となる石油化学市場においては、米中貿易摩擦の影響等による石油化学業界の減速を受けて、下期以降、投資の抑制傾向が出始めています。このような中、LEWA社では、上流分野の引合いが回復しているのに加え、下流分野やアフターセールスの営業を強化し拡販に注力した結果、収益性が改善し、前年同期比で増収増益となりました。
産業ガス・LNG関連事業は、世界的なLNG市場の拡大傾向が加速し、LNG受入基地やFSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)で利用される大型のクライオジェニックポンプの引合いが好調を維持しています。CIグループではLNG関連製品の販売が伸長したのに加え、償却負担の軽減効果もあり前年同期比で増収増益となりましたが、大型案件の受注が期ずれし、受注高は減少しました。
インダストリアル事業全体では、中東向け案件の減少やユーロ安による為替影響等により前年同期比で減収となりましたが、収益面では、LEWA社やCIグループの業績改善が寄与し、増益を確保しました。今後、グループ一体でのマーケットアプローチ強化や営業戦略の推進による拡販、宮崎でのクライオジェニックポンプ試験設備建設によるLNG需要増への対応力強化やインダストリアル工場の建設による技術力の強化と生産能力の拡大を図っていきます。
<精密機器事業>
精密機器事業の受注高は7,571百万円(前年同期比38.0%減)、売上収益は9,233百万円(同13.6%減)となりました。
発電所関連機器は、国内市場は低迷しましたが、海外、特に東南アジア向けの水質調整装置の引合いが増加傾向にあり、台湾子会社の活用による営業活動の強化を進めています。電子部品製造機器は、電子部品市場の減速を受け受注高は減少しましたが、既受注案件の生産・出荷は順調に進展しました。電子部品業界は需要の落ち込みに底打ち感が出て設備投資が回復すると見られており、今後、第5世代移動通信システム「5G」などの世界的需要拡大を受けた当社装置の受注増加を見込んでいます。当第3四半期に粉体計測機器事業を譲渡したため、精密機器事業全体では受注高・売上収益は前年同期比で減少しました。
<航空宇宙事業>
航空宇宙事業の受注高は17,926百万円(前年同期比6.2%増)、売上収益は17,955百万円(同6.2%増)となりました。
小型機(単通路機)を中心とした民間航空機需要は東南アジアを中心に拡大傾向が続き、当社への引合いも順調に増加しています。当期においては、米ボーイング737MAX向けの製品出荷に大きな影響はなく、事業全体でも主力製品であるカスケード及びエンジン部品の出荷が伸長しました。この結果、前年同期比で増収となりましたが、昨年竣工した宮崎工場の減価償却費等の経費増加により減益となりました。今後、国内の生産拠点、生産体制の集約・最適化を引き続き進めるとともに、宮崎工場の安定稼働、ベトナム第2工場の活用による収益力向上を図っていきます。
このほか、深紫外線LED事業においては、台湾プラスチックグループとの合弁会社である福機装股份有限公司を設立し、製品の量産化と開発体制が整いつつあります。また、当第3四半期から同社とのライセンスの許諾等に係る収入や開発受託料を収益計上しています。今後、深紫外線LEDを用いた空気清浄化製品や流水殺菌モジュールなど、世界の最先端技術を生かした製品ラインアップの拡充によって新規事業化を目指します。
以上の結果、工業部門の受注高は104,437百万円(前年同期比6.3%減)、売上収益は103,734百万円(同0.7%減)、セグメント利益は10,851百万円(同33.3%増)となりました。
医療部門
<メディカル事業>
国内の血液透析市場は、診療報酬改定の影響を見極めたいとの医療業界の動きやそれに伴う買い替えサイクルの長期化の影響等により血液透析装置の販売は低調でしたが、当第3四半期から販売を開始した新型装置は治療の安全性や利便性並びに経済性がお客様に高く評価されて引合いが伸びてきています。一方、当社血液透析装置との組み合わせで付加価値を提供できる血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤を中心に消耗品全般の販売が伸長しました。海外市場は、透析医療の普及と市場拡大が続く中国での血液透析装置の販売は堅調に推移し、欧州では当社血液透析装置の顧客評価が引き続き高く、好調を維持しました。しかしながら、製品開発費用等の増加により、血液透析事業全体では前年同期比で増収減益となりました。
CRRT(急性血液浄化療法)事業は、主力市場である中国での装置、消耗品販売が堅調に推移しましたが、その他地域での不振を補うには至りませんでした。なお、当該事業の業績悪化により当第3四半期に約21億円の減損損失を計上しました。
以上の結果、医療部門の受注高は62,597百万円(前年同期比2.6%増)、売上収益は62,046百万円(同2.0%増)、セグメント利益は3,447百万円(同38.2%減)となりました。
今後、国内市場においては、新型血液透析装置「Siシリーズ」の市場浸透と普及拡大、サービス体制の強化を図ります。海外市場では、当社血液透析装置の機能に対する評価が高い欧州や東南アジア、中国、米国において、新たに開発した血液透析装置「DBB-EXA ES」の販売拡大のため、拠点整備と現地パートナー企業との関係強化を進めていきます。また、市場需要の増大に対応するため、血液透析装置及び血液回路の生産能力拡大を進めます。新規事業分野であるマイクロ波外科手術用エネルギーデバイス「アクロサージ」は、鏡視下手術用デバイスの投入などによる製品ラインアップ強化や動物医療分野への販売開始による市場拡大を目指します。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の当期末残高は、前連結会計年度末に比べて8,965百万円減少し、20,303百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは11,996百万円となりました。税引前利益の計上が主な要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△5,145百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△15,534百万円となりました。借入金の返済による支出が主な要因です。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工業部門 |
95,115 |
△1.4 |
|
医療部門 |
37,690 |
+19.2 |
|
合計 |
132,806 |
+3.7 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.金額は、販売価格によっています。
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工業部門 |
104,437 |
△6.3 |
47,340 |
△8.9 |
|
医療部門 |
62,597 |
+2.6 |
3,823 |
+16.8 |
|
合計 |
167,034 |
△3.2 |
51,163 |
△7.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工業部門 |
103,734 |
△0.7 |
|
医療部門 |
62,046 |
+2.0 |
|
合計 |
165,780 |
+0.3 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積もり
本連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針及び見積もりは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」をご参照ください。
② 財政状態
ⅰ)資産
当連結会計年度末の資産合計は252,984百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,196百万円増加しました。IFRS第16号の適用に伴う使用権資産の増加が主な要因です。
ⅱ)負債
当連結会計年度末の負債合計は169,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,878百万円減少しました。借入金の減少が主な要因です。
ⅲ)資本
当連結会計年度末の資本合計は83,413百万円となり、前連結会計年度末に比べて5,074百万円増加しました。親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因です。
③ 経営成績
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要
当社グループの資金需要は、主として、設備新設、改修等に係る投資や、製品製造のための材料及び部品等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金です。
ⅱ)資金の源泉
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローによって得られた資金の活用及び、金融機関からの借入による資金調達を行なっています。
ⅲ)流動性
当社グループは、引き続き営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達により、事業の拡大に必要な資金を確保できるものと考えています。
当社グループの資金管理は、当社が国内子会社を対象とした資金集中管理を実施し、海外子会社も含めたグループ全体の資金効率の向上を図っています。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。
ⅰ)のれんの償却
日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積もり、その期間で償却することとしていましたが、IFRSでは移行日以降の償却を停止しています。この結果、のれん償却額(販売費及び一般管理費)が3,306百万円減少しています。
ⅱ)表示方法の変更
日本基準では営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を金融収益、金融費用に、その他の項目についてはその他の収益、その他の費用又は持分法による投資利益に表示しています。
当社は、2019年6月3日開催の取締役会において、事業環境の変化に適切に対応するための事業ポートフォリオ見直しの一環として、当社の連結子会社であるマイクロトラック・ベル株式会社及びMicrotrac,Inc.の株式を、Verder International B.V.に譲渡することを決議し、同日に株式譲渡契約を締結しました。また、2019年7月8日に株式の譲渡を実施しました。
本株式譲渡の概要は次のとおりです。
1.異動する子会社の概要
① マイクロトラック・ベル株式会社
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(1) |
名称 |
マイクロトラック・ベル株式会社 |
|
|
(2) |
所在地 |
大阪府大阪市住之江区南港東8-2-52 |
|
|
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 仲井 和之 |
|
|
(4) |
事業内容 |
粒子計測機器、材料分析機器などの開発、製造及び販売 |
|
|
(5) |
資本金 |
65.8 百万円 |
|
|
(6) |
設立年月日 |
2014年10月1日 |
|
|
(7) |
当社との関係 |
資本関係 |
当社が100%を保有しております。 |
|
人的関係 |
当社から役員(取締役2名、監査役1名)を派遣しております。 |
||
|
取引関係 |
記載すべき事項はありません。 |
||
② Microtrac,Inc.
|
(1) |
名称 |
Microtrac,Inc. |
|
|
(2) |
所在地 |
215 Keystone Drive Montgomeryville, PA 18936, U.S.A. |
|
|
(3) |
代表者の役職・氏名 |
取締役兼CEO Dennis Martin |
|
|
(4) |
事業内容 |
マイクロトラック粒子径分布測定装置ほか、粉粒体測定装置の製造及び販売 |
|
|
(5) |
資本金 |
3 百万米ドル |
|
|
(6) |
設立年月日 |
2000年1月1日 |
|
|
(7) |
当社との関係 |
資本関係 |
当社の連結子会社が100%を保有しております。 |
|
人的関係 |
当社グループから役員(取締役3名)を派遣しております。 |
||
|
取引関係 |
記載すべき事項はありません。 |
||
③ 最近3年間の経営成績及び財政状態(マイクロトラック・ベル株式会社及びMicrotrac,Inc.の合計)
(単位 百万円)
|
決算期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
2018年12月期 |
|
資産 |
3,581 |
3,864 |
3,815 |
|
資本 |
1,496 |
1,784 |
2,003 |
|
売上収益 |
3,790 |
4,293 |
4,692 |
|
営業利益 |
167 |
394 |
512 |
(注)1.2016年12月期は日本基準、2017年12月期及び2018年12月期はIFRSに基づいて財政状態及び経営成績を算出しています。
2.株式譲渡の相手先の概要
① 譲渡株式数、譲渡価額及び譲渡前後の所有株式の状況
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(1) |
名称 |
Verder International B.V. |
|
|
(2) |
所在地 |
Utrechtseweg 4A, 3451 GG Utrecht, Netherlands |
|
|
(3) |
代表者の役職・氏名 |
CEO Andries Verder |
|
|
(4) |
事業内容 |
科学機器、実験器具、ポンプの製造及び販売 |
|
|
(5) |
当社との関係 |
資本関係 |
記載すべき事項はありません。 |
|
人的関係 |
記載すべき事項はありません。 |
||
|
取引関係 |
記載すべき事項はありません。 |
||
|
関連当事者への該当状況 |
記載すべき事項はありません。 |
||
② 譲渡前後の議決権所有割合の状況
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(1) |
異動前の議決権所有割合 |
100% |
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(2) |
異動後の議決権所有割合 |
0% |
(注)1.譲渡価額につきましては株式譲渡契約における秘密保持義務を踏まえ開示を差し控えさせて頂きます。当該価額については、公正なプロセスを経て株式譲渡相手先との交渉により決定しており、公正価額と認識しております。
当社グループは、各事業分野において、独創的な技術を駆使し、顧客ニーズに合わせた新製品、新技術のための研究、開発を積極的に行なっています。
工業分野では、インダストリアル事業において、LNG液化基地・受入基地向け大型ポンプの機能・効率向上や、石油化学、石油精製、電力、食品、半導体、空調など幅広い分野で使用されるキャンドモータポンプの各国規格対応モデルの開発に加え、燃料電池車向け水素ポンプの開発など、将来のエネルギーシフトを見据えた開発を推進しています。航空宇宙事業においては、民間航空機のジェットエンジン燃料の削減及びCO2削減に貢献する炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形製品の新しい用途開発や独自開発・共同研究を通じた新材料(樹脂・繊維)、新製法の開発・製品化にも積極的に取り組んでいます。また、深紫外線LED事業においては、空気清浄化製品や流水殺菌モジュールなどの製品開発を進めています。
医療分野では、医療機関と患者様に貢献するため、今まで以上に安心・安全・確実な透析医療を提供できる製品の開発を推進しています。次世代の透析治療に対応するための基礎研究を進め、透析装置の機能向上、次期透析装置の開発に取り組んでいます。新規事業分野では、マイクロ波を用いた外科手術用エネルギーデバイスの開発などにも取り組んでいます。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は