当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は、受注高 40,079百万円(前年同期比8.2%減)、売上収益 36,481百万円(同2.7%減)、営業利益 1,268百万円(同41.1%減)、税引前利益 993百万円(同48.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益 733百万円(同47.7%減)となりました。
工業部門では、産油国間の価格競争激化や新型コロナウイルス感染症拡大に伴う原油需要の減少等の影響により3月以降に原油価格が急落し、石油関連事業の原油・ガス採掘など上流分野では3月に入り受注が急激に落ち込みました。既に進行中のプロジェクトの中止、延期は限定的ですが、新規投資案件の中止、延期が発生しています。産業ガス・LNG関連事業は、景況感悪化を受け、一部の投資案件における投資判断の延期やプロジェクトの進捗遅れが発生しています。航空宇宙事業は、当第1四半期においては米ボーイング社の737MAX生産停止の影響により受注高・売上収益が前年同期比で減少しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で世界中の航空会社が運航本数を大幅に削減しており、今後、航空機需要全体が大幅に減少する可能性があります。以上の結果、工業部門全体では前年同期比で減収減益となりました。
医療部門では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、国内外の営業活動は制約を受けていますが、血液透析装置の販売は前年並みを確保しており、昨年から販売を開始した国内の新型装置の引合いも伸長しています。また、急性腎不全への対応やウイルス感染予防のニーズの高まりにより、CRRT事業やヘルスケア製品の販売が伸長し、医療部門全体では前年同期比で増収増益となりました。
このほか、昨年下半期より本格的に開始した国内拠点再編に関わる費用が対前年同期比で増加し、全社では前年同期比で減収減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
工 業 部 門
工業部門は、産業用ポンプ・コンプレッサー等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び深紫外線LED事業で構成しています。
<インダストリアル事業>
インダストリアル事業の受注高は21,210百万円(前年同期比13.2%減)、売上収益は18,329百万円(同8.6%減)となりました。
石油関連事業は、産油国間の価格競争激化や新型コロナウイルス感染症拡大による原油価格下落を受け原油・ガス採掘など上流分野の受注は低調に推移しました。下流分野である石油化学市場は、需要の減速により投資の先送りや定期修繕の見直しが行なわれるなど逆風が吹き始めたものの、現在のところ、受注への影響は出ていません。LEWA社は、3月に入り上流分野において急激に受注が落ち込んだものの、下流分野の案件が好調に推移したため受注高は前年同期比で増加しました。売上収益面では、生産の進捗遅延と営業活動の制限によるアフターセールス事業の停滞により、前年同期比で減収となりました。
産業ガス・LNG関連事業は、景況感悪化を受け、LNG関連施設の投資案件における投資判断の延期やプロジェクトの進捗遅れが発生したため、受注高は減少しました。Cryogenic Industriesグループ(以下、CIグループ)は、既受注案件の生産・出荷が進み増収となりました。なお、CIグループは、小規模LNGプラントの設計・建設を手掛けるエンジニアリング部門を強化することによって顧客への提案の幅を広げ、事業の拡大を図っています。
現在、新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済の停滞と原油価格の下落により事業環境が急速に悪化していますが、中長期的なLNGの需要増加に対応するため、宮崎でのクライオジェニックポンプ試験設備の今年度中の完工を目指していきます。
<航空宇宙事業>
航空宇宙事業の受注高は3,734百万円(前年同期比9.0%減)、売上収益は3,664百万円(同12.1%減)となりました。
当第1四半期においては、米ボーイング社の737MAX生産停止を受け、同機向けのカスケードが出荷停止となり販売が減少しました。また、宮崎工場の減価償却費等の経費が増加したため、前年同期比で減収減益となりました。中長期的には、航空機需要は新興国を中心とした旅客輸送需要の増加によって堅調に伸びていくものと予測されますが、世界中の航空会社における運航本数の大幅削減を受けて航空機需要全体が急速に減少していることから、事業環境の変化に応じた機動的かつ的確な対応を図っていきます。
以上の結果、工業部門の受注高は25,064百万円(前年同期比12.3%減)、売上収益は22,108百万円(同9.0%減)、セグメント利益は1,253百万円(同40.0%減)となりました。
医 療 部 門
<メディカル事業>
国内血液透析事業は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い医療機関への訪問を自粛するなど営業活動は制約を受けていますが、血液透析装置の販売は前年並みを確保しており、昨年から販売を開始した国内の新型装置の引合いは伸びています。また、血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤などの消耗品全般の販売は透析治療が継続的に行なわれたことにより、堅調に推移しました。海外市場は、中国向け出荷が前年同期比で伸長し、全体の売上収益増加に寄与しました。この結果、血液透析事業としては増収ながら、製造経費や物流費の増加等により減益となりました。
CRRT事業は、新型コロナウイルス感染症による急性腎障害対応へのニーズの高まりにより、特に中国において装置・消耗品の販売が増加し、欧州での引き合いも増加して業績は好転しつつあります。
このほか、空間除菌消臭装置「エアロピュア」やオゾン水手洗い装置「ハンドレックス」などのヘルスケア製品の販売が伸長しました。今後、新型コロナウイルス感染症などの感染症拡大防止への貢献のため、ヘルスケア製品の安定供給に向けた増産体制の構築を進めていきます。
以上の結果、医療部門の受注高は15,014百万円(前年同期比0.4%減)、売上収益は14,372百万円(同9.1%増)、セグメント利益は998百万円(同10.9%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は261,543百万円となり、前連結会計年度末に比べて8,558百万円増加しました。現金及び現金同等物の増加が主な要因です。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は181,600百万円となり、前連結会計年度末に比べて12,028百万円増加しました。借入金の増加が主な要因です。
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は79,942百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,470百万円減少しました。その他の包括利益を通じて測定する金融資産の減少が主な要因です。
(3)キャッシュ・フローの分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて7,608百万円増加し、27,912百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは+2,745百万円となりました。売上債権の回収による収入が主な要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△5,737百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは+11,188百万円となりました。借入れによる収入が借入金の返済による支出を上回ったことが主な要因です。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるべきと考えています。なお、現在当社は買収防衛策を導入していません。
② 当社の取り組みの具体的内容
イ 当社は、2025年12月期を最終事業年度とする6ヵ年の中期経営計画「Nikkiso 2025」及び当社グループの企業統治に関する基本方針を掲げた「日機装グループのコーポレート・ガバナンス基本方針」の着実な遂行・実施により、中長期的な企業価値の向上及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。
ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。
なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任します。
③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由
当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は452百万円です。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。