当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)経営成績の分析
2021年第1四半期の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大が収束に至っておらず、依然として見通しにくい環境下にありますが、ワクチン接種率の上昇を背景に主要国の景況感は改善に向かいつつあります。工業部門では、航空機メーカーの大幅な減産を受けて航空宇宙事業の売上収益の回復には時間を要する見通しですが、インダストリアル事業は世界的な経済活動が徐々に持ち直してきたことを受けて原油・ガス採掘関連など上流分野の需要回復の兆しが見え始めるとともに、海洋環境規制の高まりを背景とした船舶向けLNG用ポンプの引合いが急増しています。医療部門では、医療機関への訪問規制など営業活動が制限される中ではありますが、国内の血液透析装置の需要が活発で、海外市場でも装置需要の回復が見られることから、前年同期比で売上収益が大幅に拡大しています。加えて、深紫外線LED技術を活用したヘルスケア事業の販売増が寄与し、メディカル事業が全社業績を牽引する形となりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の当社グループ業績は、受注高 42,185百万円(前年同期比5.3%増)、売上収益 38,257百万円(同4.9%増)、営業利益 2,728百万円(同115.1%増)、税引前利益 3,352百万円(同237.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 2,226百万円(同203.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
工 業 部 門
工業部門は、産業用ポンプ・コンプレッサー・発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛けるインダストリアル事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び深紫外線LED事業で構成しています。
<インダストリアル事業>
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による経済活動の停滞により、依然として先行きの不透明感が続いていますが、徐々に原油・ガス採掘など上流分野の大型プロジェクト再開の兆しが見え始めています。また、FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)向けを中心に引合いは活発化しています。
LEWA社は、足元では上流分野向け大型機器等の受注が落ち込んでいますが、下流分野となる石油化学市場においては好調を維持しており、既受注案件の生産・出荷を確実に進めアフターセールス事業も伸長した結果、LEWA社全体で増収増益を確保しました。
産業ガス・LNG関連では、足元では新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるLNG関連施設プロジェクトの延期や見直し等もあり厳しい事業環境が継続していますが、脱炭素社会への移行に向けた取組みが世界的に加速している中、LNGは「カーボンフリー」エネルギーへの移行エネルギーとして中長期的な需要は底堅い見通しです。
Cryogenic Industriesグループ(以下、CIグループ)は既受注案件に確実に取組み、売上収益は前年同期並みにとどまりましたが、コスト削減等の取組みが奏功し収益性は改善しています。一方で、海洋における環境規制の強化を受けLNG動力船・運搬船向け受注が大きく拡大しています。
インダストリアル事業全体では、LEWA社とCIグループが補い合い、受注、売上は前年同期並みを確保し、収益性は改善する結果となりました。その他、電子部品製造機器事業は、5G関連など需要は右肩上がりで伸長しており、MLCC向け装置の受注は好調に推移しています。
<航空宇宙事業>
新型コロナウイルス感染症による移動制限の長期化に伴い航空機需要が減退し、顧客在庫が過剰となり出荷調整が必要となるなど、売上収益は大幅に減少しており、事業環境は当面厳しい状況が続くものと予想されます。
こうした厳しい環境の中、足元の事業環境の変化に応じ、既存技術を活用した周辺製品への取組みを進めています。また、航空機メーカーと共同で次世代機用の材料や製法開発を進めるとともに、次世代交通手段eVTOL(電動垂直離着陸機)や水素を燃料とする航空機の実用化といった新市場創出へ向けた取組みも開始しています。
今後、国内の生産機能を宮崎に集約するなどコスト削減や生産効率化を進め収益力改善を目指すとともに、将来の需要回復を見据えた研究開発の推進、宮崎・ベトナムにおける生産体制の再構築等事業体質の強化を図っていきます。
以上の結果、工業部門の受注高は24,910百万円(前年同期比0.7%減)、売上収益は20,853百万円
(同5.7%減)、セグメント利益は1,426百万円(同12.8%増)となりました。
医 療 部 門
<メディカル事業>
メディカル事業は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、国内外ともに医療機関の訪問制限が厳しく営業活動の制約を受けています。そうした中、国内血液透析市場においては、2019年から販売している主力の高機能血液透析装置の評価が高く、また感染症対策として病室や個室での透析治療の需要が急速に高まったこともあって装置販売が好調に推移しました。また、当社血液透析装置との組み合わせで付加価値を提供できる血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤など消耗品の販売も堅調です。海外市場では、新型コロナウイルス感染症拡大による市場悪化からの回復が見られる欧州、アジアにおいて血液透析装置の需要が戻り始めており、前年同期比で販売が増加しました。
CRRT(急性血液浄化療法)事業は、新型コロナウイルス感染症による急性腎障害対応へのニーズの高まりを受け、主力の中国市場における装置販売が堅調に推移した他、消耗品販売が伸長し、前年同期並みの業績を確保しました。
深紫外線LED技術を活用したヘルスケア事業は、本格的な事業展開に向けた基盤整備を進めています。昨年、発売開始した空間除菌消臭装置「Aeropure Series S(8畳用)」に加え、4月に新たに発売開始した大容量タイプ「Aeropure Series M(20畳用)」は、医療機関を中心に公共交通機関、宿泊施設などからの引合いは堅調です。今後、更なる製品ラインアップの拡充を進めるとともに、当下半期以降に予定している中国、欧米への海外展開に向けた準備を進めていきます。
以上の結果、医療部門の受注高は18,044百万円(前年同期比20.2%増)、売上収益は18,162百万円(同26.4%増)、セグメント利益は2,282百万円(同133.5%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は288,647百万円となり、前連結会計年度末に比べて15,752百万円増加しました。現金及び現金同等物の増加が主な要因です。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は193,618百万円となり、前連結会計年度末に比べて8,903百万円増加しました。借入金の増加が主な要因です。
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は95,029百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,849百万円増加しました。在外営業活動体の換算差額の影響が主な要因です。
(3)キャッシュ・フローの分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて6,030百万円増加し、34,600百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは+4,300百万円となりました。税引前四半期利益の計上が主な要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△4,067百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは+4,585百万円となりました。借入れによる収入が借入金の返済による支出を上回ったことが主な要因です。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は483百万円です。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。