当社グループの業績等の概要は次の通りです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2017年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
また、第1四半期連結会計期間より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSベースに組み替えて比較分析を行っております。
なお、当社グループの業績管理は、事業セグメント損益及び営業損益により行われております。事業セグメント損益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しており、日本基準における営業損益に代替するものとして利用しております。
日本基準とIFRSの主な差異については、ご参考として、当社ウェブサイト
(http://www.brother.co.jp/investor/individual/ifrs/index.htm)に掲載しております。
(1)業績
当期における世界経済を振り返りますと、米国においては、雇用や所得環境の回復を背景とした消費者マインドの改善など、個人消費が底堅く推移したことに加え、新政権の経済政策への企業の期待などにより景気は回復基調が続きました。欧州においては、ユーロ安などの要因を受け、製造業を中心に改善傾向が続いたものの、英国のEU離脱などの政治的な不透明感の影響もあり、景気は力強さを欠く状態が続きました。中国においては、輸出の低迷や、個人消費の増勢鈍化など、景気は緩やかながら減速基調が続きました。また、日本においては、外部環境に不透明感は残るものの、企業活動や個人消費は全体的に底堅く推移しており、景気は緩やかながら改善基調が続きました。
このような状況の中、当社グループの連結業績は、通信・プリンティング機器が、米国や中国を中心にグローバルで堅調に推移したことに加え、ドミノプリンティングサイエンス(以下、「ドミノ」)の連結子会社化の効果などがあったものの、産業機器が、前期に計上したIT関連顧客向けの大口案件が一巡したことによる影響で減収となったほか、円高に伴う為替のマイナス影響もあり、売上収益は前期比6.0%減の641,185百万円となりました。事業セグメント利益は、円高による為替のマイナス影響に加え、産業機器の減収に伴うマシナリー事業の大幅減益などのマイナス要因があったものの、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業において、販売促進費の効率化、在庫水準の適正化などの収益性改善に向けた取り組みを推進した効果や、前期に計上したドミノの株式取得等に係る費用がなくなった効果等により、前期比10.6%増の60,759百万円となりました。営業利益は、増益とはなったものの、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業において、収益力強化のための構造改革に伴う一時費用を計上したことに加え、為替予約関連の収益が減ったこともあり、前期比0.9%増の59,152百万円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、税効果会計の影響で税金費用が減少したことにより、前期比14.6%増の47,242百万円となりました。
*平均為替レート(連結)は次の通りであります。
当期 米ドル : 109.03円 ユーロ : 119.37円
前期 米ドル : 120.16円 ユーロ : 132.36円
セグメント別の業績は、次の通りであります。
1) プリンティング・アンド・ソリューションズ事業
売上収益 383,628百万円(前期比△7.6%)
○通信・プリンティング機器 338,562百万円(前期比△7.7%)
グローバルで、モノクロレーザー複合機やカラーレーザー複合機が堅調に推移するなど、現地通貨ベースでは前期を上回る実績となったものの、円高による為替のマイナス影響が大きく、全体では減収となりました。
○電子文具 45,066百万円(前期比△6.9%)
各地域とも需要が堅調に推移したことにより、現地通貨ベースでは前期を上回る実績となったものの、円高による為替のマイナス影響が大きく、全体では減収となりました。
事業セグメント利益 45,654百万円(前期比+36.1%)
営業利益 45,520百万円(前期比+16.7%)
円高による為替のマイナス影響はあったものの、販売促進費の効率化、在庫水準の適正化など、グループ全体での収益改善に向けた取り組みを推進した効果により、増益となりました。
2) パーソナル・アンド・ホーム事業
売上収益 44,409百万円(前期比△12.9%)
円高による為替のマイナス影響に加え、主に米州での需要が伸び悩んだこともあり、全体では減収となりました。
事業セグメント利益 2,038百万円(前期比△57.1%)
営業利益 1,880百万円(前期比△61.4%)
円高による為替のマイナス影響に加え、研究開発費などの先行投資の増加もあり、大幅な減益となりました。
3) マシナリー事業
売上収益 90,944百万円(前期比△8.4%)
○工業用ミシン 26,802百万円(前期比△12.8%)
東南アジア地域での縫製産業の設備投資需要が一時的に鈍化したことに加え、円高に伴う為替のマイナス影響などもあり、減収となりました。
○産業機器 45,352百万円(前期比△10.0%)
当期の後半に中国のIT関連顧客からのスポット受注があったほか、自動車関連市場向けも堅調に推移したものの、前期に計上したIT関連顧客向けの大口案件が一巡したことによる影響により、減収となりました。
○工業用部品 18,789百万円(前期比+3.6%)
各地域とも堅調に推移し、前期並みの水準となりました。
事業セグメント利益 6,177百万円(前期比△45.9%)
営業利益 5,980百万円(前期比△47.4%)
減収となったことに加え、成長に向けた先行投資の増加の影響や、円高による為替のマイナス影響もあり、大幅な減益となりました。
4) ネットワーク・アンド・コンテンツ事業
売上収益 49,731百万円(前期比△7.7%)
前期に投入した通信カラオケ機器の新モデルの投入効果が一巡したことにより、減収となりました。
事業セグメント利益 2,213百万円(前期比+1.7%)
営業利益 854百万円(前期 営業損失 470百万円)
減収とはなったものの、経費削減などの取り組みの効果もあり、事業セグメント利益は増益となりました。営業利益については、収益力強化のための構造改革に伴う一時費用を計上した影響があるものの、前期に計上した固定資産などの減損損失がなくなったこともあり、大幅な損益改善となりました。
5) ドミノ事業
売上収益 59,354百万円
英国のEU離脱などの影響を受けたポンドの急落など、事業環境の変化はあったものの、主力のコーディング・マーキング事業を中心に、グローバルで安定的に推移しました。
事業セグメント利益 4,177百万円
営業利益 4,366百万円
将来の利益成長を実現するための先行投資を積極的に実施したことに加え、ポンド安に伴う為替のマイナス影響などがあったものの、経費の削減などの効果もあり、期初に計画していた利益目標を達成いたしました。
※2015年7月1日以降に計上されるドミノ及びその子会社に関連する売上収益及び損益を、ドミノ事業セグメントとして開示しており、当期は、前期との比較はありません。
(2)キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」)は、営業活動により99,155百万円増加、投資活動により23,271百万円減少、財務活動により30,389百万円減少等の結果、当連結会計年度は前連結会計年度に比べ44,645百万円増加し、112,032百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次の通りです。
1)営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前利益は61,257百万円で、減価償却費及び償却費33,811百万円など、非資金損益の調整の他、棚卸資産の減少9,609百万円、営業債務及びその他の債務の増加5,748百万円などによる資金増減があり、法人所得税の支払12,076百万円などを差し引いた結果、99,155百万円の資金の増加となりました。前期との比較では、47,850百万円の資金の増加となりました。これは、棚卸資産の減少、営業債務及びその他の債務の増加などのためです。
2)投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出20,497百万円、負債性金融商品の売却又は償還による収入12,371百万円、無形資産の取得による支出8,454百万円、負債性金融商品の取得による支出8,126百万円などにより、23,271百万円の資金の減少となりました。前期との比較では、193,726百万円の資金の増加となりました。これは、前期において、ドミノの株式取得等に伴う、事業の取得による支出などがあったためです。
3)財務活動によるキャッシュ・フロー
長期借入金の返済による支出12,312百万円、配当金の支払額9,359百万円などにより、30,389百万円の資金の減少となりました。前期との比較では、164,706百万円の資金の減少となりました。これは、前期において、ドミノの株式取得に伴う資金調達により、借入による収入などがあったためです。
(3)並行開示情報
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下の通りであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表につきましては、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
また、当要約連結財務諸表は、百万円未満を切り捨てて表示しております。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2016年3月31日) |
当連結会計年度 (2017年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
340,174 |
360,318 |
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
123,071 |
115,507 |
|
無形固定資産 |
164,617 |
137,710 |
|
投資その他の資産 |
39,947 |
43,802 |
|
固定資産合計 |
327,636 |
297,020 |
|
資産合計 |
667,811 |
657,339 |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
138,517 |
144,765 |
|
固定負債 |
189,570 |
158,393 |
|
負債合計 |
328,088 |
303,158 |
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
349,011 |
390,062 |
|
その他の包括利益累計額 |
△26,864 |
△53,389 |
|
新株予約権 |
736 |
860 |
|
非支配株主持分 |
16,839 |
16,647 |
|
純資産合計 |
339,722 |
354,181 |
|
負債純資産合計 |
667,811 |
657,339 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
|
売上高 |
745,888 |
696,984 |
|
売上原価 |
400,328 |
367,262 |
|
売上総利益 |
345,559 |
329,721 |
|
販売費及び一般管理費 |
298,282 |
274,439 |
|
営業利益 |
47,276 |
55,281 |
|
営業外収益 |
7,594 |
6,673 |
|
営業外費用 |
6,260 |
6,154 |
|
経常利益 |
48,611 |
55,801 |
|
特別利益 |
3,927 |
1,268 |
|
特別損失 |
3,192 |
2,348 |
|
税金等調整前当期純利益 |
49,346 |
54,721 |
|
法人税等合計 |
17,900 |
14,672 |
|
当期純利益 |
31,445 |
40,049 |
|
非支配株主に帰属する当期純利益 |
428 |
198 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
31,017 |
39,851 |
要約連結包括利益計算書(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
|
当期純利益 |
31,445 |
40,049 |
|
その他の包括利益合計 |
△50,494 |
△26,445 |
|
包括利益 |
△19,048 |
13,604 |
|
(内訳) |
|
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
△19,437 |
13,327 |
|
非支配株主に係る包括利益 |
388 |
277 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本合計 |
その他の包括利益 累計額合計 |
新株予約権 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
326,573 |
23,589 |
615 |
16,505 |
367,284 |
|
当期変動額 |
22,437 |
△50,454 |
120 |
334 |
△27,561 |
|
当期末残高 |
349,011 |
△26,864 |
736 |
16,839 |
339,722 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本合計 |
その他の包括利益 累計額合計 |
新株予約権 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
349,011 |
△26,864 |
736 |
16,839 |
339,722 |
|
当期変動額 |
41,051 |
△26,524 |
123 |
△192 |
14,458 |
|
当期末残高 |
390,062 |
△53,389 |
860 |
16,647 |
354,181 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
49,241 |
99,155 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△215,091 |
△23,271 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
134,317 |
△30,389 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△6,708 |
△849 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△38,241 |
44,645 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
104,732 |
66,690 |
|
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 |
- |
589 |
|
連結子会社の決算日変更に伴う現金及び現金同等物の増加額 |
- |
108 |
|
非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物の増加額 |
198 |
- |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
66,690 |
112,032 |
⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(会計方針の変更)
(企業結合に関する会計基準等の適用)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日。以下「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を当連結会計年度から適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しております。また、当連結会計年度の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しております。加えて、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組替えを行っています。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
この結果、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ1,702百万円減少しております。なお、当連結会計年度末の資本剰余金に与える影響はありません。
当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書においては、連結範囲の変動を伴う子会社株式の取得関連費用に係るキャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載しております。
また、当連結会計年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額はそれぞれ、6.56円、6.56円及び6.54円減少しております。
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
該当事項はありません。
⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 46.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(のれん及び無形資産)
日本基準において、のれんはその効果の及ぶ年数にて均等償却を行っておりましたが、IFRSでは、のれんは償却を行わず、減損の兆候の有無に関わらず毎期減損テストを実施しております。
この影響により、IFRSでは日本基準に比べて営業利益が6,370百万円増加し、親会社の所有者に帰属する当期利益が6,369百万円増加しております。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
プリンティング・アンド・ソリューションズ (百万円) |
476,459 |
△0.3% |
|
パーソナル・アンド・ホーム (百万円) |
50,971 |
△7.2% |
|
マシナリー (百万円) |
91,525 |
△10.7% |
|
ネットワーク・アンド・コンテンツ (百万円) |
39,166 |
△1.6% |
|
ドミノ (百万円) |
63,081 |
- |
|
その他 (百万円) |
6,457 |
△28.9% |
|
合計 (百万円) |
727,661 |
△0.7% |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.従来のマシナリー・アンド・ソリューションズ事業及び工業用部品事業をマシナリー事業として統合しており、前年同期比の増減は、前期の両事業の合計金額との比較を記載しております。
4.2015年7月1日以降のドミノ及びその子会社に関連する生産高を、ドミノ事業セグメントとして開示しており、当期は、前期との比較はありません。
(2)受注実績
当社グループの生産活動は、その多くを見込生産で行っておりますので、受注実績は記載しておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
プリンティング・アンド・ソリューションズ (百万円) |
383,628 |
△7.6% |
|
パーソナル・アンド・ホーム (百万円) |
44,409 |
△12.9% |
|
マシナリー (百万円) |
90,944 |
△8.4% |
|
ネットワーク・アンド・コンテンツ (百万円) |
49,731 |
△7.7% |
|
ドミノ (百万円) |
59,354 |
- |
|
その他 (百万円) |
13,117 |
△10.0% |
|
合計 (百万円) |
641,185 |
△6.0% |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.従来のマシナリー・アンド・ソリューションズ事業及び工業用部品事業をマシナリー事業として統合しており、前年同期比の増減は、前期の両事業の合計金額との比較を記載しております。
5.2015年7月1日以降に計上されるドミノ及びその子会社に関連する販売実績を、ドミノ事業セグメントとして開示しており、当期は、前期との比較はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
ブラザーグループは、すべてのステークホルダーから信頼され、従業員にとって心の底から誇りの持てる企業となることを目指しています。2002年に策定した中長期ビジョン「Global Vision 21」では、ブラザーグループが目指す3つの項目を以下の通り掲げ、事業活動に取り組んでいます。
・「グローバルマインドで優れた価値を提供する高収益体質の企業」になる
・ 独自の技術開発に注力し「傑出した固有技術によってたつモノ創り企業」を実現する
・「“At your side.”な企業文化」を定着させる
(2)中長期的な経営戦略、経営環境及び対処すべき課題
ブラザーグループでは、「Global Vision 21」実現に向けたロードマップとして、中期戦略を策定しております。2015年度を最終年度とした5年間の中期戦略「CS B2015」では、最終年度の業績目標を、日本会計基準で、売上高7,500億円、営業利益580億円とし、すべての事業において成長戦略を推進し、事業を拡大することを目指してまいりました。期間中、既存の各事業の成長に加え、為替の後押しや、M&Aにて英国のドミノや株式会社ニッセイを連結子会社化したことなどにより、売上高は目標としていた水準に近いところまで到達しました。一方、営業利益については、2014年度に、ほぼ目標達成となる575億円を計上したものの、最終年度となる2015年度は、ドミノのM&Aに伴う一時的な費用の計上や、通信・プリンティング機器、産業機器の事業環境の急速な変化などの影響もあり、目標を大きく下回る結果となりました。
このように、特に既存事業における事業環境が急激に変化する中、当社が目指す「未来永劫に繁栄する会社」を実現するためには、収益を持続的に生み出すことのできる筋肉質な企業への転換が必要となります。このような認識のもと、ブラザーグループでは、「時代や環境の変化に対応し、生き残ってきたDNAを伝承し、未来永劫の繁栄に向けて、変革や成長領域に挑戦し続ける複合事業企業」を全社として目指す姿と定め、2018年度を最終年度とする新中期戦略「CS B2018」を策定いたしました。
この新中期戦略「CS B2018」では、“Transform for the Future ~変革への挑戦~”をテーマに掲げ、グループ全体で「事業・業務・人財」の3つの変革にチャレンジするとともに、現在のプリンティング事業中心の体制から、今後の成長が見込まれる産業用領域や新規事業に重点を置いた、複合事業企業への転換を目指してまいります。
事業分野別では、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業は、中心事業である通信・プリンティング機器の位置付けを「全社の成長を牽引する基軸事業から、ポートフォリオ強化を支える収益力強化事業」へと変更し、収益力強化に向け、開発・製造・販売など、徹底的な効率化を推進し、会社全体を収益面で支える事業へと転換を図ります。一方で、オフィス向け、特殊用途向けのソリューション領域での成長を目指してまいります。
家庭用ミシンを扱うパーソナル・アンド・ホーム事業では、高級機から低級機までの圧倒的なグローバルNo.1の維持と、クラフト事業で新たな「作る楽しみ」への挑戦により、売上の拡大と高い収益性の確保を図ります。
マシナリー事業では、工業用ミシン、産業機器、工業用部品に共通する成長テーマとして、ファクトリーオートメーション領域への挑戦を定め、既存製品の周辺領域の提供や、事業内でのシナジーの追求などにより、お客様の生産活動の効率化を実現するとともに、事業の拡大を目指してまいります。
通信カラオケ機器を軸とするネットワーク・アンド・コンテンツ事業においては、キャッシュカウ化に向けた構造改革の完遂を方針に定め、最終年度に営業利益率5%を達成することを目標に、収益力の底上げを進めてまいります。
ドミノ事業においては、グループを牽引する新たな事業として、既存技術とのシナジーを最大化し、コーディング・マーキング及びデジタル印刷でのビジネス拡大を図り、ブラザーグループの次世代の成長の柱とするべく、高い成長を目指してまいります。今後は当社がこれまでに培ってきた様々な印字技術や、グローバルな開発・製造・販売体制を活用し、ドミノのグローバルなビジネス展開を加速させるとともに、新たな顧客価値の創出に取り組んでまいります。
「CS B2018」の最終年度である2018年度の業績目標は、新中期戦略初年度の2016年度の実績や、為替レートが円高方向に推移したことを考慮し、売上収益を7,500億円から6,850億円へ、営業利益を600億円から630億円へと変更しております。
なお、文中に記載されている将来に関する事項は、その作成時点での予想や一定の前提に基づいており、その達成及び将来の業績を保証するものではありません。
また、当社は会社の支配に関する方針について次の通り定めております。
会社の支配に関する基本方針
1) 基本的な考え方
当社グループは、その売上高の80%以上を海外市場で上げており、40以上の国と地域に生産拠点や販売・サービス拠点を有し、連結ベースでの従業員も3万名を超えております(2017年3月現在)。当社の企業価値は、当社グループが事業を行っているこれらの国・地域におけるビジネスパートナーとの信頼関係や従業員のモラルに大きく依存しております。
また、当社グループは、企画・開発・設計・製造・販売・サービスなどのあらゆる場面で、お客様を第一に考える「“At your side.”な企業文化」を定着させ、世界各国のお客様から、「信頼できるブランド」と評価いただけるよう、事業活動を行っております。その実現のため、独自のマネジメントシステムである「Brother Value Chain Management(ブラザー・バリュー・チェーン・マネジメント)」を経営の中核として構築し、常に改善することによって、お客様の求める価値を迅速に提供してまいります。
このような状況において、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについても、あらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)を受け入れるかどうかは、当社経営陣による経営方針およびその推進と比較して、最終的には、当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えますが、当社株主の皆様が、大規模買付行為の当否について適切な判断を行うためには、当社取締役会を通じ、当該大規模買付行為の内容、当該大規模買付行為が当社企業価値に与える影響、当該大規模買付行為に代わる提案の有無等について、当社株主の皆様に必要十分な情報が提供される必要があると考えます。
注1:特定株主グループとは、
(ⅰ)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)
または、
(ii)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者およびその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。以下同じとします。)
を意味します。法令の改正等が行われた場合には、上記に相当する実質をもつ内容として適宜調整されるものとします。
注2:議決権割合とは、
(ⅰ)特定株主グループが、注1の(i)記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。)も計算上考慮されるものとします。)
または、
(ii)特定株主グループが、注1の(ii)記載の場合は、当該大規模買付者および当該特別関係者の株券等所有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計
をいいます。
各議決権割合の算出にあたっては、総議決権の数(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)および発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書および自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとします。法令の改正等が行われた場合には、上記に相当する実質をもつ内容として適宜調整されるものとします。
注3:株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等を意味します。法令の改正等が行われた場合には、上記に相当する実質をもつ内容として適宜調整されるものとします。
2) 当社株式の大規模買付行為への対応方針
当社取締役会は、このような基本的な考え方に立ち、2009年6月23日開催の第117回定時株主総会にて株主の皆様のご承認をいただいたうえで、当社株式の大規模買付行為への対応方針を導入し、2012年6月26日開催の第120回定時株主総会にて株主の皆様のご承認をいただいたうえで、所要の修正を行い更新し、2015年6月23日開催の第123回定時株主総会にて株主の皆様のご承認をいただき、所要の変更を行ったうえで、継続いたしました(以下、変更後の当社株式の大規模買付行為への対応方針を「本対応方針」といいます。)。本対応方針は、大規模買付行為についての情報の収集と代替案提示の機会の確保を目的として当社株式の大規模買付行為に関するルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)を設定し、大規模買付者に対しては大規模買付ルールの順守を求めることとし、大規模買付者が大規模買付ルールを順守しない場合には、当社取締役会として一定の対抗措置を講じる方針です。
3) 大規模買付ルールの内容
当社取締役会は、大規模買付行為が以下に定める大規模買付ルールに従って行われることにより、当該大規模買付行為についての情報収集と代替案提示の機会が確保され、ひいては当社株主共同の利益に合致すると考えます。この大規模買付ルールとは、(イ)大規模買付者は、大規模買付行為に先立ち当社取締役会に対して十分な情報を提供しなければならず、(ロ)当社取締役会が当該情報を検討するために必要である一定の評価期間が経過した後にのみ、大規模買付者は大規模買付行為を開始することができるというものです。具体的には以下の通りです。
① 意向表明書の提出
大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、まず当社宛に、大規模買付ルールに定められた手続きを順守する旨を約束した書面(以下、「意向表明書」といいます。)をご提出いただくこととします。意向表明書には、大規模買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先および提案する大規模買付行為の概要を示していただきます。
② 情報の提供
次に、大規模買付者には、当社取締役会に対して、当社株主の皆様の判断および取締役会による意見形成(代替案の提示を含みます。)のために必要十分な情報(以下、「大規模買付情報」といいます。)を提供していただきます。その項目は以下の内容を含みますが、当社取締役会は、独立諮問委員会に諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重し、大規模買付者から当初提供していただくべき大規模買付情報のリストを作成いたします。
1. 大規模買付者およびそのグループの概要
2. 大規模買付行為の目的および内容
3. 買付対価の算定根拠および買付資金の裏付け
4. 大規模買付行為完了後に意図する当社経営方針および事業計画
大規模買付者から大規模買付情報を提供していただくため、当社は、①の意向表明書の受領後5営業日以内に、大規模買付者から当初提供していただくべき大規模買付情報のリストを大規模買付者に交付します。なお、当初提供していただいた情報だけでは大規模買付情報として不足していると合理的に考えられる場合には、当社取締役会は、当社取締役会が意向表明書を受領した日から60日を経過するまでの間(以下、「情報提供要請期間」といいます。)において、独立諮問委員会に諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重し、追加的に情報提供をしていただくことがあります。当社取締役会に提供された大規模買付情報は、当社株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、適切と判断する時点で、その全部または一部を開示します。
③ 取締役会による検討期間
大規模買付者は、取締役会評価期間が経過するまでの間は、大規模買付行為を開始することはできません。
すなわち、当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付情報の提供が完了した旨を証する書面を当社取締役会が大規模買付者に交付した日もしくは情報提供要請期間が満了した日から起算して、最大60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合)または最大90日間(その他の大規模買付行為の場合)を取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として与えられるべきものと考えます。取締役会評価期間中、当社取締役会は、提供された大規模買付情報を十分に評価・検討し、独立諮問委員会へ諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重し、取締役会としての意見をとりまとめ、開示します。また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉すること、当社取締役会として当社株主の皆様へ代替案を提示することもあります。
当社取締役会による検討もしくは交渉の結果、大規模買付行為が当社企業価値ひいては株主共同の利益を最大化させるものであると当社取締役会が判断をした場合には、速やかに取締役会評価期間を終了させ、その旨を開示いたします。
4) 独立諮問委員会
大規模買付ルールに係る当社取締役会の運用の適正性を確保し、大規模買付行為が行われる際に当社取締役会が行う判断の公正性、透明性をより一層担保するために独立諮問委員会を設置します。
大規模買付ルールでは、後述の 5)において、対抗措置発動にかかる事項を定めておりますが、このような対抗措置を発動する場合など、大規模買付ルールの運用に関する当社取締役会の重要な判断にあたっては、原則として独立諮問委員会に諮問を行うこととし、当社取締役会はその助言・勧告を最大限尊重するものといたします。独立諮問委員会の詳細は後記の通りです。なお、独立諮問委員会の詳細については、当社取締役会が行う判断の公正性、透明性をより一層担保するという趣旨に合致する合理的な範囲内で、取締役会の決議により、変更され得るものとします。
5) 大規模買付行為が実施された場合の対応
大規模買付者によって大規模買付ルールが順守されない場合には、当社取締役会は、独立諮問委員会へ諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重し、当社企業価値ひいては株主共同の利益の保護を目的として、新株予約権の無償割当てを行い、大規模買付行為に対抗することがあります。
具体的対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合には、議決権割合が一定割合以上の特定株主グループに属する者に新株予約権の行使を認めない旨の条件または当社が新株予約権の一部を取得する場合に、特定株主グループに属する者以外の新株予約権者が所有する新株予約権のみを取得することができる旨を定めた取得条項を付するなど、大規模買付ルールを順守しない者への対抗措置としての効果を勘案した条件等を設けることがあります。
大規模買付ルールが順守されている場合、当社取締役会は、大規模買付行為が当社企業価値ひいては株主共同の利益に回復し難い損害をもたらすことが明らかでない限り、株主の皆様の意思に基づくことなく当社取締役会の判断のみで大規模買付行為を阻止しようとすることはありません。
当社取締役会は、当社企業価値ひいては株主共同の利益に回復し難い損害をもたらすことが明らかな場合として、以下の①から⑤までに掲げられる行為が意図されている場合を想定しております。
① 株式を買い占め、その株式について当社に対して高値で買取りを要求する行為
② 当社を一時的に支配して、当社の重要な資産等を廉価に取得する等当社の犠牲のもとに大規模買付者の利益を実現する経営を行うような行為
③ 当社の資産を大規模買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為
④ 当社の経営を一時的に支配して当社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って高値で株式を売り抜ける行為
⑤ 強圧的二段階買付(最初の買付で全株式の買付を勧誘することなく、二段階目の買付条件を株主に対して不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付等の株式売買を行うことをいいます。)等株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのある買付である場合
対抗措置の発動については、弁護士、財務アドバイザーなどの外部専門家の助言を求め、また社外取締役や監査役の意見も十分尊重し、独立諮問委員会へ諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重したうえで、当社取締役会で決定し、適時適切な開示を行います。
上記の対抗措置を発動するに際し、当社取締役会が当社株主共同の利益の観点から株主の皆様の意見を確認させていただくことが適切であると判断した場合には、株主総会を開催することといたします。当社取締役会が株主総会を開催することを決定した場合には、その時点で株主総会を開催する旨および開催理由の開示を行います。
なお、当社取締役会は、対抗措置の発動を決定した後、大規模買付者が大規模買付行為の撤回または変更を行うなどの理由により対抗措置の発動が適切でないと判断した場合には、弁護士、財務アドバイザーなどの外部専門家の助言を求め、また社外取締役や監査役の意見も十分尊重し、独立諮問委員会へ諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重したうえで、対抗措置の発動の停止または変更を行うことがあります。この場合、当社取締役会はその旨を速やかに開示いたします。
6) 株主・投資家に与える影響等
① 大規模買付ルールが株主・投資家に与える影響等
大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、さらには、当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を保証することを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、十分な情報のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社株主共同の利益の保護につながるものと考えます。したがいまして、大規模買付ルールの設定は、当社株主および投資家の皆様が適切な投資判断を行う前提として適切なものであり、当社株主および投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
なお、上記 5)において述べた通り、大規模買付者が大規模買付ルールを順守するか否かにより大規模買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、当社株主および投資家の皆様におかれましては、大規模買付者の動向にご注意くださるようお願いいたします。
② 対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等
大規模買付者が大規模買付ルールを順守しなかった場合には、当社取締役会は、当社企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、独立諮問委員会へ諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重し、対抗措置をとることがあります。この場合に想定される当該対抗措置の仕組上、当社株主の皆様(大規模買付ルールに違反した大規模買付者を除きます。) において、新株予約権の無償割当ておよびそれに引き続く株式の交付により、その保有する当社の株式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの、保有する当社の株式全体の価値の希釈化は生じないことから、法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。ただし、当社取締役会が新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、大規模買付者が大規模買付行為を撤回した等の事情により、無償割当ての中止、または新株予約権の行使期間開始日前日までに当社が当社株式を交付することなく無償での新株予約権の取得を行うことがあります。この場合、1株当たりの当社株式の価値の希釈化は生じないことから、1株当たりの当社株式の価値の希釈化が生じることを前提として当社株式の売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により不測の損害を被る可能性があります。当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令および金融商品取引所規則に従って適時適切な開示を行います。
なお、対抗措置として行われる新株予約権の無償割当てにつきましては、当社取締役会が別途定める割当て期日における最終の株主名簿に記載または記録された株主の皆様に新株予約権が割当てられますので、新株予約権を取得するためには、新株予約権の割当て期日までに振替手続を完了していただく必要があります。かかる手続きの詳細につきましては、実際に新株予約権の無償割当てを実施することになった際に、法令に基づき別途お知らせいたします。
また、新株予約権の無償割当てを行う場合には、当社取締役会が定める日をもって特定株主グループに属する者以外の株主の皆様が有する新株予約権を当社が取得し、これと引換えに当社株式を交付する場合があります。この場合には、特定株主グループに属する者以外の株主の皆様は当社が取得の手続きをとることにより、新株予約権の行使のための金銭を払い込むことなく、当社による取得の対価として、新株予約権の目的となる当社株式を受領することになります。なお、取得の対象となる株主の皆様には、別途ご自身が特定株主グループに属する者でないこと等を確認する当社所定の書式による書面や、振替株式を記録するための口座の情報をご提出いただくことがあります。
7) 本対応方針の発効日および有効期限
本対応方針は、2015年6月23日開催の当社株主総会後に最初に開催された当社取締役会の決議をもって同日より発効し、有効期限は、2018年に開催される当社定時株主総会後に最初に開催される取締役会の終了時点までとします。
なお、本対応方針の有効期間中であっても、関係法令の整備等を踏まえ、当社企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から本対応方針を随時見直し、取締役会の決議により、必要に応じて本対応方針を廃止し、または変更する場合がございます。ただし、株主総会において株主の皆様からいただいたご承認の趣旨に反する本対応方針の変更は行わないこととし、また、本対応方針の廃止または変更については、当社取締役会は、独立諮問委員会に諮問のうえ、その助言・勧告を最大限尊重して、行うこととします。
また、株主総会において本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応方針は廃止されます。
当社は、本対応方針が廃止され、または変更された場合には、当該廃止または変更の事実および(変更の場合には)変更内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を速やかに行います。
8) 本対応方針の合理性についての当社取締役会の判断
1.本対応方針が当社の基本的な考え方に沿うものであること
本対応方針は、大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保すること、または株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とすることで、当社企業価値ひいては株主共同の利益を確保するためのものであり、当社の基本的な考え方(前記 1)に沿うものです。
2.本対応方針が当社株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするもので はないこと
当社取締役会は以下の理由から、本対応方針が当社株主共同の利益を損なうものではなく当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
① 株主意思を反映するものであること
本対応方針は、当社株主総会において株主の皆様のご承認を得て、その株主総会終了後の当社取締役会の決議をもって発効しております。また、本対応方針の有効期間の満了前であっても、株主総会において本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。
② 独立性のある社外者の助言・勧告の尊重
当社は、本対応方針の運用の適正性を確保し、大規模買付行為が行われた際に当社取締役会が行う判断の公正性、透明性をより一層担保するために独立諮問委員会を設置いたします。当該独立諮問委員会は、諮問を受けた事項について審議・決議し、その決議内容に基づいて当社取締役会に対し助言または勧告し、当社取締役会は、当該助言・勧告を最大限尊重します。
③ 「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた設計
本対応方針は、2005年5月27日付の経済産業省・法務省の「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足し、かつ2008年6月30日付の企業価値研究会の「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえて設計されています。
④ 廃止が困難なものでないこと
本対応方針は、当社の株主総会において選任された取締役により構成される取締役会によって廃止することが可能です。また、当社取締役の任期は1年であることから、大規模買付者が自己の指名する取締役を株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、特に長期の期間を要することなく本対応方針の廃止が可能です。
(独立諮問委員会の詳細)
1.構成員
独立諮問委員会の委員は、当社の業務執行者から独立している者で、員数は3名以上とし、実績ある会社経営者、投資銀行業務に精通する者、企業・経済活動に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは会社法等を主たる研究対象とする研究者またはこれらに準ずる者の中から、当社取締役会が選任します。
独立諮問委員会の委員の任期は、選任後1年内に終了する事業年度に関する定時株主総会後、最初に開催される取締役会終了時までとします。再任は妨げません。また、当社取締役会が指定する善管注意義務条項等を含む契約を当社と締結します。
ただし、当社取締役会の決議により別段の定めをした場合はこの限りではありません。
なお、取締役会において本対応方針を廃止する旨の決議をした場合、独立諮問委員会委員の任期は本対応方針の廃止と同時に終了します。
2.決議要件
独立諮問委員会の決議は、原則として、独立諮問委員会委員のうち3分の2以上が出席し、その過半数をもってこれを行います。ただし、やむを得ない事由があるときは、独立諮問委員会委員の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行うことができます。
3.決定事項その他
独立諮問委員会は、当社取締役会の諮問がある場合には、これに応じ、主として以下の各号に記載された事項について精査、検討、審議等のうえ決定し、その決定の内容をその理由を付して当社取締役会に対して助言・勧告します。当社取締役会は、この独立諮問委員会の勧告を最大限尊重して、会社法上の機関としての決議を行います。なお、独立諮問委員会の各委員および当社各取締役は、こうした決定にあたっては、専ら当社企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの観点からこれを行うことを要し、自己または当社の経営陣の個人的利益を図ることを目的としません。
① 大規模買付者が当社取締役会に提供すべき情報の範囲
② 大規模買付者が大規模買付ルールを順守したか否か
③ 大規模買付行為が当社企業価値ひいては株主共同の利益に回復し難い損害をもたらすものであるか否か
④ 対抗措置の発動の可否、およびその内容の妥当性
⑤ その他当社取締役会が諮問した事項
また、独立諮問委員会は、適切な判断を確保するために、上記判断に際して必要かつ十分な情報収集に努めるものとし、合理的な範囲内における当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を得ること等ができます。
また、当社の取締役、監査役、従業員その他の独立諮問委員会が必要と認める者の出席を要求し、独立諮問委員会が求める事項に関する説明を求めることができます。
なお、独立諮問委員会は、当社取締役会の諮問がある場合のほか、定期的に委員会を開催し、中期経営計画の進捗状況をはじめ、当社の経営状況について、当社取締役その他独立諮問委員会が必要と認める者から報告を受けるものとします。
当社グループの事業、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項は次の通りであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2017年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市場競争
当社グループの各事業は、プリンティング事業を始めとして事業を展開する多くの市場において他社との激しい競争にさらされております。一部の競合他社は当社グループよりも多くの経営資源を有しているほか、今後市場環境の変化により新規競合他社の参入、あるいは競合先間の提携が行われ、競争が更に激化することが想定されます。これらの要因により現在の市場シェアを維持できなくなり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(2) 人材確保
当社グループは、グローバルに展開する企画、開発、設計、製造、販売、サービス等の各機能に必要な人材確保に努めております。しかしながら労働市場における人材の獲得競争は激化しており、有能な人材の採用や雇用の継続が困難になった場合は、研究開発に十分な資源を投入できないことによる製品競争力の低下や労働力不足による製品の安定供給への支障など、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権
当社グループは、必要に応じて、特許等の知的財産権に関するライセンス契約を他社と締結しつつ、事業活動を行っております。それら契約に基づくロイヤルティの収支は、業績の変動要因となり得、また、契約の条件によっては、事業活動における制約となる可能性があります。研究開発等の結果獲得した当社独自の技術を完全に保護することには限界があり、第三者による知的財産権の侵害や模倣品の製造・販売が起きる可能性があります。一方で他社から同様な訴えがなされる可能性もあり、これらは当社グループの業績に一定の影響を与える可能性があります。なお、当社グループは、発明報奨規程を設け、それに則り、発明者に対する報奨等を適切に行っております。しかし、その対価若しくは相当の利益をめぐって、発明者と争いになる可能性があります。
(4) 品質管理
当社グループは、高品質の魅力ある製品を提供するため、厳格な品質管理基準に従って生産管理体制を確立し、製品の製造を行っております。製造委託先から供給を受ける製品に対しても、同様な品質管理基準に従って適正な品質レベルであることを検証しております。しかし、すべての製品に対し欠陥がなく、将来に製品安全問題や品質問題が発生しないという保証はありません。それらの重大な問題が発生した場合、多額のコストを要するほか、ブランドイメージや社会的評価が低下し、顧客の当社グループ製品への購買意欲を減少させ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(5) 為替・金利
当社グループは、海外での製造・販売比率が高く、外貨建取引に伴う将来の為替変動リスクが発生します。そのリスク低減のため、外貨建取引における受取と支払のリンク率向上を図る一方で、短期的には為替予約取引を行うなど、リスクを効率的に管理し、回避するよう努めております。しかし、中国・東南アジア等、主要な製造拠点の所在地域の通貨が上昇した場合、製造・調達コストを押し上げる要因になるなど、中長期的な為替レートの変動が、財務諸表等に一定の影響を及ぼすことが想定されます。また、金利変動リスクに対しては、固定金利での資金調達や金利スワップ等の金融商品を活用してリスクの軽減に努めておりますが、金利の大幅な変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的規制
当社グループは、事業活動を行っている各国において、様々な関連法規や規制、税制の適用を受けております。グループ全体でこれらを遵守すべく内部統制の仕組みを強化しているほか、リスク管理体制の整備を進めております。万が一これらの規制を遵守できない事象が発生した場合などには、当社グループの事業活動が制限される可能性、費用負担の増加につながる可能性があります。特に新興国においては、輸出入に関する規制・投資規制・海外送金に関する規制・移転価格税制等をはじめとする規制・税制等の変更のような、予測できない事態の発生により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(7) 原材料の価格高騰
当社グループの製品に使用されている樹脂材料や鋼板などの原材料価格が上昇した場合、製造コストを押し上げる要因になります。これらの影響を製品の販売価格に転嫁できない、あるいは経費削減、能率改善でコストを十分に吸収できない場合、将来の収益性に一定の影響を及ぼすことが想定されます。
(8) 情報ネットワーク
当社グループは、生産管理・販売管理及び財務等に関する情報をネットワークを通して管理しております。また、近年は管理状態を確認後にクラウドを含む社外の情報システムもネットワークを通して管理しております。双方の利用において情報の保存、設備の保全等の対策には万全を期しておりますが、万が一ネットワークの切断、システムの停止等が発生した場合、これらは事業活動の阻害要因となり得ます。また、コンピュータウィルスの感染やハッキングなどにつきましても、十分な予防措置を講じておりますが、予期し得ない外部からの侵入や攻撃がなされた場合、その内容や規模によっては、事業活動に悪影響を与える可能性があります。
また、内部統制への対応として、財務報告の信頼性を維持し高めることが求められている中、IT全般統制の視点から情報システムの開発・保守・運用業務の品質向上活動を継続し、適正なIT業務運用に努めております。しかしながら、予期し得ない統制上の問題が生じた場合には、財務報告の信頼性を担保できないような状況が起こり得ることも考えられます。
(9) 情報セキュリティー
当社グループは、情報管理規程を定めると共に情報管理委員会を設け、情報セキュリティー運用ルールを策定しております。また、SNS等のソーシャルメディアの利用に関しても、利用規程を定めております。それらの運用ルールや利用規程に基づき社内教育を通じて、個人情報及び機密情報の漏洩を防ぐよう努めております。また、近年はスマートフォン等により一部の社内情報の利用が出来ますが、利用端末の制限や暗号化等により管理体制の強化に努めております。さらに、個人情報や機密情報へのアクセスに関しましては、アクセス制御やアクセスログ管理を行っており、不正な取り扱いを回避しております。
しかしながら、何らかの原因で個人情報及び機密情報が外部に漏洩した場合、お客様からの信頼を失うとともに、ブランドイメージの低下を招くなど、当社グループの事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、顧客サービスの充実を目指して、お客様向けにWebサイトにて製品情報やサポート情報の提供を行っております。このようなWebサイトにつきましては、安全な情報セキュリティーレベルを維持することに努めておりますが、想定されない外部攻撃により、Webサイトの改ざんや不正なWebサイトへの誘導などの行為がなされた場合には、事業活動に悪影響を及ぼすことが考えられます。
(10)今後の事業展開・見通し
当社グループは、現在のプリンティング事業中心の体制から、今後の成長が見込まれる産業用領域や新規事業に重点を置いた、複合事業企業への転換を目指してまいります。
当社グループが、複合事業企業への転換及び新規事業の開始にあたっては、その事業固有のリスクが新たに発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、M&A等の実施においては、事業の統合に当初想定以上の負荷がかかることや投資時点において想定した通りに投資先が事業を展開できないこと等により、予想された通りの投資効果が得られず、投資に伴い発生したのれん等の無形資産、有形固定資産の減損損失が発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)環境規制
当社グループは、国内外における事業活動において発生する廃棄物及び大気・水質等、環境への排出について、様々な環境規制を受けております。また、当社グループは、環境負荷を低減した製品開発や、製造プロセス・製品使用プロセスにおけるエネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル等、環境保全活動に取り組んでおりますが、将来において環境問題が発生し、法令順守、環境改善のための費用負担が当社グループの事業経営に影響を及ぼす可能性があります。
(12)災害・その他
当社グループは、その生産・販売拠点の多くを、海外に置いております。主要な生産拠点は中国・ベトナム・フィリピン等であり、販売拠点は世界各国に広がっております。これら諸拠点においては、防災活動として、防火対策や地震・台風等の自然災害に対する一定の施策を講じております。しかし予期せぬ事象(戦争、テロ、伝染病、ストライキ又は労働争議、想定を超える規模の自然災害等)により社会的混乱が広まれば、部品調達体制も含めた生産・販売のダメージを受ける等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、本社機能が位置する日本でも南海トラフ地震を想定した防災危機管理体制を確立しておりますが、想定を超える規模の地震等により、一定の被害を受ける可能性があります。
(1)技術導入契約
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契約会社名 |
相手先 (国名) |
内容 |
契約期間 |
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当社 |
キヤノン株式会社 (日本) |
電子写真及びファクシミリに関する特許実施権の許諾 |
2009年6月27日から対象特許の満了日まで |
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〃 |
株式会社リコー (日本) |
電子写真技術及びファクシミリ装置に関する特許実施権の許諾 |
2014年10月1日から5年間 |
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〃 |
Lemelson Medical, Education and Research Foundation(米国) |
画像処理技術及びバーコード技術等に関する特許実施権の許諾 |
1998年4月2日から対象特許の満了日まで |
(2)その他
当社は、2016年12月26日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社とし、株式会社エクシング(以下、「エクシング」)を株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」)を行うことを決議し、同日付けで株式交換契約を締結いたしました。
株式交換の概要は以下の通りであります。
①本株式交換の目的
エクシングは、当社が99.97%の株式を保有する連結子会社であり、業務用通信カラオケシステムの企画・販売・賃貸、店舗運営、モバイル向けコンテンツ配信などを行っております。当社はエクシングを完全子会社とすることにより、グループ運営の機動性と柔軟性を高め、グループ経営をより一層強化し、グループ内の経営資源を活用した事業の持続的成長、企業価値の更なる向上を図ることを目的としております。
②本株式交換の条件等
1)本株式交換の方法
2016年12月26日に締結した株式交換契約に基づき、2017年4月1日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社、エクシングを株式交換完全子会社とする株式交換であります。本株式交換は株式交換完全親会社である当社においては会社法第796条第2項に規定する簡易株式交換に該当するため、株主総会の決議による承認を受けずに本株式交換を行っております。
2)本株式交換に係る割当ての内容
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会社名 |
ブラザー工業株式会社 (株式交換完全親会社) |
株式会社エクシング (株式交換完全子会社) |
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株式交換比率 |
1 |
0.28 |
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株式交換により交付する株式数 |
6,440株 |
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(注1)本株式交換より割当てられる当社株式は、すべて当社が保有する自己株式にて対応し、本株式交換における割当てに際して当社が新たに発行した株式はありません。
(注2)エクシングの株式1株に対して、当社の株式0.28株を割当交付いたしました。ただし、当社が保有するエクシング株式については、本株式交換による株式割当は行っておりません。
3)本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠
上場会社である当社の株式価値については市場価値法により、非上場会社であるエクシングの株式価値については、両社から独立した第三者機関に算定を依頼し、ディスカウント・キャッシュ・フロー法及び類似会社比準法により算定された両社の株式価値を参考に、両社間で慎重に協議を行い、上記② 2)の株式交換比率を決定しております。
4)株式交換完全親会社となる会社の概要
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商号 |
ブラザー工業株式会社 |
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本店の所在地 |
愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 |
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代表者の氏名 |
代表取締役社長 小池 利和 |
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資本金の額 |
19,209百万円 |
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事業の内容 |
情報通信機器、家庭用・工業用ミシン、産業機器等の製造、販売 |
当社グループでは、固有の技術を生かしてお客様の求める製品・サービスを生み出すことが真の技術力であると考えています。それは優れた技術も製品に生かされてこそ価値が生まれると考えるためです。お客様に評価され選ばれる製品をご提供するために、当社グループの技術者はお客様と向き合い、お客様の声に真摯に耳を傾けています。そして、お客様が喜ぶ顔をどんな技術で実現するか、どんな製品でお客様の役に立つことができるかを常に考えながら価値創造に取り組んでいます。
試験研究に従事する者は、グループ全体で2,159人であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、42,547百万円であります。
当連結会計年度におけるセグメント別の主な研究開発内容や研究開発成果及び研究開発費は、次の通りであります。
(1)プリンティング・アンド・ソリューションズ事業
レーザーやインクジェットなどのプリンティング技術を追求し、ワークスタイルの革新を提案します。代表的な製品としては、コンパクト性を追求したプリンターのほか、1台にプリンター・ファクス・コピー・スキャナーなどの機能を搭載した複合機、また、使いやすさにこだわったラベルライターがあります。これらの情報通信機器で、SOHO(Small Office・Home Office)やSMB(Small and Medium Business)などで幅広いニーズにお応えします。
また、海外生産が加速する流れの中で、モノ創り企業としての足腰を固めるため、製造をサポートするための生産技術開発を行い、モノ造りの早い段階での性能・品質の作りこみを目的としたプロセス改革、及び超精密加工技術なども推進しています。
当連結会計年度の主な成果としては、モノクロレーザー複合機においては、装置寿命が60万枚の高耐久モデルであるA4モノクロレーザー複合機「JUSTIO MFC-L6900DW」の発売をあげることができます。
インクジェット複合機においては、ブラザー初の全色顔料ベースインク搭載モデルのA3ビジネスインクジェット複合機「PRIVIO MFC-J6995CDW」の発売をあげることができます。
電子文具においては、製品本体にキーボードがなく、スマホアプリでラベルを編集する家庭向けラベルライター「P-touch PT-P300BT」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、31,082百万円であります。
(2)パーソナル・アンド・ホーム事業
高性能かつ高付加価値の製品を提供できる業界随一の開発力を有しています。特に電子技術の強みを生かした最先端の機能を使いやすい形でお客様に提供することで、市場をリードしています。
当連結会計年度の主な成果としては、職業用刺しゅうミシンにおいては、カメラのスキャニング機能を強化し、従来機比約5倍の読み取りスピードを実現した1頭10針職業用刺しゅうミシン「PR1050X」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、2,314百万円であります。
(3)マシナリー事業
使いやすさ、高品質な縫製、省エネルギーを実現した工業用ミシン、スマートフォンなどのIT関連機器や自動車・オートバイの部品加工に最適な工作機械をお客様に提案し、密着したサポートをすることで、生産性向上と新たな価値創出をお手伝いしています。また、減速機・歯車分野では、よりユーザーニーズに合致した製品を開発することを目的としております。
当連結会計年度の主な成果としては、工業用ミシンにおいては、ミシン内部から縫製条件や稼働状況などの情報を取り出し、デジタル管理の実現に寄与するダイレクトドライブプログラム式電子ミシン「NEXIO BAS-Hシリーズ」の発売をあげることができます。
工作機械においては、対象加工物範囲を広げた旋削機能付き小型複合加工機「コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO M140X2」の発売をあげることができます。
減速機においては、当社のギアモータ標準品(一部除く)において、中国版RoHSへの対応を行いました。
当事業に係る研究開発費は、4,171百万円であります。
(4)ネットワーク・アンド・コンテンツ事業
通信カラオケ事業において、業務用通信カラオケシステムを提供するとともに、通信カラオケで培ったコンテンツや配信技術を活用し、健康分野に向けたサービスや映像コンテンツの配信など、新たな顧客価値を追求しています。
当連結会計年度の主な成果としては、「JOYSOUND」の介護施設向けロボアプリ 「健康王国レク for Pepper」、「健康王国トーク for Pepper」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、742百万円であります。
(5)ドミノ事業
各種コーディング・マーキング機器の販売からアフターサービスまでの一貫した提供を通じて、お客様による品質管理やトレーサビリティーの向上などの需要にお応えします。
また、インクジェット方式のデジタル印刷機、及びそのアフターサービスまでの一貫した提供を通じて、お客様によるラベルなどパッケージ印刷に対する多種少量化・短納期化などの需要にお応えします。
当連結会計年度の主な成果としては、高速・高解像度・高印字品質・使いやすさを向上し、幅広い印字対象・厳しい使用環境下での信頼性を実現した新コンティニュアス型インクジェットプリンター「Axシリーズ」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、2,333百万円であります。
(6)その他事業
当連結会計年度の主な成果としては、これまでプリンターや工作機械などで培ったブラザーの技術を生かし、産業用領域強化の新規事業製品第1弾となるレーザーマーカー「LM-2500」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、1,902百万円であります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次の通りであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2017年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
また、第1四半期連結会計期間より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSベースに組み替えて比較分析を行っております。
なお、当社グループの業績管理は、事業セグメント損益及び営業損益により行われております。事業セグメント損益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しており、日本基準における営業損益に代替するものとして利用しております。
日本基準とIFRSの主な差異については、ご参考として、当社ウェブサイト
(http://www.brother.co.jp/investor/individual/ifrs/index.htm)に掲載しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成されております。
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。当社グループの判断、見積り及び仮定は合理的であると考えておりますが、実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2)経営成績
①概要
当期における世界経済を振り返りますと、米国においては、雇用や所得環境の回復を背景とした消費者マインドの改善など、個人消費が底堅く推移したことに加え、新政権の経済政策への企業の期待などにより景気は回復基調が続きました。欧州においては、ユーロ安などの要因を受け、製造業を中心に改善傾向が続いたものの、英国のEU離脱などの政治的な不透明感の影響もあり、景気は力強さを欠く状態が続きました。中国においては、輸出の低迷や、個人消費の増勢鈍化など、景気は緩やかながら減速基調が続きました。また、日本においては、外部環境に不透明感は残るものの、企業活動や個人消費は全体的に底堅く推移しており、景気は緩やかながら改善基調が続きました。
このような状況の中、当社グループの連結業績は、通信・プリンティング機器が、米国や中国を中心にグローバルで堅調に推移したことに加え、ドミノの連結子会社化の効果などがあったものの、産業機器が、前期に計上したIT関連顧客向けの大口案件が一巡したことによる影響で減収となったほか、円高に伴う為替のマイナス影響もあり、売上収益は前期比6.0%減の641,185百万円となりました。事業セグメント利益は、円高による為替のマイナス影響に加え、産業機器の減収に伴うマシナリー事業の大幅減益などのマイナス要因があったものの、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業において、販売促進費の効率化、在庫水準の適正化などの収益性改善に向けた取り組みを推進した効果や、前期に計上したドミノの株式取得等に係る費用がなくなった効果等により、前期比10.6%増の60,759百万円となりました。営業利益は、増益とはなったものの、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業において、収益力強化のための構造改革に伴う一時費用を計上したことに加え、為替予約関連の収益が減ったこともあり、前期比0.9%増の59,152百万円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、税効果会計の影響で税金費用が減少したことにより、前期比14.6%増の47,242百万円となりました。
*平均為替レート(連結)は次の通りであります。
当期 米ドル : 109.03円 ユーロ : 119.37円
前期 米ドル : 120.16円 ユーロ : 132.36円
②セグメント別の業績
<プリンティング・アンド・ソリューションズ事業>
売上収益 383,628百万円(前期比△7.6%)
○通信・プリンティング機器 338,562百万円(前期比△7.7%)
グローバルで、モノクロレーザー複合機やカラーレーザー複合機が堅調に推移するなど、現地通貨ベースでは前期を上回る実績となったものの、円高による為替のマイナス影響が大きく、全体では減収となりました。
○電子文具 45,066百万円(前期比△6.9%)
各地域とも需要が堅調に推移したことにより、現地通貨ベースでは前期を上回る実績となったものの、円高による為替のマイナス影響が大きく、全体では減収となりました。
事業セグメント利益 45,654百万円(前期比+36.1%)
営業利益 45,520百万円(前期比+16.7%)
円高による為替のマイナス影響はあったものの、販売促進費の効率化、在庫水準の適正化など、グループ全体での収益改善に向けた取り組みを推進した効果により、増益となりました。
<パーソナル・アンド・ホーム事業>
売上収益 44,409百万円(前期比△12.9%)
円高による為替のマイナス影響に加え、主に米州での需要が伸び悩んだこともあり、全体では減収となりました。
事業セグメント利益 2,038百万円(前期比△57.1%)
営業利益 1,880百万円(前期比△61.4%)
円高による為替のマイナス影響に加え、研究開発費などの先行投資の増加もあり、大幅な減益となりました。
<マシナリー事業>
売上収益 90,944百万円(前期比△8.4%)
○工業用ミシン 26,802百万円(前期比△12.8%)
東南アジア地域での縫製産業の設備投資需要が一時的に鈍化したことに加え、円高に伴う為替のマイナス影響などもあり、減収となりました。
○産業機器 45,352百万円(前期比△10.0%)
当期の後半に中国のIT関連顧客からのスポット受注があったほか、自動車関連市場向けも堅調に推移したものの、前期に計上したIT関連顧客向けの大口案件が一巡したことによる影響により、減収となりました。
○工業用部品 18,789百万円(前期比+3.6%)
各地域とも堅調に推移し、前期並みの水準となりました。
事業セグメント利益 6,177百万円(前期比△45.9%)
営業利益 5,980百万円(前期比△47.4%)
減収となったことに加え、成長に向けた先行投資の増加の影響や、円高による為替のマイナス影響もあり、大幅な減益となりました。
<ネットワーク・アンド・コンテンツ事業>
売上収益 49,731百万円(前期比△7.7%)
前期に投入した通信カラオケ機器の新モデルの投入効果が一巡したことにより、減収となりました。
事業セグメント利益 2,213百万円(前期比+1.7%)
営業利益 854百万円(前期 営業損失 470百万円)
減収とはなったものの、経費削減などの取り組みの効果もあり、事業セグメント利益は増益となりました。営業利益については、収益力強化のための構造改革に伴う一時費用を計上した影響があるものの、前期に計上した固定資産などの減損損失がなくなったこともあり、大幅な損益改善となりました。
<ドミノ事業>
売上収益 59,354百万円
英国のEU離脱などの影響を受けたポンドの急落など、事業環境の変化はあったものの、主力のコーディング・マーキング事業を中心に、グローバルで安定的に推移しました。
事業セグメント利益 4,177百万円
営業利益 4,366百万円
将来の利益成長を実現するための先行投資を積極的に実施したことに加え、ポンド安に伴う為替のマイナス影響などがあったものの、経費の削減などの効果もあり、期初に計画していた利益目標を達成いたしました。
※2015年7月1日以降に計上されるドミノ及びその子会社に関連する売上収益及び損益を、ドミノ事業セグメントとして開示しており、当連結会計年度は、前期との比較はありません。
(3)資金調達と流動性、及びキャッシュ・フロー
①資金調達と流動性
当社グループは、現在及び将来の事業活動のために適切な水準の流動性維持及び、柔軟で効率的な資金の確保を財務活動の重要な方針としております。この方針に従って、当社グループは、グループ会社が保有する資金をグループ内で効率よく活用するキャッシュマネジメントシステムを構築し運用しております。また、手元流動性の補完として複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。これらの結果、資金の偏在をならし、グループ全体で借入を極力削減する体制を整えております。
流動性管理
当社グループは、現金及び現金同等物と未使用のコミットメントラインを合わせた金額を手元流動性と位置付けております。当連結会計年度末現在、当社グループは現金及び現金同等物112,032百万円を保有しております。
また、複数の金融機関と合計10,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、未使用額は10,000百万円です。これらを合わせると、当社グループは手元流動性を122,032百万円確保しております。これにより、季節的な資金需要の変動、1年以内に期限の到来する借入、事業環境リスク等を考慮の上、通年に渡り十分な手元流動性を確保していると考えております。
資金調達
運転資金等の短期資金は、原則として期限が1年以内の短期借入金を現地通貨で調達することとし、生産設備等の長期資金は、内部留保資金の他、固定金利の長期借入金及び社債等で調達することを基本方針としております。当連結会計年度末現在、短期借入金の残高は402百万円で、主な通貨は米ドルであります。1年内返済予定の長期借入金の残高は、19,373百万円で、通貨は主に米ドル、日本円であります。長期借入金の残高は77,161百万円であり、通貨は主に米ドル、日本円であります。また、社債の残高は40,654百万円で、通貨は主に日本円であります。
当社は、株式会社格付投資情報センターから格付けを取得しています。当連結会計年度末現在、長期債及び発行体格付けがA、コマーシャルペーパーがa-1であります。金融・資本市場へのアクセスを保持するため、一定水準の格付けの維持は重要と考えております。
当社グループでは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加えて、コミットメントライン契約を含めた手元流動性、健全な財務体質により、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備投資・研究開発資金等を確保することが可能と考えております。
②キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物(以下「資金」)は、営業活動により99,155百万円増加、投資活動により23,271百万円減少、財務活動により30,389百万円減少等の結果、当連結会計年度は前連結会計年度に比べ44,645百万円増加し、112,032百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次の通りです。
1)営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前利益は61,257百万円で、減価償却費及び償却費33,811百万円など、非資金損益の調整の他、棚卸資産の減少9,609百万円、営業債務及びその他の債務の増加5,748百万円などによる資金増減があり、法人所得税の支払12,076百万円などを差し引いた結果、99,155百万円の資金の増加となりました。前期との比較では、47,850百万円の資金の増加となりました。これは、棚卸資産の減少、営業債務及びその他の債務の増加などのためです。
2)投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出20,497百万円、負債性金融商品の売却又は償還による収入12,371百万円、無形資産の取得による支出8,454百万円、負債性金融商品の取得による支出8,126百万円などにより、23,271百万円の資金の減少となりました。前期との比較では、193,726百万円の資金の増加となりました。これは、前期において、ドミノの株式取得等に伴う、事業の取得による支出などがあったためです。
3)財務活動によるキャッシュ・フロー
長期借入金の返済による支出12,312百万円、配当金の支払額9,359百万円などにより、30,389百万円の資金の減少となりました。前期との比較では、164,706百万円の資金の減少となりました。これは、前期において、ドミノの株式取得に伴う資金調達により、借入による収入などがあったためです。