第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、当第3四半期連結累計期間における新型コロナウイルス感染症の業績等への影響については、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績の状況」に記載の通りであります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループの財政状態及び経営成績は次の通りであります。なお、文中における将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において、判断したものです。

なお、当社グループの業績管理は、事業セグメント損益及び営業損益により行われております。事業セグメント損益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響は緩和されつつあるものの、ウクライナ情勢の長期化や、部材及びエネルギー価格の高騰、世界的なインフレの進行など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

当社グループに関連する事業環境は、プリンティング市場では、ウィズコロナでの新しい働き方が定着したことにより、在宅需要は落ち着きを見せています。マシナリー事業の関連分野は、産業機器の需要は堅調に推移したものの、工業用ミシンは、景気後退の懸念を受け、アジア向けのアパレル設備投資需要が減少しました。ドミノ事業の関連分野は、食品・飲料・医薬品などの生活必需品の需要の底堅さに支えられ、堅調に推移しました。ニッセイ事業の関連分野は、工場における自動化ニーズの高まりなど、設備投資需要は堅調に推移しました。家庭用ミシンは、各地域における巣ごもり需要が一巡しました。国内におけるカラオケ市場は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための行動規制の緩和に伴い、客足は回復基調にあります。

このような状況の中、当第3四半期連結累計期間における当社グループの連結業績は、P&S事業では、為替のプラス影響に加え、部材不足による供給制約が緩和されたことに伴い製品本体の販売が好調に推移し、増収となりました。マシナリー事業では、産業機器事業においては、部材不足による供給制約の影響があったものの、需要は堅調に推移し増収となりました。工業用ミシン事業においては、需要は減少したものの、為替のプラス影響により増収となりました。ドミノ事業では、為替のプラス影響に加え、主に消耗品が堅調に推移し、増収となりました。ニッセイ事業では、設備投資需要の拡大により、増収となりました。P&H事業では、巣ごもり需要が一巡したものの、為替のプラス影響により前年同期並みとなりました。N&C事業では、客足の回復に伴い増収となりました。

これらの結果、売上収益は、前年同期比14.7%の増収となる613,474百万円となりました。事業セグメント利益は、価格対応の効果や為替のプラス影響があったものの、主にP&S事業における本体・消耗品の売上構成の変化や消耗品の販売減に伴う粗利減に加え、部材コストの高騰や販管費の増加により、前年同期比28.7%の大幅な減益となる51,970百万円となりました。営業利益は、固定資産の売却益があったものの、前年同期比22.4%の減益となる59,011百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比20.8%の減益となる42,976百万円となりました。

 

*平均為替レート(連結)は次の通りであります。

  当期   米ドル : 135.40円   ユーロ : 140.42円

前年同期 米ドル : 111.38円   ユーロ : 130.85円

 

セグメント別の業績は、次の通りであります。

 なお、第1四半期連結会計期間より、2022年度から2024年度までの中期戦略「CS B2024」に基づき報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。詳細は、「第4 経理の状況 要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載しております。

 

 

1)プリンティング・アンド・ソリューションズ事業

売上収益  374,235百万円(前年同期比+16.9%)

〇通信・プリンティング機器 329,186百万円(前年同期比+18.9%)

 製品本体については、レーザー複合機・プリンターは、部材不足による供給制約のあった前年同期と比較して販売が好調に推移しました。インクジェット複合機は、アジアを中心に販売が好調に推移しました。一方、消耗品については、値上げ前の駆け込み需要の反動減などにより、販売が減少しました。事業全体では、為替のプラス影響もあり増収となりました。

〇ラベリング 45,049百万円(前年同期比+4.0%)

 製品本体は部材不足による供給制約の影響を受けたものの、為替のプラス影響により増収となりました。

事業セグメント利益 32,041百万円(前年同期比△36.1%)

営業利益      32,616百万円(前年同期比△35.6%)

 価格対応を行ったものの、本体・消耗品の売上構成の変化や消耗品の販売減に伴う粗利減に加え、部材コストの高騰や販管費の増加により、大幅な減益となりました。

 

2)マシナリー事業

売上収益  73,103百万円(前年同期比+7.0%)

〇産業機器 45,113百万円(前年同期比+6.2%)

 部材不足による供給制約の影響があったものの、自動車・一般機械市場向けの需要が堅調に推移し、増収となりました。

〇工業用ミシン 27,990百万円(前年同期比+8.4%)

 工業用ミシン、ガーメントプリンターともに景気後退の懸念を受け販売が減少したものの、為替のプラス影響により増収となりました。

事業セグメント利益 8,041百万円(前年同期比△23.9%)

営業利益      8,450百万円(前年同期比△20.1%)

 販管費の増加や部材コストの高騰などの影響により、減益となりました。

 

3)ドミノ事業

売上収益  74,305百万円(前年同期比+18.8%)

 コーディング・マーキング機器、デジタル印刷機ともに、消耗品が堅調に推移したことに加え、為替のプラス影響もあり、増収となりました。

事業セグメント利益 4,060百万円(前年同期比△20.6%)

営業利益      4,029百万円(前年同期比△19.9%)

 営業活動の再開に伴い販管費が増加したことなどにより、減益となりました。

 

4)ニッセイ事業

売上収益  17,972百万円(前年同期比+16.5%)

 設備投資需要の拡大により減速機が好調に推移し、増収となりました。

事業セグメント利益 1,864百万円(前年同期比+33.6%)

営業利益      1,941百万円(前年同期比+33.5%)

 増収効果により、大幅な増益となりました。

 

5)パーソナル・アンド・ホーム事業

売上収益  39,544百万円(前年同期比+1.7%)

 巣ごもり需要が一巡したものの、為替のプラス影響により前年同期並みとなりました。

事業セグメント利益 4,763百万円(前年同期比△34.5%)

営業利益      4,901百万円(前年同期比△33.7%)

 中高級機の販売減少による製品ミックスの悪化や、部材・物流コスト高騰の影響により、大幅な減益となりました。

 

6)ネットワーク・アンド・コンテンツ事業

売上収益  26,017百万円(前年同期比+19.2%)

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のための行動規制の緩和に伴い客足が回復し、カラオケ店舗の売上が増加するとともに、カラオケ機器の販売が堅調に推移し、増収となりました。

事業セグメント利益 519百万円(前年同期 事業セグメント損失 1,948百万円)

営業利益      982百万円(前年同期比+225.1%)

 事業セグメント利益は、増収効果などにより、黒字となりました。営業利益は、雇用調整助成金や時短協力金などの給付金の効果もありました。

 

(2)財政状態の状況

資産合計は、現金及び現金同等物が減少した一方、営業債権及びその他の債権、棚卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ32,051百万円増加し、843,201百万円となりました。

負債合計は、営業債務及びその他の債務が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3,351百万円増加し、253,289百万円となりました。

資本合計は、親会社の所有者に帰属する四半期利益による利益剰余金の増加、在外営業活動体の換算差額の影響などにより、前連結会計年度末に比べ28,699百万円増加し、589,911百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、現金及び現金同等物(以下「資金」)は、営業活動により14,187百万円減少、投資活動により20,517百万円減少、財務活動により29,461百万円減少等の結果、当第3四半期連結会計期間末は前連結会計年度末と比べ60,183百万円減少し、107,731百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次の通りであります。

 

1)営業活動によるキャッシュ・フロー

税引前四半期利益は60,130百万円で、減価償却費及び償却費31,454百万円など、非資金損益の調整などによる資金の増加、営業債権及びその他の債権の増加による資金の減少19,395百万円、棚卸資産の増加による資金の減少48,045百万円、営業債務及びその他の債務の増加による資金の増加1,214百万円などがあり、法人所得税の支払額31,535百万円などを差し引いた結果、14,187百万円の資金の減少となりました。

 

2)投資活動によるキャッシュ・フロー

有形固定資産の取得による支出20,505百万円、無形資産の取得による支出7,985百万円、投資不動産の売却による収入6,500百万円などにより、20,517百万円の資金の減少となりました。

 

3)財務活動によるキャッシュ・フロー

短期借入による収入21,514百万円、長期借入金の返済による支出19,997百万円、リース負債の返済による支出6,458百万円、配当金の支払額17,510百万円、自己株式の取得による支出7,003百万円などにより、29,461百万円の資金の減少となりました。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更は
ありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変

更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、33,099百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、現在及び将来の事業活動のために適切な水準の流動性維持及び、柔軟で効率的な資金の確保を財務活動の重要な方針としております。この方針に従って、当社グループは、グループ会社が保有する資金をグループ内で効率よく活用するキャッシュマネジメントシステムを構築し運用しております。資金の偏在をならし、グループ全体で借入を極力削減する体制を整えております。

流動性管理

当社グループは、現金及び現金同等物を手元流動性として位置付けております。当第3四半期連結会計期間末現在、当社グループは、売上収益の約2ヶ月分に相当する現金及び現金同等物107,731百万円を保有しております。

当社グループは、当社及び金融子会社などの資金調達拠点を通じたキャッシュマネジメントシステムの活用により、資金の効率化を図り、流動性を確保しております。

これにより、季節的な資金需要の変動、1年以内に期限の到来する借入、新型コロナウイルス感染症などによる事業環境リスク等を考慮の上、通年に亘り十分な手元流動性を確保していると考えております。

 

資金調達

運転資金等の短期資金は、原則として期限が1年以内の短期借入金を現地通貨で調達することとし、生産設備等の長期資金は、内部留保資金の他、固定金利の長期借入金及び社債等で調達することを基本方針としております。当第3四半期連結会計期間末現在、短期借入金の残高は21,274百万円で、通貨は米ドル、カナダドル、日本円であります。1年内返済予定の長期借入金の残高は21,289百万円で、通貨は米ドル、日本円であります。長期借入金の残高は600百万円であり、通貨は日本円であります。

当社は、株式会社格付投資情報センターから格付けを取得しております。当第3四半期連結会計期間末現在、長期債及び発行体格付けがA、コマーシャルペーパーがa-1であります。金融・資本市場へのアクセスを保持するため、一定水準の格付けの維持は重要と考えております。

当社グループでは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加えて、手元流動性、健全な財務体質により、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備投資・研究開発資金等を確保することが可能と考えております。

 

資金の需要動向

中期戦略「CS B2024」では、事業ポートフォリオの変革と、持続可能な未来に向けた経営基盤の変革実現に向けた先行投資枠として総額1,500億円を設定しました。この投資枠を活用して、「事業ポートフォリオの変革」に向けては、産業用領域やインクジェット技術に関わる各種の機能、拠点の強化、M&A等の戦略投資を行っていきます。

未来に向けた先行投資を行う一方で、中期戦略「CS B2024」における基本方針に基づき株主利益還元を実施してまいります。

これらの資金需要に対応するため、営業キャッシュ・フローの獲得、また、必要に応じて、成長投資のための資金調達を機動的に実施する方針であります。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。