当連結会計年度は、縫製機器事業におけるアジアの新興国市場での売上が前年に引き続き堅調であったことや、新しいお客様の開拓や利益率の高い事業領域の拡大に注力してきたことに加え、円安基調で推移したことなどから、連結売上高は1,128億6千5百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。
利益面につきましては、縫製機器事業については堅調に推移したものの、当下半期より中国経済の減速による影響が現れ、主に産業装置事業分野における設備投資需要の大きな減退で売上が減少したことに加え、他社との競争が一段と厳しくなり利益率が低下したことなどから、連結営業利益は71億1千万円(前連結会計年度比13.5%減)となりました。また、当下半期において中国人民元やインドルピーなどの新興国の通貨下落による評価損が為替差損として発生したことなどで連結経常利益は57億2千8百万円(前連結会計年度比25.7%減)、連結当期純利益は38億5千3百万円(前連結会計年度比36.4%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
アパレル縫製産業においては、ベトナム・バングラデシュを中心としたアジア新興国地域や中南米・アフリカなどでの売上が拡大したこと、商品別では自動車シート・スポーツシューズなどのノンアパレル向け商品の売上やアパレルにおいては自動化ニーズの高まりにより自動機の売上が増加したことなどから、縫製機器事業全体の売上高は861億4千7百万円(前連結会計年度比10.5%増)となり、セグメント損益(経常損益)は82億9千万円の利益(前連結会計年度は73億6百万円の利益)となりました。
新製品のマウンタや省力化設備などで売上増があったものの、最大の市場である中国では、下半期に入ってから景気減速の影響が顕著なものとなり設備投資需要が大きく減退してきたことなどで売上が減少し、産業装置事業全体の売上高は205億1千8百万円(前連結会計年度比8.5%減)となり、セグメント損益(経常損益)は16億8千万円の損失(前連結会計年度は7千1百万円の利益)となりました。
その他の連結売上高は61億9千9百万円(前連結会計年度比13.4%減)、セグメント損益(経常損益)は9千6百万円の利益(前連結会計年度は3億2千3百万円の利益)となりました。
当連結会計年度における連結ベースでの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ16億1千3百万円減少し76億7千1百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、89億2千4百万円の収入(前連結会計年度は34億5千9百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益の計上やたな卸資産の減少などによるものです。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、12億1千8百万円の支出(前連結会計年度は18億6千8百万円の支出)となりました。有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出があったことなどによるものです。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、90億4千4百万円の支出(前連結会計年度は8億3千7百万円の収入)となりました。有利子負債の減少があったことなどによるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
縫製機器事業 | 69,279 | 2.0 |
産業装置事業 | 12,769 | △34.3 |
合計 | 82,049 | △6.1 |
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主に見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
縫製機器事業 | 86,147 | 10.5 |
産業装置事業 | 20,518 | △8.5 |
その他 | 6,199 | △13.4 |
合計 | 112,865 | 4.9 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、「21世紀を生き抜くグローバルなものづくり企業」をビジョンとして、平成28年度(2016年度)までの中期経営計画を策定しており、基本方針として、「持続的に収益を上げることの出来る事業構造の構築」「戦略実行を実現する専門性があり逞しい人材(プロ)の育成」「スマートな事業基盤の構築(ムダがなく生産性の高い経営体制)」を掲げておりますが、2016年においてこれを確実に達成していくために次の3点を重点に進めてまいります。
・市場の変化に対応するため、主戦場である海外の販売拠点のマネジメントを強化し、現場の営業改革を徹底してまいります。
・子会社のJUKIシンガポールを、中国を除くアジアとアフリカ地域を統括する地域本社とし、スピーディな意思決定が現地でできるよう進めてまいります。
・本社の各管理部門は、グローバル コ・オペレートセンターとして、海外のグループ会社に対するサポート機能の役割を更に強化してまいります。
・商品企画力と開発力を強化してまいります。これは、お客様ニーズと他社製品の動向を吸い上げたイノベーティブで付加価値の高い商品を開発することを目指しております。
・お客様の自動化、システム化、ロボット化ニーズ等の大型案件について、カスタマイズを強化してまいります。
・積極的に設備投資を進め、生産工程の自動化推進や搬送システムの導入などにより自社工場のスマート化を徹底して生産性を向上してまいります。
・縫製機器のノンアパレル事業や産業装置での省力化設備、提携商品を活用した自動化ニーズへの対応を強化するとともに、パーツ事業も拡大してまいります。
・ソリューション営業を強化し、お客様に対する自動化・省力化の提案活動の幅を広げ、ダイナミックな活動を展開してまいります。
・精密鋳造・加工・組立を中心とした大手顧客からの受託事業について、グループ会社全体で一体運営の体制を敷き、グループ事業としてより一層強化してまいります。
・スマートな事業基盤を構築するため、産業装置事業の構造改革を早期に完遂するとともに、当社全体の業務改革として製造から販売までの業務フローをスマート化し、在庫等を圧縮することでキャッシュ・フローを改善してまいります。加えて、開発・生産部門においてはQCDを徹底した品質経営を推進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは海外売上高比率が高く、当連結会計年度においては85.6%となっております。そのため、当社グループが事業活動を展開する中国、その他アジア地域、欧米といった国及び地域の景気後退、需要縮小、通貨価値の変動等は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの研究開発費は平均して連結売上高の4%程度となっております。開発遅延、人材不足、市場ニーズの変化等は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが海外において事業活動を展開するなかで次のようなリスクがあります。これらの事象が発生した場合は、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
①予測し得ない法律・規則、租税制度等の変更
②テロ、戦争等による社会的混乱
③地震等の自然災害
当社グループは事業活動を展開する各国において、製造物責任(PL)、消費者保護、個人情報保護、その他様々な法的規制の適用を受けております。当連結会計年度においては、事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来万が一提起された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、お客様に価値を提供できる商品の開発、新規分野製品向けの商品の開発、そのために必要となる要素技術の開発を行っております。本活動の当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は48億7千1百万円(売上高比率4.3%)で、前連結会計年度比4千5百万円の増加(0.9%増)となりました。また、研究開発活動の成果としての工業所有権総数(国内外の特許+意匠権)は当期末において2,090件で、前連結会計年度末対比78件の増加となりました。
お客様ニーズをベースに、新製品を支える基盤技術のさらなる向上と共に差別化に必要となるコア技術の研究・開発に取り組んでおります。また、お客様の課題を解決するために営業、開発及び製造の連携強化を推進しております。
平成21年3月から「JUKIエコプロダクツ認定制度」をスタートし、当連結会計年度は4機種が認定されました。環境対応として、「JUKIグループグリーン調達ガイドライン」の改定と共に製品への有害物質及び高懸念物質不使用による環境安全・保全性の向上、小型・軽量化による省資源化、高効率制御及びオイルフリー化による省エネ化など今後もより高いレベルでの技術開発を進めてまいります。
工業用ミシン分野では、ニット市場向けに従来の「MO-6700シリーズ」の機能を踏襲し、低価格化した「MO-6800Sシリーズ」、及び油汚れのないドライシリーズとして「MO-6800Dシリーズ」を発売しました。
家庭用ミシン分野では、使い心地や縫い品質を向上した「HZL-EXシリーズ」「HZL-DXシリーズ」を発売しました。
今後もお客様のニーズに一早くお応えするため、商品開発に積極的に取り組んでまいります。
従来装置より搭載速度を向上させた高速コンパクトモジュラーマウンタ「RX-6R」を発売しました。また、検査機では省スペースでコンパクトなシングルレーン搬送の基板検査機「RV-2」を発売しました。
今後も、一貫したライン提案を通じて多様化するお客様ニーズに合わせ生産性向上に貢献できるよう更なる商品開発に取り組んでまいります。
海外開発拠点においては、市場密着型でお客様ニーズに合わせた商品開発を行っております。その中で他市場にも水平展開できる機種を新商品として発売しております。
スポーツシューズ市場向けに、1本針自動靴紐ループ付けミシン「AB-1360」を開発、発売しました。
ジーンズ市場向けに、入力機能付き電子サイクルミシン(2色縫いジーンズポケット付け仕様)を開発、発売し
ました。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載したもののほかに、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えると思われるものは以下のとおりであります。
当社グループの売上高は、顧客との引渡し条件に基づき、通常、製品が出荷された時点、またはサービスが提供された時点で計上されております。
当社グループの保有する株式は、市場価格のあるものについては時価が著しく下落した場合に、市場価格のない株式については財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合に、それぞれ減損処理を行っております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は1,128億6千5百万円(前連結会計年度比4.9%増)、連結経常利益は57億2千8百万円(前連結会計年度比25.7%減)、連結当期純利益は38億5千3百万円(前連結会計年度比36.4%減)となりました。
当連結会計年度においては、縫製機器事業におけるアジアの新興国市場での売上が前年に引き続き堅調であったことや、新しいお客様の開拓や利益率の高い事業領域の拡大に注力してきたことに加え、円安基調で推移したことなどから、連結売上高は1,128億6千5百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。
そのうち、国内売上高は162億6千6百万円となり、海外売上高はアジアの新興国地域での売上高が堅調であったことなどにより965億9千8百万円となりました。この結果、海外売上高比率は85.6%となりました。
売上原価は、売上高の増加などにより、前連結会計年度比5.7%増の782億9千3百万円となり、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比8.6%増の274億6千1百万円となりました。
営業利益は、当下半期より中国経済の減速による影響が現れ、主に産業装置事業分野における設備投資需要の大きな減退で売上が減少したことに加え、他社との競争が一段と厳しくなり利益率が低下したことなどから、前連結会計年度に比べ11億6百万円減少し、71億1千万円となりました。
営業外損益は、前連結会計年度の5億7百万円の損失(純額)から13億8千2百万円の損失(純額)となりました。当下半期において中国人民元やインドルピーなどの新興国の通貨下落による評価損が為替差損として発生したことなどによるものです。
特別損益は、前連結会計年度の1億2千3百万円の損失(純額)から8千6百万円の損失(純額)となりました。固定資産売却益の計上が増加したことなどによるものです。
当期純利益は、前連結会計年度に比べ22億5百万円減少し38億5千3百万円となりました。これにより1株当たり当期純利益は129円14銭(前連結会計年度の1株当たり当期純利益は219円17銭 (注)平成27年7月1日付で、普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前連結会計年度の期首に株式併合が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益を算定しております。)となりました。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ114億6千9百万円減少して1,192億8千1百万円となりました。
現金及び預金やたな卸資産が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ149億3千7百万円減少して908億3百万円となりました。
支払手形及び買掛金や短期借入金が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ34億6千7百万円増加して284億7千7百万円となりました。
当期純利益の計上に加え、退職給付に関する会計基準の変更による影響額を期首の利益剰余金へ振替えたことなどによるものです。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、89億2千4百万円の収入(前連結会計年度は34億5千9百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益の計上やたな卸資産の減少などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、12億1千8百万円の支出(前連結会計年度は18億6千8百万円の支出)となりました。有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出があったことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、90億4千4百万円の支出(前連結会計年度は8億3千7百万円の収入)となりました。有利子負債の減少があったことなどによるものです。
これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末より16億1千3百万円減少し、76億7千1百万円となりました。