当連結会計年度においては、欧米や中国の経済は堅調に推移し、とりわけ中国における活発な設備投資需要に支えられたことや為替が円安基調で推移したことなどから、連結売上高は1,036億5千9百万円(対前連結会計年度比6.1%増)となりました。
利益面につきましては、収益性を重視した販売活動の展開やコストダウンなどによる利益率の改善および諸経費削減の効果などにより、連結営業利益は81億5千6百万円(対前連結会計年度比75.3%増)となりました。また、前連結会計年度で大きく発生した外貨建債権の評価替えに伴う為替差損が縮小したことなどから、連結経常利益は78億3千9百万円(対前連結会計年度比159.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は56億4千2百万円(対前連結会計年度比199.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
当社は、今後の環境変化に対応し、持続的に高い収益を上げることができる事業構造を構築するため、当連結会計年度より経営の枠組みを変更いたしました。これに伴い、従来の「縫製機器事業」「産業装置事業」の2つのセグメントから、システム分野を含めたソリューション展開を強化するため、新たに「縫製機器&システム事業」と「産業機器&システム事業」の2つのセグメントに再編しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成したものを記載しております。
市場別では欧米・中国でのハイエンド分野での売上が伸びたものの、アジア市場における一部地域での売上が伸び悩んだこと、製品別ではノンアパレルの分野での売上は堅調であったものの、ミドルマーケットのアパレル市場向けの売上が減少したことから、縫製機器&システム事業全体の売上高は690億5千5百万円(対前連結会計年度比0.3%減)となりました。利益面においては、ハイエンドで高付加価値な商品の売上増や収益性重視の販売活動の展開、コストダウン効果などにより収益性が改善したことなどからセグメント利益(経常利益)は58億8千1百万円(対前連結会計年度比38.3%増)となりました。
産業装置では最大の市場である中国をはじめとした設備投資需要の拡大に支えられて、新型マウンタやスマートファクトリー提案で展開する省力化装置等の売上が大きく伸びたこと、受託加工等のグループ事業では顧客開拓が進み売上が着実に伸びたことなどから、産業機器&システム事業全体の売上高は342億8千万円(対前連結会計年度比21.8%増)となりました。利益面においては、新製品の販売増による利益率の改善やこれまで進めてきた構造改革による費用削減効果などにより、セグメント利益(経常利益)は28億2千万円(前連結会計年度は6千3百万円の損失)と大きく改善いたしました。
その他の連結売上高は3億2千4百万円(対前連結会計年度比2.9%減)、セグメント利益(経常利益)は4千7百万円(対前連結会計年度比7.7%増)となりました。
当連結会計年度における連結ベースでの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ15億5千7百万円減少し63億3千5百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、104億8千8百万円の収入(前連結会計年度は98億1千8百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益の積み上げや仕入債務の増加などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、17億5千6百万円の支出(前連結会計年度は10億4千6百万円の支出)となりました。有形固定資産の購入による支出などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、103億7千3百万円の支出(前連結会計年度は81億円の支出)となりました。有利子負債の大幅な減少などによるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
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縫製機器&システム事業 |
56,959 |
△6.86 |
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産業機器&システム事業 |
25,165 |
32.55 |
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合計 |
82,125 |
2.48 |
(注) 1 当連結会計年度からセグメント区分変更を行っており、前年同期比についても変更後の区分方法に組み替えたものによっております。
2 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主に見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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縫製機器&システム事業 |
69,055 |
△0.27 |
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産業機器&システム事業 |
34,280 |
21.78 |
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その他 |
324 |
△2.87 |
|
合計 |
103,659 |
6.07 |
(注) 1 当連結会計年度からセグメント区分変更を行っており、前年同期比についても変更後の区分方法に組み替えたものによっております。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「総合品質経営を推進する」、「イノベーティブ(革新的)で活気のある人と組織をつくる」、「国際社会に適合する経営を行う」の3つの経営基本方針のもと、世界の市場やお客様のニーズに幅広くお応えする優れた製品とサービスの提供を推進することにより、お客様はじめ株主様、お取引先様、従業員、社会などすべてのステークホルダーの信頼と期待にお応えできるよう努めてまいります。
事業活動の基本となる、企業理念及びコーポレートスローガン“Mind & Technology-心の通う技術-”をもとに、新たな価値を創造し、グローバルな事業展開のもと社会への貢献を果たしてまいります。
当社は、長期ビジョン「21世紀を生き抜くグローバルでイノベーティブ(革新的)なものづくり企業」のもと、昨年、当社グループが将来に亘って継続的に成長していくための中期計画「Value up 2022」を策定いたしました。この中で、当社が2022年に目指す姿を「お客様とJUKIが製品・サービスを通じて企業価値の向上ができるものづくり企業」とし、この姿を実現するため2017年度から2019年度の3年間の中期計画ビジョンを「お客様に選ばれる高品質な製品・サービスを提供しつづける企業」といたしました。
今年度においては、事業環境の変化や事業計画の展開状況を踏まえ、上記の中期計画を2018年度から2020年度の3年計画にローリングさせ、毎年9%の増収とともに2020年度での経常利益率7.6%、自己資本比率37%以上を目指してまいります。
世界経済は安定的な成長維持が期待され、電子部品・工作機械業界の設備投資需要の好調は続くと思われます。また、顧客ニーズとして技術革新(「もの」から「こと」へ)の動きが加速し、スマートカンパニー・ファクトリーへの積極投資が見込まれます。
このような状況の中、今後3年間の基本方針はこれまでの方針に「市場開拓による将来の顧客基盤構築」を加え、以下の6つといたします。
② 市場開拓による将来の顧客基盤構築
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは海外売上高比率が高く、当連結会計年度においては83.3%となっております。そのため、当社グループが事業活動を展開する中国、その他アジア地域、欧米といった国及び地域の景気後退、需要縮小、通貨価値の変動等は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの研究開発費は平均して連結売上高の4~5%程度となっております。開発遅延、人材不足、市場ニーズの変化等は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが海外において事業活動を展開するなかで次のようなリスクがあります。これらの事象が発生した場合は、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
①予測し得ない法律・規則、租税制度等の変更
②テロ、戦争等による社会的混乱
③地震等の自然災害
当社グループは事業活動を展開する各国において、製造物責任(PL)、消費者保護、個人情報保護、その他様々な法的規制の適用を受けております。当連結会計年度においては、事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来万が一提起された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、お客様に価値を提供できる商品の開発、新規分野製品向けの商品の開発、そのために必要となる要素技術の開発を行っております。本活動の当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は47億8千1百万円(売上高比率4.6%)で、前連結会計年度比3億7千3百万円の増加(8.5%増)となりました。研究開発活動の成果としての工業所有権総数(国内外の特許+意匠権)は当期末において2,231件となり、前連結会計年度末対比51件の増加となりました。
お客様ニーズをベースに、新製品を支える基盤技術のさらなる向上と共に差別化に必要となるコア技術の研究・開発に取り組んでおります。また、お客様の課題を解決する為に営業、開発及び製造の連携強化を推進しております。
平成21年3月から「JUKIエコプロダクツ認定制度」をスタートし、当連結会計年度は17機種が認定されました。環境対応として、「JUKIグループグリーン調達ガイドライン」の改定と共に製品への有害物質及び高懸念物質不使用による環境安全・保全性の向上、小型・軽量化による省資源化、高効率制御及びオイルフリー化による省エネ化など今後もより高いレベルでの技術開発を進めてまいります。
工業用ミシンでは、ノンアパレル市場向けに縫い調整にかかわる5つの機構をデジタル化した「LU-2800V-7シリーズ」を発売し、アパレル市場向けにはミシンデータの双方向通信機能を搭載した「LBH-1790ANシリーズ」「LK-1900BNシリーズ」「MEB-3900シリーズ」を発売し、縫製パターン・ミシン調整値・エラー情報・生産量・設備稼働率の閲覧・管理がアプリ上で可能になりました。職業用ミシンでは、工業用ミシンの技術を取り入れ、皮革から帆布まで品質良く縫製可能な「SL-700EX HY-SPEC(ハイスペック)」を発売しました。
今後もお客様のニーズにお応えするため、商品開発に積極的に取り組んでまいります。
昨年発売以来、好評を頂いております高速スマートモジュラーマウンタ「RS-1」のオプション及びRFフィーダやオフラインデータ作成機(PG-01)を始めとする周辺機器の開発と充実を進めました。またシステム商品としては、強固なラインソリューションをご提案できる実装統合ソフトウェアJaNetsを発売しました。
今後も装置、システムの両輪で、多様化するお客様ニーズに合わせた生産性向上のご提案ができるように更なる商品開発に取り組んでまいります。
海外拠点においては中国、ベトナムの開発拠点に加え、ヨーロッパ、アメリカにも開発拠点を設置いたしました。市場密着型でお客様のニーズに合わせた商品開発に取り組んでまいります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載したもののほかに、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えると思われるものは以下のとおりであります。
当社グループの売上高は、顧客との引渡し条件に基づき、通常、製品が出荷された時点、またはサービスが提供された時点で計上されております。
当社グループの保有する株式は、市場価格のあるものについては時価が著しく下落した場合に、市場価格のない株式については財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合に、それぞれ減損処理を行っております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は1,036億5千9百万円(対前連結会計年度比6.1%増)、連結経常利益は78億3千9百万円(対前連結会計年度比159.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は56億4千2百万円(対前連結会計年度比199.6%増)となりました。
当連結会計年度においては、欧米や中国の経済は堅調に推移し、とりわけ中国における活発な設備投資需要に支えられたことや為替が円安基調で推移したことなどから、連結売上高は1,036億5千9百万円(対前連結会計年度比6.1%増)となりました。
そのうち、国内売上高は172億6千3百万円、海外売上高は863億9千6百万円で、海外売上高比率は83.3%となりました。
売上原価は、売上高の増加などにより、前連結会計年度比5.3%増の717億4千8百万円となり、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比4.7%減の237億5千5百万円となりました。
営業利益は、収益性を重視した販売活動の展開やコストダウンなどによる利益率の改善および諸経費削減の効果などにより、前連結会計年度に比べ35億4百万円増加し、81億5千6百万円となりました。
営業外損益は、前連結会計年度の16億2千9百万円の損失(純額)から3億1千6百万円の損失(純額)となりました。前連結会計年度で大きく発生した外貨建債権の評価替えに伴う為替差損が縮小したことなどによるものです。
特別損益は、前連結会計年度の6千8百万円の利益(純額)から1億1千1百万円の損失(純額)となりました。産業装置事業における欧州販売子会社の再編に伴う損失が発生したことなどによるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ37億5千9百万円増加し56億4千2百万円となりました。これにより1株当たり当期純利益は192円61銭(前連結会計年度の1株当たり当期純利益は63円94銭)となりました。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ8億1千万円減少して1,105億5千4百万円となりました。
たな卸資産が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ65億7千1百万円減少して772億1千1百万円となりました。
短期及び長期借入金が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ57億6千1百万円増加して333億4千3百万円となりました。
利益剰余金の増加などによるものです。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、104億8千8百万円の収入(前連結会計年度は98億1千8百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益の積み上げや仕入債務の増加などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、17億5千6百万円の支出(前連結会計年度は10億4千6百万円の支出)となりました。有形固定資産の購入による支出などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、103億7千3百万円の支出(前連結会計年度は81億円の支出)となりました。有利子負債の大幅な減少などによるものです。
これらの結果として、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より15億5千7百万円減少し、63億3千5百万円となりました。